「モンツキダラ」の版間の差分
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一般的には水深40 - 133メートルでよくみられるが、300メートルの深さにもいる。水温は2 - 10 °Cが適温。稚魚は浅い水深を好み、成長するに従い深くなる。通常、成熟したモンツキダラは稚魚のような長い移動はしないが、全年齢で季節性の移動を行う。餌は主に小さな無脊椎動物だが大きな個体は魚も食べる。 |
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== 繁殖 == |
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==食用魚として== |
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[[引き網漁]]、[[トロール漁]]、[[延縄]]などで商業漁獲されている。非常に一般的な食用魚であり、生、燻製、冷凍、干物、缶詰の形で流通する。[[イギリス]]では他のタラ類やカレイに並んで[[フィッシュ・アンド・チップス]]の材料となっている<ref>{{Cite Kotobank |word=ふいつしゆあんどちつぷす |author=[[小池滋]] |encyclopedia=改訂新版 世界大百科事典 |hash=#E6.94.B9.E8.A8.82.E6.96.B0.E7.89.88.E3.80.80.E4.B8.96.E7.95.8C.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8 |publisher=[[平凡社]] |access-date=2024-12-27 |title=フィッシュ・アンド・チップス}}</ref>。 |
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新鮮なモンツキダラの身は白みの半透明で、タラと同様に調理できる。古くなると身は青白くなる。モンツキダラや[[タラ]]の幼魚の切り身は[[マサチューセッツ州]][[ボストン]]ではスクロッド([[:en:scrod|scrod]])と呼ばれて売られる。ノルウェーではフィスケボッレル(fiskeboller)という魚団子の主な材料ともなる。 |
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コダラなどの[[タラ]]の幼魚の切り身は[[マサチューセッツ州]][[ボストン]]ではスクロッド([[:en:scrod|scrod]])と呼ばれて売られる。ノルウェーではフィスケボッレル(fiskeboller)という魚団子の主な材料ともなる。 |
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近縁の[[タラ属]]とは違い、 |
近縁の[[タラ属]]とは違い、モンツキダラは塩漬けではなく干物や燻製で保存される。モンツキダラの燻製の一種に[[フィナンハディ]](Finnan Haddie)と呼ばれるものがあり、この名前は[[スコットランド]]の漁村 [[フィンドン]]に因み、元々泥炭の上で冷燻製したものである。よくフィナンハディはミルクで煮て朝食にされる<ref>[http://www.scotlandontv.tv/scotland_on_tv/video.html?vxSiteId=60fdd544-9c52-4e17-be7e-57a2a2d76992&vxChannel=Food%20Recipes&vxClipId=1380_SMG1149&vxBitrate=300 Full recipe for Finnan Haddie from Scottish chef John Quigley]</ref>。また、モンツキダラの燻製は[[ケジャリー]]という英印折衷の料理の主材料でもある。スコットランド東海岸の[[アーブロース]]の町では熱燻製のアーブロース・スモーキー(Arbroath Smokie)が作られており、これは食べる前に更に調理する必要はない。さらにスコットランドではモンツキダラを用いた[[カレンスキンク]]というスープ料理も広く食べられている。 |
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栄養としては、[[蛋白質]]に優れ、[[ビタミンB12]]、[[ピリドキシン]]、[[セレン]]も豊富で、[[ナトリウム]]と[[カリウム]]のバランスは健康的で[[脂肪]]は非常に少ない。 |
栄養としては、[[蛋白質]]に優れ、[[ビタミンB12]]、[[ピリドキシン]]、[[セレン]]も豊富で、[[ナトリウム]]と[[カリウム]]のバランスは健康的で[[脂肪]]は非常に少ない。 |
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==参考文献== |
== 参考文献 == |
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* Alan Davidson, ''North Atlantic Seafood'', 1979, |
* Alan Davidson, ''North Atlantic Seafood'', 1979, {{ISBN2|0-670-51524-8}}. |
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== 関連項目 == |
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* {{IUCN2006|assessors=Sobel|year=1996|id=13045|title=Melanogrammus aeglefinus|downloaded=11 May 2006}} Listed as Vulnerable (VU A1d+2d v2.3) |
