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「MacOS High Sierra」の版間の差分

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==== Apple File System (APFS) ====
==== Apple File System (APFS) ====
[[Apple File System|APFS(Apple File System)]]は、2016年6月13日に開催された[[Worldwide Developers Conference|WWDC]] 2016の基礎講演にて発表され、2017年1月24日より配信された[[IOS 10|iOS10.3]]で初めて[[IOS (アップル)|iOS]]に使用された[[HFS Plus|HFS+]]後継の[[ファイルシステム]]である。ただし初期リリースではFusion Driveやハードディスクがサポートされない等、完成に到らなかった為、オールフラッシュストレージのMac以外では、HFS+が引き続き利用されることになった<ref>[https://beta.apple.com/sp/betaprogram/apfsfusion “macOS High Sierra のベータ版をインストールした場合は、Mac の Fusion Drive が Apple File System に変換されている可能性があります。この構成は macOS High Sierra の初期リリースではサポートされない”]</ref><ref>[https://support.apple.com/ja-jp/HT208018 “Mac の内蔵ソリッドステートドライブ (SSD) に macOS High Sierra をインストールした場合、そのドライブは自動的に APFS に変換されます。Fusion Drive とハードディスクドライブ (HDD) は変換されません。”]</ref>。10.13.6(17G65)より後にリリースされた、MacBook Pro (2018)専用のHigh Sierraでは、外部HDDでもシステムディスクとして使う場合APFSが必須となっている。
[[Apple File System|APFS(Apple File System)]]は、2016年6月13日に開催された[[Worldwide Developers Conference|WWDC]] 2016の基礎講演にて発表され、2017年1月24日より配信された[[IOS 10|iOS10.3]]で初めて[[IOS (Apple)|iOS]]に使用された[[HFS Plus|HFS+]]後継の[[ファイルシステム]]である。ただし初期リリースではFusion Driveやハードディスクがサポートされない等、完成に到らなかった為、オールフラッシュストレージのMac以外では、HFS+が引き続き利用されることになった<ref>[https://beta.apple.com/sp/betaprogram/apfsfusion “macOS High Sierra のベータ版をインストールした場合は、Mac の Fusion Drive が Apple File System に変換されている可能性があります。この構成は macOS High Sierra の初期リリースではサポートされない”]</ref><ref>[https://support.apple.com/ja-jp/HT208018 “Mac の内蔵ソリッドステートドライブ (SSD) に macOS High Sierra をインストールした場合、そのドライブは自動的に APFS に変換されます。Fusion Drive とハードディスクドライブ (HDD) は変換されません。”]</ref>。10.13.6(17G65)より後にリリースされた、MacBook Pro (2018)専用のHigh Sierraでは、外部HDDでもシステムディスクとして使う場合APFSが必須となっている。


==== H.265 (HEVC) ====
==== H.265 (HEVC) ====

2021年5月21日 (金) 00:50時点における版

macOS High Sierra
macOS ファミリー
開発者
Apple
ウェブサイト https://itunes.apple.com/jp/app/macos-high-sierra/id1246284741?mt=12
一般リリース 2017年9月26日[1]
最新の安定版 10.13.6 (17G14042) - 2020年11月12日 (3年前) (2020-11-12)
ソースモデル オープンソースのコンポーネントを用いたクローズドソース
ライセンス APSLソフトウェア利用許諾契約秘密保持契約
カーネル ハイブリッドカーネル (XNU)
更新方式 Mac App Store
プラットフォーム x86-64
先行品 macOS Sierra
後続品 macOS Mojave

macOS High Sierra(マックオーエス ハイ シエラ)は、Appleが開発したMacintosh向けのオペレーティングシステム(OS)。macOSシリーズの14番目のバージョンである。バージョンナンバーは10.13。macOS Sierraの後継バージョンとして、2017年6月5日(太平洋標準時)に発表された[2]

