高橋幸治
たかはし こうじ 高橋 幸治 | |
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本名 | 高橋 幸治 |
生年月日 | 1935年6月10日(89歳) |
出生地 | 日本・新潟県十日町市 |
職業 | 俳優 |
活動期間 | 1960年 - 2001年 |
主な作品 | |
テレビドラマ 映画 |
人物・来歴
[編集]大学在学中に宮口精二の運転手となる。
1963年の『日本の孤島』で初舞台。同年、新藤兼人脚本・監督の『母 (1963年の映画)』でデビュー。
1965年、NHK大河ドラマ『太閤記』の織田信長役に抜擢。信長役の演技が評判を呼び、局には助命嘆願が殺到するほどの人気を得た[3]。 同年、映画『アンデスの花嫁』南米ロケから帰国後、過労のために入院したことを告知するのが遅れ、出演予定だった舞台公演に穴を空けたとして文学座を除籍。
しかし、人気は衰えず、1966年の『おはなはん』には主人公の夫・速水謙太郎中尉役で出演。
1973年、萬屋錦之介主演の『子連れ狼』では初代・柳生烈堂を演じる。
上述の作品を含め時代劇の大作・話題作に主演・メインで多く出演していた。
舞台でも『風とともに去りぬ』の初代レット・バトラー役に始まり、多くの作品に出演していたが、1990年代以降は出演数も減り、2001年以降、半ば引退状態となった。
その後も公の場に現れることはほぼなく、岐阜県土岐市の広報『広報とき』2005年5月1日号(NO1357)掲載の「特別インタビュー」[6]が最後の姿になっている(当時69歳)。
エピソード
[編集]『太閤記』では、当時放送局に多数のファンから「信長を殺すな」という投書が殺到し、本能寺の変の放送を当初の予定より1か月程度延期させたというエピソードがある[7]。また、『おはなはん』でも物語半ばで死去する設定の役であったが、『太閤記』と同様に多くの助命嘆願が寄せられ、死去の時期が延びている。
『壬生の恋歌』や『ゴジラvsビオランテ』で共演した同郷(新発田市出身)の三田村邦彦は、高橋が劇団時代に訛りを指摘され苦しんだ経験から「今の人は訛りがなくていい」と言われたという[8]。
出演作品
[編集]テレビドラマ
[編集]- ヤシカ ゴールデン劇場「一族再会」(1960年10月26日、NTV)
- 東芝日曜劇場(TBS)
- 第339回「こんど生まれたら」(1963年6月3日)
- 第416回「父と子たち」(1964年11月22日、CBC)
- 第573回「夜の波」(1967年12月3日)
- 第1141回「鎌田敏夫シリーズ 緑の炎」(1978年10月22日、RKB)
- 第1649回「うちの女房は指南番」(1988年8月14日、CBC)
- 七人の孫(1964年、TBS)
- 歩くときはひとり(1964年1月19日、NHK)
- ある日鳥のように(1964年5月1日、NHK)
- 幕末(1964年10月 - 1965年4月、TBS)
- 風雪「浪漫光茫」(1964年12月17日、NHK) - 平田禿木
- 大河ドラマ(NHK)
- 連続テレビ小説(NHK)
- 源氏物語 第26話(1966年、MBS)
- 城砦(1966年、CX)
- 宴(1966年、NTV)
- レモンのような女 第2話「私は私-アクチュアルな女-より」(1967年5月17日、TBS)
- お庭番(1968年、NTV)
- 去年の秋(1968年、NHK)
- 飢餓海峡(1968年、NHK) - 樽見京一郎 役
- おもんの愛(1968年、NET)
- 五人の野武士 第1話「帰って来た剣豪」(1968年10月8日、NTV) - 石動孫三郎
- 吉田松陰(1969年10月 - 1970年3月、KTV) - 吉田松陰
- 朱鷺の墓(1970年、NHK) - イワーノフ少尉
- 宮本武蔵(1970年10月 - 1971年3月、NET) - 宮本武蔵
- 北斗王(1971年3月27日、NHK)
- 幻化[9][10](1971年8月7日、NHK)
- 銀河ドラマ「長良川」(1971年11月、NHK)
- 徳川おんな絵巻 第31話「嵐の中の女」(1971年、KTV) - 田崎伸太郎
- ただいま浪人(1972年、CX)
- 鉄道100年 大いなる旅路(1972年4月 - 10月、NTV) - 井上勝
- 愛よ、いそげ!(1972年、TBS)
- 銀河テレビ小説(NHK)
- 「芳兵衛物語」(1973年)
- 「風の御主前」(1974年)
- 「崖」(1975年)
- 子連れ狼(1973年、NTV) - 柳生烈堂
