コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ホワット・ユー・スウェット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ホワット・ユー・スウェット』
アレサ・フランクリンスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル R&Bソウルニュージャックスウィング
時間
レーベル アリスタ・レコード
プロデュース クライヴ・デイヴィスエグゼクティブ・プロデューサー
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 14位(ノルウェー[3]
  • 19位(スウェーデン[4]
  • 26位(スイス[5]
  • 34位(オーストリア[6]
  • 153位(アメリカ[7]
  • アレサ・フランクリン アルバム 年表
    愛の嵐
    (1989年)
    ホワット・ユー・スウェット
    (1991年)
    Queen of Soul: The Atlantic Recordings
    (1992年)
    テンプレートを表示

    ホワット・ユー・スウェット』(原題:What You See Is What You Sweat)は、アメリカ合衆国歌手アレサ・フランクリン1991年アリスタ・レコードから発表したスタジオ・アルバム

    背景

    [編集]

    「エヴァー・チェンジング・タイムズ」ではマイケル・マクドナルド、「ドクターズ・オーダーズ」ではルーサー・ヴァンドロスがデュエット・パートナーに迎えられた[2]。「アイ・ドリームド・ア・ドリーム」は、ミュージカル『レ・ミゼラブル』からの曲のカヴァーである[2]

    反響

    [編集]

    母国アメリカでは大きな成功に至らず、総合アルバム・チャートBillboard 200では最高153位に終わり、『ビルボード』のR&Bアルバム・チャートでは28位に達した[7]。『ビルボード』のR&Bシングル・チャートでは、「エヴリデイ・ピープル」が13位、「サムワン・エルスズ・アイズ」が53位に達し、1992年には「エヴァー・チェンジング・タイムズ」がアダルト・コンテンポラリー・チャートで11位に達した[7]

    イギリスでは、本作は全英アルバムチャート入りを逃したが[8]、「エヴリデイ・ピープル」は1991年7月27日付の全英シングルチャートで69位となった[9]。一方、ノルウェーのアルバム・チャートでは6週連続でトップ20入りし、最高14位を記録した[3]

    評価

    [編集]

    第34回グラミー賞では、本作が最優秀女性R&Bパフォーマンス賞にノミネートされ、収録曲「ドクターズ・オーダーズ」は最優秀R&Bパフォーマンス賞(デュオもしくはグループ)にノミネートされた[10]

    クリス・ウィルマンは『ロサンゼルス・タイムズ』紙のレビューにおいて5点満点中2点を付け「彼女自身はどの曲も徹底的に歌い上げている。しかし、概して退屈な新曲が彼女の天恵の歌声を損なっており、聴くに値するかどうかは、その罠を彼女自身の才能が補っている、あるいは圧倒していると、聴き手自身が能動的に感じられるかどうかにかかっている」と評している[1]。スティーヴン・ホールデンは『ローリング・ストーン』誌のレビューで5点満点中3点を付け、「ドクターズ・オーダーズ」におけるルーサー・ヴァンドロスとのデュエットに関して「アルバムで最も失望した曲」「あまりにも途切れ途切れで、2人の声が良い感じに連動していない」と批判する一方、アルバム全体に関しては「たとえ楽曲にムラがあっても、音楽的に正統派のポップ/ゴスペルからファンキーな曲までこなすクイーン・オブ・ソウルの熱烈な表現力は損なっていない」と評している[2]。また、Richie Unterbergerはオールミュージックにおいて、本作の音楽性を「ニュージャックスウィング的スタイル」と説明している[11]

    収録曲

    [編集]
    1. エヴリデイ・ピープル - "Everyday People" (Sly Stone) - 3:51
    2. エヴァー・チェンジング・タイムズ - "Ever Changing Times" (Burt Bacharach, Bill Conti, Carole Bayer Sager) - 4:55
      • プロデュース:バート・バカラック、キャロル・ベイヤー・セイガー
    3. ホワット・ユー・スウェット - "What You See Is What You Sweat" (David Conley, Derrick Culler, Gene Lennon, Joshua Thompson) - 4:25
      • プロデュース:デヴィッド・コンリー、デヴィッド・タウンゼント
    4. マリー・ゴーズ・アラウンド - "Mary Goes Round" (Elliot Wolff, Oliver Leiber) - 3:07
      • プロデュース:エリオット・ウルフ、オリヴァー・リーバー
    5. アイ・ドリームド・ア・ドリーム - "I Dreamed a Dream" (Alain Boublil, Herbert Kretzmer, Jean Marc Natel, Claude-Michel Schönberg) - 4:19
      • プロデュース:デヴィッド・コンリー
    6. サムワン・エルスズ・アイズ - "Someone Else's Eyes" (B. Bacharach, C. Bayer Sager, Bruce Roberts) - 4:58
      • プロデュース:バート・バカラック、キャロル・ベイヤー・セイガー、ブルース・ロバーツ
    7. ドクターズ・オーダーズ - "Doctor's Orders" (Luther Vandross, Hubert Eaves III) - 4:36
      • プロデュース:ルーサー・ヴァンドロス
    8. ユー・キャント・テイク・ミー・フォー・グランテッド - "You Can't Take Me for Granted" (Aretha Franklin) - 5:13
      • プロデュース:アレサ・フランクリン
    9. ホワット・ディッド・ユー・ギヴ - "What Did You Give" (A. Franklin) - 5:02
    10. エヴリデイ・ピープル(リミックス) - "Everyday People (Shep Pettibone Remix)" (S. Stone) - 4:07

