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MSC (音楽グループ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
MSC
別名 MS CRU
出身地 日本の旗 日本 東京都新宿
ジャンル ヒップホップ
活動期間 2000年 -
レーベル Libra Records2003年 - 2012年
BLACK SWAN(2014年 - )
公式サイト 9sari-group.net
メンバー 漢 a.k.a. GAMIMC
TABOO1(MC)
PRIMAL(MC)
MEGA-G(MC)
DOGMA(MC)
SAW (MC)
ほか

MSC(エム・エス・シー)は、日本のヒップホップクルー2000年に結成し、新宿を拠点に活動[1]。2003年からレーベルLibra Recordsに所属し、2014年からは中心メンバーの漢 a.k.a. GAMIが設立した株式会社鎖グループ内のレーベル「BLACK SWAN」に所属[2]。旧名はMS CRU[1]

来歴

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、TABOO1、GO、PRIMAL、O2などのメンバーに加え、別動隊であるSATELLITE(少佐、DOGMA、SAW)を含むメンバーを原形として2000年にMS CRU(エム・エス・クルー)名義で結成[1][3]。2000年初頭に北新宿にアジトを構え、同アジトではテレビを見る事とゲームをやる事を禁止するなど、ストイックな姿勢で活動していたとしている[4]

ヒップホップ専門誌「blast」に連載されていたコーナー「HOMEBREWER」で取り上げられ、2002年に同コーナーのコンピレーション・アルバム『HOMEBREWERs vol.1』に数曲参加[5]。同年6月10日、1st EP『帝都崩壊』をPヴァインより発売。

2003年にMSCに改名し[1]、1stアルバム『Matador』をPヴァインより発売。隔月開催イベント「HOT POT SPOT」を立ち上げ、同イベント関係者数名で同年5月に有限会社libra(ライブラ)を設立し、Libra Recordsに所属。その年の暮れにはlibra第1弾となる2nd EP『宿(ジュク)ノ斜塔』を発売。

2004年8月18日に発売された湘南乃風の2作目のアルバム『湘南乃風〜ラガパレード〜』の楽曲「極東のCHAMPION feat. MSC」に客演。

2006年1月18日、2ndアルバム『新宿 STREET LIFE』を発売。アルバムには、libraと契約したSHINGO☆西成や、ROMERO SPの一員としても活動する秋田犬どぶろく、韻踏合組合のメンバーCHIEF ROKKAなどがゲスト参加した[6]。このアルバムからMIC SPACEがILL BROSに改名。同年、LAMP EYEの楽曲「証言」を「暴言」と曲名を改めてカバーしたものを発表。この楽曲は、コンピレーション・アルバム『Libra Record -天秤録音-』に5000枚限定で付属していたハガキで応募した人から抽選で100名に配られたアナログシングルにのみ収録されており、後に入手困難の作品となり中古市場などでは高値で取引されていたが、2009年にD.L a.k.a DEV LARGEが発売したコンピレーション・ミックスCD『HARD TO THE CORE version 1』に収録されている。

2012年8月8日に漢 a.k.a. GAMIが株式会社鎖グループを設立。2014年3月5日に事故により死去した元PヴァインA&R佐藤将が設立したレーベル「BLACK SWAN」と鎖グループで合同記者会見を2014年6月4日に開き、「BLACK SWAN」はDARTHREIDERが代表を引き継ぎ鎖グループ内のレーベルにする事とMSCが「BLACK SWAN」に所属する事などが発表された[2][7][8][9]。2015年3月11日、ミニアルバム『1号棟107』をBLACK SWANより発売[10]

