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2016年6月8日 (水) 06:13時点における版
よねやま まさお 米山 正夫 | |
---|---|
1949年 | |
生誕 |
1912年10月3日 日本 東京都渋谷区 |
死没 | 1985年2月22日(72歳没) |
出身校 | 東洋音楽学校ピアノ科 |
職業 | 作曲家 |
米山 正夫(よねやま まさお、1912年(大正元年)10月3日 - 1985年(昭和60年)2月22日)は、日本の作曲家である。
人物
東京・穏田に生まれる[1]。成蹊中学校・高等学校に進むが、音楽の道を諦めきれずに東洋音楽学校へ転入する。
1934年にピアノ科を首席で卒業し、藤原義江のピアノ伴奏などで修行を重ねる。
同年に江戸川蘭子の「春の謳歌」で作曲家デビュー。
1936年、ポリドールレコードの廉価盤だったコロナレコードのピアノ伴奏者となるが、コロナレコードが成功したことから、専属作曲家となった。大東亜戦争中の1942年には高峰秀子の歌で歌謡曲「森の水車」を発表するも、敵性的な楽曲であるとして、発売4日で発禁処分となった。
1944年、満州国奉天中央放送局勤務となる。前年に大東亜レコード(ポリドールレコード)が大東亜航空工業に改名し、閉鎖したためである。1945年5月、関東軍に現地応召を受ける。敗戦と同時にシベリアのコムソモリスク地区に抑留されたが翌年12月に帰国。復員後は住む場所が無かったので、弟の家で居候生活をした。
1947年、親友である近江俊郎の尽力で『NHKラジオ歌謡』で放送された『山小舎の灯』を手掛けヒット。これが作曲家として初の大ヒットとなり、「南の薔薇」、「森の水車」などが続けてヒットし、コロムビア専属作曲家となる。その頃、同じく復員してきた青木光一と再会。その後も、『リンゴ追分』、『車屋さん』、『津軽のふるさと』、『長崎の蝶々さん』など、初期の美空ひばりのヒット曲を数多く手掛けた。
1963年、クラウンレコード創設と共に同社の専属になり、西郷輝彦「涙をありがとう」、美樹克彦「花はおそかった」、水前寺清子『三百六十五歩のマーチ』、小林旭『赤いトラクター』、同じくヤンマーの『ヤン坊マー坊天気予報』のテーマ曲としてお馴染みの『ヤン坊マー坊の唄』など多くのヒット作品を残した。
1985年2月22日、長年患っていた糖尿病から肺炎を併発して死去。享年72。死後に勲四等旭日小綬章を追贈された。
葬儀では愛弟子である美空ひばりが弔辞を読んだ。
代表曲
- 『春の謳歌』(昭和10年4月) 作詞:米山正夫、歌:江戸川蘭子
- 『櫻三里』(昭和11年3月) 作詞:宇野美樹、歌:中野忠晴、音丸
- 『只今帰って参りました』(昭和16年5月) 作詞:清水みのる、歌:上原敏、台詞佐野周二
- 『山小舎の灯』(昭和22年11月) 作詞:米山正夫、歌:近江俊郎
- 『南の薔薇』(昭和23年7月) 作詞:野村俊夫、歌:近江俊郎
- 『思い出は雲に似て』(昭和24年1月) 作詞:米山正夫、歌:近江俊郎
- 『村の一本橋』(昭和24年5月) 作詞:米山正夫、歌:二葉あき子
- 『陽気な喫茶店』(昭和24年7月) 作詞:奥野椰子夫、歌:黒木曜子
- 『ジャイアンツ・ソング』(昭和24年10月) 作詞:岡野青志、補作詞藤浦洸、歌:藤山一郎
- 『たそがれの薔薇』(昭和25年4月) 作詞:西條八十、歌:高峰三枝子
- 『水車小屋の花』(昭和26年1月) 作詞:鈴木比呂志、歌:近江俊郎
- 『森の水車』(昭和26年8月) 作詞:清水みのる、歌:並木路子
- 『月が出ている港町』(昭和27年1月) 作詞:野村俊夫、歌:青木光一
- 『りんご追分』(昭和27年5月) 作詞:小沢不二夫 作曲:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『津軽のふるさと』(昭和28年3月) 作詞:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『日和下駄』(昭和29年5月) 作詞:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『若人スキーヤー』(昭和30年12月) 作詞:米山正夫、歌:岡本敦郎