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* {{ITIS|ID=164744|taxon=Melanogrammus aeglefinus|accessdate=24 January 2006}} |
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* {{FishBase_species|genus=Melanogrammus|species=aeglefinus|year=2005|month=May}} |
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{{Wikispecies|Melanogrammus aeglefinus}} |
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{{Commons|Melanogrammus aeglefinus}} |
{{Commons|Melanogrammus aeglefinus}} |
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* [[タイセイヨウダラ]] |
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2024年12月27日 (金) 21:43時点における最新版
モンツキダラ | ||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||
VULNERABLE (IUCN Red List Ver.2.3 (1994)) | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Melanogrammus aeglefinus (Linnaeus, 1758) | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
モンツキダラ[2] コダラ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Haddock Offshore hake |
モンツキダラ(学名: Melanogrammus aeglefinus)は北大西洋両岸に生息するタラ科の魚。コダラ(小鱈)やハドック(英語: haddock)とも呼ばれる[3]。
ポピュラーな食用魚で、商業流通している。
特徴
[編集]体長は1.1メートル以上。白い体に黒い側線が走るのが特徴であり[3]、よく似たポラックという魚は逆に黒い体に白い側線である。また、胸鰭の上に黒い斑があり[3]、"thumbprint"(拇印)、"Devil's thumbprint"(悪魔の拇印)または"St. Peter's mark"(聖ペトロの印)と呼ばれる。
一般的には水深40 - 133メートルでよくみられるが、300メートルの深さにもいる。水温は2 - 10 °Cが適温。稚魚は浅い水深を好み、成長するに従い深くなる。通常、成熟したモンツキダラは稚魚のような長い移動はしないが、全年齢で季節性の移動を行う。餌は主に小さな無脊椎動物だが大きな個体は魚も食べる。
繁殖
[編集]産卵は1月から6月にかけて行われ、3月末から4月初めがピークである。最大の産卵場所はノルウェー中部沖南西アイスランド付近とジョージズ・バンクである。平均して85万個の卵を産み、大きな雌だと年300万の卵を作る能力がある。
食用魚として
[編集]引き網漁、トロール漁、延縄などで商業漁獲されている。非常に一般的な食用魚であり、生、燻製、冷凍、干物、缶詰の形で流通する。イギリスでは他のタラ類やカレイに並んでフィッシュ・アンド・チップスの材料となっている[4]。
新鮮なモンツキダラの身は白みの半透明で、タラと同様に調理できる。古くなると身は青白くなる。モンツキダラやタラの幼魚の切り身はマサチューセッツ州ボストンではスクロッド(scrod)と呼ばれて売られる。ノルウェーではフィスケボッレル(fiskeboller)という魚団子の主な材料ともなる。
近縁のタラ属とは違い、モンツキダラは塩漬けではなく干物や燻製で保存される。モンツキダラの燻製の一種にフィナンハディ(Finnan Haddie)と呼ばれるものがあり、この名前はスコットランドの漁村 フィンドンに因み、元々泥炭の上で冷燻製したものである。よくフィナンハディはミルクで煮て朝食にされる[5]。また、モンツキダラの燻製はケジャリーという英印折衷の料理の主材料でもある。スコットランド東海岸のアーブロースの町では熱燻製のアーブロース・スモーキー(Arbroath Smokie)が作られており、これは食べる前に更に調理する必要はない。さらにスコットランドではモンツキダラを用いたカレンスキンクというスープ料理も広く食べられている。
栄養としては、蛋白質に優れ、ビタミンB12、ピリドキシン、セレンも豊富で、ナトリウムとカリウムのバランスは健康的で脂肪は非常に少ない。
脚注
[編集]- ^ Sobel, J. (1996). “Melanogrammus aeglefinus”. IUCN Red List of Threatened Species 1996: e.T13045A3406968. doi:10.2305/IUCN.UK.1996.RLTS.T13045A3406968.en 2023年9月26日閲覧。.
- ^ おさかな普及センター資料館『輸入される外国産魚類の標準和名について(第20版)』(PDF)(レポート)豊洲市場協会、2024年2月15日、5頁 。2024年12月27日閲覧。
- ^ a b c 「小鱈」『デジタル大辞泉』小学館 。コトバンクより2024年12月27日閲覧。
- ^ 小池滋「フィッシュ・アンド・チップス」『改訂新版 世界大百科事典』平凡社 。コトバンクより2024年12月27日閲覧。
- ^ Full recipe for Finnan Haddie from Scottish chef John Quigley
参考文献
[編集]- Alan Davidson, North Atlantic Seafood, 1979, ISBN 0-670-51524-8.