グラブ (企業)
市場情報 | NASDAQ: GRAB |
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略称 | Grab |
本社所在地 |
シンガポール 573972 28 Sin Ming Lane,#01-143, Midview City |
設立 | 2012年6月 |
事業内容 | 配車サービス |
代表者 |
Anthony Tan(CEO・共同創業者) Tan Hooi Ling(共同創業者) John Chua(最高財務責任者) |
主要株主 |
ソフトバンクグループ 滴滴出行 |
外部リンク |
www |
グラブ(Grab Holdings Inc.)は、シンガポールミッドビュー・シティに拠点を置く配車アプリ運営企業である。マレーシア・フィリピン・シンガポール・タイ・ベトナム・インドネシア・ミャンマー・カンボジアで自家用車向けGrabCar、オートバイ向けGrabBike、相乗りサービスGrabHitch、配送サービスGrabExpressおよび決済サービスGrabPayを提供している。
概要
[編集]マレーシア人アンソニー・タンは、実家の日産自動車の自動車販売店Tan Chong Motorの裕福な経営者一族に生まれた[1]。
2011年、ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得している際に、友人のAldi Haryopratomoから、マレーシアのタクシー環境の酷さを聞き、タクシー配車サービスを思いつくと、HBSの同窓生Tan Hooi Lingと共に事業を考案した[2]。
HBS New Venture Competitionに挑み2位となり[3]、大学からの出資を受けマレーシアで、MyTeksiを創業した[4]。
2014年から、本社拠点をクアラルンプールからシンガポールに移し、東南アジアへの進出を強化した。同年、ソフトバンクが2億5千万ドルを出資し、注目を集めた。
共同創業者2人とトリオを組むミン・マー社長は、もともとはソフトバンクでグラブへの出資を担当していた。
マー氏は、グラブとソフトバンクの橋渡しするうちに、自らの意志でグラブに移ることを決め、2016年に転職した。「皆がアントレプレナーたるべきだ」。孫会長はマー氏の決断を尊重して送り出したという。
2018年2月時点のドライバーの総数は、8カ国168都市で230万人[5]、企業評価額は60億ドルにのぼる[6]。
沿革
[編集]- 2012年6月 - MyTeksi設立。マレーシアのクアラルンプールでMyTeksiサービス提供開始
- 2013年8月 - フィリピンのマニラでGrabTaxi(グラブタクシー)サービス提供開始[8]
- 2013年10月 - シンガポールとタイのバンコクでGrabTaxiサービス提供開始[9]
- 2014年2月26日 - ベトナムのホーチミンでGrabTaxiサービス提供開始[10]
- 2014年4月 - シリーズAのラウンドでVertex Venturesから1,000万ドル調達[11]
- 2014年5月 - シリーズBのラウンドでGGV Capitalから1,500万ドル調達[11]
- 2014年5月17日 - クアラルンプールで自家用車向けシェアライドサービスGrabCarを立ち上げ[12]
- 2014年6月6日 - インドネシアのジャカルタでGrabTaxiサービス提供開始[13]
- 2014年10月 - シリーズCのラウンドでTiger Global、Qunar、Vertex Ventures、GGV Capitalから6,500万ドル調達[11]
- 2014年11月28日 - ホーチミンでオートバイ向けシェアライドサービスGrabBikeを立ち上げ[14]
- 2014年12月4日 - シリーズDのラウンドでソフトバンクグループから2億5,000万ドル調達[15]
- 2015年2月18日 - マニラで高級車・高評価運転手向けシェアライドサービスGrabCar+を立ち上げ[16]
- 2015年5月20日 - ジャカルタでGrabBikeサービス提供開始[17][18]
- 2015年8月6日 - バンコクでGrabBikeサービス提供開始[19]
- 2015年8月20日 - シリーズEのラウンドで滴滴出行などから3億5,000万ドル調達[20]
- 2015年11月11日 - シンガポールで相乗りサービスGrabHitchサービス提供開始[21][22]
- 2015年12月1日 - ベトナムのハノイ、ダナン、ホーチミンとクアンニン省、カインホア省でGrabTaxiサービス提供開始[23]
- 2016年1月28日 - マレーシアのMyTeksiとその他の地域のGrab Taxiを合併し、社名およびブランドを「Grab」に統一[24]
- 2016年3月10日 - GrabCarとGrabBike向けに運転手と乗客に無料傷害保険を自動付帯[25]
- 2016年9月20日 - シリーズFのラウンドでソフトバンクから7億5,000万ドル調達[26]
- 2016年10月18日 - ソフトバンク投資部門のMing MaaをPresidentに迎え入れる[27]
- 2016年10月25日 - ドライバーと乗客のインスタントメッセージサービスGrabChat提供開始[28]
- 2016年12月6日 - シンガポールでタクシーと相乗りを融合したGrabShareを導入[29]
- 2016年12月12日 - 本田技研工業から出資を受ける[30]
- 2017年2月6日 - シンガポールで大型乗用車の予約サービスGrabCoachを立ち上げ[31]
- 2017年3月9日 - 4歳から7歳を含む乗客向けにチャイルドシートMifold付き車両を手配するGrabFamilyを立ち上げ[32]
- 2017年3月22日 - 需要に応じて料金が変動する動的料金設定サービスJustGrabを立ち上げ[33]
- 2017年4月4日 - ネット決済のKudoを買収[34]
- 2017年7月24日 - シリーズGのラウンドでソフトバンク、滴滴出行などから25億ドル調達[35]
- 2017年7月26日 - ミャンマーのヤンゴンでサービス提供開始[36]
- 2017年8月1日 - ホーチミンでGrabCar+サービス提供開始[37]
- 2017年8月30日 - 豊田通商から出資を受けトヨタ自動車と協業開始[38]
