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輝く愛の世界

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『輝く愛の世界』
アレサ・フランクリンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1971年2月16日 マイアミ クライテリア・スタジオ(#7)[1]
1973年3月24日(#8, #10, #11)、4月9日(#1)、4月10日(#3, #4, #6)、8月13日(#2, #9)、9月7日(#5) ニューヨーク[1]
ジャンル R&Bソウル
時間
レーベル アトランティック・レコード
プロデュース ジェリー・ウェクスラー、アリフ・マーディン、アレサ・フランクリン(all songs)
トム・ダウド(on #7, #8, #10, #11)
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 14位(アメリカ[2]
  • アレサ・フランクリン アルバム 年表
    The Best of Aretha Franklin
    (1973年)
    輝く愛の世界
    (1974年)
    With Everything I Feel in Me
    (1974年)
    テンプレートを表示

    輝く愛の世界』(原題:Let Me in Your Life)は、アメリカ合衆国歌手アレサ・フランクリン1974年に発表したスタジオ・アルバム

    背景

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    前スタジオ・アルバム『Hey Now Hey (The Other Side of the Sky)』(1973年)ではクインシー・ジョーンズがプロデューサーに起用されたが、本作ではジェリー・ウェクスラー、アリフ・マーディントム・ダウドといったアトランティック・レコードのスタッフを迎えた体制に戻った[3]。収録曲のうち「ウィズ・ペン・イン・ハンド」のみ、アルバム『ヤング・ギフティッド・アンド・ブラック』(1972年発売)と同時期のセッションで録音された[3]。また、本作のために行われた1973年のレコーディング・セッションのうち、アウトテイクとなった「The Happy Blues」、「At Last」、「Love Letters」および「アイム・イン・ラヴ」のオルタネイト・ボーカル・バージョンは、2007年発売のコンピレーション・アルバム『レア&アンリリースド・レコーディングス』に収録された[4]

    「アンティル・ユー・カムバック・トゥ・ミー」は、元々はスティーヴィー・ワンダーが1967年に録音した曲だが、ワンダーのオリジナル・バージョンは1976年発売のコンピレーション・アルバム『Anthology』に収録されるまで未発表だった[5]

    当時リターン・トゥ・フォーエヴァーのメンバーだったスタンリー・クラークが一部の曲でベースを弾いており、クラークは本作の録音と並行して、本作でも共演したダニー・ハサウェイのアルバム『愛と自由を求めて』(1973年)にも参加している[6]

    反響・評価

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    アメリカでは総合アルバム・チャートのBillboard 200で14位に達し、『ビルボード』のR&Bアルバム・チャートでは1位を獲得した[2]。本作からの先行シングル「アンティル・ユー・カムバック・トゥ・ミー」は総合シングル・チャートのBillboard Hot 100で3位、『ビルボード』のR&Bシングル・チャートで1位を記録し[2]、フランクリンはこの曲で、Hot 100において最高1位から10位までを網羅した史上初のアーティストとなった[5]。その後「アイム・イン・ラヴ」(Hot 100で19位、R&Bチャートで1位)、「エイント・ナッシング・ライク・ザ・リアル・シング」(Hot 100で47位、R&Bチャートで6位)がシングル・ヒットした[2]

    イギリスでは、本作は全英アルバムチャート入りを逃したが[7]、「アンティル・ユー・カムバック・トゥ・ミー」は全英シングルチャートで26位に達し、フランクリンにとって9作目の全英トップ40シングルとなった[8]

    ロン・ウィンはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「彼女の"Until You Come Back to Me (That's What I'm Gonna Do)"は、スティーヴィー・ワンダーの偉大なオリジナルを超えた唯一の例」と評している[9]。また、ロバート・クリストガウは本作にBプラスを付け「トム(・ダウド)とジェリー(・ウェクスラー)の復帰は歓迎すべきであり、アレサの偉大な作品とまでは言えないが、バラードに至るまで安定している」と評している[10]

    収録曲

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    1. 輝く愛の世界 - "Let Me in Your Life" (Bill Withers) - 3:30
    2. エヴリー・ナチュラル・シング - "Every Natural Thing" (Eddie Hinton) - 2:37
    3. エイント・ナッシング・ライク・ザ・リアル・シング - "Ain't Nothing Like the Real Thing" (Nickolas Ashford, Valerie Simpson) - 3:50
    4. アイム・イン・ラヴ - "I'm in Love" (Bobby Womack) - 2:51
    5. アンティル・ユー・カムバック・トゥ・ミー - "Until You Come Back to Me (That's What I'm Gonna Do)" (Stevie Wonder, Clarence Paul, Morris Broadnax) - 3:28
    6. つかの間の恋 - "The Masquerade Is Over" (Herbert Magidson, Allie Wrubel) - 4:32
    7. ウィズ・ペン・イン・ハンド - "With Pen in Hand" (Bobby Goldsboro) - 5:07
    8. オー・ベイビー - "Oh Baby" (Aretha Franklin) - 4:59
    9. エイト・デイズ・オン・ザ・ロード - "Eight Days on the Road" (Jerry Ragovoy, Mike Gayle) - 3:03
    10. イフ・ユー・ドント・シンク - "If You Don't Think" (A. Franklin) - 3:53
    11. ア・ソング・フォー・ユー - "A Song for You" (Leon Russell) - 5:34

    参加ミュージシャン

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    脚注

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    1. ^ a b Atlantic Records Catalog: 7200 series”. Jazz Discography Project. 2021年8月24日閲覧。
    2. ^ a b c d Aretha Franklin - Awards”. AllMusic. 2016年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月24日閲覧。
    3. ^ a b 2013年再発CD (WPCR-27654)ライナーノーツ(林剛、2013年2月)
    4. ^ Aretha Franklin - Rare & Unreleased Recordings From The Golden Reign Of The Queen Of Soul (2007, CD) - Discogs
    5. ^ a b Until You Come Back To Me (That's What I'm Gonna Do) by Aretha Franklin”. Songfacts. 2021年8月24日閲覧。
    6. ^ Hart, Ron (2018年8月18日). “Aretha Franklin: 4 Session Musicians Share Their Memories of the Queen of Soul”. Billboard. 2021年8月24日閲覧。
    7. ^ Aretha Franklin | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
    8. ^ Aretha Franklin | full Official Chart History | Official Charts Company
    9. ^ Wynn, Ron. “Let Me in Your Life - Aretha Franklin”. AllMusic. 2021年8月24日閲覧。
    10. ^ Christgau, Robert. “CG: Aretha Franklin”. 2021年8月24日閲覧。