サイドカー (カクテル)
表示
(アップル・カーから転送)
サイドカー | |
---|---|
基本情報 | |
種別 | ショートドリンク |
作成技法 | シェイク |
色 | 橙黄色 |
グラス | カクテル・グラス |
度数 | 20度[1] - 30度[2] |
レシピの一例 | |
ベース | ブランデー |
材料 |
ブランデー …… 1/2 |
ホワイトキュラソー …… 1/4 | |
レモンジュース …… 1/4 |
サイドカー(英: Sidecar) は、コニャックベースのカクテルである[3]。
由来
[編集]由来には諸説ある。
広く知られているのは、フランスはパリのハリーズ・ニューヨーク・バーのオーナーバーテンダーであるハリー・マッケルホーンが1933年に、マッケルホーン自身が考案したカクテルであるホワイト・レディをフランス人向けに改良したカクテルであり、このカクテルを愛飲する客が側車付き2輪車(サイドカー)に乗ってきていたことから命名された、という説である[3][4]。
しかし、1922年に発刊されたカクテル本『Cocktails: How to Mix Them』には既に同レシピの記載があった[3]。マッケルホーン自身が1919年に著したカクテル本『ABC of Mixing Cocktails』にはニューヨークのホテル「ホフマン・ハウス(Hoffman House)」のバーテンダー、チャールズ・マハニー(Charles Mahoney)のレシピである旨の但し書きがある[5]。
この他にもオテル・リッツ・パリのバーを発祥とする説もある[6]。
発祥がいずれにせよ、ハリーズ・ニューヨーク・バーとマッケルホーンがサイドカーの普及に貢献したことは間違いない[6]。
レシピの例
[編集]バリエーション
[編集]ベースを変更したバリエーション
[編集]ベースのブランデーを変更することで、以下のようなバリエーションとなる。
- ホワイト・レディ[3][7]
- ジンベース
- バラライカ[3][7]
- ウォッカベース
- X-Y-Z[3][7]
- ラム酒ベース
- マルガリータ
- テキーラベース
- ウイスキー・サイドカー[7][8]
- ウイスキーベース
- サイレント・サード[7]
- スコッチ・ウィスキーベース
- 1930年代前半に誕生した。カクテルの名称は考案者の愛車のサード・ギアがとても静かだったことを自慢したことに由来する[9]。
- アップル・カー
- カルヴァドス[10]、またはアップルジャック[11]ベース
- シャンパーニュ・サイドカー
- シャンパンベース[12]
- 1935年以降にロンドンで人気となった。
- 焼酎・サイドカー
- 焼酎ベース
その他のバリエーション
[編集]- シュバリエ・カクテル[13]
- サイドカーにアンゴスチュラ・ビターズを加える。1930年代に誕生した。
- ドーヴィル[14]
- サイドカーにドーヴィル産のカルヴァドスを加える(ブランデーとカルヴァドスの両方が入る)。
- ビッグ・ボーイ[15]
- サイドカーのレモンジュースをレモンシロップにかえる。1930年代にレモンジュースが無かったときの代替として誕生した。
- ビトウィーン・ザ・シーツ[16]
- サイドカーにラムを加える。
- ブランデー・クラスタ[17]
- サイドカーにアンゴスチュラ・ビターズを加え、グラスの縁に砂糖でスノースタイルにする。
- 1850年代にニューオーリンズのジョセフ・サンティーニが考案したとされ、こちらがサイドカーの原型とも言われる。
出典
[編集]- ^ 桑名 伸佐 監修『カクテル・パーフェクトブック』p.262 日本文芸社 2006年2月25日発行 ISBN 978-4-537-20423-0
- ^ 桑名 伸佐 監修『カクテル・パーフェクトブック』p.271 日本文芸社 2006年2月25日発行 ISBN 978-4-537-20423-0
- ^ a b c d e f g h 福西英三『カクテル教室』保育社、1996年、73頁。ISBN 978-4586508877。
- ^ a b c “サイドカー レシピ”. サントリー. 2022年8月22日閲覧。
- ^ 荒川英二 (2022年5月23日). “カクテル・ヒストリア第21回『「日本初」になり損ねたカクテルブック』”. 2022年8月23日閲覧。
- ^ a b c d 『カクテルをたしなむ人のレッスン&400レシピ』日本文芸社、2021年、205頁。ISBN 978-4537218695。
- ^ a b c d e THE PLACE『カクテル事典』学研パブリッシング、2014年、57頁。ISBN 978-4058003206。
- ^ 『改訂版カクテル完全ガイドうまいつくり方の方程式』池田書店、2021年、171頁。ISBN 978-4262130705。
- ^ “サイレント・サード”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
- ^ “アップル・カー レシピ”. サントリー. 2022年11月18日閲覧。
- ^ “アップル・カー”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
- ^ “シャンパーニュ・サイドカー”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
- ^ “シュバリエ・カクテル”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
- ^ “ドーヴィル”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
- ^ “ビッグ・ボーイ”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
- ^ “ビトウィーン・ザ・シーツ”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
- ^ “ブランデー・クラスタ”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。