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アキュラ・ARX-01

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
HPD ARX-01Cから転送)
アキュラ・ARX-01
HPD ARX-01
アンドレッティ・グリーン・レーシングのARX-01a、ロード・アメリカで
カテゴリー ル・マン・プロトタイプ
コンストラクター ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメントアキュラ
デザイナー ニック・ワース
後継 アキュラ・ARX-02
主要諸元[1]
シャシー カーボンファイバー アルミニウム モノコック
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, コイルスプリング ダンパー, アンチロールバー
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン, コイルスプリング ダンパー, アンチロールバー
全長 182 in(4,620 mm)以下
全幅 78.74 in(2,000 mm)以下
全高 40 in(1,020 mm)以下
トレッド 2,000 mm (78.7 in)
ホイールベース 2,870 mm (113.0 in)
エンジン 01a, 01B, 01C, 01e: アキュラ/HPD LM-V8 3.4 L V8 自然吸気, ミッドシップ, 縦置き.
01d, 01g: HPD HR28TT 2.8 L V6 ターボ, ミッドシップ, 縦置き
トランスミッション 6速 シーケンシャル・マニュアル
重量 appr. 825 kg (1,818.8 lb)
タイヤ ミシュラン, ダンロップ
主要成績
チーム アメリカ合衆国の旗 アンドレッティ・グリーン・レーシング
アメリカ合衆国の旗 ハイクロフト・レーシング
メキシコの旗 フェルナンデス・レーシング
アメリカ合衆国の旗 ド・フェラン・モータースポーツ
イギリスの旗 ストラッカ・レーシング
イギリスの旗 RML
アメリカ合衆国の旗 レベル5モータースポーツ
ドライバー オーストラリアの旗 デヴィッド・ブラバム
アメリカ合衆国の旗 スコット・シャープ
ブラジルの旗 ジル・ド・フェラン
フランスの旗 サイモン・パジェノ
イギリスの旗 マリーノ・フランキッティ
フランスの旗 フランク・モンタニー
イギリスの旗 ジェームズ・ロシター
ブラジルの旗 トニー・カナーン
アメリカ合衆国の旗 ブライアン・ハータ
メキシコの旗 ルイス・ディアス
メキシコの旗 エイドリアン・フェルナンデス
アメリカ合衆国の旗 スコット・タッカー
フランスの旗 クリストフ・ブシュー
イギリスの旗 ダニー・ワッツ
イギリスの旗 ジョニー・ケーン
チームタイトル 3 (2009 ALMS LMP2, 2010 ALMS LMP, 2011 ALMS LMP2)
コンストラクターズタイトル 2 (2009 ALMS LMP2, 2010 ALMS LMP)
ドライバーズタイトル 3 (2009 ALMS LMP2, 2010 ALMS LMP, 2011 ALMS LMP2)
初戦 2007年のセブリング12時間レース
出走優勝
5724
テンプレートを表示
ACURA ARX-01b

アキュラ・ARX-01は、アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)のLMP2クラスへの参戦のために開発されたスポーツプロトタイプカーホンダとしては初のスポーツプロトタイプシャシーである。クラージュ・コンペティションが製作したクラージュ・LC75をベースに、大幅に改良し独自のものとした。

概要

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本田技研工業のスポーツプレミアムブランドであるアキュラのイメージ向上と、北米に於けるレース活動をサポートしているホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)の事業拡大を目的として、2007年よりALMSのLMP2クラスに投入された車両である。同ブランドでのレース参戦は1991-93年の「アキュラ・スパイスSE90CL」でのIMSA GTP lightクラスへの参戦以来、実に14年ぶりである。

エンジンは、HPDが独自に開発したV8 3.4L NAエンジン(日本の本田技術研究所製で無い初めてのレーシングエンジン)を搭載している。元々は、インディ・レーシング・リーグ(IRL)用に開発したものであったが、IRLがホンダのワンメイクとなったため、次なる戦いの場を求めスポーツカー用に転用した。

車体は、フランスのクラージュ・コンペティションが製作したLMP2車両である「クラージュ・LC75」をベースに、モノコックとギアボックス以外を大幅に改良(特に空力面が主)されている。開発は、HPDとイギリスのワース・リサーチとが共同で行った。