概要

2017年6月5日に開催されたWWDC 2017の基調講演にて発表され、同日から開発者(Apple デベロッパープログラム登録者)へデベロッパープレビュー版が公開された[2]。Apple Beta Software Program対象にもなっている為、登録することによりパブリックベータテストに参加出来る[3]

本バージョンでは、Sierra以前のOSまで可能だったRAIDディスクのインストールと起動がインテルVROCに対応したNVMeのRAIDディスクとCore StrageのFusion Driveのみとなった。これについては、アップルは一切アナウンスしていない。

対応環境/システム条件

必要要件は、一つ前のメジャーアップデートであるmacOS Sierraの時と変更がない[4]

  • iMac (Late 2009) 以降
  • MacBook (Late 2009) 以降
  • MacBook Pro (Mid 2010) 以降
  • MacBook Air (Late 2010) 以降
  • Mac mini (Mid 2010) 以降
  • Mac Pro (Mid 2010) 以降

特徴

これまでのmacOS同様に、The Open Groupに正式に認定されたUNIXである[5]

また、多数の書体が付属する[6]

新機能

Apple File System (APFS)

APFS(Apple File System)は、2016年6月13日に開催されたWWDC 2016の基礎講演にて発表され、2017年1月24日より配信されたiOS10.3で初めてiOSに使用されたHFS+後継のファイルシステムである。ただし初期リリースではFusion Driveやハードディスクがサポートされない等、完成に到らなかった為、オールフラッシュストレージのMac以外では、HFS+が引き続き利用されることになった[7][8]。10.13.6(17G65)より後にリリースされた、MacBook Pro (2018)専用のHigh Sierraでは、外部HDDでもシステムディスクとして使う場合APFSが必須となっている。

H.265 (HEVC)

先代のH.264/MPEG-4 AVCよりも優れた圧縮効率を持ち、4K動画にも対応したH.265動画圧縮規格に対応し、対応GPUでの高速エンコードができる[要出典]

HEIF

静止画像ファイル規格として、High Efficiency Image File Format (HEIF) にも対応。

Metal 2

Metalよりも高効率になり、外付けGPUの利用やGPUを利用した機械学習にも対応する[9]

Core ML

機械学習(Machine Learning)のフレームワークが整理された[10]

Virtual Reality

高機能なGPUとHTC Vive VRヘッドセットの組合せでバーチャルリアリティを実現する[要出典]

改良された二言語入力

日本語と英語の組合せで、入力言語を切替える必要がなくなる[要出典]

サードパーティー製のNVMe SSDのサポート

Sierraまでは純正のNVMe SSDのみのサポートだったが、High Sierraにてサードパーティー製のNVMe SSDがサポートされ、NVMe対応のM.2 SSDがディスクとして認識されるようになった。

インテルVROCのサポート

複数のNVMe SSDをRAID構成してHigh Sierraのインストールと起動が可能。現時点ではApple T2チップ搭載のiMac Proのみ対応。

EFICheck

改ざんを防ぐ為、週に一回EFIの整合性が自動確認される[11]

廃止された機能

インテルVROC非対応のRAIDディスクでのインストールとOS起動

RAIDディスクへのインストールとOS起動には、インテルVROC対応か、Core StrageのFusion Driveである必要がある。前者はファイルフォーマットがAPFSに、後者はHFS+になる。尚、OSインストール目的以外でのRAID構成は従来通り可能。

ヒラギノ角ゴPro/Pro N

ダウンロード出来るフォントの対象から外された[12]。過去に利用していた書類をサポートするためには使える。


Boot Camp

macOS High Sierraは、Boot Camp経由でWindows 7およびWindows 8.1が使用できる最後のmacOSとなった[13][14]。次のmacOSであるmacOS MojaveではWindows 10のみが使用可能とされた[15]

脆弱性

2017年11月、macOS High Sierra 10.13.1においてセキュリティに関する脆弱性が発見され[16]JPCERT/CCが注意を促す文書を公表した[17]。ユーザー側の設定によって、管理者アカウントである「root」という名前のユーザーをパスワード無しで使用できる問題が挙げられており、第三者にログインされる危険性などが指摘されたが[17]Appleは即日修正し[18]、サポート文書を公開した[19]