- 『キャラバンの太鼓』(昭和30年12月) 作詞:米山正夫、歌:伊藤久男
- 『長崎の蝶々さん』(昭和32年7月) 作詞:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『浮かれ駕籠』(昭和32年9月) 作詞:米山正夫、歌:高田浩吉
- 『夜来香の女』(昭和32年11月) 作詞:西沢爽、歌:胡美芳
- 『ロカビリー剣法』(昭和33年6月) 作詞:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『花笠道中』(昭和33年6月) 作詞:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『お座敷ロック』(昭和33年11月) 作詞:関沢新一、歌:五月みどり
- 五月みどりのデビュー曲
- 『大川ながし』(昭和34年3月) 作詞:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『霧よ雲よ峰よ』(昭和35年7月) 作詞:横山祐吉、歌:三鷹淳
- 日本ユース・ホステル協会制定歌
- 『車屋さん』(昭和36年5月) 作詞:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『ひばりのドドンパ』(昭和36年5月) 作詞:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『若草の丘』(昭和38年7月) 作詞:北里有紀生、歌:本間千代子
- 『純愛の白い砂』(昭和38年11月) 作詞:米山正夫、歌:本間千代子
- 『関東春雨傘』(昭和38年12月) 作詞:米山正夫、歌:美空ひばり
- 『そよ風デイト』(昭和39年10月) 作詞:米山正夫、歌:高石かつ枝
- 『青年おはら節』(昭和40年1月) 作詞:星野哲郎、歌:西郷輝彦
- 『恋のGT』(昭和41年1月) 作詞:米山正夫、歌:西郷輝彦
- 『兄妹の星』(昭和41年10月) 作詞:米山正夫、歌:西郷輝彦、水沢有美
- 『いたずらっぽい目』(昭和42年8月) 作詞:水島哲、歌:由美かおる
- 『花はおそかった』(昭和42年3月) 作詞:星野哲郎、歌:美樹克彦
- 『いつでも君は』(昭和42年9月) 作詞:星野哲郎、歌:水前寺清子
- 1967年(昭和42年)の第1回日本作詞大賞を受賞
- 『三百六十五歩のマーチ』(昭和43年11月) 作詞:星野哲郎、歌:水前寺清子
- 『真実一路のマーチ』(昭和44年10月) 作詞:星野哲郎、歌:水前寺清子
- 『みれん町』(昭和45年8月) 作詞:西沢爽、歌:美川憲一
- 『兄弟ギター』(昭和45年11月) 作詞:能勢英男、歌:北島三郎
- 『おんなの朝』(昭和45年12月) 作詞:西沢爽、歌:美川憲一
- 『ある少尉の遺言』(昭和46年11月) 作詞:藤田まさと、歌:東海林太郎
- 東海林太郎ラストシングルレコード
- 『寅さん音頭』(昭和50年7月) 作詞:星野哲郎、歌:渥美清
- 『祭りのあと』(昭和50年9月) 作詞:星野哲郎、歌:渥美清
- 『東京銀座は他人町』(昭和54年2月)作詞:能勢英男、歌:小林旭
- 『赤いトラクター』(昭和54年4月) 作詞:能勢英男、歌:小林旭
- ヤンマー「ディーゼルトラクター」CMソング
- 『ブライダルベール』(昭和57年11月) 作詞:星野哲郎、歌:藤山一郎
- 『怪獣ガッパ』(美樹克彦、映画『大巨獣ガッパ』主題歌)
- 『ヤン坊・マー坊の唄』(オリジナル版の歌手は木村和子と山口えみの二人。1963年(昭和38年)頃、コロムビアよりシングル盤が発売されていた)
- 『南海放送の歌』(南海放送社歌 ボニー・ジャックス)
- 『近鉄バファローズの歌』(旧大阪近鉄バファローズの球団歌)
- 『神奈川県立港北高等学校校歌』(いんぐりもんぐりがカバー)
- 『旭丘高等学校校歌』
参考文献
- 米山正夫全集、コロムビアレコード、2012年。