JR SKISKI
JR SKISKI(ジェイアール スキースキー)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が1991年から展開しているスキー旅行の広告キャンペーンである。コマーシャルメッセージ(CM)の撮影は雪のある海外で行われる。
概要
[編集]1990年代
[編集]1991年、前年に開業したガーラ湯沢スキー場への集客キャンペーンとして、最初の「JR ski ski」キャンペーンが開始されたが、その後自社路線沿線各地に点在するスキー場への旅行に対象を拡大し、各種ツアー等も設定した。
1995年度、イメージキャラクターに江角マキコを、CMソングにglobeを起用することを発表した。
1996年度、イメージキャラクターに青山恭子を、CMソングに好評のため引き続きglobeを起用することを発表した。
1999年度は「JR ski ski」のキャンペーン名は使わず、当時JR東日本が採用していた「TRAiNG」と掛け合わせた「SNOW TRAiNG」としてキャンペーンを行い、「JR ski ski」としてのキャンペーンは一時中断となった。
2000年代
[編集]2000年度冬季以降は大々的キャンペーンは行われなかったものの、シュプール号や新幹線を利用した切符や旅行商品のPRは例年通り実施された。2004年度には日本航空・全日空とのコラボレーションとして「JAPAN SNOW PROJECT」キャンペーンを実施している[1]。
2006年度冬季に約8年ぶりに復活し、CM放映など大規模なキャンペーンが久々に行われた(この年から現在の「JR SKISKI」表記となる)。翌2007年度はオリジナルキャラクターの「スノーウィー」を起用した小規模の展開にとどまり、再び中断となった。
2010年代
[編集]2011年度冬季に「PLAY SNOW! JR SKISKI」として4年ぶりの復活を果たすが、タレント起用やCM放映は行わず、Facebookとの連携を中心としたキャンペーンを組んだ。[2]また、不況やJRの合理化の方針もあり割引切符類が相次いで廃止されており、スキー自体を重視した構成演出にされ新幹線を利用した切符や旅行商品のPRについては、これ以後行われていない。
2012年度、イメージキャラクターに本田翼を起用し、6年ぶりにCMが放映される[3]。
2013年12月3日、2013年度イメージキャラクターに川口春奈を、CMソングにSEKAI NO OWARIを起用することを発表した[4]。
2014年12月10日、2014年度イメージキャラクターに広瀬すずを、CMソングに大人気バンドback numberを起用することを発表した[5]。
2015年11月26日、2015年度イメージキャラクターに山本舞香と平祐奈を、CMソングにMAN WITH A MISSIONを起用することを発表した[6]。
2016年12月1日、2016年度イメージキャラクターに桜井日奈子を、CMソングに[Alexandros]を起用することを発表した[7]。
2017年12月5日、2017年度イメージキャラクターに原田知世と三上博史を起用することを発表した。これは、JR東日本発足と両者が主演した映画『私をスキーに連れてって』の公開30周年を記念した特別企画で、CMソングには映画と同じ松任谷由実の「BLIZZARD」が使用された[8]。
2018年12月20日、2018年度イメージキャラクターに松本穂香と伊藤健太郎を、イメージソングにsumikaを起用することを発表した[9]。男女のW起用は1997年以来22年ぶり。この年はテレビCMの放送を行わず、スマートフォンに最適化した縦長のウェブ動画を中心としたキャンペーンとなった。
2019年12月18日、2019年度イメージキャラクターに浜辺美波と岡田健史を、イメージソングにEveを起用することを発表した[10]。
2020年代
[編集]2020年度はキャンペーン自体は行ったものの、新型コロナウイルス感染症拡大に伴ってCMの撮影ができず、イメージキャラクターおよびイメージソングの起用を取り止めたが、2021年3月2日に本田翼をイメージキャラクターにし、かつマカロニえんぴつのオリジナル曲を使用したCM動画がJR東日本のYouTubeチャンネルで公開された。
2021年度はキャンペーン開始から30年を迎えたのを記念して、エイベックスから発売されるキャンペーンソングのコンピレーション・アルバム『JR SKISKI 30th Anniversary COLLECTION』とのタイアップポスターが掲示されたが[11]、コロナ禍の最中だったこともあり2011年度以来10年ぶりにイメージキャラクターを起用しなかった。
