「秋桜 (山口百恵の曲)」の版間の差分
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2021年8月4日 (水) 22:08時点における版
「秋桜」 | ||||||||||
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山口百恵 の シングル | ||||||||||
初出アルバム『花ざかり』 | ||||||||||
B面 | 最後の頁 | |||||||||
リリース | ||||||||||
ジャンル | アイドル歌謡曲 | |||||||||
レーベル | CBSソニー | |||||||||
作詞・作曲 | さだまさし | |||||||||
ゴールドディスク | ||||||||||
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チャート最高順位 | ||||||||||
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山口百恵 シングル 年表 | ||||||||||
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「秋桜」(コスモス)は、1977年10月1日にリリースされた山口百恵の楽曲で、19枚目のシングルである。「日本の歌百選」に選ばれている。
解説
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- 1977年当時、山口百恵は阿木燿子・宇崎竜童によるいわゆるツッパリ路線の楽曲で売り出していたため、本作をリリースした際には山口に対し「なぜさだの曲を歌うのか」という疑問の声が多かった。また、さだファンからも「なぜ山口の歌を作るのか」という反響もあったという。さだは、山口には日本的な女性らしい面があるのではないかと考え、あえてそれまでのイメージを一変させるような曲作りを行ったという。
- 提供曲のレコーディングには立ち会うことを常としているが、本作のレコーディングの際にはさだはスタジオに立ち会えなかった。さだが電話で「(結婚をテーマにした作品であるため)まだピンと来ないでしょう?」と尋ねたが、そのとき当時18歳だった山口は「はい」と正直に答えている。しかしその後、結婚を期に引退するラスト・コンサートの日(1980年10月5日)に「この歌の意味がようやく分かりました」というメッセージをさだに送っている[1]。
- さだは、山口百恵側からの制作依頼を受けてから督促が来るまで2年間、依頼の事実を忘れていたと言い、その後半年かけて完成したと語っている。
- 作品は山口のファルセットを発揮するために高音域を選んだ曲作りがなされている[2]。ただし、歌番組での山口はオリジナル・キーのヘ短調よりも長二度落とし、変ホ短調で歌唱していた。
- 本作は元は「小春日和」というタイトルだったが、曲を聴いたプロデューサー(CBSソニーの酒井政利)の提案で「秋桜」に変更となった。当初、さだはタイトルの「秋桜」を、「コスモス」と読ませるつもりはなく、本来の和名である「あきざくら」とするつもりであった(さだは後に短編小説集『解夏』中に「秋桜(あきざくら)」という作品を出す)。本作のヒットにより「コスモス」というそれまでになかった読み方が広まるようになった[3]。
- 嫁ぐ娘が母を想う楽曲であり、後に同じシチュエーションを母親の視点から歌った作品「秋の虹」(『家族の肖像』に収録)が制作されている。
- さだは自身の他の曲で「雨やどり」や「親父の一番長い日」などと同様、妹の佐田玲子をイメージして詩を書いたが、玲子は一度も結婚せずに2021年現在独身である。
- 1982年には、日立マクセル「maxell・エピタキシャルビデオカセット」のCMソングに使用された。また1995年には、東映映画『日本一短い「母」への手紙』の主題歌となった。
- 2008年12月10日からは、山口の出身地の神奈川県横須賀市にある京急久里浜線京急久里浜駅において接近メロディとして使用されている(付近にある「くりはま花の国」のコスモスをイメージさせる楽曲として採用された)[4]。編曲は塩塚博が手掛けた[5]。
- リリースされて3週間余りでオリコンの3位にランクされた。ピンク・レディー「ウォンテッド (指名手配)」とジョー山中「人間の証明」に次ぐ5週間3位、50万枚近いセールスを記録[6]した。
- 第19回日本レコード大賞で、山口は歌唱賞を、さだは作詞で西条八十賞を受賞した。
- 翌1978年1月19日に第1回が放送された『ザ・ベストテン』では、同回の12位が最高で、10位以内のランクインはならなかった(同じく第1回放送時は、次のシングル曲である「赤い絆 (レッド・センセーション)」が11位だった)。
- リリースの約半年後、作者であるさだまさし自身がアルバム『私花集』(1978年3月25日リリース)でセルフカバーした。オリジナルは山口盤ではあるが、山口は1980年に引退したため、以降本作はもっぱらさだによって歌われている。また中森明菜や福山雅治、平原綾香などポップス・演歌・クラシックなどのジャンルを問わず数多くの歌手によりカバーされている。最近では百恵の息子であり歌手である三浦祐太朗が歌番組などでカバーすることもある。
- 『NHK紅白歌合戦』では、山口による歌唱はなかったが、1992年の第43回と1997年の第48回にさだにより歌唱された。
- シングルレコード盤ジャケットに掲載の歌詞は、さだの自筆である。
収録曲
全作詞・作曲: さだまさし。 | ||||
# | タイトル | 編曲 | 備考 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「秋桜」 | 萩田光雄 | ||
2. | 「最後の頁」 | 佐藤準 | レコード盤に記載されている曲名は「最後の頁」であるが、インナー・スリーヴに掲載のさだまさし自筆の歌詞では「最后の頁」となっているため、双方の表記が混在する。[7] | |
合計時間: |
品番
- 1977年10月1日 - EP: 06SH 218(シングル)