- 丹下左膳(YTV) - 丹下左膳[注 1]
- 裏切りの明日(1975年、TBS)
- 鏡の中の女(1975年、NET)
- シリーズ人間模様「火の路」(1976年4月8日 - 5月27日、NHK)
- 斑鳩の白い道の上に ある聖徳太子論 前編・後編(1976年10月14日、21日、NHK)
- 暗い落日(1977年、NHK)
- わらの女(1977年、NHK)
- 日本の戦後 第3回(1977年6月23日、NHK)
- 風雪の海峡 青函トンネルは今…(1978年、CX)
- 八甲田山(1978年、MBS) - 山田少佐
- もう一人の不龍獅子虎 大友宗麟(1978年10月16日・17日、NHK)
- ザ・ネットワーク「風雪の海峡 青函トンネルは、今…」(1978年12月9日、CX)
- 土曜ワイド劇場「松本清張の種族同盟 湖上の偽装殺人事件」(1979年5月26日、ANB) - 矢野武
- 先生と11人の子どもたち-学童疎開の記録(1979年、CBC)
- 嵐の中のあいつ(1980年、CX)
- 女の熱帯(1980年、MBS)
- 歴史の涙(1980年、TBS)
- 特別企画7時間ドラマ「関ヶ原」(1981年1月2日・3日・4日、TBS) - 大谷刑部
- いのち燃ゆ(1981年、NHK) - 竜安
- 火曜サスペンス劇場(NTV)
- 時代劇スペシャル / 風車の浜吉捕物綴 秘剣(1982年3月5日、CX) - 井島清作
- 立花登・青春手控え 第7話「帰ってきた」(1982年、NHK)
- 木曜ゴールデンドラマ「非行主婦・アル中の女」(1982年10月7日、YTV)
- ザ・サスペンス「お正月スペシャル 悪魔のような完全犯罪」(1983年1月1日、TBS)
- いつか来た道(1983年、NHK)
- 太陽にほえろ! 第571話「誘拐」(1983年、NTV) - 松尾謙三副社長
- 壬生の恋歌(1983年、NHK) - 近藤勇
- 長七郎江戸日記 第1シリーズ スペシャル「長七郎立つ! 江戸城の対決」 (1984年10月4日、NTV) - 徳川家光
- 金曜女のドラマスペシャル(CX)
- 「突然の余白」(1985年1月25日)
- 「風の盆恋歌」(1986年8月29日)
- 松本清張サスペンス・隠花の飾り「お手玉 疑惑の渦のなかで女は…」(1986年6月16日、KTV)
- 夏樹静子サスペンス「妻のひとり旅 不倫か?生の証しか?東京-パリ」(1987年4月6日、KTV)
- 台所の聖女(1988年3月19日、NHK)
- 花王名人劇場「ザ・トラベルマン2」(1988年3月20日、KTV)
- 月曜・女のサスペンス(TX)
- 「夏樹静子トラベルサスペンス 特別企画 青函特急から消えた男!」(1988年4月4日) - 酒田
- 「彼岸花の女」(1988年10月31日)
- 秋のドラマスペシャル「父子の対話」(1989年11月20日、KTV)
- 新春時代劇スペシャル「樅ノ木は残った」(1990年1月2日、NTV) - 伊達兵部
- 時代劇スペシャル「柳生武芸帳2 柳生十兵衛五十人斬り」(1990年10月1日、NTV) - 島津義弘
- 赤頭巾快刀乱麻(1991年、NHK) - 山上一刀斉
- 金曜ドラマシアター「実録犯罪史シリーズ 新説・三億円事件 史上空前の現金強奪!! 少年A犯行の全真相…!?」(1991年12月27日、CX)
- 逃亡者(1992年、CX)
- 金曜エンタテイメント「横溝正史シリーズ・悪魔の手毬唄」(1993年9月24日、CX) - 仁礼嘉平
- 土曜ドラマ(NHK)
- 黄昏の甘い恋歌 ときめき御用達・おばちゃまは元気印!(1994年9月17日) - 速水伸策
- ヒロシマ 原爆投下までの4か月(1996年、NHK) - 阿南惟幾
- 東京卒業(1996年、TBS)
- エデンの東(1997年、TBS)
- ちいさな橋を架ける(2001年1月7日、MBS)
映画
[編集]- 母(1963年、近代映画協会) - 春雄
- 結婚の設計(1963年、松竹)
- 二十一歳の父(1964年、松竹)
- 傷だらけの山河(1964年、大映)
- 馬鹿が戦車でやって来る(1964年、松竹) - 新吾
- 黒い猫(1965年、東映)
- 異聞猿飛佐助(1965年、松竹)
- 悪党(1965年、東宝) - 薬師寺次郎左衛門
- アンデスの花嫁(1966年、東宝) - 佐々木
- 妻二人(1967年、大映) - 柴田健三
- 死ぬにはまだ早い(1969年、東宝) - 松岡
- 姿三四郎(1970年、松竹) - 矢野正五郎
- 戦争と人間(日活) - 高畠正典
