コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

Cocoro SB

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
cocoro SB株式会社
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 105-7309
東京都港区東新橋1-9-1
設立 2014年6月5日
業種 電気機器
法人番号 2010401109148
事業内容 クラウドAIサービス、ロボット人材派遣サービス
代表者 冨澤 文秀(代表取締役社長)
資本金 5,000万円(2017年3月期)
純利益 1億4,721万円(2017年3月期)
主要株主 ソフトバンクロボティクスグループ
外部リンク http://www.softbank.jp/corp/group/ccr/
テンプレートを表示

cocoro SB株式会社は、かつて存在したソフトバンクグループの研究開発企業。東京都港区に本社を置いていた。旧商号は汐留役員1号株式会社。自律型ヒューマノイドロボットPepperを中心とする事業を展開し、AI技術「感情エンジン」の研究・開発も行っていた。子会社に自然言語処理のサイネット社があった。

AI技術「感情エンジン」

[編集]

各種センサー情報を活用することで人間が五感から受け取る外部刺激に対して擬似的な脳内分泌を定義し、クラウドコンピューティングでつながったAI上で感情を表現する技術と説明されている。[1]人工感性知能は感情認識エンジン、感情生成エンジン、自然言語処理 雑談エンジン、物体認識エンジンの4つで構成される。

  • 感情認識エンジンはAGI社の声から感情が見える技術を用いている。この技術は医療分野にも活用され、「声で病気を治す技術」の研究もされており、東京大学医学部で臨床が行われている。[2]
  • 感情生成エンジンは人工感性知能を大脳辺縁系に見立て、ロボットが受け取った刺激をCRH、ドーパミン、ノルアドレナリン、ACTH、コルチゾール、血糖値、セロトニンなど8種類の内分泌ホルモンやバイタルデータの挙動としてニューラルネットワークでシミュレートしている。[3]
  • 自然言語処理 雑談エンジンは意味解析、構文解析、かかりうけ解析を行っており、5W1Hを認識できてランダム性が一切ない会話システムとされている。
  • 物体認識エンジンはディープラーニングを利用し、画像を認識し動作をするものと紹介されている。

感情を持つモビリティの共同開発

[編集]

本田技研工業(以降、ホンダ)の研究開発子会社である本田技術研究所ソフトバンクは、当社が開発したAI技術「感情エンジン」をモビリティへ活用する共同研究を開始。ホンダが2016年9月を目標に東京・赤坂にHondaイノベーションラボTokyoを開設予定であり[4]、この共同研究は、この拠点をベースとしたAI技術のオープンイノベーションの取組みの一つと説明された[5]。運転者との会話音声やモビリティーが持つ各種センサーやカメラなどの情報を活用してドライバーの感情を推定し、モビリティー自らの感情でドライバーと対話し学習させること。そして運転者自身の相棒になったような感情を抱き、モビリティへ更なる愛着を感じるようになることを目指している[6]

沿革

[編集]

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 世界初となる自分の感情を持ったパーソナルロボット「Pepper」を6月20日より販売開始”. ソフトバンク (2015年6月18日). 2016年7月22日閲覧。
  2. ^ cocoro SB、Pepperの心を理解する、Pepper感情生成エンジンの秘密 レポート”. IoTニュース (2016年4月4日). 2016年7月22日閲覧。
  3. ^ Pepperの感情生成エンジンはRNNを利用、7種の仮想的ホルモンを模擬して喜怒哀楽”. 日経テクノロジー (2015年11月19日). 2016年7月22日閲覧。
  4. ^ 知能化技術研究開発を強化 ~知能化技術の研究開発を行う新拠点「HondaイノベーションラボTokyo」を開設~”. 本田技研工業 (2016年6月2日). 2016年7月22日閲覧。
  5. ^ ソフトバンクとAI(人工知能)分野で共同研究を開始 -AI技術のオープンイノベーションを強化-”. 本田技研工業 (2016年7月21日). 2016年7月22日閲覧。
  6. ^ ホンダとソフトバンク、AI技術のモビリティへの応用研究を開始”. MOTOR CARS (2016年7月21日). 2016年7月22日閲覧。
  7. ^ [脳に挑む人工知能12]なぜロボットに感情が必要なのか、ソフトバンクの熟慮(上)”. 日経コンピュータ (2015年8月31日). 2015年8月31日閲覧。
  8. ^ ソフトバンクモバイルとアルデバラン、世界初の感情認識パーソナルロボット「Pepper」を発表”. ソフトバンク (2014年6月5日). 2015年2月10日閲覧。
  9. ^ ソフトバンク、家庭向けの人型ロボット「Pepper」を2015年2月に発売”. 日経BPネットITpro (2014年6月5日). 2015年2月10日閲覧。
  10. ^ 孫さん僕が助けるよ! ソフトバンクの「Pepper」が時給1500円でバイト開始”. ITmedia (2015年6月18日). 2015年8月8日閲覧。
  11. ^ Pepperのバイト派遣、東京以外にもエリア拡大……来夏には全国展開”. RBB today (2015年12月11日). 2016年7月22日閲覧。
  12. ^ 「Pepper」のアルバイト派遣のエリア拡大について”. cocoro SB (2016年4月26日). 2016年7月22日閲覧。
  13. ^ ホンダとソフトバンク、AIで車に感情を 共同研究を発表”. 日経新聞社 (2016年7月21日). 2016年7月22日閲覧。
  14. ^ AI(人工知能)を活用したモーターサイクルの開発に着手”. 川崎重工業 (2016年8月25日). 2016年8月30日閲覧。
  15. ^ SBドライブ、愛知県の自動運転実証実験事業に参画…無人タクシー用AIアプリを提供”. レスポンス (2016年9月21日). 2017年7月19日閲覧。
  16. ^ 【CES 2017】ホンダ NeuV 発表…「感情エンジン」の自動運転EV”. レスポンス (2017年1月6日). 2017年7月19日閲覧。
  17. ^ 三菱自動車のAIアシスタント「リサ」、表情や声からドライバーを理解”. MONOist (2017年5月25日). 2017年7月19日閲覧。
  18. ^ ドライバーの体調を気遣うクルマに向けたIC開発キット”. 日経テクノロジー (2017年7月19日). 2017年7月19日閲覧。

外部リンク

[編集]