5G LAB
5G LAB(ファイブジーラボ)はソフトバンクが2020年3月27日から提供している5Gの商用サービス。エンタメやスポーツを中心に5G時代ならではの臨場感あふれる視聴体験を実現する配信サービスである。
概要
[編集]ソフトバンクは「AR SQUARE」「VR SQUARE」「FR SQUARE」の3つのアプリと、クラウドゲームサービス「GAME SQUARE」からなる5Gコンテンツのサービス提供を行う事を2020年3月5日に催された「SoftBank 5G 新商品・新サービス発表会」にて発表した[1]。説明会に登壇した副社長の榛葉淳によれば、「5G LAB」の狙いは「エンタメ・スポーツの体験価値を変えていくこと」。好きなアイドルが、実際に目の前で踊っているような感覚で、ライブ映像を鑑賞したい。あるいは、スポーツの試合において、自分の好きな選手が活躍する場面を、お気に入りのアングルから観戦したい。つまり、場所や時間に拘束されることなく、ライブ映像、試合映像を、特等席に座っているかのように自由視点で体験できる。これが「5G LAB」を提供する狙いであるという[2]。SoftBank 5Gが運用開始された同年3月27日より「AR SQUARE」「VR SQUARE」「FR SQUARE」がサービス開始され[3]、「GAME SQUARE」も6月10日に正式サービス開始された[4]。2023年1月31日より公式サイトがリニューアルされ[5]、現在の「ENTERTAINMENT」「METAVERSE/NFT」「SPORTS」のカテゴリーに再編された。
サービス内容
[編集]5G LABが展開するサービスを紹介する。本サービスは4GやWi-Fiでも利用できるが、5G環境の場合が、より快適に楽しめるとのこと[6]。
初期
[編集]AR SQUARE
[編集]開発元 | ソフトバンク |
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初版 | 2020年3月25日 |
対応OS | iOS、Android |
対応言語 | 日本語 |
公式サイト | AR SQUARE |
アイドルやキャラクターなどを、360度回転、拡大、縮小して自由に鑑賞したり、スマホのカメラを通して、好きなアイドルやキャラクターを出現させ、現実の背景や人物と一緒に写真や動画を撮影したりすることができる拡張現実のアプリ[7]。リアライズ・モバイル・コミュニケーションズと共同開設した3Dホログラム撮影スタジオで、30台のカメラを駆使して制作したアプリオリジナルコンテンツも用意[6]。撮影した写真や動画をSNSに投稿することもできる。5G LAB公式サイトリニューアル後はENTERTAINMENTに再編。
VR SQUARE
[編集]開発元 | ソフトバンク |
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初版 | 2019年3月24日 |
対応OS | iOS、Android |
対応言語 | 日本語 |
公式サイト | VR SQUARE |
2019年にリリースしたアプリ「LiVR」を本サービスの提供に合わせてジャンルやコンテンツを拡張し、「VR SQUARE」として改称。音楽ライブやスポーツ観戦を特等席で参加しているような体験ができたり、複数の視点を切り替えて視聴したりすることが可能としている。さらに、VRゴーグルを装着することで、コンテンツを立体的に視聴することができ、スマホだけでも視点が切り替えられる高品質な映像を視聴することができる[6][8]。2023年1月31日に「FR SQUARE」を統合[9]、ENTERTAINMENTに再編された。
FR SQUARE
[編集]FRとは「Free view point Reality(多視点)」というコンセプトに基づいた造語。「FR SQUARE」は舞台や会場の正面・側面など、さまざまな角度で映像を楽しむことができるアプリ。音楽ライブで、お気に入りメンバーだけを選んで視聴したり、スポーツの試合では、映像を回転させながら好きな角度で視聴したりすることが可能[6][10]。2023年1月30日にサービス終了し、翌日1月31日に「FR SQUARE」へ統合、「FR SQUARE」のコンテンツは「VR SQUARE」に引き継がれた[9]。
GAME SQUARE
[編集]「5G LAB」の「GAME SQUARE」カテゴリーにおいて、NVIDIAのクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」の日本向け「GeForce NOW Powered by SoftBank」を2020年6月10日より正式サービス開始[4]。データ処理負荷の高いPCゲームを、5Gならではの高速・大容量かつ低遅延の通信を活かしてタブレットやスマートフォンなどデバイスや場所を問わずに、高性能を要求するゲームがいつでもどこでも楽しめる。2018年後半に日本の市場調査などを行い、そこから約1年かけて設備などを構築、2019年末からベータ版を経てサービス開始にこぎつけた[11]。2023年1月31日から「ENTERTAINMENT」に再編するも2024年3月29日を以って「GeForce NOW Powered by SoftBank」をサービス終了[12]。
リニューアル後
[編集]「5G LAB」内のカテゴリーが「ENTERTAINMENT」「METAVERSE/NFT」「SPORTS」に再編。
ENTERTAINMENT
[編集]初期のカテゴリー「AR SQUARE」「VR SQUARE」「FR SQUARE」「GAME SQUARE」が「AR」(AR SQUARE)、「VR」(VR SQUARE)、「CLOUD GAME」(GAME SQUARE、2024年3月サービス終了。以後抹消。)に再編。2024年9月より「3D」(トビデル)が加わる。
トビデル
[編集]開発元 | ソフトバンク |
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初版 | 2024年9月4日 |
