御所川原
御所川原 | |
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属 | リンゴ属 |
種 | セイヨウリンゴ (Malus pumila) |
品種 | 御所川原 |
開発 | 前田顕三、五所川原市 |
御所川原(ごしょがわら)は、青森県五所川原市のみで栽培されている、赤い果肉のリンゴの品種。
種苗登録まで
[編集]梅沢村(現・五所川原市梅田)村長を務めた育種家前田顕三が1939年(昭和14年)より20数年を経て赤いリンゴを作り出したが、種苗登録する前に亡くなり、それを孫の前田榮司と原田久典が育成していたものを1973年(昭和48年)に五所川原市が3系統を譲り受け、1982年(昭和57年)にそのうちの1系統選んで高接ぎし、さらに多数の品種に高接ぎしても特性が安定していることから、1993年(平成5年)に種苗法に基づく品種登録を出願、1996年(平成8年)6月13日に「御所川原」と命名し、登録番号第5077号として品種登録を受けた。
五所川原市域以外で育成することは禁じられている[1]。
特徴
[編集]一般にリンゴの花は白だが、御所川原は紅色であり、樹皮も赤みを帯びている[2]。果実は長円錐形をなし、150g程度と小ぶりで、9月下旬に収穫される。果皮と心室の周辺部の果肉の色が赤いことが大きな特徴である[3]。
五所川原市一ツ谷地区には道路の両側に1kmに渡って約200本の御所川原が植えられ、日本一のリンゴの並木道となっている[4]。平成15年、五所川原市は地場産品の活性化をはかるため、希望する農家に苗木を配布し育成したリンゴを買い取って増産に努めている[5]。
商品化
[編集]9月下旬ごろに落果を待たずに収穫したものは、強い酸味があることから加工用とされる。通称「赤~いりんご」として加工食品が開発されており、ジュース、ワイン、ジャム、洋菓子、花茶等が商品化されている[6][7]。 。五所川原商工会議所では、「赤~いりんご」の全国ブランド展開を図っており、中小企業庁の平成20年度「地域資源∞全国展開プロジェクト(小規模事業者新事業全国展開支援事業)」に採択された[8]。
脚注
[編集]- ^ YOMIURI ONLINE 旅ゅーん[リンク切れ](2009年3月6日閲覧)
- ^ JAごしょがわら市(現:JAごしょつがる)(2009年3月6日閲覧)
- ^ 農林水産省登録品種データベース(2009年3月6日閲覧)
- ^ 五所川原観光協会サイト 五所川原観光情報局(2009年3月6日閲覧)なお、五所川原市サイト 五所川原市の景勝・見所・観光施設(2009年3月6日閲覧)では約380本とする。
- ^ 東奥日報 2008年5月30日社説(2009年3月6日閲覧)
- ^ 赤~いりんご応援隊(2009年3月6日閲覧)
- ^ 広報ごしょがわら 平成18年5月15日号(前編) №27(2009年3月6日閲覧)
- ^ 「地域資源∞全国展開プロジェクト」平成20年度採択案件一覧表(商工会議所分)(2009年3月6日閲覧)