- 1989年3月21日 - 8cmCD: 10EH 3182(「Platinum Single SERIES」 片面: 赤い絆 (レッド・センセーション))
- 1995年11月22日 - 8cmCD: SRDL 4131
- 2004年6月23日 - 8cmCD: MHCL 10036(オリジナル・カラオケ、『花ざかり』 初回紙ジャケ仕様盤)
関連作品
- 秋桜
- 花ざかり
- THE BEST プレイバック
- Again 百恵 あなたへの子守唄
- 33 SINGLES MOMOE
- 山口百恵ベスト・コレクション
- 百恵復活
- 百恵クライマックス
- 山口百惠ベスト・コレクション〜横須賀ストーリー〜
- 百惠辞典
- ベスト・セレクション Vol.2
- GOLDEN J-POP/THE BEST 山口百惠
- 2000 BEST 山口百恵 ベスト・コレクション
- GOLDEN☆BEST 山口百恵 PLAYBACK MOMOE part2
- MOMOE PREMIUM
- 山口百恵ベスト・コレクション VOL.2
- Complete MOMOE PREMIUM
- コンプリート百恵伝説
- GOLDEN☆BEST 山口百恵 コンプリート・シングルコレクション
- 秋桜 (ライブ音源)
- 秋桜 (ニューアレンジ&ボーカル別テイク)
- 最後の頁
- 最後の頁 (ニューアレンジ&ボーカル別テイク)
カバーした主なアーティスト
さだまさしによるセルフカバーは『私花集(アンソロジー)』(1978年)、『帰郷』(1986年)および『続帰郷』(1999年)に収録されている。また、ライヴ録音も多数ある。
- 河合奈保子『ブリリアント』(1982年)
- ダーク・ダックス『花詩集』(1984年)
- ヨリンダ・ヤン(曲名:深夜港湾)『甄楚倩』(広東語、1988年)
- 北原ミレイ『20周年アニバーサリィ・ベスト・セレクションⅣ』(1991年)
- ノーランズ (曲名:AUTUMN CHERRY "COSMOS")『PLAYBACK Part2』(英語、1991年)
- 佐田玲子『本当は泣きたいのに』(1992年)
- 倍賞千恵子『日本のこころ』(1992年)
- 香西かおり『綴織百景VOL.2 花』(1992年)
- 鮫島有美子『秋桜~私の青春のうた2』(1998年)
- 中森明菜『-ZEROalbum- 歌姫2』(2002年)
- FUKUYAMA ENGINEERINING GOLDEN OLDIES BAND(福山雅治)『「福山エンヂニヤリング」サウンドトラック The Golden Oldies』(2002年)
- 福山雅治『山口百恵トリビュート Thank You For…』(2004年)
- 岩崎宏美『Dear Friends II』(2003年)
- 中澤裕子『FOLK SONGS 4』(2003年)
- 宮地真緒「秋桜/夢先案内人」(2003年)
- 島津亜矢『BS日本のうたⅡ』(2004年4月)
- チキンガーリックステーキ『レパートリーズ』(2004年5月)
- ケイコ・リー『山口百恵トリビュート Thank You For…part2』(2005年)
- 徳永英明『VOCALIST』(2005年)
- 平原綾香『From To』(2005年)
- サエラ『あの日にかえりたい』(2007年)
- 河村隆一『evergreen anniversary edition』(2007年)
- 夏川りみ『歌さがし〜リクエストカバーアルバム〜』(2007年)
- 石原詢子『しあわせ演歌・石原詢子です』(2008年6月4日)
- 森山良子『春夏秋冬』(2008年)
- こまつ『こまつの自己紹介』(2008年、DVD)『Session File』(2009年、CD)
- 沢田知可子『歌姫ものがたり』(2009年2月)
- ヘイリー・ウェステンラ『絆』(2009年3月)
- The JADE『手紙』(2009年4月)
- マルシア『hummingbird』(2009年5月)
- 高橋愛『チャンプル①〜ハッピーマリッジソングカバー集〜』(2009年7月)
- 花井悠希『主人公 さだまさしクラシックス』(2010年4月)
- 沢知恵『ライブ・アット・ラカーニャ秋』(2010年)
- やなわらばー『泣唄 笑唄』(2011年)
- 柴田淳『COVER 70’s』(2012年)
- 桜田淳子『Thanks 40 〜青い鳥たちへ』(2013年)
- 雪村いづみ『ゴールデン☆ベスト 雪村いづみ EMI Years』(2013年)
- 佐々木彩夏(ももいろクローバーZ)『5TH DIMENSION』初回限定盤A(2013年) - 2012年11月17日Zepp Tokyoにて開催された、ももいろ夜ばなし第一夜『白秋』第一部のライヴ録音
- 由紀さおり・安田祥子『花コレクション』(2015年)
- 白鳥英美子『うた景色~ひこうき雲~』(2015年)
- May J.『Sweet Song Covers』(2016年)
- サラ・オレイン『ANIMA』(2017年)
- 三浦祐太朗『I'm HOME』(2017年)
- 海上自衛隊東京音楽隊、三宅由佳莉(編曲:福島弘和) - アルバム『シング・ジャパン ―心の歌―』(2017年)
脚注
- ^ さだのデビュー20周年ライヴ・アルバム『のちのおもひに』第4夜収録の「トーク2」
- ^ 山口盤はヘ短調で歌われているが、さだのセルフ・カヴァーでは完全四度下のハ短調で歌われている。
- ^ 笹原宏之編『当て字・当て読み漢字表現辞典』2010年、三省堂、274頁、ISBN 978-4-385-13720-9
- ^ “16駅の駅メロディ採用曲が決定いたしました!”. 京浜急行電鉄|報道発表資料. 京浜急行電鉄. 2008年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月21日閲覧。
- ^ 塩塚博. “テレビ、出ちゃいました。”. ☆♪☆ 鉄のみゅーじしゃん ☆♪☆. 2020年4月21日閲覧。
- ^ 「人間の証明」は6週連続2位だった。
- ^ さだがアルバム『私花集』でセルフカバーした際には「最后の頁」となっている。
参考文献
- NHK趣味百科 さだまさし音楽工房(1992年 NHK出版)