リゾートみのり
リゾートみのり | |
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リゾートみのり(2020年4月) | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 快速列車 |
現況 | 運行終了 |
地域 | 宮城県・山形県 |
運行開始 | 2008年10月1日 |
運行終了 | 2020年8月10日[1][注 1] |
後継 | 快速「快速湯けむり号」 |
運営者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
路線 | |
起点 | 仙台駅 |
終点 | 新庄駅 |
使用路線 | 東北本線・陸羽東線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
座席 | 全車指定席 |
技術 | |
車両 | キハ48形気動車(小牛田運輸区) |
軌間 | 1,067 mm |
電化 |
交流20,000 V・50 Hz(仙台 - 小牛田間)[注 2] 非電化(小牛田 - 新庄間) |
備考 | |
廃止時点のデータ |
リゾートみのりは、かつて東日本旅客鉄道(JR東日本)が仙台駅 - 新庄駅間を東北本線・陸羽東線経由で運行していた臨時快速列車(観光列車)である。
本項では「リゾートみのり」に使用されていた鉄道車両であるみのりについても記述する。
概要
[編集]仙台・宮城デスティネーションキャンペーンに伴って運行開始した観光列車で、同社の「リゾートしらかみ」や「きらきらみちのく」に続くキハ48形の観光型気動車「みのり」が専用で用いられた。
「みのり」は「リゾートみのり」での運用を中心としつつもジョイフルトレインとして他線区への出張も多く行われており、種車が同じである「びゅうコースター風っこ」との混結も行われたことがある[4]。
2020年(令和2年)3月、老朽化により同年6月28日をもって引退すると発表された[2]。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で同年4月13日より運休となり[5]、6月28日に予定していた最終運転も中止となったため[6]、最終運転の日程については検討中である旨が告知されていた[3]。その後新たな日程が組まれ、8月8日から10日にかけて運転された臨時列車「ありがとうリゾートみのり号」を最後にすべての営業運転を終了した[7][1]。後継として、ほぼ同じダイヤでキハ110系気動車によって運行される「快速湯けむり号」[注 3]が設定されている。
運行概況
[編集]金・土・日曜日を中心に1日1往復の運転で、午前に仙台 → 新庄、午後に新庄 → 仙台の列車が設定されていた。このうち上りについては春季から秋季と冬季で時間が約2時間異なっていた。また、下りについては鳴子温泉駅で長時間の停車がとられていた。
「みのり」は3両編成であるが、2両で運転されることもあった。
停車駅
[編集]仙台駅 - 松島駅 - 小牛田駅 - 古川駅 - 岩出山駅 - 有備館駅 - 川渡温泉駅 - 鳴子御殿湯駅 - 鳴子温泉駅 - 中山平温泉駅 - 赤倉温泉駅 - 最上駅 - 瀬見温泉駅 - 新庄駅
使用車両
[編集]五能線で既に運行されていた観光列車「リゾートしらかみ」の車両(キハ40形・48形の改造車)を基に、郡山総合車両センターにてキハ48形3両から改造された。先頭1号車が仙台方となる普通車3両編成であり、改造に伴う車両番号の変更はない。
愛称は「みのり」で、一般公募により決定。陸羽東線のキーワードである「稲穂」=実りある収穫、「温泉」=実りあるひととき、「紅葉」=実りの秋、そして「実り多い旅にしてほしい」ということから命名された。
各車とも座席車(回転リクライニングシート)とし、1・3号車の550と546には展望ラウンジを、2号車の549にはイベントスペースを設けている。外観では、1・3号車の前頭部形状を変更した他全車の側窓を拡大してブロンズガラスの固定窓とし、眺望を存分に楽しめるよう配慮している。塗装は「紅葉」をイメージした深緋色と漆黒を組み合わせた色をベースとし、先頭車の前面には「伊達政宗の冑」をイメージしたアンティークゴールドの装飾、先頭車から側面の下部にかけて「稲穂」をイメージしたメタリックゴールドを、側面の出入り口にはメタリックシルバーをあしらった塗り分けとしている。
座席は鳴子峡などの紅葉をイメージしたモケットのリクライニングシートとなり、シートピッチも1,200 mmに拡大された。リクライニングシートには、通常のテーブルに加え、肘掛にもテーブルが収納されている。1・3号車には車椅子スペースが設けられている。
- 1号車 キハ48 550 - 定員34人
- 2号車 キハ48 549 - 定員36人
- 3号車 キハ48 546 - 定員34人
