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ファジー・ネーブル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ファジー・ネーブル
基本情報
種別 ロングドリンク
作成技法 ビルド
橙黄色
グラス   タンブラー
度数 5.4度[1]
レシピの一例
ベース ピーチ・リキュール
装飾材料 カット・オレンジ或いはスライス・オレンジ
備考 データはロングドリンクとして作られる場合のものを掲載。
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ファジー・ネーブル (Fuzzy navel)は、リキュールベースのカクテルである。ショートドリンクとしても、ロングドリンクとしても作られる。作り方が簡単で、ビルドで作る(グラスに直接作る)ことができるので、ホームパーティ向きのカクテルともされる。なお、ピーチ・リキュールは、好みのものを選択すればよい。

由来

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  • 「ファジー(Fuzzy)」は日本語で「産毛(この場合は桃の皮の表面の毛)」のことを指すほか、ここでは「曖昧」という意味もあり、「桃なのかオレンジなのかわからない曖昧な味」としてつけられている[2]
  • 「ネーブル(Navel)」は日本語で「へそ(この場合はモモやオレンジの果頂部)」のことを指すほか、ここではネーブルオレンジのことを指している[2]

歴史

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ファジー・ネーブルの材料の一つとして使われることもあるピーチツリー(Peachtree)は、オランダのデ・カイパー社のピーチ・リキュールである。同社は、ピーチツリーを宣伝するために「ピーチツリー・トニック」というカクテルを提案していた。ピーチツリー・トニックとは、その名の通り、ピーチツリーのトニック・ウォーター割りである(詳しくは、バリエーションの項目を参照)。デ・カイパー社は、この飲み方を、ピーチツリーを発売した当初から薦めていた。このピーチツリー・トニックというカクテルは、1980年代のアメリカで流行し、ピーチツリーの人気も不動のものとなった。しかし、その後「ファジー・ネーブル」が考案され、ピーチツリー・トニックよりもファジー・ネーブルの方が人気の高いカクテルとなった。先述の通り、ファジー・ネーブルに使用されるピーチ・リキュールは、ピーチツリーに限定されない。だが、このような経緯があるため、ピーチ・リキュールはピーチツリーに限定するとするレシピも存在する。

標準的なレシピ

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  • ピーチ・リキュール(ピーチツリー/Peachtree、クレーム・ド・ペシェ) = 30ml
  • オレンジ・ジュース = 30ml

作り方

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を入れた小型のオールド・ファッションド・グラス(容量120~180ml程度)に、ピーチ・リキュールを注ぎ、次にオレンジ・ジュースを注いでからステアすれば完成である。ただし、グラスにオレンジ(カット・オレンジ或いはスライス・オレンジ)を飾ることもある。また、ロングドリンクとして作る場合も同様であるが、グラスはタンブラー(容量300ml程度)など、ショートドリンクとして作る場合よりも容量の大きなものを用いる。なお、オレンジ・ジュースは、その場でオレンジを絞ったものを使用するのがベストであるが、市販のジュースを用いてもよい。特にホームパーティなどで作る時は、市販のジュースを用いた方が簡単である。ただしその場合でも、果汁100%のオレンジ・ジュースを用いるのが一般的である。

備考

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  • 好みによって割合は変えることがある。特にロングドリンクとして作る場合は、オレンジ・ジュースでグラスを満たすので、アルコール度数は低くなる。アルコール度数が低くなりすぎる場合は、ピーチ・リキュールを増量して対応する。なお、ロングドリンクとして作る場合のピーチ・リキュールの使用量は、45mlを標準とする。この点は、後述の「ピーチツリー・トニック」の標準的なレシピと同じである。
  • ショートドリンクとロングドリンク、いずれの場合もオレンジを飾ることもある。
  • ピーチ・リキュールは、別にピーチツリーでなくともよい。ちなみにピーチツリーは無色透明なので、ピーチツリーを使った場合は、オレンジ・ジュースの色で仕上がりの色が決まる。

バリエーション

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ピーチ・リキュールは「ピーチツリー」を使用し、ロングドリンクとして作った「ファジー・ネーブル」のオレンジ・ジュースをトニック・ウォーターに変えると、「ピーチツリー・トニック」(Peachtree and Tonic)となる。

標準的なレシピ

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  • ピーチツリー = 45ml
  • トニック・ウォーター = 適量
  • レモン (飾り用)

作り方

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氷を入れたタンブラー(容量300ml程度)にピーチツリーを注ぎ、よく冷やしたトニック・ウォーターで満たす。最後にレモンを飾れば完成である。

注意

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ファジー・ネーブルとは違い、

  • ピーチツリーを使用しなければならない。
  • オレンジではなく、レモンを飾る。

その他のバリエーション

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ショートドリンクとして「ファジー・ネーブル」を作った場合

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  • ピーチ・リキュールをジンに変えれば、「オレンジ・ブロッサム」となる。
    • ジン:オレンジジュース=2:1のレシピが多いが、ファジー・ネーブルと同様、好みによって割合は変えることがある。

ロングドリンクとして「ファジー・ネーブル」を作った場合

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ピーチ・リキュールを

関連項目

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脚注

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  1. ^ 桑名 伸佐 監修 『カクテル・パーフェクトブック』p.208 日本文芸社 2006年2月25日発行 ISBN 978-4-537-20423-0
  2. ^ a b TPO別カクテルBOOK 315 ISBN 978-4415071244

参考文献

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  • 福西 英三 『カクテルズ』 ナツメ社 1996年9月1日発行 ISBN 4-8163-1744-9
  • 澤井 慶明 監修 『カクテルの事典』 成美堂出版 1996年12月20日発行 ISBN 4-415-08348-X
  • 上田 和男 『カクテル』 西東社 2001年3月15日発行 ISBN 4-7916-0994-8
  • 桑名 伸佐 監修 『カクテル・パーフェクトブック』 日本文芸社 2006年2月25日発行 ISBN 978-4-537-20423-0
  • 上田 和男 監修 『カクテル・ハンドブック』 池田書店 1997年7月31日発行 ISBN 4-262-12007-4
  • 上田 和男 『カクテル Handy Book』 西東社 2001年3月15日発行 ISBN 4-7916-0977-8