メンバー

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名前 担当 所属グループ 参加作品 備考
漢 a.k.a. GAMI MC ILL BROS[注 1] ※全作品 リーダー。PRIMALと共に新宿路団というグループも結成している。
TABOO1[注 2] ヒップホップとの出会いは音楽面よりもグラフィティが先であり、後に小学校からの幼なじみである漢 a.k.a. GAMIと行動を共にする様になる。自身のソロ楽曲「ROCK IN A POCKET」やDJ BAKUをfeatした「MASTAPIECE」など、リリックのテーマ自体がグラフィティーアートとなっている楽曲も多い[11]。2006年から2007年にかけてスペースシャワーTVの番組『Black File』のコーナー「BURNOUT」の監修・司会進行を務め、国内外のグラフィティシーンをレポートした。2010年6月16日には同コーナーをパッケージ化したDVD作品『BURNOUT-TAB001's UNDERGROUND CONNECTION-』を発売[12]。2010年10月20日、初のソロアルバム『LIFE STYLE MASTA』を発売[13]。2019年6月27日には自身で作画したリアルヒップホップグラフティ漫画「イルブロス」を発売した。[14]
PRIMAL SIDE RIDE 本名、羽鳥康一郎。B BOY PARK 2003 MC BATTLEで本選に進出する。2007年9月27日、ソロアルバム『眠る男』をリリース[15]。2008年にSHINGO☆西成鉄板BOYZを結成し、4月18日にシングル「鉄板BOYZ」を発売[16]。2013年8月21日、6年ぶりのアルバム『Proletariat』を発売[17]。前作『眠る男』からこのアルバムを発売するまでの間に結婚をし、鉄板焼き屋で働き始めている[18]。2014年4月2日、ライブDVD『零GRAVITY』を発売[19]。2016年より釧路市に移住[20]し、保育士として働きはじめる。[21]MAKI THE MAGICを精神的な師匠としている[18]駒澤大学を卒業している。専攻は史学[22]
O2 『帝都崩壊』
『Matador』
『宿ノ斜塔』
『新宿 STREET LIFE』
暴言
B BOY PARK 2002 MC BATTLEで本選に進出。MSCやLibra Recordsの「オカルト担当」とされている[23][24]。2009年11月4日に初のソロアルバム『STAYTRUE』を発売[24]。2012年末のライブを最後に沖縄県へ移住[22]
GO a.k.a. G-PRINCE 『帝都崩壊』
『Matador』
『新宿 STREET LIFE』
2003年後半にはライブに顔を見せず、『宿ノ斜塔』にも参加しなかったが、その後復活。『新宿 STREET LIFE』リリース後、ラップを辞めて別の仕事に就く[22]
MEGA-G JUSWANNA 『新宿 STREET LIFE』
「暴言」
『1号棟107』
メシア THE フライ 『新宿 STREET LIFE』
MUTA DJ 『新宿 STREET LIFE』
『1号棟107』
NOE' a.k.a. NOR MC SATELLITE[注 3] 沖縄県出身。「音信不通」のミュージック・ビデオにも出演している。
少佐 『宿ノ斜塔』
『新宿 STREET LIFE』
2014年8月30日付の自身のTwitterによると「MSCではなくなった」としている[27]
麻暴 東京都小平市出身。
DOGMA 『1号棟107』

『Tru B-Boyz Strikes Back』

UMB2008東京大会BEST4

ソロアルバム『gRASS HOUSE』

SAW 『FULL SMOKE』

『FULL SMOKE2』『STAY TRUE/O2』

罵倒MC BATTLE2012千葉予選優勝

罵倒MC BATTLE2012本選出場 3on3MC BATTLE優勝

BLACKEE 広島県出身。
Hardtackle 33 DJ - DOGMAは中学校の後輩にあたる[25]
Hardtackle 66 『1号棟107』
DJ KOHAKU 『1号棟107』 MUTAは実弟。
DJ O-KI
太華 ヒューマンビートボックス 「暴言」 2009年8月5日にソロCD+DVD『顔面着地』を発売[28]

ディスコグラフィ

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下記の他に、Libra Recordsから発売されたアナログ作品や、2002年より前に配布されていたデモCD-R、それとほぼ同じ内容で2004年にStreet Knowledge Recordsから数量限定発売された「001+α」などがある。その他、アンダーグラウンドシーンで活動するDJなどを積極的に起用したミックステープを制作[いつ?][どれ?]

ミニアルバム

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  • 『帝都崩壊』 (2002年6月10日/P-VINE)
    • MS Cru名義。
  • 『宿(ジュク)ノ斜塔』 (2003年11月27日)
  • 『1号棟107』 (2015年3月11日) 

アルバム

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  • 『Matador』 (2003年2月25日/P-VINE)
  • 『新宿 STREET LIFE』 (2006年1月18日/libra)
    • 付属のDVDでは「音信不通」、「六丁目団地」のMUSIC VIDEO及びライブ映像が見られる。

アナログ

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  • 暴言』 (2006年8月11日)