なお営業運転終了後の8月12日、廃車のため郡山総合車両センターへ回送され[8]、9月1日付で廃車された[9]。
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2号車のキハ48-549(2015年2月)
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車内 (2016年7月)
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客席(2008年9月)
沿革
[編集]- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)12月23日:利用者4万人を達成[11]。
- 2010年(平成22年)
- 2013年(平成25年)8月24日:利用者10万人を達成[13]。
- 2015年(平成27年)6月9日・19日:東北本線・石巻線経由で仙台駅 - 女川駅間を臨時列車として運行[14]。
- 2016年(平成28年)3月19日:利用者15万人を達成[15]。
- 2019年(令和元年)7月20日:利用者20万人を達成[16]。
- 2020年(令和2年)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 『専用臨時列車「ありがとうリゾートみのり号」の運行と特設サイトの開設について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2020年7月1日。オリジナルの2020年7月1日時点におけるアーカイブ 。2020年7月1日閲覧。
- ^ a b 『ありがとう「リゾートみのり」キャンペーンの実施について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2020年3月26日。オリジナルの2020年3月26日時点におけるアーカイブ 。2020年3月26日閲覧。
- ^ a b 『7月以降の臨時列車の運転計画および指定席発売について』(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2020年6月19日 。2020年6月20日閲覧。
- ^ ““風っこストーブ湯けむり号”運転”. railf.jp 鉄道ニュース (『鉄道ファン』交友社). (2018年1月28日)
- ^ a b 『「のってたのしい列車」の運休について』(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2020年4月13日 。2020年4月25日閲覧。
- ^ a b 『発売見合わせ中の新幹線および在来線特急等の運転計画・指定席発売について』(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2020年5月13日 。2020年5月13日閲覧。
- ^ “鉄道ファン引退惜しむ リゾートみのりラストラン”. 河北新報. (2020年8月11日) 2020年10月11日閲覧。
- ^ “「みのり」が郡山総合車両センターへ”. railf.jp. (2020年8月13日)
- ^ 交友社『鉄道ファン』2021年7月号 「JR旅客会社の車両配置表」
- ^ 杉山淳一 (2013年8月9日). “満席のはずが乗客なし! 今日も“幽霊”が列車に乗っている 4/6ページ「リゾートみのり」1番列車事件”. 杉山淳一の時事日想. ITmediaビジネスオンライン. 2021年5月8日閲覧。
- ^ 「リゾートみのり」ご利用"4万人"達成記念イベント開催のお知らせ JR東日本仙台支社プレスリリース 2009年12月24日 (PDF)
- ^ 「リゾートみのり」ご利用"5万人"達成 JR東日本仙台支社プレスリリース 2010年7月1日 (PDF)
- ^ 『「リゾートみのり」感謝祭のお知らせ≪8月30日開催≫』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2013年8月27日 。2015年7月27日閲覧。
- ^ “<仙石線>観光列車で復興応援ツアー”. フ. オリジナルの2015年7月11日時点におけるアーカイブ。
- ^ 『リゾートみのり「15万人ご利用感謝祭」のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2016年2月22日 。2016年4月11日閲覧。
- ^ 『おかげさまで「リゾートみのり」は、運行開始からご利用20万人を迎えました』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、びゅうトラベルサービス仙台支店、2019年7月31日 。2020年4月29日閲覧。