高丘町 (鳥羽市)
高丘町 | |
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高丘町(2008年) 出典:『国土交通省「国土画像情報(カラー空中写真)」(配布元:国土地理院地図・空中写真閲覧サービス)』 | |
北緯34度27分45.7秒 東経136度51分29.1秒 / 北緯34.462694度 東経136.858083度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 三重県 |
市 | 鳥羽市 |
地区 | 加茂地区 |
町名制定 | 1976年6月1日[1][2] |
面積 | |
• 合計 | 0.094440874 km2 |
標高 | 15.6 m |
人口 | |
• 合計 | 597人 |
• 密度 | 6,300人/km2 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 | |
市外局番 | 0599[6] |
ナンバープレート | 三重[7] |
自動車登録住所コード | 24 510 0274[8] |
※座標・標高は高丘町10番の交差点付近 |
高丘町(たかおかちょう)は、三重県鳥羽市の町[9][10]。住居表示実施地域[1]。加茂干拓地(大明東町・大明西町)の盛土を採取する土地として開発された場所で[11]、新興住宅地となっている[12]。住民基本台帳に基づく2019年(令和元年)10月31日現在の人口は597人[4]、2015年(平成27年)10月1日現在の面積は0.094440874 km2[3]。郵便番号は517-0024である[5]。
地理
[編集]鳥羽市の中部[12]、加茂地区の北部に位置する。町の成立前は安楽島町の一部であり、全方位を安楽島町に囲まれている[13]。町名の通り、高台にある[9]。
町内は宅地として利用されており[12]、一部地域が第一種低層住居専用地域(容積率100%、建ぺい率60%、高さ制限10 m)に指定されている[14]。ハザードマップ上、町の南東部に土砂災害警戒区域がある[15]。町の南縁を三重県道750号阿児磯部鳥羽線が通り、パールロードへとつながっている[12]。
小・中学校の学区
[編集]町名 | 番・番地等 | 小学校 | 中学校 |
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高丘町 | 全域 | 鳥羽市立安楽島小学校 | 鳥羽市立鳥羽東中学校 |
安楽島小学校の敷地は、高丘町の北東部と接している[2]。
歴史
[編集]1951年(昭和26年)、農林省は食糧増産を目的に加茂川河口の干拓計画を立案し、1964年(昭和39年)に55町歩(≒54.5 ha)を干拓した[17]が、完成した頃には食糧事情は改善しており、農地化計画は中止された[11][17]。そこで1970年(昭和45年)に鳥羽市開発公社が干拓地を取得し、公共用地と宅地の開発に着手した[17]。
公社は干拓地を造成するために盛土を計画し、盛土採取のための土地を安楽島町細田の民有地に求め、約88 aを買収した[11]。そして細田と干拓地の間を仮設道路で結び、細田から切土して干拓地に搬入し、干拓地へ一様に約2.5 mの盛土を行い1974年(昭和49年)5月に完了した[11]。切土工事を行っている時点から、宅地造成を並行して進めており、造成完了後は安楽島団地ないしは細田団地と通称された[13]。
その後、新町名が公募され、1976年(昭和51年)に高丘町と命名された[9]。町名は文字通り、高い丘を意味する[9]。
1983年(昭和58年)と1984年(昭和59年)に2年連続で町内で火災が発生したことを受け、1985年(昭和60年)から毎年1月に子ども会が拍子木を打ちながら火の用心を訴え町内を巡回する活動を開始した[18]。この活動は、2000年(平成12年)に鳥羽市防火協会より感謝状を贈られている[18]。
沿革
[編集]- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、答志郡加茂村大字安楽島字細田となる。
- 1896年(明治29年)4月1日 - 答志郡が英虞郡と合併し、志摩郡加茂村大字安楽島字細田となる。
- 1954年(昭和29年)11月1日 - 加茂村が鳥羽町などと合併し、鳥羽市安楽島町字細田となる。
- 1976年(昭和51年)6月1日 - 安楽島町から分離し、鳥羽市高丘町となる[1][2]。
人口の変遷
[編集]1980年(昭和55年)[19] | 172世帯 657人 |
1985年(昭和60年)[19] | 190世帯 709人 |
1990年(平成2年)[19] | 206世帯 710人 |
1995年(平成7年)[19] | 234世帯 697人 |
2000年(平成12年)[19] | 244世帯 711人 |
2005年(平成17年)[19] | 232世帯 640人 |
2010年(平成22年)[19] | 235世帯 624人 |
2015年(平成27年)[19] | 237世帯 597人 |
2019年(令和元年)[20] | 244世帯 597人 |
町名の変遷
[編集]実施後 | 実施年月日 | 実施前 |
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高丘町 | 1976年(昭和51年)6月1日[1][2] | 安楽島町字細田の一部[2](細田団地[1]) |
経済
[編集]2015年(平成27年)の国勢調査による15歳以上の就業者数は321人で、第一次産業(漁業)が7人(2.1%)、第二次産業が68人(21.2%)、第三次産業が246人(76.6%)となっており、産業別では多い順に卸売業・小売業(56人・17.4%)、製造業(47人・14.1%)、宿泊業・飲食サービス業(47人・14.1%)、医療・福祉(38人・11.8%)、公務(28人・8.7%)の順になる[21]。
2014年(平成26年)の経済センサスによると、高丘町の全事業所数は10事業所、従業者数は34人である[22]。具体的には卸売業・小売業、洗濯・理容・美容・浴場業、医療業が各2、総合工事業、道路貨物運送業、教育・学習支援業、機械等修理業が各1事業所となっている[22][23]。全10事業所のうち7事業所が従業員4人以下の小規模事業所である[23]。
交通
[編集]鉄道
[編集]高丘町には鉄道は通っておらず、最寄り駅は近鉄志摩線志摩赤崎駅である[24]。志摩赤崎駅から高丘町まで徒歩で29 - 32分程度かかる[24]。
バス
[編集]2019年(令和元年)現在、高丘町にはかもめバス(鳥羽市営バス)が乗り入れており、高丘・高丘口・高丘町の3つのバス停がある[25][26]。
- ■ 鳥羽小学校〜石鏡港線 鳥羽小学校
- ■ 鳥羽小学校〜石鏡港線 鳥羽バスセンター
- ■ 鳥羽小学校〜石鏡港線 鳥羽マリンターミナル(佐田浜)
- ■ 鳥羽小学校〜石鏡港線 高丘町(終点、1日1便のみ)
- ■ 鳥羽小学校〜石鏡港線 石鏡港
道路
[編集]- 三重県道750号阿児磯部鳥羽線 - 高丘町の南縁を通る[12]
施設
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e 鳥羽市史編さん室 1991, p. 389.
