第3戦車大隊
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第3戦車大隊 | |
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第3戦車大隊の74式戦車 | |
創設 | 1954年(昭和29年)10月5日 |
廃止 | 2023年(令和 5年)3月15日[1] |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
部隊編制単位 | 大隊 |
兵科 | 機甲科 |
所在地 | 滋賀県、高島市 |
編成地 | 今津 |
上級単位 | 第3師団 |
担当地域 | 滋賀県、福井県嶺南 |
第3戦車大隊(だいさんせんしゃだいたい、JGSDF 3rd Tank Battalion)は、滋賀県高島市の今津駐屯地に駐屯していた、陸上自衛隊第3師団隷下の機甲科部隊である。2023年(令和5年)3月15日に廃止された。
概要
[編集]1962年(昭和37年)1月に第3師団が新編され、第3特車大隊から第3戦車大隊に称号変更された。新編当初は3個戦車中隊編成であったが、1970年(昭和45年)3月、第3師団の甲師団への改編により、第4戦車中隊が新編された。
2023年(令和5年)3月に第3偵察隊と統合され、偵察戦闘大隊への改編に伴い、部隊廃止となった[2]。なお、第3戦車大隊長は今津駐屯地開設時から駐屯地司令を兼任していた。
前身は、1952年(昭和27年)9月に京都府の舞鶴駐屯地、岡山県の水島駐屯地、そして香川県の善通寺駐屯地から3つの特車中隊を集めて編成された今津特別訓練隊であり、1954年(昭和29年)10月に第3特車大隊に改編された。
部隊マークは、百獣の王であるライオンに大隊ナンバーを意匠化した3本線を組み合わせている。1981年に今津駐屯地創立29周年に合わせて制定された。
沿革
[編集]今津特別訓練隊
第3特車大隊
第3戦車大隊
- 1962年(昭和37年)1月18日:第3戦車大隊に称号変更(3個戦車中隊基幹)。第3師団に隷属。
- 1970年(昭和45年)3月10日:第3師団の甲師団への改編に伴い第4戦車中隊を新編。
- 1991年(平成 3年)3月29日:戦車北転事業の影響により第4戦車中隊を廃止。
- 2006年(平成18年)3月27日:第3師団の政経中枢師団への改編。
- 第3戦車中隊を廃止。
- 後方支援体制変換に伴い、整備部門を第3後方支援連隊第2整備大隊戦車直接支援隊へ移管。
廃止時の部隊編成
[編集]歴代の大隊長
[編集]代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
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1 | 佐藤久彌 (2等陸佐) |
1954年10月5日 - 1955年 | 3月15日今津特別訓練隊長 | 第3特車大隊付 |
2 | 牛山才太郎 (2等陸佐 |
1955年 | 3月16日 - 1956年11月18日陸上自衛隊富士学校勤務 | |
3 | 山口満雄 (2等陸佐) |
1956年11月19日 - 1959年 | 6月28日第1管区総監部付 →1959年8月13日 第1教育団訓練科長 | |
4 | 河合康夫 (2等陸佐) |
1959年 | 6月29日 - 1960年 3月15日陸上自衛隊富士学校勤務 | |
5 | 大和瀬克司 (2等陸佐) |
1960年 | 3月16日 - 1962年 1月17日陸上自衛隊富士学校勤務 | |
6 | 有光道雄 (2等陸佐) |
1962年 | 1月18日 - 1964年 3月16日第3戦車大隊付 | |
7 | 田中賢一 | 1964年 | 3月16日 - 1966年 7月15日第1空挺団普通科群長 | 第1空挺団副団長 |
8 | 飯田芳次 | 1966年 ※1967年 7月 1日 1等陸佐昇任 |
7月16日 - 1968年 7月15日第10師団司令部勤務 (2等陸佐) |
陸上幕僚監部第5部機甲科班長 |
9 | 古川義明 | 1968年 | 7月16日 - 1971年 7月15日戦車教導隊長 | 第3師団司令部勤務 |
10 | 志岐次男 | 1971年 | 7月16日 - 1973年 7月15日陸上自衛隊関西地区補給処企画室長 | 第1教育団副団長 |
11 | 井澤寛 | 1973年 | 7月16日 - 1975年 7月15日技術研究本部 技術開発官(陸上担当)付 |
東部方面総監部総務課勤務 |
12 | 生田喜重 | 1975年 ※1975年 8月 1日 1等陸佐昇任 |
7月16日 - 1977年 7月31日第1機甲教育隊長 (2等陸佐) |
陸上自衛隊富士学校勤務 |
13 | 笹田實 | 1977年 | 8月 1日 - 1979年 3月15日陸上幕僚監部幕僚庶務室勤務 | 陸上自衛隊富士学校機甲科部 教育課長 |
14 | 柴田清隆 | 1979年 | 3月16日 - 1981年 3月15日第1戦車団本部高級幕僚 | 陸上自衛隊関西地区補給処企画室長 |
15 | 高橋嘉唯 | 1981年 | 3月16日 - 1983年 3月15日第1機甲教育隊長 | 陸上自衛隊富士学校付 |
16 | 小林敦 | 1983年 | 3月16日 - 1986年 3月16日中部方面総監部人事部厚生課長 | 中部方面総監部勤務 |
