福田淳
福田 淳 | |
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生誕 |
1965年7月26日(59歳) 日本 ・大阪府 |
出身校 | 日本大学芸術学部 |
職業 | 実業家 |
公式サイト | https://spdy.jp/atsushifukuda/ |
福田 淳(ふくだ あつし、1965年〈昭和40年〉7月26日[1] - )は、日本の実業家。株式会社スピーディ代表取締役社長[2]。株式会社STARTO ENTERTAINMENT代表取締役CEO[3]。
ソニー・デジタルエンタテインメント・サービス代表取締役社長を歴任した。
来歴
[編集]大阪府高槻市[4][5]生まれ。高槻中学校・高等学校[5]を経て、日本大学芸術学部卒業後、東北新社に入社[4]。入社当時はCMのプロダクションマネージャーだったが、2年目に新設された衛星放送部門に配属され、当時の植村伴次郎社長と共にカンヌ、ミラノ、ハリウッドなど世界で仕事をした。[6]1998年にソニー・ピクチャーズ エンタテインメントに移り、衛星放送局のアニマックスやAXNの立ち上げに関わり[7][8]、2001年に同社バイスプレジデントに就任。[9]同社デジタルネットワークス バイスプレジデントを経て、2007年に携帯電話向けコンテンツを手がけるソニー・デジタルエンタテインメント・サービスの代表取締役社長に就任[8]。2017年に退職し[7]、同年コンサルティング会社であるスピーディを設立[4]。
以降は、キャスティング[要曖昧さ回避]業務や国際イベントの誘致、アートギャラリー経営などを手掛けるようになる。
また、所属事務所との独立トラブルで改名を余儀なくされ、活動に支障が出ていた女優ののんとエージェント契約を結び、活動の場を国内外に広げたことで評価され、「2年先までスケジュールが埋まっている」と言われる状態を実現させた[10][11]。
2023年12月、STARTO ENTERTAINMENTの代表取締役CEOに就任することが発表された[12]。
人物
[編集]父は関西電通ラジオテレビ局長やアド電通大阪社長を務めた福田澹[13][14]。祖父は日本経済新聞社常務取締役や日本教育テレビ(現:テレビ朝日)副社長を務めた福田薫[15]。のちに日本経済新聞社社長になる圓城寺次郎との激しい権力争いに敗れ、当時子会社である日本教育テレビの副社長として左遷させられたという[15]。叔父には横浜ゴム常務取締役を務めた福田洋や日本石油ガス(現:ENEOS)社長を務めた福田潮がいる[16][17]。
エピソード
[編集]- 2019年には、「エンターテイメント産業も、ひとつの立派な産業であるならば、このような古い体質を変えていかなければなりません」とつづるほか、芸能事務所とタレントが公平な関係性であるべきという考えを発信していた[11]。
- 著書では、「企業が外部の者を必要とするのは、停滞を止め、再び企業が活性化することが求められるときです。いつの時代も企業というものは、内なるリソースを結集させようと不断の努力をしますが、ある時点で行き詰まると、外の空気を必要とします。この循環がうまくいけば、企業はアメーバ式に大きくなります。」と発言している[18]。
慈善活動
[編集]福田は人を笑わせたい、楽しませたいという思いからソニー・ピクチャーズに入社したが、40歳を過ぎてから、笑うどころじゃない人、笑っていない人が一定数存在することに気づき、慈善活動に関心を持つようになった[19] 。
- 2014年8月中旬、単独でアイス・バケツ・チャレンジをした[20]。 当時日本でこの運動は知られていなかったため英語でチャレンジしたが[21]、この動画を日本の筋萎縮性側索硬化症支援団体「END ALS」のメンバーが見ていた。メンバーは福田に日本でこの運動を広めて欲しいと依頼[21]、野球評論家の古田敦也や作家の乙武洋匡などに呼びかけて8月21日に東京タワーの下でイベントを開催[22]、その様子は日本で広く報道された[23]。
- 親交のある坂之上洋子と共にアフリカ支援をしたり[19]、縁のあるNPO団体の役員を務めている。[24]
- 沖縄県南城市に自らがオーナーである「スピーディーファーム」を所持しており、ブルー・ジャワ・バナナを栽培している[25]。収穫したバナナは2024年8月より南城市社会福祉協議会を通して放課後等デイサービスや子どもの居場所を利用している子ども達に寄付している[26][25]。
役職
[編集]- 金沢工業大学コンテンツ&テクノロジー融合研究所客員教授[27][28]
- 横浜美術大学客員教授[29]
- NPO法人アシャンテママ代表理事[30]
- NPO法人ファザーリング・ジャパン監事[31]
- 文化庁「コンテンツ評価・ビジネスモデルに関する調査研究会」委員(2005年度)[32]
