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「オウム真理教の階級」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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'''オウム真理教の階級'''(おうむしんりきょうのかいきゅう)は、[[オウム真理教]]の序列を示す称号である。名「'''ステージ'''」という。
'''オウム真理教の階級'''(おうむしんりきょうのかいきゅう)は、[[オウム真理教]]の序列を示す称号である。教団としての称は「'''ステージ'''」という。
ステージの元々の趣旨は[[解脱]]に向けた修行の達成度を示す称号であった。
信徒は出家するとシッシャ(サマナ)と呼ばれ、最終目標である[[解脱|解脱者]]となる為に六段階のヨーガの成就が必要とされた。
入門から順にラージャ・ヨーガ(スワミ)、クンダリニー・ヨーガ(大師、師)、ジュニアーナ・ヨーガ(正悟師)、大乗のヨーガ(正大師)、アストラル・ヨーガ(大報師)、コーザル・ヨーガ(大法師)とあり、次に[[解脱]](天人師)へと到る。
それぞれの成就者に括弧内の称号が与えられた。なお正大師より上に到った信徒はいない。90年まではシッシャにも六段階のステージがありより綿密に初期課程の区別が付けられていた。


== 階級一覧 ==
== 階級一覧 ==

上に行く程ステージ(階級)が高い。
;初期の頃の階級
;初期の頃の階級
*[[グル|尊師]] - [[麻原彰晃]] ※高弟の解脱者が出るまでは「先生」あるいは「麻原彰晃大師」と呼ばれていた。
*[[グル|尊師]] - [[麻原彰晃]]
*大師(クンダリニー・ヨーガの成就者)
*大師(クンダリニー・ヨーガの成就者)
*スワミ(ラージャ・ヨーガの成就者)
*スワミ(ラージャ・ヨーガの成就者)
*シッシャ、シャモン(出家修行者)
*シッシャ(出家修行者)


;19895月頃の階級
;1988~90年頃の階級
*尊師
*尊師
*大師 (師 → 正悟師 → 正大師 → 大報師 → 大法師 → 解脱者)
*スワミ
*シッシャ (ブフー → ブハー → スワハ → マハー → ジャナー → タパー)右ほど高位

;1990~年頃の階級
*
*正大師(大乗のヨーガの成就者)
*正悟師(ジュニアーナ・ヨーガ、マハー・ムドラーの成就者)
*正悟師(ジュニアーナ・ヨーガ、マハー・ムドラーの成就者)
*師(クンダリニー・ヨーガの成就者)
*師(クンダリニー・ヨーガの成就者)
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*サマナ(出家修行者)
*サマナ(出家修行者)


;199012月頃の階級
;1994年頃の階級
*尊師
*尊師
*正大師(大乗のヨーガの成就者)
*正悟師
*師
*スワミ
*サマナ

;19946月頃の階級
*尊師 - 麻原彰晃
*正大師
*正大師
*正悟師(正悟師長 - 正悟師長補 - 正悟師)
*正悟師 (正悟師長 正悟師長補 正悟師)
*師(師長 - 師長補 - 師)
*師 (師長 師長補 ‐ 師 ‐ 師)
*師補
*師補(スワミ)
*サマナ(サマナ長 - サマナ - サマナ見習)
*サマナ (サマナ長 サマナ サマナ見習)
1994年6月にはオウム真理教は[[省庁制 (オウム真理教)|省庁制]]を導入し職者の階位の枠を超えた「大臣」「長官」「次官」等の擬似国家的な称号も登場した。
1994年6月には[[省庁制 (オウム真理教)|省庁制]]を導入し「神法皇」「皇子」「大臣」「長官」「次官」等の擬似国家的な称号も登場した。