バージョン履歴

バージョン Build リリース日 Darwinバージョン リリースノート
10.13 17A365 2017年9月25日 17.0 macOS High Sierra 10.13 のセキュリティコンテンツについて
17A405 2017年10月5日 macOS High Sierra 10.13 追加アップデートのセキュリティコンテンツについて
10.13.1 17B48 2017年10月31日 17.2 About the macOS High Sierra 10.13.1 Update

About the security content of macOS High Sierra 10.13.1

10.13.2 17C88 2017年12月6日 17.3.0 macOS High Sierra 10.13.2 Combo Update

About the security content of macOS High Sierra 10.13.2, Security Update 2017-002 Sierra, and Security Update 2017-005 El Capitan

10.13.3 17D47/17D2047 2018年1月23日 17.4.0 macOS High Sierra 10.13.3 アップデートについて

macOS High Sierra 10.13.3、セキュリティアップデート 2018-001 Sierra、セキュリティアップデート 2018-001 El Capitan のセキュリティコンテンツについて

17D102/17D2102 2018年2月19日 macOS High Sierra 10.13.3 追加アップデートのセキュリティコンテンツについて
17D2104 2018年3月1日 iMac Pro向けmacOS High Sierra 10.13.3 追加アップデート
10.13.4 17E199 2018年3月29日 17.5.0 About the macOS High Sierra 10.13.4 Update
About the security content of macOS High Sierra 10.13.4
17E202 2018年4月24日 macOS High Sierra 10.13.4 Update
macOS High Sierra 10.13.4 Combo Update
10.13.5 17F77 2018年6月1日 17.6.0 macOS High Sierra アップデート10.13.5

macOS High Sierra 10.13.5 統合アップデート

セキュリティアップデート

10.13.6 17G65 2018年7月9日 17.7.0 macOS High Sierra アップデート10.13.6

macOS High Sierra 10.13.6 統合アップデート

セキュリティアップデート

17G2112 2018年7月11日 MacBook Pro (2018)専用
17G2208 2018年7月24日 MacBook Pro (2018)向けmacOS High Sierra 10.13.6追加アップデート
17G2307 2018年8月29日 MacBook Pro (2018)向けmacOS High Sierra 10.13.6追加アップデート2
17G6029

17G6030

2019年3月25日

2019年3月30日

セキュリティアップデート 2019-002 High Sierra

About the security content of Security Update 2019-002 High Sierra and Security Update 2019-002 Sierra

17G7024 2019年5月13日 セキュリティアップデート 2019-003 High Sierra

About the security content of macOS Mojave 10.14.5, Security Update 2019-003 High Sierra, Security Update 2019-003 Sierra

17G8029/17G8030 2019年7月22日/2019年7月29日 macOS Mojave 10.14.6、セキュリティアップデート 2019-004 High Sierra、セキュリティアップデート 2019-004 Sierra のセキュリティコンテンツについて
17G8037 2019年9月26日 Security Update 2019-005 (High Sierra)

About the security content of macOS Mojave 10.14.6 Supplemental Update 2, Security Update 2019-005 High Sierra, and Security Update 2019-005 Sierra