    参加ミュージシャン

    [編集]
    • アレサ・フランクリン - ボーカル(all songs)、ピアノ(on #5)、バッキング・ボーカル(on #3)
    • マイケル・マクドナルド - ボーカル(on #2)
    • ルーサー・ヴァンドロス - ボーカル(on #7)
    • ルイス・ビアンカニエロ - キーボード、プログラミング(on #1, #10)
    • バート・バカラック - キーボード(on #2, #6)
    • デイヴィッド・フォスター - キーボード(on #2)
    • マイケル・ボディッカー - キーボード、プログラミング(on #2, #6)
    • ラリー・ウィリアムズ - プログラミング(on #2)
    • ボビー・ウッテン - シンセサイザー(on #3, #5)、ストリングスアレンジ(on #3)、ドラム・プログラミング(on #5)、エレクトリックピアノ(on #6)
    • ジョシュア・トンプソン - シンセサイザー(on #3)、ドラム・プログラミング(on #3)、ギター(on #6)
    • ピーター・シュワルツ - アディショナル・キーボード(on #3, #10)
    • エリオット・ウルフ - キーボード、ドラム・プログラミング(on #4)
    • オリヴァー・リーバー - キーボード、ドラム・プログラミング、ギター(on #4)
    • ランディ・ウォルドマン - キーボード(on #6)
    • ルドルフ・スタンフィールド - ピアノ(on #6, #8)
    • ヒューバート・イーヴスIII世 - キーボード、ドラム・プログラミング(on #7)
    • ジェイソン・マイルス - キーボード(on #7)
    • ナット・アダレイ・ジュニア - キーボード(on #7)
    • ジョン・スキップ・アンダーソン - キーボード(on #7)
    • チャールズ・スケイルズ - シンセサイザー(on #8)
    • ミシェル・ルグラン - シンセサイザー(on #9)
    • ティエリー・エリエス - ピアノ(on #9)
    • ヴァーノン・ブラック - ギター(on #1, #10)
    • ディーン・パークス - ギター(on #2, #6)
    • デヴィッド・タウンゼント - ギター(on #3)
    • リック・イアントスカ - ギター、アコースティック・ギター(on #5)
    • ポール・ジャクソン・ジュニア - ギター(on #7)
    • テディ・ホワイト - ギター(on #8)
    • Jean-Marc Benais - ギター(on #9)
    • デヴィッド・コンリー - シンセベース(on #3)
    • マーカス・ミラー - ベース・ギター(on #6, #7)
    • アル・ターナー - ベース・ギター(on #8)
    • ドミニク・バートラム - ベース・ギター(on #10)
    • ナラダ・マイケル・ウォルデン - ドラムス、プログラミング(on #1, #10)
    • バスター・マーベリー - ドラムス(on #8)
    • アンドレ・セカレリ - ドラムス(on #9)
    • ガイ・ヴォーン - ドラム・プログラミング(on #6)
    • パウリーニョ・ダ・コスタ - パーカッション(on #7)
    • ラリー・フラタンジェロ - パーカッション(on #8)
    • マーク・シャンテェルフォ - パーカッション(on #9)
    • キャンディ・ダルファー - サクソフォーン(on #4)
    • デヴィッド・ボルフ - サクソフォーン(on #6)
    • Onita Sanders - ハープ(on #8)
    • Franck Thore - パンパイプ(on #9)
    • ジャーヴィス・ラ・ルー・ベイカー、ジーニー・トレイシー、ニキータ・ジェルメーヌ、スカイラー・ジェット、トニー・リンゼイ - バッキング・ボーカル(on #1, #10)
    • グウェン・ガスリー - バッキング・ボーカル(on #3)
    • ブレンダ・コルベット、ジェシ・リチャードソン、リン・デイヴィス、マーガレット・ブランチ、ポーティア・グリフィン、サンドラ・フェヴァ - バッキング・ボーカル(on #6)
    • シンシア・マイゼル、アルフォンソ・ソーントン、タワサ・アジー - バッキング・ボーカル(on #7)
    • ダイアン・グリーン、ドナ・デイヴィス、エスター・リッジウェイ、グロリア・リッジウェイ、グレイシー・リッジウェイ、マーガレット・ブランチ、マルジュ・ハーバー、シェリー・フォックス - バッキング・ボーカル(on #8)

    脚注

    [編集]
    1. ^ a b Willman, Chris (1991年7月14日). “A Queen Trapped by Her Court”. Los Angeles Times. 2021年7月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月24日閲覧。
    2. ^ a b c d Holden, Stephen (1991年9月5日). “What You See Is What You Sweat”. Rolling Stone. 2021年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月25日閲覧。
    3. ^ a b norwegiancharts.com - Aretha Franklin - What You See Is What You Sweat
    4. ^ swedishcharts.com - Aretha Franklin - What You See Is What You Sweat
    5. ^ Aretha Franklin - What You See Is What You Sweat - hitparade.ch
    6. ^ Aretha Franklin - What You See Is What You Sweat - austriancharts.at
    7. ^ a b c Aretha Franklin - Awards”. AllMusic. 2016年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月25日閲覧。
    8. ^ Aretha Franklin | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
    9. ^ Aretha Franklin | full Official Chart History | Official Charts Company
    10. ^ Aretha Franklin - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2021年7月25日閲覧。
    11. ^ Unterberger, Richie. “Aretha Franklin - Biography & History”. AllMusic. 2021年7月25日閲覧。