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長崎丸 (3代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
長崎丸
広島港停泊中の長崎丸
基本情報
船種 漁業練習船[1]
所有者 長崎大学[2]
運用者 長崎大学水産学部
建造所 林兼造船(株)長崎造船所[1]
航行区域 遠洋区域国際航海[1]
船舶番号 134820[要出典]
信号符字 8KYO[3]
IMO番号 8502444[4]
MMSI番号 431397000[5]
改名

長崎丸(1985-2018)

第二開洋丸(2018-)
経歴
起工 1985年(昭和60年)6月24日[6]
進水 1985年(昭和60年)11月3日[6]
竣工 1986年(昭和61年)2月20日[6]
引退 2018年(平成30年)3月
現況 海洋エンジニアリング「第二開洋丸」として就航中(サンエイ・マリン運航)[7]
要目
総トン数 842トン[1]
全長 63.87m[1]
登録長 58.03m[6]
垂線間長 56.00m[1]
11.40m[1]
型幅 11.40m[6]
深さ 7.10m[1]
型深さ 3.30m[1]
喫水 4.50m[1]
機関方式 ダイハツ 4サイクル中速ディーゼルエンジン 8DLM-32 x1基[6]
推進器

かもめプロペラ ハイスキュードCPP x1基
バウスラスタ かもめプロペラ 3t x 200kW x1基

スタンスラスタ かもめプロペラ 2.5t x 165kW x1基
定格出力 2,800PS[6]
最大速力 16.2ノット[1]
航海速力 13.5ノット[1]
搭載人員 69名[1]
旅客定員 44名(教官4名,学生40名)[1][6]
乗組員 25名[1]
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長崎丸(ながさきまる)は、長崎大学が所有し、長崎大学水産学部が運用していた練習船である。本項目では1986年に建造された3代目を取り扱う。

概要

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長崎丸 (2代)の代船として、林兼造船で建造され1986年3月に竣工した[8]。 学生の航海実習、漁業の実習、海洋観測実習の他に、他大学等との共同研究による海洋調査にも使用されている[8]

2018年3月、長崎丸 (4代)の就航により引退、その後、海洋エンジニアリングに売却され、改修を受け第二開洋丸となり、海洋調査船として運用される見込みである。

略歴

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特徴

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漁業実習は、トロール漁延縄(はえなわ)漁、イカ釣り漁が可能[9]。他大学との共同研究にも使用されている[10]。有人潜水艇を装備していた[6]

エピソード

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2011年3月11日に発生した東日本大震災では、毛布、下着類、マスク飲料水かまぼこ煮干しなどの救援物資や長崎県が派遣する職員を載せて[11][12]行先未定のまま3月14日三重式見港を出港し[13]、福島第一原発沖を経て[13]3月18日福島県の小名浜港[14]3月19日岩手県の宮古港に救援物資を揚陸した[13][15]。救援物資のうち、清水100トンは給水車が岸壁に来なかったので揚陸できなかった[16]。小名浜港に最初に入港した救援物資輸送船であった[17]。帰路は、卒業式に間に合うか際どかったという[13]

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 長崎丸 概要”. 長崎大学. 2017年2月8日閲覧。
  2. ^ “[http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/about/disclosure/legal/open/file/h28_zaimushohyo.pdf 平成28事業年度 財務諸表]”. 国立大学法人長崎大学. 2018年6月26日閲覧。
  3. ^ 2014年09月 ※3ページの一番下”. 日本海洋データセンター (2014年9月). 2017年2月8日閲覧。
  4. ^ わが青春の「長崎丸」。 ※▲最上階のブリッジの写真にIMO番号が写っている”. エキチョー ※個人ブログ (2013年8月20日). 2017年2月9日閲覧。
  5. ^ 海上移動業務において使用される番号順の局の識別信号の表”. 総務省. 2018年6月26日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l 長崎丸 ※紙のパンフレットをスキャンしたもの”. 長崎大学. 2017年2月9日閲覧。
  7. ^ 沿革 サンエイ・マリン株式会社 博昌海運有限会社”. サンエイ・マリン株式会社. 2018年6月26日閲覧。
  8. ^ a b c d e 長崎丸の歴史”. 長崎大学. 2017年2月8日閲覧。
  9. ^ ようこそ 練習船 ”長崎丸”へ!”. 熊本大学. 2017年2月9日閲覧。
  10. ^ 東京大学地震研究所”. 東京大学. 2017年2月9日閲覧。
  11. ^ 東日本大震災における長崎県内の支援状況(概要)”. 長崎大学 (2011年4月13日). 2017年2月9日閲覧。
  12. ^ つなごう希望:東日本大震災・長崎から 支援の動き、県内でも本格化/長崎”. 国際ヒバクシャ医療センター (2011年4月13日). 2017年2月9日閲覧。
  13. ^ a b c d ホーム > 東日本大震災における支援 > 長崎大学の全支援活動 > 長崎丸での萩原教授レポート”. 長崎大学. 2017年2月9日閲覧。
  14. ^ H23.3.11 東日本大震災 小名浜港の記録 ※21ページ、”. 国土交通省 (2015年3月). 2017年2月9日閲覧。
  15. ^ ホーム > 東日本大震災における支援 > 長崎大学の全支援活動 ※同行した大学院生が撮影・編集した約10分間の動画が紹介されている”. 長崎大学. 2017年2月9日閲覧。
  16. ^ 日本海難防止協会情報誌 海と安全 2014春号 【特集】大災害時における船舶の役割 ※10ページ”. 日本海難防止協会. 2017年2月9日閲覧。
  17. ^ 2011.3.11 東日本大震災 被災地レポート集 ※129ページ、”. 全日本建設技術協会 (2012年3月). 2017年2月9日閲覧。

外部リンク

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