17G9016 2019年10月29日 macOS Catalina 10.15.1、セキュリティアップデート 2019-001、セキュリティアップデート 2019-006 のセキュリティコンテンツについて
17G10021 2019年12月10日 macOS Catalina 10.15.2、セキュリティアップデート 2019-002 Mojave、セキュリティアップデート 2019-007 High Sierra のセキュリティコンテンツについて
17G11023 2020年1月28日 macOS Catalina 10.15.3、セキュリティアップデート 2020-001 Mojave、セキュリティアップデート 2020-001 High Sierra のセキュリティコンテンツについて
17G12034 2020年3月24日 macOS Catalina 10.15.4、セキュリティアップデート 2020-002 Mojave、セキュリティアップデート 2020-002 High Sierra のセキュリティコンテンツについて
17G13033 2020年5月26日 macOS Catalina 10.15.5、セキュリティアップデート 2020-003 Mojave、セキュリティアップデート 2020-003 High Sierra
17G13035 2020年6月1日 macOS Catalina 10.15.5 追加アップデート、セキュリティアップデート 2020-003 High Sierra のセキュリティコンテンツについて
17G14019 2020年7月15日 macOS Catalina 10.15.6、セキュリティアップデート 2020-004 Mojave、セキュリティアップデート 2020-004 High Sierra のセキュリティコンテンツについて
17G14033 2020年9月24日 macOS Catalina 10.15.7、セキュリティアップデート 2020-005 High Sierra、セキュリティアップデート 2020-005 Mojave のセキュリティコンテンツについて
17G14042 2020年11月12日 About the security content of Security Update 2020-006 High Sierra, Security Update 2020-006 Mojave

脚注

出典

  1. ^ Jake Smith (2017年9月13日). “アップル、次期macOS「High Sierra」を9月26日にリリースへ”. Cnet (ASAHI INTERACTIVE, Inc). https://japan.cnet.com/article/35107173/ 2017年9月19日閲覧。 
  2. ^ a b 若杉紀彦 (2017年6月6日). “Apple、VR対応の次期macOS「High Sierra」を今秋提供”. PC Watch (インプレス). http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1063635.html 2017年6月6日閲覧。 
  3. ^ Apple Beta Software Program
  4. ^ Andrew Cunningham (2017年6月5日). “Anything that can run macOS Sierra can also run macOS High Sierra”. Ars Technica. 2017年6月6日閲覧。
  5. ^ Apple Inc. - UNIX 03
  6. ^ macOS High Sierra に組み込まれているフォント
  7. ^ “macOS High Sierra のベータ版をインストールした場合は、Mac の Fusion Drive が Apple File System に変換されている可能性があります。この構成は macOS High Sierra の初期リリースではサポートされない”
  8. ^ “Mac の内蔵ソリッドステートドライブ (SSD) に macOS High Sierra をインストールした場合、そのドライブは自動的に APFS に変換されます。Fusion Drive とハードディスクドライブ (HDD) は変換されません。”
  9. ^ Metal 2 - Accelerating graphics and much more.
  10. ^ Core ML - Integrate machine learning models into your app.
  11. ^ “High Sierra automatically checks EFI firmware each week” (英語). The Eclectic Light Company. (2017年9月24日). https://eclecticlight.co/2017/09/24/high-sierra-automatically-checks-efi-firmware-each-week/ 2018年8月17日閲覧。 
  12. ^ macOS High Sierra に組み込まれているフォント”. Apple Support. 2019年10月9日閲覧。
  13. ^ Boot Camp を使って Mac に Windows 7 をインストールする MacOS High Sierra
  14. ^ macOS の Boot Camp で Windows をインストールするためのシステム条件
  15. ^ macOS の Boot Camp で Windows をインストールするためのシステム条件 macOS Mojave
  16. ^ “パスワード不要、macOS High Sierraに管理者権限でログイン可能?”. ITmedia エンタープライズ. ITmedia. (2017年11月29日). http://www.itmedia.co.jp/enterprise/spv/1711/29/news067.html 2017年11月29日閲覧。 
  17. ^ a b “macOS High Sierra の設定に関する注意喚起”. 公開資料. JPCERT/CC. (2017年11月29日). http://www.jpcert.or.jp/at/2017/at170045.html 2017年11月29日閲覧。 
  18. ^ セキュリティアップデート 2017-001 のセキュリティコンテンツについて
  19. ^ “Macでルートユーザを有効にする方法やルートパスワードを変更する方法”. Apple サポート. Apple. (2017年11月29日). https://support.apple.com/ja-jp/HT204012 2017年11月29日閲覧。 

外部リンク