魔女の家の夢
表示
"魔女の家の夢" | |
---|---|
著者 | ハワード・フィリップス・ラヴクラフト |
国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
ジャンル | ホラー |
収録 | 『ウィアード・テイルズ』 |
出版形態 | 逐次刊行物 |
媒体形態 | 印刷物 |
出版日 | 1933年7月 |
『魔女の家の夢』(まじょのいえのゆめ、英: The Dreams in the Witch House)は、アメリカの作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトのホラー小説で、クトゥルフ神話の一つ。
1932年の1月から2月末にかけて執筆され、『ウィアード・テイルズ』の1933年7月号に発表された[1]。
ナイアーラトテップが「暗黒の男」の化身体(サバトの悪魔のこと)で登場する。クトゥルフ神話内においては「妖術師物語」の1つである[2][3]。オーガスト・ダーレスやヘンリー・カットナーも類似の妖術師物語を執筆している。
S・T・ヨシの『H・P・ラヴクラフト大事典』によると、『魔女の家の夢』はナサニエル・ホーソーンの未完の小説『セプティミウス・フェルトン』から強く影響を受けている[4]:107。
あらすじ
[編集]ミスカトニック大学で数学と民俗学を専攻しているウォルター・ギルマンは、呪われているという噂があるマサチューセッツ州アーカムにある「魔女の家」の屋根裏部屋を借りる。その家はかつて、セイラム魔女裁判で魔女の告発を受け、セイラム の牢獄から忽然と姿を消したキザイア・メイスンの隠れ家だった。
登場人物
[編集]- ウォルター・ギルマン - 主人公。
- キザイア・メイスン - 魔女。
- ブラウン・ジェンキン - キザイアの使い魔。
- ナイアーラトテップ
- フランク・エルウッド - ウォルターの同居人。
- アパム教授 - 数学者。
日本語訳
[編集]- 「魔女の家の夢」(大瀧啓裕訳、創元推理文庫『ラヴクラフト全集5』)
- 「魔女の家の怪」(佐和誠訳、月刊ペン社『アンソロジー・恐怖と幻想 第3巻』)
- 「魔女の家で見た夢」(荒俣宏訳、角川ホラー文庫『ラヴクラフト 恐怖の宇宙史』)
- 「魔女の家で見た夢」(森美樹和訳、創土社『ラヴクラフト小説全集4』)
- 「魔女屋敷で見た夢」(矢野浩三郎訳、国書刊行会『定本ラヴクラフト全集6』)
- 「魔女屋敷で見た夢」(南條竹則訳、新潮文庫『クトゥルー神話傑作選3 アウトサイダー』)
脚注
[編集]【凡例】
- 全集:創元推理文庫『ラヴクラフト全集』、全7巻+別巻上下
- クト:青心社文庫『暗黒神話大系クトゥルー』、全13巻
- 真ク:国書刊行会『真ク・リトル・リトル神話大系』、全10巻
- 新ク:国書刊行会『新編真ク・リトル・リトル神話大系』、全7巻
- 定本:国書刊行会『定本ラヴクラフト全集』、全10巻
- 新潮:新潮文庫『クトゥルー神話傑作選』、2022年既刊3巻
- 新訳:星海社FICTIONS『新訳クトゥルー神話コレクション』、2020年既刊5巻
- 事典四:東雅夫『クトゥルー神話事典』(第四版、2013年、学研)
注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 全集5「作品解題・魔女の家の夢」343ページ。
- ^ 事典四「クトゥルー神話の歴史●クトゥルー神話の誕生」、14ページ。
- ^ 新紀元社『クトゥルフ神話ガイドブック』30ページ。
- ^ Joshi, S.T.; Schultz, David E. (2001). An H.P. Lovecraft Encyclopedia. Westport, Connecticut: Greenwood Press. ISBN 0313315787