- 2017年11月 - シンガポールでGrabPayの店舗決済サービス導入 [39]
- 2017年12月19日 - カンボジアでサービス提供開始[40]
- 2018年1月17日 - NFC決済のiKaazを買収しGrabPayを機能強化[41]
- 2018年1月30日 - シンガポールで2022年迄に完全自動運転車を使った無人タクシーの商用化を発表[42]
- 2018年2月13日 - 企業向けに従業員の交通費を管理するGrab for Business提供開始[43]
- 2018年2月15日 - プノンペンでGrabBikeサービス提供開始[44]
- 2018年3月26日 - Uberの東南アジア事業を、Grabに売却する事を発表し、カンボジア・インドネシア・マレーシア・ミャンマー・フィリピン・シンガポール・タイ王国・ベトナムで展開されている全事業を、GrabがUberから引き継ぐと発表した[45]。
- 2020年2月26日 - 三菱UFJフィナンシャル・グループから7億600万ドル調達[46]
出典
[編集]- ^ “Malaysia's Anthony Tan Leads GrabTaxi In Regional App Race”. Forbes (2015年2月25日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “GrabTaxi's 'Other' Founder Talks About Return to Company”. Forbes (2015年11月17日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “ソフトバンクが惚れた「配車アプリ」の実力”. 東洋経済 (2014年12月5日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “Anthony Tan”. Harvard Business School. 2018年2月21日閲覧。
- ^ “東南アジアの配車サーヴィスは、「電子決済」という巨大市場を目指す──GrabがUberの先を行く理由”. WIRED (2018年2月13日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “東南アのグラブ、孫正義ライドシェア連合の中核”. 日本経済新聞 (2018年2月5日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “SBG出資のグラブ、SPAC上場で最大 株価は振るわず”. 日本経済新聞 (2021年12月3日). 2021年12月3日閲覧。
- ^ “GrabTaxi officially launched in the Philippines, lets you book a taxi online”. Pinoy Tech Blog (2013年7月30日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “MyTeksi launches as GrabTaxi in Bangkok and Singapore”. DIGITAL NEWS ASIA (2013年10月21日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “GrabTaxi enters Vietnam, intensifying the battle for mobile taxi booking apps”. Tech in Asia (2014年2月26日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ a b c “Grab”. Forbes Indonesia (2016年2月19日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “MyTeksi launches GrabCar service”. Free Malaysia Today (2014年5月17日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “GrabTaxi launches beta trial in Jakarta”. Entrepreneurs 27 (2014年6月6日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “Vietnam’s xe om service enters digital age with GrabBike app”. Thanh Nien News (2014年11月28日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “ソフトバンク:配車アプリのグラブタクシーに約300億円出資”. Bloomberg (2014年12月4日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “GrabCar PH relaunches”. RAPPLER (2015年2月19日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “GrabTaxi、ジャカルタでバイクタクシー配車サービスGrabBikeを開始”. アジアトラベルノート (2015年5月23日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “GrabTaxi’s motorcycle service rides into its third city, offers free rides in Jakarta”. Tech in Asia (2015年5月20日). 2018年2月21日閲覧。[信頼性要検証]