- 経済産業省「ITによる『情報大航海時代』の情報利用を考える研究会 『次世代知的情報アクセス』に関するビジョンと技術を考える分科会」委員(2006年)[33]
- 総務省「メディア・ソフト研究会」委員(2009年度)[34]
受賞歴
[編集]- 日経WebCOMPANY「21世紀を読む! ITキーパーソン51人」選出(2001年)[35]
- 日経ビジネスオンライン「チェンジメーカー・オブ・ザ・イヤー」受賞(2016年)[36]
プロデュース作品
[編集]- 楳図かずお 携帯サイト「ウメズマ」(2006年)[37]
- 西冬彦/青野楓 動画「ハイキック ゾンビ」Vine/YouTube(2014年6月)[38]
- Julie Watai 動画「Join The Halloween, Save The World」企画制作 YouTube(2014年10月)[39]
- 西畠清順 個展「ウルトラ植物博覧会 〜西畠清順と愉快な植物たち」(主催:株式会社ポーラ・オルビス ホールディングス)(2015年7月3日~8月16日)[40]
- 映画「かなさんどー」(2025年)製作総指揮
著作
[編集]単著
[編集]- 『町の声はウソ』サテマガ・ビー・アイ、2006年10月。ISBN 4901867199。
- 『これでいいのだ14歳。天才バカボン公認副読本 バカボンパパに学ぶ14歳からの生き方哲学100』講談社、2008年10月。ISBN 9784062150613。
- 『SNSで儲けようと思ってないですよね? 世の中を動かすSNSのバズり方』小学館、2017年12月。ISBN 9784093885522。
- 『ストリート系都市2022』高陵社書店、2022年8月。ISBN 9784771110663。
- 『好きな人が、好きなことは、好きになる』 Speedy Books、2024年4月。ISBN 4771110700
共著
[編集]- 『スイスイ生きるコロナ時代』坂井直樹共著、高陵社書店、2021年4月。ISBN 9784771110427。
脚注
[編集]- ^ “旧ジャニーズ新会社「STARTO ENTERTAINMENT」CEO就任の福田淳氏が語った4つのこと”. スポーツ報知. (2023年12月9日) 2023年12月15日閲覧。
- ^ “株式会社スピーディ”. 2023年12月14日閲覧。
- ^ “株式会社STARTO ENTERTAINMENT”. STARTO ENTERTAINMENT. 2023年12月14日閲覧。
- ^ a b c “福田淳"新社長"で旧ジャニ、芸能界に起きる超変化 旧態依然とした芸能界の問題を一掃できるか”. 東洋経済新報社 (2023年11月3日). 2023年12月14日閲覧。
- ^ a b “泥船の出版をどう変える?元ベストセラー作家が目指す 「印税率5割」革命とは(前編)”. 株式会社スピーディ (2022年7月12日). 2024年10月29日閲覧。
- ^ “広告を語ることは、世の中を語ること。~広告界の巨匠に聞く、「夢中」の見つけ方(前編)”. 株式会社スピーディ (2022年12月16日). 2024年10月29日閲覧。
- ^ a b “「バズ」をつくる男、福田淳のつくりかた【前編】”. FINDERS (2018年4月10日). 2023年12月14日閲覧。
- ^ a b “旧ジャニーズの新会社長・福田氏とは 過去に「干す」文化に疑問の声”. 朝日新聞. (2023年12月8日) 2023年12月14日閲覧。
- ^ “株式会社スピーディ(代表取締役社長)、STARTO ENTERTAINMENT, Inc.(CEO)など、多岐にわたる企業の経営を行う福田淳さんが登場!”. j-wave. 株式会社 J-WAVE (2024年3月22日). 2024年10月29日閲覧。
- ^ “旧ジャニーズ新会社は24年春本格稼働 CEO福田氏「会って決心」”. 毎日新聞. 2023年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月21日閲覧。
- ^ a b “福田淳"新社長"で旧ジャニ、芸能界に起きる超変化”. 東洋経済オンライン (2023年11月3日). 2024年7月29日閲覧。
- ^ “旧ジャニーズ事務所、新マネジメント会社の名称発表「STARTO ENTERTAINMENT」”. 日刊スポーツ. (2023年12月8日) 2023年12月8日閲覧。
- ^ Inc, Speedy. “Talked.jp”. Talked.jp. 2024年12月1日閲覧。
- ^ チャネル (1999年). “企業と広告 1999・7”. dl.ndl.go.jp. p. 35. 2024年12月1日閲覧。
- ^ a b “祖父 福田 薫の話し。”. 株式会社スピーディ (2021年10月18日). 2024年12月1日閲覧。