対応OS | iOS |
対応言語 | 日本語 |
公式サイト | トビデル |
専用の保護ガラスをスマートフォン表面に貼り、スマートフォン内の写真や動画を、裸眼(3D眼鏡非着用)で、3Dが楽しめるアプリを、2024年9月6日にリリースした[13]。サービス開始時点で対応OSがiOSのみ、対応機種も限られている。
METAVERSE/NFT
[編集]METAVERSE
[編集]バーチャルPayPayドーム
[編集]福岡ソフトバンクホークスの本拠地「PayPayドーム」の一部をバーチャル空間上で再現し、アバター同士のコミュニケーションや実際の試合と準リアルタイムで連携した「バーチャル投球体験」などが無料で楽しめる。5G LABのコンテンツとして2022年5月27日よりサービス開始[14]。5G LABリニューアル後、「METAVERSE/NFT」に属する。2024年6月にバーチャルPayPayドーム公式サイトが消失し、5G LAB公式サイトからも記載が抹消された。
5G LAB in ZEP
[編集]NAVER ZとSUPERCATの合弁会社ZEP社が運営する2Dメタバースプラットフォーム「ZEP」にて、ソフトバンクが5G LABのメタバースホームページ「5G LAB in ZEP」を2023年4月28日に開設した[15]。
バーチャルソフトバンクショップ
[編集]- ソフトバンクショップ in ZEPETO[16]
- NAVERが運営する3Dアバターソーシャルアプリ「ZEPETO」のメタバース空間にてソフトバンクショップが2022年6月23日に開設された[17]。マイアバターでソフトバンクショップ内を歩き回ったり 実際にソフトバンククルーと会話もできる。翌年から5G LABの「METAVERSE/NFT」に位置付けられ、同年3月7日に大規模リニューアルされた[18]。
- ソフトバンクショップ in Metapa[16]
- 凸版印刷が運営するメタバースモールアプリ「メタパ」にて、アバターのショップクルーが接客するバーチャル携帯キャリアショップ「ソフトバンクショップ in Metapa」を、2022年7月1日に開設[19]。同年9月14日に、相互送客機能が導入され、特定の店舗間を直接行き来することができるようになった[20]。翌年から5G LABの「METAVERSE/NFT」に位置付けられる。
NFT
[編集]NFT LAB
[編集]“使える・遊べる NFT”をコンセプトに、XRコンテンツが楽しめるNFTオンラインストア「NFT LAB」のサービスを、2023年3月7日から開始した[21]。NFT LABで販売されるNFTには、VR・ARなどの特典が付属し、「AR SQUARE」「VR SQUARE」から視聴できる[22]。
SPORTS
[編集]LIVE STREAMING
[編集]ベースボールLIVE
[編集]開発元 | ソフトバンク |
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初版 | 2021年3月8日 |
対応OS | iOS、Android |
対応言語 | 日本語 |
公式サイト | ベースボールLIVE |
「5G LAB」のサービスとして、次世代の観戦スタイルでプロ野球パシフィック・リーグなどの野球中継を楽しめるアプリ「ベースボールLIVE」を、Yahoo!プレミアム会員向けに2021年3月26日から提供を開始した[23]。パ・リーグ公式戦全試合およびセ・パ交流戦のライブ・見逃し配信を追加料金なしで視聴でき、PayPayドームで開催するソフトバンクホークス主催試合は、一塁・三塁側や天井などに設置された複数のカメラで撮影している映像から見どころのシーンを視聴できる「ぐるっとハイライト」のオンデマンド配信も実施。なお、「ベースボールLIVE」の提供に伴い、2020年シーズンまで提供していた「パ・リーグLIVE」のサービス提供および「FR SQUARE」でのソフトバンクホークス戦の配信は終了。VR映像は「VR SQUARE」の「ソフトバンクホークスチャンネル」で2021年シーズンまで配信されたのち、2022年シーズンより「ベースボールLIVE」へ移行した[24]。
バスケットLIVE
[編集]開発元 | ソフトバンク |
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初版 | 2018年10月16日 |
対応OS | iOS、Android |
対応言語 | 日本語 |
公式サイト | バスケットLIVE |
5G LAB開始期に、「FR SQUARE」のラインアップとして、「バスケットLIVE」が、対象の動画サービスやSNSが使い放題になる「動画SNS放題」の対象サービスとなっていた[25]。「VR SQUARE」で一部試合のライブ配信や見逃し配信が行われたり、「AR SQUARE」では注目選手の美技をさまざまな角度から楽しめるARコンテンツが提供されていた[26]。5G LAB公式サイトリニューアル後は5G LABのスポーツ中継のコンテンツとして掲載されている。
脚注
[編集]- ^ “「SoftBank 5G」は3月27日スタート! 5Gならではの魅力を多くの方へ。5G対応スマホや新サービス・料金プランを発表”. ソフトバンクニュース (2020年3月4日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “ソフトバンク「5G LAB」の提供を発表 自由な視点で臨場感のある映像体験を楽しむ”. IoTNEWS. アールジーン (2020年3月6日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “「5G LAB」アプリマニュアル! エンタメやスポーツの視聴体験が劇的に進化! 究極の5G体験へ”. ソフトバンクニュース. p. 1 (2020年3月27日). 3Dメガネなし閲覧。
