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風の万華鏡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
風の万華鏡
情報
用途 オフィス
設計者 新宮晋(総合設計・デザイン)、尾形建築事務所(建築設計監理)
構造設計者 山田建築構造事務所
施工 松村組(建築)、エー・アイ・エム+新宮アトリエ(オブジェ)
建築主 稲田紀男ブレーンセンター代表取締役 )
構造形式 RC造・一部S造
敷地面積 132 m²
建築面積 91 m²
延床面積 526 m²
階数 地上6階
高さ 37.3m
着工 1991年(平成4年)6月
竣工 1992年(平成5年)3月
所在地 530-0043
大阪府大阪市北区天満四丁目2番13号
座標 北緯34度41分33.4秒 東経135度30分50.9秒 / 北緯34.692611度 東経135.514139度 / 34.692611; 135.514139 (風の万華鏡)座標: 北緯34度41分33.4秒 東経135度30分50.9秒 / 北緯34.692611度 東経135.514139度 / 34.692611; 135.514139 (風の万華鏡)
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風の万華鏡(英称:Wind Kaleidoscope)は、日本大阪市 北区 天満に所在する、自然の風で動く彫刻オフィスビルが一体となった建築物である[1]

概要

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1992年(平成4年)株式会社ブレーンセンターコーポレートアイデンティティを兼ねた本社ビルとして竣工[2][3][4][5]

2016年(平成28年)現在も同社の本社ビルとして機能している[6]

美術アーティスト新宮晋が総合設計・デザインを手がけた建築作品としては、風の万華鏡が初めて[7][8]。動く彫刻作品としては、200点目[3]

動く彫刻

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建物の道路に面した部分が螺旋階段になっており、最上階の6階まで吹き抜けとなっている。建物の1階玄関ホールには、円形の池があり、その上に直径1.5mのステンレス製の凹面鏡が道路に向かって45度の角度で、細いケーブルによって宙吊りに設置されている。その凹面鏡には、螺旋階段の吹き抜けになっている部分に、自然の風で動く彫刻が8個、縦一直線に設置されている為、屋上の空も含め、自然の風による動きの変化が、万華鏡のように全て映り込むようになっている[3][9][10][11]

動く彫刻は、建物内の玄関ホールにある彫刻を1個目として、屋内の各階に5個、6階から屋外に3個という構成。彫刻は上へ行くにつれて大きくなり、1個目が直径50cmで、頂上の8個目が直径5.6mになっている。材質は、屋内の5個が、カーボンファイバーパイプクロス[要曖昧さ回避]を組み合わせた軽量なもので、屋外の3個が、ステンレス製となっている[3][9][10][11]

建物には、エレベーターが無い為、働く人たちや訪問者は、吹き抜けの螺旋階段を上りながら動く彫刻を眺める事になる[12]美術手帖では、「経済や効率の面からみても特筆すべきことは、エレベーター敷地を割く代わりに、作品を設置したこと。経済的に限られたなかでも、芸術との二人三脚がうまく進めば人に力を与える空間が生まれうるのだ。」と評している[13]

脚注

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  1. ^ 産経新聞 (1992年4月12日). “「風の万華鏡 大阪に登場 ビル全体が『動く彫刻』」” 
  2. ^ 週刊朝日編集部編『週刊朝日 4-24号「ARCHITECT EXPRESS 風が吹けば出版社が儲かる?新感覚モビール・ビル」』朝日新聞出版、1992年4月24日。 
  3. ^ a b c d 産経新聞 (1992年4月12日). “「風の万華鏡 大阪に登場 ビル全体が『動く彫刻』」” 
  4. ^ 毎日新聞 (1992年4月30日). “「文化 批評と表現 都市の意匠 藤田治彦 都市宇宙への問い 新宮晋とエッシャー」” 
  5. ^ (日本語) Susumu Shingu Works/主な作品”. Susumu Shingu. 2016年9月21日閲覧。
  6. ^ (日本語) 会社概要”. 株式会社ブレーンセンター. 2016年9月20日閲覧。
  7. ^ ぴあ関西版 編集部編『ぴあ関西版 6/4号「ART 新宮晋、初の建築作品『風の万華鏡』完成」』ぴあ、1992年6月4日。 
  8. ^ デザインの現場編集部編『デザインの現場・1992 VOL.9 No.54号「新宮晋、初の建築作品完成」』美術出版社、1992年6月。 
  9. ^ a b 彰国社 建築文化 編集部『建築文化JUN.1992号「ブレーンセンター『風の万華鏡』」』彰国社、1992年6月。 
  10. ^ a b 産経新聞 (1992年4月16日). “「建物になった造形作品 彫刻家・新宮晋が設計 風の万華鏡 “自然のリズム”見えるビルに」” 
  11. ^ a b 読売新聞 (1992年4月18日). “「無限の深さに揺曳感 空見下ろす『風の万華鏡』ビル」” 
  12. ^ 日経アーキテクチュア編集部『日経アーキテクチュア 1992 5-25号「アート 周辺デザイン『風の万華鏡 “動く彫刻”の新宮晋が建築に初挑戦』」』日経BP、1992年5月。 
  13. ^ 美術手帖編集部編『美術手帖・1992年7月号「TOPICS ビルの内から自然の息吹を 新宮晋 初の建築作品」』美術出版社、1992年7月。 

外部リンク

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