現美新幹線
現美新幹線 (とき451 - 456号) | |
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E3系700番台R19編成「現美新幹線」 | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 特別急行列車(新幹線) |
現況 | 運行終了 |
地域 | 新潟県 |
運行開始 | 2016年4月29日[1] |
運行終了 | 2020年12月19日[2][3] |
運営者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
路線 | |
起点 | 越後湯沢駅 |
停車地点数 | 5駅(起終点駅含む) |
終点 | 新潟駅 |
営業距離 | 134.7 km |
平均所要時間 | 約50分 |
運行間隔 | 3往復 |
列車番号 | 9451C - 9456C |
使用路線 | 上越新幹線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
座席 |
普通車指定席:11号車 普通車自由席:12 - 16号車 |
娯楽 | 車内にアート展示あり |
技術 | |
車両 | E3系電車(新潟新幹線車両センター) |
軌間 | 1,435 mm |
電化 | 交流25,000 V・50 Hz |
最高速度 | 240 km/h |
備考 | |
臨時列車扱い |
現美新幹線(げんびしんかんせん、英語: GENBI SHINKANSEN)は、かつて東日本旅客鉄道(JR東日本)が保有していたのってたのしい列車用(観光列車)の新幹線車両[4]である。
本項では「現美新幹線」を使用して運行された列車についても記述する。
概要
[編集]上越新幹線で観光列車として運用された。名前の由来は現代美術の略称「現美」から。外観デザインは蜷川実花が担当し[5][6]、黒を基調に夏の夜空を彩る長岡の花火を描いていた[7]。内装デザインはジェイアール東日本建築設計事務所が担当し、美術館のようにアートが展示された。また、13号車にはカフェコーナーの設備があり、ツバメコーヒーによるコーヒーや十日町すこやかファクトリーによるスイーツ[8]、アルコールメニューを楽しむことができた。
車両
[編集]車両は2002年11月18日に新製されたE3系0番台(R19編成)を改造したもの。この改造に伴い「とれいゆ」(R18編成)と同じく700番台へ改番された。
上越新幹線(新潟 - 越後湯沢間)の限定運用となったため、改番日(2016年1月4日)の翌5日付で秋田車両センター(現・秋田総合車両センター南秋田センター)から新潟新幹線車両センターへ転属している[9]。
各車両の詳細
[編集]- 11号車[10]:E321-702(←E311-19)
- 12号車:E326-702(←E326-19)
- 13号車:E329-702(←E329-19)
- 14号車:E328-702(←E328-19)
- 15号車:E325-702(←E325-19)
- 16号車:E322-702(←E322-19)
- 担当アーティスト:AKI INOMATA[11](2018年3月 - )/ブライアン・アルフレッド(英語: Brian Alfred)[7](2016年4月 - 2018年3月)(映像)
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普通車指定席(11号車)
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普通車自由席(12号車)
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12号車の作品越しに見た車窓(例)
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普通車自由席(14号車)
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カフェ(13号車)
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キッズスペース(13号車)
運用
[編集]2016年(平成28年)4月29日に運用を開始し[12]、「とれいゆ つばさ」と同じく土休日を中心に運用された。越後湯沢駅 - 新潟駅間を各駅停車で運転した「とき」451 - 456号の臨時列車として1日3往復で運行し[8]、所要時間は約50分だった。
指定席は11号車のみで、12 - 16号車は自由席となっていた。なお、2016年6月までの運行分については全車指定席となり、11号車(座席車)のみ一般発売され、12 - 16号車は旅行商品として販売された[8](ただし、5月21日より立席特急券が設定された[13])。
2020年(令和2年)12月19日で車両の老朽化に伴い定期運行を終了、翌20日の旅行商品専用列車(ラストラン)として 新潟駅 - 越後湯沢駅間を2往復運行し、営業運転を終了した[14]。
運用終了後は全車両が解体されたが、車体外板や座席を活用したアーカイブ展示が越後湯沢・浦佐・長岡・燕三条・新潟の上越新幹線の各駅で行われている。また、ソファや座席プレートをオークション形式で一般に販売することも計画されている[15][16]。
沿革
[編集]脚注
[編集]- ^ “現美新幹線、車内に広がるアート空間 29日デビュー”. 朝日新聞デジタル. (2016年4月11日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ a b c 『世界最速の芸術鑑賞「現美新幹線」運行終了のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2020年7月27日。オリジナルの2020年7月27日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ a b “世界最速の「動く美術館」ラストラン…「現美新幹線」老朽化で運行終了”. 読売新聞. (2020年12月19日). オリジナルの2020年12月19日時点におけるアーカイブ。 2020年12月19日閲覧。
- ^ 『「GENBI SHINKANSEN」〜旅するアートカフェ新幹線、新潟エリアを楽しむ新しい観光列車がデビューします〜』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2015年3月3日。オリジナルの2017年8月24日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ “上越新幹線に「現代アート車両」導入…E3系を改造”. Response.. (2015年3月3日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ “アートと融合「現美新幹線」、姿現す 駅の客びっくり”. 朝日新聞デジタル. (2016年1月12日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g “蜷川実花さんデザイン JR東・観光列車「現美新幹線」 長岡花火車体に咲く 新潟-越後湯沢 来春デビュー”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(新潟日報). (2015年10月7日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ 『鉄道ジャーナル』2016年5月号「車両基地」。