- 戦争と人間 第一部(1970年)
- 戦争と人間 第二部(1971年)
- 必殺仕掛人(1973年、松竹) - 西村左内
- メス(1974年、松竹) - 式根修三
- 沖田総司(1974年、東宝) - 土方歳三
- 天平の甍(1980年) - 阿部仲麻呂
- 連合艦隊(1981年、東宝) - 宇垣参謀長[13]
- グッドラック LOVE(1981年、東宝) - ヘンリー木村
- F2グランプリ(1984年、東宝) - 有田啓三
- 傷だらけの勲章(1986年、東宝) - 森本毅
- 帝都物語(1988年、東宝) - 幸田露伴
- ゴジラvsビオランテ(1989年、東宝) - 白神源壱郎[1][14][2]
- 丹波哲郎の大霊界2 死んだらおどろいた!!(1990年、松竹富士) - 矢代
舞台
[編集]- 日本の孤島(1963年)
- 風と共に去りぬ(1966年)
- ハムレット(1972年)
- 静御前(1974年)
- 早春スケッチブック(1984年)
- はなれ簪女おりん(1985年)
- BENT(1986年)
- 櫂(1989年)
- ルナ(1992年)
- かもめ(1994年)
- 怒涛(2000年)
- 冬の運動会(2001年)
OVA
[編集]その他
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b ゴジラ大百科 1993, p. 123, 構成・文 岩田雅幸「決定保存版 怪獣映画の名優名鑑」
- ^ a b 野村宏平、冬門稔弐「6月10日」『ゴジラ365日』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、156頁。ISBN 978-4-8003-1074-3。
- ^ 世相風俗観察会『現代世相風俗史年表:1945-2008』河出書房新社、2009年3月、132頁。ISBN 9784309225043。
- ^ “Amazon|丹下左膳 DVD-SET -TVドラマ”. Amazon.co.jp. 2022年10月27日閲覧。
- ^ “テレビ時代劇 - ニューリリース|日本クラウン株式会社 クラウンレコード”. 日本クラウン. 2022年10月27日閲覧。
- ^ 『広報とき』2005年5月1日号(NO1357)13頁 特別インタビュー 俳優・高橋幸治さんが語る「やきものの魅力」(土岐市役所発行) 1991年に土岐市制作のドキュメンタリードラマ「バサラの器〜織部の出生の秘密」に古田織部役で出演、2005年3月末に土岐市の織部の里公園や土岐市美濃陶磁歴史館を訪れた、とある。
- ^ 坂本朝一『放送よもやま話』(文春文庫、1985年)pp.60-61「信長を殺すな」
- ^ 平成ゴジラパーフェクション 2012, pp. 18–19, 「キャストインタビュー 三田村邦彦」
- ^ ドラマ 幻化 - NHK名作選(動画・静止画) NHKアーカイブス
- ^ 番組エピソード 文豪の世界への誘い 〜大作家の作品のドラマ化〜 -NHKアーカイブス
- ^ “丹下左膳 乾坤篇 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース ◇”. キューズ・クリエイティブ. 2022年10月27日閲覧。
- ^ “丹下左膳 こけ猿の壷篇 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース ◇”. キューズ・クリエイティブ. 2022年10月27日閲覧。
- ^ 東宝特撮映画全史 1983, p. 538, 「主要特撮作品配役リスト」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 221, 「『ゴジラVSビオランテ』作品解説/俳優名鑑」
参考文献
[編集]- 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。
- 『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日。
- 『平成ゴジラパーフェクション』監修:川北紘一、アスキー・メディアワークス〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2012年2月10日。ISBN 978-4-04-886119-9。
- 『東宝特撮映画大全集』執筆:元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2。