;1995年3月頃の階級
;1995年頃の階級
*尊師
*神聖法皇(しんせいほうこう) - [[麻原彰晃]]
*皇子(こうし) - 麻原彰晃の長男と次男
*正大師
*正大師
*悟長(長)
*長(悟長)
*悟長補(長補)
*長補(悟長補)
*悟師(悟師)
*悟師(悟師)
*師長(菩薩師長/愛欲天師長<ref>薩と欲天は同格で上下はないが指令系統が別々の系列</ref>
*菩薩師長/愛欲天師長長/
*師長補(菩薩師長補/愛欲天師長補)
*菩薩師長補/愛欲天師長補(菩長補/愛長補)
*師(菩薩師/愛欲天師)
*菩薩師/愛欲天師(菩師/愛師)
*小師(スワミ)
*小師(スワミ)
*師補(スワミ補)
*師補(スワミ補)
49行目: 51行目:
*見習(サマナ見習)
*見習(サマナ見習)
*準サマナ
*準サマナ
師は菩薩グループと愛欲天グループに分かれている。双方とも別グループの下位者には指示できない。双方は同格とされたが菩薩師の方が格上と認識されていた。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==

2016年2月3日 (水) 05:32時点における版

オウム真理教の階級(おうむしんりきょうのかいきゅう)は、オウム真理教の序列を示す称号である。教団としての名称は「ステージ」という。 ステージの元々の趣旨は解脱に向けた修行の達成度を示す称号であった。 信徒は出家するとシッシャ(サマナ)と呼ばれ、最終目標である解脱者となる為に六段階のヨーガの成就が必要とされた。 入門から順にラージャ・ヨーガ(スワミ)、クンダリニー・ヨーガ(大師、師)、ジュニアーナ・ヨーガ(正悟師)、大乗のヨーガ(正大師)、アストラル・ヨーガ(大報師)、コーザル・ヨーガ(大法師)とあり、次に解脱(天人師)へと到る。 それぞれの成就者に括弧内の称号が与えられた。なお正大師より上に到った信徒はいない。90年まではシッシャにも六段階のステージがありより綿密に初期課程の区別が付けられていた。

階級一覧

初期の頃の階級
  • 尊師 - 麻原彰晃
  • 大師(クンダリニー・ヨーガの成就者)
  • スワミ(ラージャ・ヨーガの成就者)
  • シッシャ(出家修行者)
1988~90年頃の階級
  • 尊師
  • 大師 (師 → 正悟師 → 正大師 → 大報師 → 大法師 → 解脱者)
  • スワミ
  • シッシャ (ブフー → ブハー → スワハ → マハー → ジャナー → タパー)右ほど高位
1990~年頃の階級
  • 尊師
  • 正大師(大乗のヨーガの成就者)
  • 正悟師(ジュニアーナ・ヨーガ、マハー・ムドラーの成就者)
  • 師(クンダリニー・ヨーガの成就者)
  • スワミ(ラージャ・ヨーガの成就者)
  • サマナ(出家修行者)
1994年頃の階級
  • 尊師
  • 正大師
  • 正悟師 (正悟師長 ‐ 正悟師長補 ‐ 正悟師)
  • 師 (師長 ‐ 師長補 ‐ 師 ‐ 小師)
  • 師補(スワミ)
  • サマナ (サマナ長 ‐ サマナ ‐ サマナ見習)

1994年6月には省庁制を導入し「神聖法皇」「皇子」「大臣」「長官」「次官」等の擬似国家的な称号も登場した。

1995年頃の階級
  • 尊師
  • 正大師
  • 正悟師長(悟長)
  • 正悟師長補(悟長補)
  • 正悟師(悟師)
  • 菩薩師長/愛欲天師長(菩長/愛長)
  • 菩薩師長補/愛欲天師長補(菩長補/愛長補)
  • 菩薩師/愛欲天師(菩師/愛師)
  • 小師(スワミ)
  • 師補(スワミ補)
  • サマナ長
  • 沙門(サマナ)
  • 見習(サマナ見習)
  • 準サマナ

師は菩薩グループと愛欲天グループに分かれている。双方とも別グループの下位者には指示できない。双方は同格とされたが菩薩師の方が格上と認識されていた。

関連項目

参考文献

  • マハーヤーナ』創刊号、37号(1987年、1989年 オウム出版)
  • 『オウム法廷2(上巻)』(1998年 朝日文庫)
  • 『私にとってオウムとは何だったのか』(早川紀代秀 2005年 ポプラ社)