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登龍亭獅篭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
立川志加吾から転送)
登龍亭とうりゅうてい 獅篭しかご
本名 松下まつした 高浩たかひろ
生年月日 (1971-08-12) 1971年8月12日(53歳)
出身地 日本の旗 日本静岡県
師匠 七代目立川談志
雷門小福
弟子 登龍亭獅鉄
登龍亭篭二
登龍亭篭登
名跡 1. 立川志加吾
(1994年 - 2002年)
2. CHICAGO
(2003年)
3. 雷門獅篭
(2003年 - 2020年)
4.登龍亭獅篭
(2020年 - )
出囃子 酒場でDABADA
俄獅子
活動内容 落語
漫画青年漫画4コマ漫画
配偶者 離婚歴あり
所属 落語立川流(1994年 - 2002年)
フリー(2003年 - )
公式サイト 登龍亭 獅篭
公式サイト

登龍亭 獅篭(とうりゅうてい しかご、1971年(昭和46年)8月12日 - )は、落語家漫画家。登龍亭一門家元[1]名古屋文化短期大学声優・タレントコース講師。静岡県浜松市生まれ。出囃子∶「酒場でDABADA」または「俄獅子」。

経歴

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浜松市立蜆塚中学校静岡県立浜松湖東高校卒業、関東学院大学中退。

  • 1994年(平成6年)6月に「落語立川流Aコース」に入門し、立川 志加吾と命名される。
  • 1998年(平成10年)、漫画『山遊亭海彦』(原作立川談四楼、作画さだやす圭)の5巻巻末「おまけ漫画」がきっかけとなり、同社「モーニング」に漫画『風とマンダラ』を連載開始。漫画家としてデビューする。
  • 1999年(平成11年)7月より2002年(平成14年)5月(No.142)まで、師匠である立川談志が「Web現代」に連載する『立川談志世相講談』のカットを担当する。
  • 2001年4月26日には「TVチャンピオン 似顔絵職人選手権に出場(一回戦敗退)[2]
  • 2002年(平成14年)4月 - 2003年(平成15年)3月までNHK-BS2の番組『金曜アニメ館』の司会を担当。
  • 活躍中の2002年(平成14年)5月、「第三次前座全員破門騒動」により立川流を破門となる。その後一部の活動を「CHICAGO」の名前で継続するも、立川流関連の連載は全て休止となる。
  • その後2003年(平成15年)5月に破門者の復帰試験が実施され、受験するも不合格。
  • 同年8月に名古屋を拠点に活動する噺家の雷門小福の門下に移り、雷門獅篭と改名。
  • 2004年(平成16年)11月13日に「第一回名古屋雷門祭り」を以て二つ目に昇進(ただし、実際に昇進が決定したのは2005年(平成17年)8月 - 2006年(平成18年)3月)。以降、名古屋市の大須演芸場を中心に活動する。
  • 師・雷門小福の遺言には「真打認定」とあるが、現在真打制度を凍結中である。[3][4]
  • 2004年(平成16年)11月22日新宿永谷ホールで離婚記念落語会と離婚式を行い、離婚[5][6]
  • 2005年(平成17年)3月 マガジンハウスより『名古屋式。』を出版。
  • 2006年(平成18年)9月号(実売7月)より、実話系4コマ漫画誌本当にあった笑える話」(ぶんか社)に『雷とマンダラ』を連載開始。
  • 2008年(平成20年)9月、『雷とマンダラ』単行本発行(巻数表記無し)。
  • 2010年(平成22年)、東海地区に演芸を広めるためのグループ「海演隊」を結成。メンバーは、雷門獅篭(落語)、雷門幸福(落語)、雷門福三(落語)、古池鱗林(講談、現:旭堂鱗林)、柳家三亀司(江戸曲独楽)。
  • 2011年11月に最初の師匠の立川談志が、翌年の2012年4月に師匠の雷門小福が相次いで死去。
  • 2012年(平成24年)1月より、拠点とする名古屋市と出身地の浜松市で36か月連続の独演会を開催。2014年12月までの3年間で古典・創作含め同じネタを演じることなく毎月3席合計108席(×2回)を演じた[7]
  • 2014年(平成26年)2月3日、拠点としていた大須演芸場が閉鎖となる。
  • 2014年(平成26年)、「本当にあった笑える話」10月号(実売8月)をもって『雷とマンダラ』の連載終了。
  • 2015年(平成27年)9月22日、新生大須演芸場が開場。開場公演(夜の部)の「名古屋芸人開場特別寄席」でトリを勤めた。
  • 2015年(平成27年)9月、「中日新聞プラス(電子版)」に『雷門獅篭のなごや落語だポン!』を連載。(~2018年8月)
  • 2019年(平成31年)4月、名古屋市守山区[8]から瀬戸市に転居。瀬戸市銀座通り商店街に「出世似顔絵屋」をオープン、アトリエとして漫画・絵画の創作活動の拠点とする[9]
  • 2020年1月1日 - 大須シネマでのカウントダウン寄席で、4月1日より名古屋雷門に所属する落語家全員(獅篭・幸福・福三・獅鉄)が、亭号を「登龍亭」に改めることを発表した[10]
  • 当初は3月に披露パーティーを行ったのち、改名当日および4月2日に「登龍亭御披露目公演」を大須演芸場で行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための方針に伴い、いったん中止となった[11]
  • 4月1日に大須演芸場で無観客収録の口上を行いyoutubeで配信、登龍亭獅篭となる[12]
  • 2020年より、名古屋市の画廊で漫画・イラストの展覧会(と落語会)を毎年定期的に開催している。
  • 2020年10月1日~4日、東京から談志門下時代の兄弟子でかつ現在唯一登龍亭につながる名跡を襲名している10代目土橋亭里う馬を招いて、大須演芸場で登龍亭御披露目公演を開催[13]。パーティーは中止となった。
  • 2021年6月、瀬戸市アトリエに「無人ぱんつ(販売所)」をオープン。男性用パンツとオリジナルマスクを販売する[14]。2023年頃から販売する商品をオリジナルTシャツ中心に変更している。