2022年12月13日、2022年度イメージキャラクターに南沙良を、イメージソングにWurtSを起用することを発表した[12]。
2023年12月13日、2023年度イメージキャラクターに桜田ひよりを、イメージソングにiriを起用することを発表した[13]。
2024年12月19日、2024年度イメージキャラクターに出口夏希と青木柚を、イメージソングにPablo Haikuを起用することを発表した[14]。
エピソード
[編集]- 2013年のキャンペーン開始直前に、DJ LOVE(SEKAI NO OWARI)の顔のアップを使った「JR SKISKI」のポスターが掲示され話題となったが、実際にはSEKAI NO OWARIをCM曲に起用する、というティーザー広告であった。同様に、2015年にはMAN WITH A MISSIONのメンバーを起用したポスターが掲示された[15]。
- 2016年のキャンペーン開始直前には、ガリガリ君(赤城乳業)のマスコットキャラクター・ガリ子ちゃんを起用したポスターが掲示され、キャンペーン期間中もガーラ湯沢スキー場などのスキー場でオリジナルパッケージのガリガリ君を配布するなどのコラボレーションを行う[16]。
- 2023年のキャンペーン開始時には、アニメコントYouTubeチャンネル「マリマリマリー」とのコラボ動画が公開されたほか、「マリマリマリーキャラ総選挙」で人気投票1位となったキャラクター・レイジを起用したポスターが掲示された[17]。
歴代コマーシャル一覧
[編集]ZOOの「Choo Choo TRAIN」を始め、globeの歴代シングル売上NO.1である「DEPARTURES」の他、日本レコード大賞の受賞曲でもあるGLAYの「Winter,again」等のタイアップ曲が1990年代(CDバブル期)を代表するヒット曲となった。
シーズン | 歌手名 | 曲名 | キャッチコピー | 出演 |
---|---|---|---|---|
1991 - 1992 | ZOO | Choo Choo TRAIN | 「雪男。雪女。」 | ZOO |
1992 - 1993 | YA-YA-YA | 「僕たちは、寒くない。」 | ||
1993 - 1994 | Ding Dong Express | 「冬眠しない動物たちへ。」 | ||
1994 - 1995 | Angelic Dream | 「いい冬にしよう」 | ||
1995 - 1996 | globe | DEPARTURES | 「ラクに行こう。」 | 江角マキコ・竹野内豊 |
1996 - 1997 | Can't Stop Fallin' in Love | 青山恭子・田辺誠一 | ||
1997 - 1998 | 浜田雅功 | 春はまだか | 「じぶんの雪を見つけよう。」 | 浜田雅功 |
1998 - 1999 | GLAY | Winter,again | 「愛に雪、恋を白。」 | 吉川ひなの |
1999 - 2006 | 一時休止 | |||
2006 - 2007 | 木村カエラ | Snowdome | 「なんでもありでsnow」 | 木村カエラ スノーウィー(オリジナルキャラクター) |
2007 - 2012 | 一時休止 | |||
2012 - 2013 | GReeeeN | 雪の音 | 「青春は、純白だ。」 | 本田翼・窪田正孝 |
2013 - 2014 | SEKAI NO OWARI | スノーマジックファンタジー | 「ぜんぶ雪のせいだ。」 | 川口春奈・栁俊太郎 |
2014 - 2015 | back number | ヒロイン | 「答えは雪に聞け。」 | 広瀬すず・村上虹郎・宇治清高 |
2015 - 2016 | MAN WITH A MISSION | Memories | 「そこに雪はあるか。」 | 山本舞香・平祐奈・北村匠海 |
2016 - 2017 | [Alexandros] | SNOW SOUND | 「冬が胸に来た。」 | 桜井日奈子・宮沢氷魚 |
2017 - 2018 | 松任谷由実 | BLIZZARD | 「私を新幹線でスキーに連れてって」 「いつもと違う冬も、いいもんだ。」 |
原田知世・三上博史(アテレコ) |
2018 - 2019 | sumika | ホワイトマーチ | 「この雪には熱がある。」 | 松本穂香・伊藤健太郎 |
2019 - 2020 | Eve | 白銀 | 「この雪は消えない。」 | 浜辺美波・岡田健史 |
2020 - 2021 | マカロニえんぴつ | メレンゲ | 「冬の空気を変えろ。」 | 本田翼 |
