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ジオシティーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Geocitiesから転送)

ジオシティーズ(GeoCities)は、 アメリカ合衆国Yahoo!および日本Yahoo! JAPANが運営していた無料ウェブサイト提供スペース

また、前述の米日のジオシティーズサービスを開始した当初の運営企業もジオシティーズを名乗った。同運営企業は、アメリカ法人1994年11月にアメリカ合衆国で設立、2009年10月解散した。

概要

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元々はジオシティーズ社が開始、運営していたサービスであり、ウェブサイトの無料スペースとしては先駆け的な存在である。1996年の売上高はおよそ5万ドルで、その1年後の1997年には500万ドルというように、当時その成長には目を見張るものがあった。

1997年6月にソフトバンクと合弁で日本法人ジオシティーズ株式会社が設立され、同年9月にジオシティーズの日本語版サービスが開始した[1]

成長ぶりに目を付けた米Yahoo!社が、1999年1月28日にジオシティーズ社を買収すると発表[2]。その後ジオシティーズの無料ウェブサイトスペースのサービスは段階的にヤフーのサービスに統合されていくこととなった。そして、2000年3月に日本のジオシティーズ株式会社はYahoo! JAPANを運営するヤフー株式会社(現:LINEヤフー)と合併し解散[3]、日本法人の「ジオシティーズ」も「Yahoo!ジオシティーズ」に改名された[4]

日本版の場合、2015年2月時点では、Yahoo! JAPAN IDを所持している人であれば、最大100MBの容量が利用できた。有料ホスティング会員のジオライトまたはインターネット接続サービス「Yahoo! BB」会員ならば300MB、ジオプラスなら10GBだった。いわゆる出会い系サイト成人向けサイト、閲覧が制限されるサイトの開設は禁止されていた[5]。また、3か月以内の更新が必要とされていた[5]。しかし、更新されずに3か月を超えても、削除されずにそのまま残り続けていたページは非常に多かった[注釈 1]

閉鎖

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アメリカ合衆国版のジオシティーズサービスは2009年10月26日に終了・閉鎖された[6][7]

2018年10月1日、Yahoo!Japanは採算面や今後システムを維持するためのテクノロジーに関する複数の課題などを総合的に判断した結果、これ以上の継続は難しいとし、日本語版Yahoo!ジオシティーズを2019年3月末で終了すると発表した[8][9]。他のサービスにウェブサイトを移行後に転送設定をすると、Yahoo!ジオシティーズのサイトにアクセスされた際、2019年9月30日までは移行先サイトに転送が可能だった[9]

2019年3月31日をもって、予定通りサービスの提供を終了した[4]。ジオシティーズで作成・公開したウェブサイトを所有するユーザーは、2020年3月31日までFTPによるファイルダウンロードのみ利用可能だった[10]。同日をもって全データが削除された[9]

閉鎖後

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ジオシティーズは「本当に詳しい人」が書いていた頃のインターネットの資産としての価値があると指摘されており[11]、ジオシティーズ閉鎖の際には貴重な個人サイトが大量に失われて閲覧者を嘆かせた[4]。そのため、ジオシティーズの需要は依然として残されていた。

有志によって2019年5月、閲覧不能になったジオシティーズのサイトからインターネットアーカイブへ自動リンクを接続するChrome拡張機能「Goodbye geocities.jp」が公開された[12]

なお、日本語版Yahoo!ジオシティーズ終了後も、Yahoo!ショッピングに出店している店舗が作成可能な店舗向けウェブサイトでは「shopping.geocities.jp」ドメインを使用しており、URLとしてはジオシティーズの名前が今も残っている[注釈 2]

コミュニティ名

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以前、ウェブサイトのアドレス (URL) はジャンル別に分かれた「コミュニティ名」と番地(数字)を使ったものを取得できていた。新規アカウントへの番地を使ったURLの割り当てが廃止されるまでに、ミスタイプの多発を理由としたコミュニティの改名やコミュニティの追加があり、ウェブサイトのジャンル分けもこれに伴って変化している[13]。 日本版の場合は以下の通り[14]