その他

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  • 生家は写真館を営んでいた[15][16]。双子の妹がいる。隣家の理髪店の幼なじみだった娘の子どもが2013年に柳家花緑に入門、柳家緑助となっている。[17]
  • 落語家の瀧川鯉昇は中学校の先輩にあたり、それぞれの実家は300mほどしか離れていない[18]
  • 落語立川流を破門された後、名古屋近辺にやってきた理由は、出身地の浜松市に近い事からである。同時期に破門された立川談号(現登龍亭幸福)が岐阜県各務原市出身、当時の雷門獅篭の妻[5]三重県出身ということから、3人で相談して中間地点である名古屋に決めたという。
  • 雷門小福は弟子を取らない噺家であり、入門は困難であった。しかし小福の「東京で漫画を描いている噺家がいる。その噺家なら使えるかも」という言葉がきっかけで入門が許された(志加吾は「……それ、私のことです」と答えたそうである)。また、「志加吾」という名前に愛着があったため、改名の際に命名者である元師匠の立川談志に相談。「「しかご」という読みのまま別の漢字なら良い」ということから雷門獅篭と名乗ることとなった。
  • アニメ「プラネテス」13話に出演し、ラジオから流れる落語を演じている。
  • 2016年より、誕生日の8月12日前後には毎年大須演芸場で「雷門獅篭誕生日公演」を開催、落語のみならず大衆演劇や舞踊を演じている[19]
  • 2017年3月、瀬戸市出身の藤井聡太が四段昇進の祝賀会の際に引き出物として限定200個作ったマグカップに似顔絵を描き、藤井が連勝記録を伸ばすと同時に似顔絵作家としても話題となった[20]。商店街に掲げる旗を描くなど、藤井の応援活動に積極的に関与しており[21]、瀬戸市在住の一般市民としてテレビのニュース映像に映り込んだり、報道写真に撮影されたこともある。
  • 2017~18年の間、神田松之丞(当時、現:六代目神田伯山)のツイッターアイコンが雷門獅篭による似顔絵だった時期がある。獅篭が落語会のチラシ用に描いたものを[22][23]、松之丞が許可を得て利用していた。
  • 2017年9月、高知県早明浦ダムを上空から撮影した写真のツイート[24]に「四国にマジでドラゴンいた!」とコメントをつけたところ6万以上のリツイートとなり、獅篭が撮影した写真を使ったダムカード「早明浦ダムカード Ver.四国ドラゴン」が作成され「大川村 むらの駅」で配布された[25]
  • 落語好きの代表により客室や設備の名前が落語に由来したものになっている山形県小野川温泉「鈴の宿 登府屋旅館」で、2023年4月にオープンした男性用サウナが獅篭の落語にちなんだ『風とマンダラ』と命名された[26]。獅篭は看板文字を揮毫、9月に旅館を訪れて立川こしらと落語会を開催している[27]
  • 名古屋に来てから創作し続けた地元ネタの新作落語を「尾張落語」として2023年頃からより積極的に演じている。2024年7月には登龍亭幸福・登龍亭福三・旭堂鱗林と共に「尾張落語 尾張講談を聴く会」[28]を大須演芸場で初開催。会場には杉本昌隆[29]河村たかしもかけつけた。