- ^ 『「GENBI SHINKANSEN」〜旅するアートカフェ新幹線のアーティスト、デザインが決まりました〜』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2015年10月6日。オリジナルの2019年1月15日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ “現美新幹線 走るアート装い新た 作品一部リニューアル”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(新潟日報). (2018年4月2日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ “JR東日本 「現美新幹線」4月29日運転スタート”. 交通新聞 (交通新聞社). (2016年2月23日)
- ^ “JR東日本 「現美新幹線」立席特急券21日から設定”. 交通新聞 (交通新聞社). (2016年5月18日)
- ^ a b “観光列車・現美新幹線ラストラン 「走る美術館」新潟駅でお別れ”. 共同通信. (2020年12月20日). オリジナルの2020年12月23日時点におけるアーカイブ。 2020年12月23日閲覧。
- ^ 『「現美新幹線」アーカイブ展示ブースが誕生!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2021年4月16日 。2021年4月18日閲覧。
- ^ “「現美新幹線」、アーカイブ展示へ ソファ販売も”. TRAICY. (2021年4月18日)
- ^ “走る美術館"現美新幹線"がきょう走行開始”. 日テレNEWS24. (2016年4月29日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ “ついに出現 走る美術館 上越新幹線 湯沢で出発式”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(新潟日報). (2016年5月2日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ “GENBI SHINKANSENに5月21日から立席特急券を設定、指定券なしで芸術鑑賞が可能に”. トラベルWatch. (2016年5月11日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ 『「走る美術館 現美新幹線」が大宮駅から新潟駅まで走ります!(旅行商品専用列車)』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2017年7月27日。オリジナルの2018年8月12日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ 『JR発足30周年記念 「JR7社共同企画 スペシャルツアー」の発売について』(PDF)(プレスリリース)JRグループ、2017年10月17日。オリジナルの2018年2月28日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ 『「GENBI SHINKANSEN」〜アート作品の一部とカフェメニューをリニューアルします〜』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2018年1月24日。オリジナルの2019年1月16日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ “JR東の現美新幹線 作品を一部入れ替え”. 日本経済新聞. (2018年2月9日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ 上野―新潟間に「現美新幹線」『日本経済新聞』朝刊2018年8月1日(首都圏経済面)2018年8月12日閲覧。
- ^ 『「世界最速の芸術鑑賞 現美新幹線」を新潟駅〜東京駅間で運転します!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2019年7月29日。オリジナルの2019年12月9日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ “JR東のアート展示の現美新幹線、初の東京駅乗り入れ”. 日本経済新聞. (2019年7月29日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ “「世界最速の美術館」が東京駅に初お目見え…新潟-東京間に「現美新幹線」 10月5・6日”. Response.. (2019年7月30日) 2019年11月9日閲覧。
- ^ 『「のってたのしい列車」の運休について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2020年4月8日。オリジナルの2020年6月17日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ 『発売見合わせ中の新幹線および在来線特急等の運転計画・指定席発売について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2020年5月13日。オリジナルの2020年6月9日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ a b 『「のってたのしい列車」の運転再開について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2020年6月26日。オリジナルの2020年7月15日時点におけるアーカイブ 。2020年7月27日閲覧。
- ^ 『ラストランとなる「現美新幹線」 旅行会社で初めて “上野駅〜仙台駅間” をチャーター 限定4日(11月12、13日・12月8、9日)出発』(PDF)(プレスリリース)阪急交通社、2020年10月5日。オリジナルの2020年11月16日時点におけるアーカイブ 。2020年12月19日閲覧。
- ^ 『「現美新幹線ラストラン」旅行商品専用臨時列車の運行!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2020年9月11日。オリジナルの2020年9月11日時点におけるアーカイブ 。2020年12月20日閲覧。
- ^ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2021夏 交通新聞社、2021年、p.358。ISBN 9784330025216。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 現美新幹線 - 東日本旅客鉄道 新潟支社(インターネットアーカイブ)
- のってたのしい列車 - 東日本旅客鉄道(インターネットアーカイブ)
- 編集長敬白:"GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)"間もなくデビュー。 - 鉄道ホビダス(インターネットアーカイブ)