2021 - 2022 | 「あの冬が、呼んでいる。」 | |||
2022 - 2023 | WurtS | メルト | 「冬を取り戻すんだ。」 | 南沙良 |
2023 - 2024 | iri | hug | 「雪よ、推してくれ。」 | 桜田ひより |
2024 - 2025 | Pablo Haiku | 「白と熱。」 | 出口夏希・青木柚 |
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “JAPAN SNOW PROJECT 始動!”. 全日本空輸・日本航空・東日本旅客鉄道 (2004年11月26日). 2015年12月7日閲覧。
- ^ 「PLAY SNOW! JR SKI SKI」プロジェクト始動!! JR東日本は若者のスキー場体験を通じたスノーレジャー人口の拡大に取り組みます(2011年12月6日)
- ^ 「JR SKISKI」キャンペーン始動!JR東日本は若者のスノーレジャーブームを作り出します!(2012年12月12日)
- ^ “「JR SKISKI」キャンペーン始動!”. 東日本旅客鉄道株式会社 (2013年12月12日). 2014年1月13日閲覧。
- ^ “スキーシーズン到来!今年も「JR SKISKI」キャンペーンスタート!”. 東日本旅客鉄道株式会社 (2014年12月10日). 2014年12月21日閲覧。
- ^ 『2015-2016「JR SKISKI」キャンペーンスタート!日帰りスキー旅行商品は便利なオンラインで!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道株式会社、2015年11月26日 。2015年11月26日閲覧。
- ^ 『2016-2017「JR SKISKI」キャンペーンスタート!スキー旅行商品は便利なインターネットで!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道株式会社、2016年12月1日 。2016年12月1日閲覧。
- ^ “JR東日本発足30周年×「私をスキーに連れてって」公開30周年特別企画「JR SKISKI」キャンペーンを実施します。”. 東日本旅客鉄道株式会社 (2017年12月5日). 2017年12月6日閲覧。
- ^ “松本穂香&伊藤健太郎『JRスキー』イメージキャラクターに決定 22年ぶり男女W起用”. ORICON NEWS (2018年12月20日). 2019年4月29日閲覧。
- ^ TRAICY(2019年12月18日)
- ^ 『「JR SKISKI」2021-2022キャンペーンを実施します』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2021年10月27日 。2021年11月3日閲覧。
- ^ 『「JR SKISKI」2022‐2023キャンペーンスタート~今年こそ、スノーレジャーで青春の冬を取り戻しませんか~ - 20221213_ho1.pdf』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2022年12月13日 。2022年12月20日閲覧。
- ^ 『「JR SKISKI」2023‐2024キャンペーンスタート - 20231213_ho01.pdf』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2023年12月13日 。2023年12月27日閲覧。
- ^ 『「JR SKISKI」2024‐2025キャンペーンスタート』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2024年12月19日 。2024年12月20日閲覧。
- ^ “2015年「JR SKISKI」オオカミ“マンウィズ”ポスターは前振り!? 「本命」女優を徹底分析”. T-SITEニュース (2015年11月20日). 2015年12月2日閲覧。
- ^ “JR東日本、2016-2017「JR SKISKI」キャンペーンのヒロインは桜井日奈子さん” (2016年12月1日). 2016年12月30日閲覧。
- ^ マリマリマリー [@marymarymary803] (2023年12月4日). "「マリマリマリーキャラ総選挙」投票ありがとうございました! 見事1位に輝いたのは"レイジ"でした! 1位を祝して、なんとレイジがJR SKISKIのポスターになってJR新宿駅などに掲載中です!". X(旧Twitter)より2023年12月22日閲覧。