芸歴

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出演

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ラジオ

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テレビ

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著書

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立川志加吾 名義

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  • 風とマンダラ 講談社モーニングワイドKCより全4巻
    1. 2000年 ISBN 4-06-337440-8
    2. 2000年 ISBN 4-06-337455-6
    3. 2001年 ISBN 4-06-337467-X
    4. 2002年 ISBN 4-06-337484-X

雷門獅篭 名義

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寄稿

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弟子

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前座

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  • 登龍亭篭二(かごじ) 2021年5月4日命名[31] - 休業中
  • 登龍亭篭登(かごと) 2023年4月12日命名
  • 登龍亭ゆり篭(ゆりかご) 2024年4月19日命名 女性

脚注

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  1. ^ おしごと大図解 名古屋の落語家」『中日こどもウィークリー』2024年8月31日、6-7面。
  2. ^ 有名人の皆様ごめんなさい!春の似顔絵職人選手権”. TV TOKYO (2001年4月26日). 2018年8月13日閲覧。
  3. ^ 東京かわら版寄席演芸家年鑑(東京かわら版2015年増刊号)、「雷門獅篭」【真(真打昇進年月日)】欄の記載. (有)東京かわら版. (平成27年9月5日). p. 317 
  4. ^ 雷門獅篭 (2016年4月8日). “達人に訊け!「雷門獅篭のなごや落語だポン!『長屋の花見』の巻」”. 中日新聞プラス. 中日新聞社. 2019年9月3日閲覧。
  5. ^ a b 雷門獅篭『雷とマンダラ』ぶんか社、2008年10月1日、25-38頁。 
  6. ^ のちに復縁。
  7. ^ 井上昇治 (2015年1月10日). “雷門獅篭、独演会108席”. 中日新聞 夕刊 
  8. ^ 雷門獅篭 (2016年10月8日). “達人に訊け! 雷門獅篭のなごや落語だポン!『孝行糖』の巻”. 中日新聞プラス. 中日新聞社. 2019年9月5日閲覧。 “ここ最近、住んでいる守山区からの仕事依頼が増えたのである。”
  9. ^ 出世似顔絵屋オープン!”. 雷門獅篭出演情報. livedoor blog. 2019年6月28日閲覧。
  10. ^ 本人ツイートより
  11. ^ 登龍亭お披露目興行について
  12. ^ 登龍亭獅篭. “登龍亭TV:001~披露目口上~”. 登龍亭TV(S). youtube. 2022年6月11日閲覧。