- ^ a b “「GeForce NOW Powered by SoftBank」の正式サービスを6月10日に開始”. ソフトバンク (2020年6月5日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ "5G LAB". ソフトバンク. 2023年1月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月29日閲覧。
- ^ a b c d “5Gで多視点映像やクラウドゲーム配信の「5G LAB」。ソフトバンク3月開始”. AV Watch (2020年3月5日). 2024年10月29日閲覧。
- ^ “「5G LAB」アプリマニュアル! エンタメやスポーツの視聴体験が劇的に進化! 究極の5G体験へ”. ソフトバンクニュース. p. 2 (2020年3月27日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “「5G LAB」アプリマニュアル! エンタメやスポーツの視聴体験が劇的に進化! 究極の5G体験へ”. ソフトバンクニュース. p. 3 (2020年3月27日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ a b “「VR SQUARE」への統合にともなう「FR SQUARE」の提供終了のご案内”. ソフトバンクニュース (2022年11月14日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “「5G LAB」アプリマニュアル! エンタメやスポーツの視聴体験が劇的に進化! 究極の5G体験へ”. ソフトバンクニュース. p. 4 (2020年3月27日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “通信がクラウドゲーミングを変えていく。究極の低遅延にこだわる「GAME SQUARE」開発者インタビュー”. ソフトバンクニュース (2020年8月7日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “「GeForce NOW Powered by SoftBank」サービス提供終了のご案内”. ソフトバンク (2024年1月9日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ 『裸眼で写真や動画を3Dで楽しむ新サービス「トビデル」登場!ソフトバンク新CM「触れたくなる3D」篇が9/5公開』(プレスリリース)、共同通信、2024年9月5日。2024年11月29日閲覧。
- ^ “ソフトバンクと福岡ソフトバンクホークスが協業して PayPayドームをメタバース化”. 福岡ソフトバンクホークス (2022年5月25日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “新しい情報発信媒体「メタバースホームページ」を初公開!”. ソフトバンク (2023年4月28日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ a b “バーチャルソフトバンクショップ”. ソフトバンク. 2024年11月29日閲覧。
- ^ “アジア最大規模のメタバースプラットフォーム「ZEPETO」にソフトバンクショップがオープン”. ソフトバンク (2022年6月23日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ 『【ZEPETO】「ソフトバンクショップ in ZEPETO」が大規模リニューアル』(プレスリリース)、PR TIME、2023年3月7日。2024年11月29日閲覧。
- ^ “メタバースモールアプリ「メタパ®」にソフトバンクショップがオープン”. ソフトバンク (2022年7月1日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ 『凸版印刷、バーチャルモールアプリ「メタパ®」に「相互送客機能」を追加』(プレスリリース)、PR TIME、2022年9月14日。2024年11月29日閲覧。
- ^ “XRコンテンツをメインとしたNFTマーケット「NFT LAB」を提供開始”. ソフトバンク (2023年3月7日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “ソフトバンクがNFTストア「NFT LAB」を開設、ARフィギュアなど遊べる特典付き”. ITmedia Mobile (2023年3月7日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “次世代の観戦スタイルで野球中継を楽しめるアプリ「ベースボールLIVE」を提供”. ソフトバンク (2021年3月1日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “ソフトバンクホークス VRコンテンツ 2022年シーズンからの配信アプリケーション変更のお知らせ”. VR SQUARE (2021年11月21日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ ““ソフトバンク”、5G時代のエンタメやスポーツの視聴体験を劇的に進化させる新サービス「5G LAB」を提供開始”. ソフトバンク (2020年3月5日). 2024年11月29日閲覧。
- ^ “ソフトバンク、B.LEAGUE会員向けに「バーチャル バスケットLIVE」の無料トライアル”. プラスデジタル. マイナビニュース (2020年10月1日). 2024年11月29日閲覧。
外部リンク
[編集]- 5G LAB | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク
- 5G LAB | ソフトバンク - ウェイバックマシン(2023年1月31日アーカイブ分)
- 5G LAB (@5GLAB_JP) - X(旧Twitter)