17 | 柴野義雄 | 1986年 | 3月17日 - 1988年 3月15日自衛隊宮城地方連絡部募集課長 | 陸上自衛隊化学学校総務課長 |
18 | 山内明彦 | 1988年 | 3月16日 - 1990年 3月15日陸上幕僚監部教育訓練部訓練課勤務 | 陸上幕僚監部人事部人事計画課 服務班長 |
19 | 吉村允 | 1990年 | 3月16日 - 1991年 7月31日北部方面総監部防衛部勤務 | 陸上幕僚監部付 |
20 | 有村幸嘉 | 1991年 | 8月 1日 - 1993年 7月31日陸上幕僚監部付 | 自衛隊山口地方連絡部長 |
21 | 林伸夫 | 1993年 | 8月 1日 - 1996年 7月31日第2教育団本部管理科長 | 大津駐屯地業務隊長 |
22 | 宮本勝彦 | 1996年 | 8月 1日 - 1998年11月30日習志野駐屯地業務隊長 | 陸上自衛隊幹部学校研究員 |
23 | 小森谷工 | 1998年12月 | 1日 - 2001年 3月31日高田駐屯地業務隊長 | 陸上自衛隊幹部学校総務部総務課長 |
24 | 深津孔 | 2001年 | 4月 1日 - 2002年12月 1日陸上幕僚監部装備部装備計画課勤務 | 陸上幕僚監部教育訓練部教育課 教育班長 |
25 | 田浦正人 | 2002年12月 ※2003年 1月 1日 1等陸佐昇任 |
2日 - 2004年 3月22日陸上幕僚監部教育訓練部訓練課勤務 | |
26 | 小川栄一 | 2004年 | 3月23日 - 2006年 3月31日陸上自衛隊幹部学校研究員 | 第2陸曹教育隊長 |
27 | 南清治 | 2006年 ※2007年 7月 1日 1等陸佐昇任 |
4月 1日 - 2008年 3月25日陸上自衛隊富士学校勤務 | 陸上自衛隊開発実験団 装備実験隊勤務 |
28 | 國嶋健一 | 2008年 ※2008年 7月 1日 1等陸佐昇任 |
3月26日 - 2009年 7月31日情報本部勤務 | 陸上自衛隊幹部学校付 |
29 | 高木清光 | 2009年 ※2011年 7月 1日 1等陸佐昇任 |
8月 1日 - 2012年 3月31日陸上自衛隊小平学校勤務 (2等陸佐) |
陸上自衛隊中央業務支援隊総務部長 |
30 | 赤羽根禎英 | 2012年 | 4月 1日 - 2014年 3月22日陸上自衛隊幹部学校付 | 北部方面総監部防衛部訓練課長 |
31 | 吉川正浩 | 2014年 ※2015年 1月 1日 1等陸佐昇任 |
3月23日 - 2015年 7月31日陸上自衛隊富士学校 (2等陸佐) |
陸上自衛隊幹部学校付 |
32 | 伊藤忠 | 2015年 | 8月 1日 - 2016年11月30日陸上自衛隊教育訓練研究本部[要出典] (2等陸佐) |
大津駐屯地業務隊長 |
33 | 岩男保博 | 2016年12月 ※2018年 1月 1日 1等陸佐昇任 |
1日 - 2018年 3月22日陸上幕僚監部防衛部防衛課付 (米太平洋海兵隊司令部連絡官)[8] (2等陸佐) |
陸上自衛隊幹部学校付 |
34 | 水谷清隆 | 2018年 | 3月23日 - 2019年 3月22日陸上幕僚監部防衛部防衛課 | 陸上自衛隊教育訓練研究本部付 |
35 | 藤田明大 | 2019年 | 3月23日 - 2020年 3月15日陸上幕僚監部防衛部防衛課 | 陸上自衛隊教育訓練研究本部付 |
36 | 鈴木基数 | 2020年 ※2020年 7月 1日 1等陸佐昇任 |
3月16日 - 2021年 3月14日陸上幕僚監部防衛部防衛課 | 陸上自衛隊教育訓練研究本部付 |
37 | 足立賢一 | 2021年 | 3月15日 - 2023年 3月15日防衛監察本部 | 第3偵察戦闘大隊長 兼 今津駐屯地司令 |
主要装備
[編集]- 3 1/2tトラック/73式大型トラック
- 偵察用オートバイ
- 89式5.56mm小銃
- 5.56mm機関銃MINIMI
- 12.7mm重機関銃
過去の装備
[編集]廃止部隊
[編集]脚注
[編集]- ^ a b 陸上自衛隊 今津駐屯地 [@imazu_camp_team] (2023年3月16日). "3月15日、第3戦車大隊は部隊廃止となり、戦車部隊の幕を閉じました。". X(旧Twitter)より2023年3月16日閲覧。
- ^ a b 陸上自衛隊第3師団 [@JGSDF_MA_3D] (2023年3月16日). "【#隊旗返還式】". X(旧Twitter)より2023年3月16日閲覧。
- ^ a b 創立33周年記念誌(第三戦車大隊編:1986年)
- ^ 朝雲新聞社編集局 監修・陸上幕僚監部『陸上自衛隊20年年表』朝雲新聞社、1971年。
- ^ 『官報』本紙 第7915号(昭和28年5月27日)
- ^ “今年度が最後 陸自第3師団の74式戦車 スペシャルカラーで記念行事に登場!”. 乗りものニュース. (2022年5月15日) 2022年5月18日閲覧。
- ^ a b 陸上自衛隊 今津駐屯地 [@@imazu_camp_team] (2022年12月4日). "本日は今津駐屯地創立70周年記念行事にご来場いただきありがとうございました!". X(旧Twitter)より2022年12月4日閲覧。
- ^ 第3戦車大隊ホームページ
参考文献
[編集]- PANZER臨時増刊 ウォーマシンレポート50 陸上自衛隊の戦車部隊 その歴史と現状 アルゴノート社 2016
- 陸上自衛隊機甲科全史 菊池征男著 イカロス出版 2017
関連項目
[編集]- 今井雅之(元在隊者)