  13. ^ 登龍亭獅篭 (2020年10月13日). “【大須演芸場】登龍亭御披露目公演【口上】”. 登龍亭TV(S). youtube. 2022年6月10日閲覧。
  14. ^ 登龍亭獅篭 (2021年6月22日). “無人ぱんつ屋ついにOPEN!”. 登龍亭TV. youtube. 2021年8月1日閲覧。
  15. ^ 立川志加吾『風とマンダラ2「守廣と高浩」』講談社 ワイドKCモーニング、2000年10月23日、29頁。ISBN 4063374556 
  16. ^ 著書「ご勝手名人録」表紙、獅篭が作った芸人人形の撮影は父親(松下守廣)によるものである。(表紙カバーキャプションより)
  17. ^ 雷門獅篭▼CHICAGO(@chicago0812) (2019年11月24日). “【打ち上げ中】実家の隣が床屋さん”. twitter. 2019年11月24日閲覧。
  18. ^ 雷門獅篭▼CHICAGO(@chicago0812) (2019年11月24日). “【2軒目は大概ココ】ちなみに鯉昇師匠は同じ中学の先輩です。”. twitter. 2019年11月24日閲覧。
  19. ^ 雷門獅篭 (2016年8月22日). “達人に訊け! 雷門獅篭のなごや落語だポン!『ちりとてちん』の巻”. 中日新聞社. 2019年9月4日閲覧。
  20. ^ 雷門獅篭 (2017年6月9日). “雷門獅篭のなごや落語だポン! 「お花半七」の巻”. 中日新聞プラス. 2019年3月10日閲覧。
  21. ^ 4月1日より登龍亭獅篭(@chicago0812) (2020年8月21日). “【藤井二冠誕生翌日】”. twitter. 2020年8月23日閲覧。
  22. ^ 浜松寄席"はままつ成金"(2017.2.26)”. 神田松之丞. 2018年10月26日閲覧。[リンク切れ]
  23. ^ 浜松寄席「はままつ成金」”. 浜松寄席 (2017年2月26日). 2020年11月11日閲覧。
  24. ^ 四国にマジでドラゴンいた!!(雷門獅篭)”. twitter (2017年9月1日). 2018年10月20日閲覧。
  25. ^ 特集:早明浦ダムカード ver.四国のドラゴン 大川駅「村のえき」で配布中(pdf)”. 独立行政法人 水資源機構 池田総合管理所. 2018年10月20日閲覧。 “「写真提供:雷門獅篭(かみなりもんしかご)様」”
  26. ^ 有限会社 登府屋旅館 (2023年4月25日). “日本初!バリアフリー貸切混浴スチームサウナ、温泉床暖サウナなどSDGsな新展開”. PR TIMES. 2023年9月4日閲覧。
  27. ^ 登龍亭TV(F) (2023年9月12日). “【落語宿】登府屋温泉【新スポット】サウナ『風とマンダラ』に漫画『風とマンダラ』の作者が行ってみたぞ!篇”. youtube. 2023年9月12日閲覧。
  28. ^ 小原健太「地元ネタ満載、尾張落語・講談 大須拠点の落語家ら普及へ口演」『中日新聞』2024年7月23日、名古屋市民版、13面。
  29. ^ 旭堂鱗林の演目「棋道正師範 鬼頭孝生物語」にちなんでのもの。
  30. ^ サブタイトルは、藤井の昇格に伴い「名人への道」→「八冠への道」→「盤上のキセキ」と変更している。
  31. ^ 登龍亭獅篭iPhoneで獅篭は一発変換(@chicago0812). “昨日のラジオの後に来ていた見習いに命名式で芸名をつけたでござる。”. twitter. 2021年5月5日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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