- ^ a b c d e 「町及び字の区域及び名称を変更する旨の届出」昭和51年5月18日三重県告示第320号
- ^ a b “三重県鳥羽市高丘町 - 人口総数及び世帯総数”. 人口統計ラボ. 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b “鳥羽市地区別人口・高齢者数(令和元年10月末日現在)”. 鳥羽市企画財政課企画経営室 (2019年10月31日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b “郵便番号 5170024 の検索結果 - 日本郵便”. 日本郵便. 2019年11月26日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省 (2019年5月22日). 2019年11月19日閲覧。
- ^ “三重県の陸運局”. くるなび. 2019年11月19日閲覧。
- ^ “住所コード検索”. 自動車登録関係コード検索システム. 国土交通省. 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b c d 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編 1983, p. 649.
- ^ “鳥羽市 町名案内”. 鳥羽市総務課行政係 (2011年3月22日). 2019年11月19日閲覧。
- ^ a b c d 三村・折井・近藤 2010, p. 221.
- ^ a b c d e 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編 1983, p. 1242.
- ^ a b 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編 1983, p. 649, 1242.
- ^ “用途地域とは”. 鳥羽市建設課まちづくり整備室 (2014年9月29日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ “【簡易版】鳥羽市土砂災害ハザードマップ(安楽島)”. 鳥羽市総務課防災危機管理室. 2019年11月26日閲覧。
- ^ “小学校・中学校一覧”. 鳥羽市教育委員会総務課庶務係 (2017年8月30日). 2019年11月22日閲覧。
- ^ a b c 鳥羽市史編さん室 1991, p. 432.
- ^ a b "高丘町子ども会の「火の用心」 鳥羽市防火協会が感謝状"読売新聞2000年5月11日付朝刊、三重版29ページ
- ^ a b c d e f g h “安政以降の人口一覧表”. 鳥羽市企画財政課企画経営室. 2019年11月23日閲覧。
- ^ “鳥羽市地区別人口・高齢者数(令和元年10月末日現在)”. 鳥羽市企画財政課企画経営室 (2019年10月31日). 2019年11月23日閲覧。
- ^ “第11表 産業(大分類),男女別15歳以上就業者数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年5月30日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b “平成26年経済センサス-基礎調査 確報集計 町丁・大字別集計 24 三重県(1)”. e-Stat. 総務省統計局 (2017年11月12日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b “平成26年経済センサス-基礎調査 確報集計 町丁・大字別集計 24 三重県(2)”. e-Stat. 総務省統計局 (2017年11月12日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b “三重県鳥羽市高丘町の不動産アーカイブ”. LIFULL HOME'S. 2019年11月26日閲覧。
- ^ “鳥羽市コミュニティ交通システム路線図”. 鳥羽市定期船課管理係 (2019年4月1日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ “かもめバス時刻表”. 三重交通・鳥羽市地域公共交通会議 (2019年4月1日). 2019年12月5日閲覧。
- ^ “公園・緑地とは”. 鳥羽市建設課まちづくり整備室 (2011年3月27日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ “中央公民館 高丘分館”. 鳥羽市教育委員会生涯学習課社会教育係 (2019年6月24日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ “鳥羽(部)高丘宿舎内部改修工事”. 第四管区海上保安本部. 2019年11月26日閲覧。
- ^ “機関詳細情報/高丘歯科医院”. 医療ネットみえ. 公益財団法人三重県救急医療情報センター (2019年10月18日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ “鳥羽珠算教習所高丘教室 - 伊勢市、鳥羽市、多気郡”. 公益社団法人全国珠算教育連盟三重県支部. 2019年11月26日閲覧。
参考文献
[編集]- 鳥羽市史編さん室『鳥羽市史 下巻』鳥羽市役所、1991年3月25日、1347頁。全国書誌番号:92001549
- 三村衛・折井友香・近藤隆義「デジタル化された地盤情報に基づく埋立造成粘性土地盤の広域不同沈下評価」『自然災害科学』第29巻第2号、日本自然災害学会、2010年、219-231頁、NAID 120005243217。
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編 編『角川日本地名大辞典 24 三重県』角川書店、1983年6月8日、1643頁。全国書誌番号:83035644