- ^ 帝国秘密探偵社 (1968年). “大衆人事録 第26版 東日本編”. dl.ndl.go.jp. p. 904. 2024年12月1日閲覧。
- ^ “福田洋・元横浜ゴム常務が死去”. 日本経済新聞 (2010年8月11日). 2024年12月1日閲覧。
- ^ 福田淳『好きな人が、好きなことは、好きになる』Speedy Books、2024年3月15日、11頁。ISBN 4771110700。
- ^ a b “「クラウドファンディング=社会貢献」だけじゃない”. talkedjp. 株式会社スピーディ (2020年2月4日). 2024年10月27日閲覧。
- ^ Get ready for the Ice Bucket Challenge! by Atsushi Fukuda - YouTube
- ^ a b “総裁×福田淳 IT企業経営者たちが考える「本当」の支援活動とは”. itmedia (2014年11月10日). 2024年10月27日閲覧。
- ^ “【動画】乙武氏らが公開「氷水」かぶり 難病支援願う”. oricon (2014年8月21日). 2024年10月29日閲覧。
- ^ “ネット上では賛否両論まで飛び出す「ALSアイスバケツチャレンジ」の伝播力”. ダイヤモンド・オンライン編集部 (2014年8月25日). 2024年10月29日閲覧。
- ^ “プラ子、旅する。アフリカ行って幸せ力ついた![前編]”. talkedjp. 株式会社スピーディ (2015年1月8日). 2024年10月27日閲覧。
- ^ a b “スピーディファームがバナナ1500本を社協へ寄贈” (Japanese). Nanjo-city, Okinawa (2024年8月13日). 2024年10月27日閲覧。
- ^ “スタートエンターテインメントの福田社長、バナナ1500本を南城市社協に寄贈 自身の農場で栽培” (Japanese). exite. The Okinawa Times Co., Ltd. (2024年8月13日). 2024年10月27日閲覧。
- ^ “研究者について コンテンツ&テクノロジー融合研究所”. 金沢工業大学. 2023年12月15日閲覧。
- ^ “「クールジャパン」政策実現の課題 Institute for Contents & Technology Integration”. 金沢工業大学. 2019年1月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月15日閲覧。
- ^ “客員教授 横浜美術大学”. 横浜美術大学. 2023年12月15日閲覧。
- ^ “アシャンテママ | NPO法人ポータルサイト”. 内閣府. 2019年1月26日閲覧。
- ^ “収支報告や定款など 団体概要 ファザーリング・ジャパン”. ファザーリング・ジャパン. 2023年12月15日閲覧。
- ^ “平成16年度 コンテンツ評価・ビジネスモデルに関する調査研究 報告書”. 文化庁. p. 3. 2019年1月26日閲覧。
- ^ “ITによる「情報大航海時代」の情報利用を考える研究会 「次世代知的情報アクセス」に関するビジョンと技術を考える分科会 構成員名簿”. 経済産業省. 2009年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月31日閲覧。
- ^ “「メディア・ソフト研究会」の開催”. 総務省 (2009年11月16日). 2019年1月27日閲覧。
- ^ “21世紀を読む!ITキーパーソン51人”. "日経Web COMPANY" (日経事業出版社): 47. (2001-01) .
- ^ “CHANGEMAKERS OF THE YEAR 2016 「CHANGEMAKERS 10」”. 日経ビジネスオンラインSpecial. 2017年4月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月26日閲覧。
- ^ “町の声はウソ”. UMEZZ.com: 楳図かずお情報サイト (2006年11月7日). 2019年2月10日閲覧。
- ^ “Gallery”. 青野楓アーカイブス. 2019年2月10日閲覧。
- ^ “【Join The Halloween, Save The World】(動画3分14秒) - ソニー・デジタルエンタテインメント・サービス”. ソニー・デジタルエンタテインメント・サービス. 2014年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月15日閲覧。
- ^ “「ウルトラ植物博覧会」7月3日(金)〜8月16日(日)銀座の「ポーラ ミュージアム アネックス」にてプラントハンター・西畠清順さんによる希少植物の展覧会が開催される。”. 坂井直樹の”デザインの深読み” (2015年7月1日). 2019年2月10日閲覧。