- ^ “GrabBike debuts in Bangkok”. Bangkok Post (2015年8月6日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “シンガポールのグラブタクシー(GrabTaxi)、新たに3億5000万ドルを調達”. WirelessWire (2015年8月20日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “配車アプリのグラブタクシー、相乗りサービスを導入へ”. AsiaX (2015年11月12日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “GrabTaxi launches carpooling in Singapore”. Tech in Asia (2015年11月11日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “グラブタクシー、ベトナムで営業開始へ”. 日本経済新聞 (2015年11月20日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “タクシー予約の「MyTeksi」名称、「Grab」に変更”. AsiaX (2016年2月1日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “タクシー配車アプリのグラブ、運転手・客に無料傷害保険”. 日本経済新聞 (2016年3月10日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “配車アプリのグラブが7.5億ドル調達 ソフトバンクが追加出資”. Reuters (2016年9月20日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “グラブ、社長にソフトバンク出身のミン・マー氏”. 日本経済新聞 (2016年10月18日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “Grab launches instant messaging platform”. ABS-CBN (2016年10月25日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “Grab launches GrabShare, its own version of UberPool”. Tech in Asia (2016年12月6日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “ホンダ、東南アの配車アプリ最大手に出資”. 日本経済新聞 (2016年12月12日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “Grab gets into coach booking for groups of passengers”. Tech in Asia (2017年2月7日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “Grab Now Lets Your Kids (Legally) Get On Rides With You, Thanks To A Pint-Sized Booster Seat”. Vulcan Post (2017年3月9日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “Grab combines taxi and private hire fleets for new fare pricing service”. Channel NewsAsia (2017年3月22日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “グラブ、ネット決済会社を買収 東南ア配車アプリ大手”. 日本経済新聞 (2017年4月4日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “シンガポール配車アプリのグラブ、25億ドル調達へ”. Reuters (2017年7月24日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “グラブ、ミャンマー語の配車アプリ配信開始”. 日本経済新聞 (2017年7月26日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “UberとGrab、シェア獲得に向けて市場拡大―新サービス導入も”. VIETJO ベトナムニュース (2017年8月3日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “トヨタ、シンガポール配車アプリ大手と協業”. 日本経済新聞 (2017年8月30日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “配車アプリのグラブ、店舗でも電子決済 シンガポールで”. 日本経済新聞 (2017年9月4日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “東南アジア再大手配車サービス・グラブ(Grab) カンボジアで始動”. ビジネスパートナーズ (2017年12月20日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “東南アジアの配車サービス大手Grab、バンガロールの決済スタートアップiKaazを買収”. THE BRIDGE (201-01-25). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “配車アプリのグラブ、自動運転タクシー商用化”. 日本経済新聞 (2018年1月30日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “配車グラブ、企業向けの新サービス開始”. NNA ASIA (2018年2月16日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ “配車サービス大手グラブ バイクの配車サービスを開始”. ビジネスパートナーズ (2018年2月15日). 2018年2月21日閲覧。
- ^ Zoey Chong (2018年3月27日). “Uber、東南アジアから撤退へ--Grabに事業売却”. CNET Japan 2018年6月13日閲覧。
- ^ “Grab、金融サービス拡充に向けMUFGやTISから8億5,000万米ドル超を調達”. BRIDGE(ブリッジ) (2020年3月2日). 2020年12月21日閲覧。