編集・公開方法

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以下のいずれかの方法で編集・公開できた。

機能

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  • ウェブサイト無料作成サイトRAK2などでは使えない要素の<script>~</script>や<APPLET>~</APPLET>などが使えた。
  • ジオプラス(有料)に申し込んでいる場合、PerlやPHP、SendmailSQLiteなどを使用することができた[15]

広告

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無料ユーザーは、バナー広告がウェブページ上部に入っていた。形は以下の二通りから選べた。

  • 横型
    閉じることは不可能で、すべてのフレームに入る。
  • 縦型
    右上に入り、時間がたつと小さくなる。閉じることが可能、ページをフレームで区切っている場合は大きなフレームのみ入る。

関連項目

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脚注

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注釈

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  1. ^ サービス終了を告知する特設ページにも、更新されないページを削除する権利を約款に明示はしたが、実際にはできるだけ削除を避けたとある。
  2. ^ 例としてZOZOTOWNのPayPayモール店(shopping.geocities.jp/zozo/sale/)など。

出典

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  1. ^ ソフトバンクが米GeoCities社と合弁で新会社を設立 無料のレンタルWWWサーバーサービスを日本で9月から提供開始”. INTERNET Watch. インプレス (1997年6月16日). 2012年9月4日閲覧。
  2. ^ Yahoo!、Geocitiesを買収”. INTERNET Watch. インプレス (1999年1月29日). 2012年9月4日閲覧。
  3. ^ ヤフーがジオシティーズとブロードキャスト・コムを3月に吸収合併 サービス統合の詳細はまだ白紙”. INTERNET Watch. インプレス (1998年1月12日). 2000年1月14日閲覧。
  4. ^ a b c 「Yahoo!ジオシティーズ」終了 「貴重な資料消えた」──ネットから惜しむ声”. ITmediaニュース (2019年4月1日). 2022年8月26日閲覧。
  5. ^ a b Yahoo!ジオシティーズ - サービス利用規約”. 2018年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。 Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
  6. ^ 米Yahoo!が「Yahoo! GeoCities」年内閉鎖へ、日本は引き続き提供”. INTERNET Watch. インプレス (2009年4月24日). 2012年9月4日閲覧。
  7. ^ 米Yahoo!、「Yahoo! GeoCities」10月26日閉鎖”. INTERNET Watch. インプレス (2009年10月8日). 2012年9月4日閲覧。
  8. ^ 「Yahoo!ジオシティーズ」、2019年3月末でサービス終了へ”. CNET Japan (2018年10月1日). 2018年10月1日閲覧。
  9. ^ a b c 「Yahoo!ジオシティーズ」来年3月に終了 Webサイト作成サービス、約20年の歴史に幕”. ITmediaニュース (2018年10月1日). 2022年8月26日閲覧。
  10. ^ サービス終了のおしらせ”. Yahoo! JAPANジオシティーズ. 2019年4月4日閲覧。
  11. ^ “「ノイズレスサーチ」が大反響…グーグル検索表示でイラッとする5000サイトを除外”. ビジネスジャーナル. https://biz-journal.jp/it/post_122296.html 
  12. ^ “サービス終了の「Yahoo!ジオシティーズ」発掘に役立つChrome拡張が登場 サイトアーカイブを自動で検索・表示”. ねとらぼ. https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1905/09/news099.html [信頼性要検証]
  13. ^ ジオシティーズ、16日より一部コミュニティ名を変更。コミュニティの増設も”. INTERNET Watch (1999年9月7日). 2019年3月2日閲覧。
  14. ^ 開設間もない頃のコミュニティー一覧は、「コミュニティGeoCities Japan. 2009年4月30日 ウェブアーカイブ。一方、番地の新規割り当てを終了した時期のコミュニティー一覧は、「コミュニティGeoCities Japan. 2019年3月22日 ウェブアーカイブ
  15. ^ Yahoo!ジオシティーズ - 全ツールとサービス一覧”. ヤフー株式会社. 2019年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年12月30日閲覧。

外部リンク

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