CIE 1960 色空間
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CIE 1960 色空間 (シーアイイー 1960 いろくうかん) は、デビッド・マクアダムにより考案された (u, v) 色度空間。[1] CIE 1960 均等色空間 (UCS)、または単に均等色空間とも呼ばれる。
CIE 1960 均等色空間は、輝度の成分を持たないが、三刺激値のXYZ色空間における Y 成分や、CIE 1964 色空間における輝度値に近い W* が使用される。[2]
CIE 1960 均等色空間は、黒体軌跡上に等温線として表現される相関色温度を計算するのに用いられる。均等色空間の一つではあるが、CIE 1976 均等色空間のほうが広く利用されている。
背景
[編集]ディーン・B・ジャッドは、CIE XYZ三刺激値から単純な射影変換を用いて、より均等な色空間を導出した。[3]
(注: 上記式での"G"および"B"は、CIE 1931 色空間におけるGおよびBとは異なる。実際に上記の色は存在しない色である。)
ジャッドと同様の変換はその後数多く行われてきた。このRGB色空間を色度空間に変換するには[4][要説明]
あるいは、等価的に (下記式による比較目的で):
マクアダムはジャッドの均等色空間を、計算を簡略化する目的で単純化を行った:
CIEの色度委員会は、ブリュッセルでの第14回会合でマクアダムの提案を、xy色度座標よりも知覚的な均等性を持つ色空間として提案し、[5] 次の年に正式に標準均等色空間として採択した。[6]
CIE XYZ 色空間との関係
[編集]U, V, および W は、 X, Y, および Z を用いて:
逆に:
色度変数は:
u および v から x および yへの変換:
CIELUVとの関係式
[編集]
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ MacAdam, David Lewis (August 1937). “Projective transformations of I.C.I. color specifications”. JOSA 27 (8): 294–299. doi:10.1364/JOSA.27.000294 .
- ^ Arun N. Netravali, Barry G. Haskell (1986). Digital Pictures: Representation, Compression, and Standards (2E ed.). Springer. p. 288. ISBN 0-306-42195-X
- ^ Judd, Deane B. (January 1935). “A Maxwell Triangle Yielding Uniform Chromaticity Scales”. JOSA 25 (1): 24–35. doi:10.1364/JOSA.25.000024 .
- ^ OSA Committee on Colorimetry (November 1944). “Quantitative data and methods for colorimetry”. JOSA 34 (11): 633–688 .
- ^ CIE (January 1960). “Brussels Session of the International Commission on Illumination”. JOSA 50 (1): 89–90 .
- ^ CIE (1960年). “Publication No. 004: Proceedings of the CIE Session 1959 in Bruxelles”. p. 36. 2017年4月16日閲覧。