デビューシーズンである2007年に投入された「アキュラ・ARX-01a」は、アンドレッティ・グリーン・レーシングハイクロフト・レーシングが使用している。開幕戦セブリング12時間ではアンドレッティ・グリーン・レーシングがLMP2クラスでデビューウインを飾り(総合3位)、第3戦(ロングビーチ)では、LMP1のアウディ・R10 TDIを押さえてポールポジションを獲得している。

2008年シーズンは、ARX-01aをベースに改良された「アキュラ・ARX-01b」で、前年の2チームにロウズ・フェルナンデス・レーシングとド・フェラン・モータースポーツを加えた4チーム体制での参戦となった。ハイクロフト・レーシングが第3戦(ロングビーチ)でLMP2クラス優勝を飾り(総合3位)、第5戦(ライムロック・パーク)で2年目にしてアキュラに初のALMS優勝をもたらした。第9戦(ベルアイル)ではアンドレッティ・グリーン・レーシングが初の総合優勝を飾り、アキュラ勢が1-2-3で表彰台の独占[2]を果たした。

2009年シーズンは、アンドレッティ・グリーン・レーシングが撤退し、ド・フェラン・モータースポーツとハイクロフト・レーシングがLMP1クラスへ移ったため、ロウズ・フェルナンデス・レーシングのみがARX-01bでLMP2クラスに参戦した。他チームの撤退にも助けられ連勝を続け、第8戦(ボーマンビル)において、ドライバーズタイトルを獲得し、第9戦(ブラセルトン)において、エンジン/シャシー両部門のマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。なお、2009年シーズンをもって、アキュラとしてのワークスレース活動を終了した。

2010年シーズンからHPD名義での活動になり、ALMSのみならずLMSシリーズ及びル・マン24時間レースへ参戦するチームへも、ARX-01bを改良した「HPD・ARX-01c」を供給した[3]。供給先は、ALMSに参戦したハイクロフト・レーシングと、ル・マン24時間とLMSシリーズに参戦したストラッカ・レーシングの2チームであった。ハイクロフト・レーシングは、ALMSにてドライバー/マニュファクチャラー/エンジン部門で総合優勝を果たし、ストラッカ・レーシングはル・マン24時間レース英語版にてLMP2クラス優勝(総合5位)を果たした。

2011年シーズンは、前年のARX-01cをLMP1レギュレーションに適合させた「HPD・ARX-01e」(エンジンはV8 3.4L NAのまま)をハイクロフト・レーシングへ供給。ARX-01cに市販車用V6を2.8L ツインターボに改造したエンジンを搭載してLMP2レギュレーションに適合させた「HPD・ARX-01d」を、前年からARX-01用HPD製エンジンを使用しているストラッカレーシングとRML ADチーム(旧マシン名:ローラ・HPD)へ供給し、ル・マン24時間レース及びLMS/ALMSへと参戦。

ハイクロフト・レーシングは初戦セブリング12時間レースで総合2位でフィニッシュした。しかしハイクロフトは次戦ロングビーチに登場せず、5月16日、ホンダとのパートナーシップの終了を発表した。

HPDのLMP2クラスの新V6ツインターボエンジンを搭載したARX-01dは、ルマンシリーズでストラッカ・レーシングがランキング2位、RMLが9位だった。ルマン24時間レースでは、RMLがLMP2クラス4位、ストラッカはリタイヤだった。

レベル5モータースポーツは、ALMSで「HPD・ARX-01g」を使用することを発表、ラグナセカ6時間、プチ・ル・マンでLMP2クラス優勝した。

脚注

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  1. ^ Michael J. Fuller. “2007-2011 Acura/HPD ARX-01a, b, c, d, e, & g”. Mulsannescorner.com. 2012年1月5日閲覧。
  2. ^ 総合3位でゴールしたLMP1クラスのアウディが、レース後の再車検で車両最低重量違反により失格。ド・フェラン・モータースポーツが総合3位に繰り上がった。
  3. ^ ハイクロフト、来季はLMP2仕様のアキュラARX-01cでALMS参戦へ”. オートスポーツweb. 2009年11月24日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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