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「伊納駅」の版間の差分

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2020年2月15日 (土) 03:27時点における版

伊納駅
駅舎(2017年7月)
いのう
Inō
A25 納内 (12.7 km)
(6.1 km) 近文 A27
地図
所在地 北海道旭川市江丹別町春日
北緯43度45分45.8秒 東経142度16分18秒 / 北緯43.762722度 東経142.27167度 / 43.762722; 142.27167
駅番号 A26
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 函館本線
キロ程 413.0 km(函館起点)
電報略号 イノ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1898年(明治31年)7月16日
備考 無人駅
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伊納駅
いのう
Inō
神居古潭 (8.9 km)
(6.1 km) 近文
所属事業者 日本国有鉄道
所属路線 函館本線(旧線)
廃止年月日 1969年(昭和44年)9月30日
備考 線路付け替えにより廃止
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伊納駅(いのうえき)は、北海道旭川市江丹別町春日にある北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線である。駅番号A26電報略号イノ

歴史

1977年の伊納駅と周囲1km範囲。上が旭川方面。駅周囲の村落は伊納大橋が架けられる前で孤立状況に近い。上下線別々の単式ホームではあるが、ホームは細い簡易型で上下線間が広く、ホームの拡張と併せてもう1線簡単に敷ける程である。駅舎は古い木造のものが、線路移設前の位置にそのまま残され、旧線跡を転用した道路が改札口側を通り抜ける一風変わった状況にある。もっとも既に無人化されていて、駅舎は待合室として使用されている。本線の滝川側には上下線共外側に保線用の側線が分岐している。新線に移行して、トンネル間の駅となった。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
  • 1898年(明治31年)7月16日:北海道官設鉄道上川線空知太駅 - 旭川駅間開通に伴い伊納信号停車場として開業。
  • 1900年(明治33年)5月11日:旅客貨物の取扱い開始。同時に駅に昇格。伊納駅となる[1]
  • 1905年(明治38年)4月1日:官設鉄道(国有鉄道)に移管、それに伴い同鉄道の駅となる。
  • 1909年(明治42年)10月12日:線路名を函館本線に改称、それに伴い同線の駅となる。
  • 1969年(昭和44年)
    • 9月30日:貨物・荷物扱い廃止。新線切替により線路、ホーム移転。
    • 10月1日:無人化[2]
  • 1985年(昭和60年):駅舎改築。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR北海道に継承。

駅名の由来

当駅近辺の地名より。現在は山岳名などに残る。アイヌ語に由来するが諸説ある。

由来について、知里真志保は「イルオナイ(i-ru-o-nay)」(それ(=熊)・の足跡・多い・沢)が「イロナイ」→「イノナイ」→「イノ」と転訛したもの、としている[3]

このほか、永田方正が「イヌンオペッ[注釈 1](inun-o-pet)」(漁期の仮小屋・ある・川)とする説を唱えており[3]、1973年(昭和48年)に国鉄北海道総局が発行した『北海道 駅名の起源』でもこの説を採る[4]

また、山田秀三は単に「イヌン(inun)」(漁期の仮小屋)が、「エヌ」「イノ」と転訛したことによる、とする説を推測している[3]

なお、所在地区名の「江丹別」はアイヌ語の「エタンネペッ(e-tanne-pet)」(頭・長い・川)もしくは「エトタンネペッ(etok-tanne-pet)」(水源が・長い・川)に由来するとされる[3]

駅構造

上下方向別単式ホーム2面2線を有する地上駅。ホームは2面とも線路の東側(旭川方面に向かって右手側)に存在する。互いのホームは跨線橋で連絡しており、2番線(下り)に行くためには跨線橋を渡る必要がある。ホームは高台に設置されており、地平へは階段を降りる形となる。

旭川駅管理の無人駅となっている。有人駅時代の駅舎は改築され、白一色に塗られた車掌車改造の貨車駅舎が2両分横に、間隔を空けて向かい合った形で並べられて設置されている[5]。なお、塗色は1985年(昭和60年)時点は白地に青帯であったが[5]、その後現在の色に変わっている。そのうち待合室として使われていなかった一両が2014年平成26年)秋に撤去された。

駅舎の南を通っているサイクリングロード単線時代の旧線跡を利用した物で、旧駅舎はその南側にあった。旧ホームの一部は2010年(平成22年)現在も残存している[6]。また、1番線の南側には本線と全くつながっていない側線があり、保線と電気作業の訓練等に使用されている。この側線(訓練設備)には架線が張られ、転轍器も2箇所に設けられている[6]

のりば
番線 路線 方向 行先
1 函館本線 上り 滝川岩見沢方面
2 下り 旭川方面

利用状況

駅が立地する江丹別町春日地区は、農家が数軒存在するのみで、石狩川を挟んだ対岸の台場地区にあった北海道旭川北都商業高等学校の生徒による通学利用が大半を占め、ピーク時には500人近くの乗車人員がいた。しかし2011年(平成23年)3月に同校が閉校したことで、その数は激減。現在の利用者はごく僅かとなっている。

  • 1992年度(平成4年度)の平均1日乗降客数は412人[7]
  • 2011 - 2015年(平成23 - 27年)の乗降人員調査(11月の調査日)平均は「1名以下」[8]
  • 2014 - 2018年(平成26 - 30年)の乗降人員調査(11月の調査日)平均は「3名以下」[9]

駅周辺

江丹別町春日地区は、現在は農家や酪農家が数軒存在するのみとなっている。

隣の駅

北海道旅客鉄道(JR北海道)
函館本線
納内駅 (A25) - *神居古潭駅 - *春志内信号場 - 伊納駅 (A26) - 近文駅 (A27)
*打消線は廃駅および廃止信号場

脚注

注釈

  1. ^ 連音化し、「イヌノペッ」と表記されることもある。

出典

  1. ^ 「営業開始」『官報』1900年5月18日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ 書籍『無人駅探訪』(監修:西崎さいき、文芸社2011年6月発行)148ページより。
  3. ^ a b c d アイヌ語地名リスト イチャ~エリ P11-20”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2017年10月20日閲覧。
  4. ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、48頁。ASIN B000J9RBUY 
  5. ^ a b 書籍『ダルマ駅へ行こう!』(著:笹田昌宏、小学館文庫2007年5月発行)61-64ページより。
  6. ^ a b 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング2010年4月発行)98-100ページより。
  7. ^ 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)62ページより。
  8. ^ 極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2017年9月25日閲覧。
  9. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 全線区のご利用状況(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. 2020年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月20日閲覧。

関連項目

外部リンク