参加作品

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  • Cod Head - 『So Far From Here』(1999年/Pickin' Mushroom Recordings)
    • 「So Far From Here」「Close To Nothing」にMIC SPACE名義で客演。[29]
  • Cod Head - 『Broken Dub Complex』(2000年/Pickin' Mushroom Recordings)
    • 「Lost & Found」にMIC SPACE名義で客演。[30]
  • 『HOMEBREWERs vol.1』(コンピレーション・アルバム、2002年5月10日/Pヴァイン)
    • 拡声器空間〜MIC SPACE名義、SIDE RIDE名義、MS CRU名義で1曲ずつ提供。
  • 降神 - 『降神』(2004年5月21日/Pヴァイン)
    • 12曲目「お尋ね者」に漢が参加。
  • I-DeA - 『SELF EXPRESSION』(2004年/Pヴァイン)
    • 2、16曲目に漢、6曲目にPRIMALが参加。
  • I-DeA - 『Da FRONT and BACK』(2006年1月11日/徳間ジャパンコミュニケーションズ
    • 5曲目「新宿ドリーム」に参加。
  • STRUGGLE FOR PRIDE - 『YOU BARK WE BITE』(2006年5月17日/エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
    • 2曲目「BLOCKPAIN」に漢と麻暴が参加。
  • ラッパ我リヤ - 『NO HIPHOP NO LIFE』(2006年10月4日)
    • 11曲目「HUMAN BEATBOX」に太華が参加。

脚注

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注釈

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  1. ^ 旧名はMIC SPACE及び拡声器空間〜MIC SPACE
  2. ^ 別名、TAV a.k.a TABOONE
  3. ^ 元々はMSCのファンであり、MSCの別働隊として活動を始める[25]。2011年9月21日に1stアルバム『FULL SMOKE』を発売[26]

出典

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  1. ^ a b c d MSC”. CDJournal 音楽出版社. 2015年7月9日閲覧。
  2. ^ a b 『鎖グループ & BLACK SWAN』共同記者会見を振り返る”. Amebreak (2014年6月15日). 2015年7月27日閲覧。
  3. ^ interview with MC Kan - ヒップホップ・ドリーム・アゲイン 漢、鎖GROUP (1)”. ele-king (2014年6月2日). 2015年7月8日閲覧。
  4. ^ interview with MC Kan - ヒップホップ・ドリーム・アゲイン 漢、鎖GROUP (2)”. ele-king (2014年6月2日). 2015年7月8日閲覧。
  5. ^ MSC”. タワーレコード (2003年3月6日). 2015年7月9日閲覧。
  6. ^ MSCがニュー・アルバム『新宿 STREET LIFE』発表”. タワーレコード (2005年11月22日). 2015年7月9日閲覧。
  7. ^ READ THE "LABELS"! VOL.1 feat. 9SARI GROUP & BLACK SWAN(漢+DARTHREIDER)(前編)”. Amebreak (2014年9月29日). 2015年7月27日閲覧。
  8. ^ 鎖グループ & BLACK SWAN 公開記者会見 on DOMMUNE (2014/06/04) - YouTube
  9. ^ MC漢ら、レーベル始動会見でBEEF宣言も 宇川直宏「ミュージックビジネスに風穴開ける動き」”. Real Sound (2014年6月5日). 2015年7月31日閲覧。
  10. ^ MSCが9年ぶりに帰還!新作「1号棟107」発売”. ナタリー (2015年3月10日). 2015年7月9日閲覧。
  11. ^ TABOO1 INTERVIEW”. Amebreak (2010年11月1日). 2015年7月27日閲覧。
  12. ^ MSCのTAB001監修!スペシャのグラフィティ番組がDVD化”. ナタリー (2010年6月7日). 2015年7月9日閲覧。
  13. ^ MSCのTAB001初ソロ作に志人、BAKU、キエるマキュウら”. ナタリー (2015年7月9日). 2015年7月9日閲覧。
  14. ^ 書籍情報 彩図社”. 彩図社 (2019年6月25日). 2019年7月17日閲覧。
  15. ^ MSC第2の男、PRIMALがソロ・デビュー・アルバム『眠る男』をリリース”. タワーレコード (2007年9月19日). 2015年7月9日閲覧。
  16. ^ 銀杏に対抗? SHINGO☆西成とPRIMALが鉄板BOYZ結成”. ナタリー (2008年4月2日). 2015年7月9日閲覧。
  17. ^ PRIMAL6年ぶりフルアルバムで労働者の心を鼓舞”. ナタリー (2013年8月14日). 2015年7月9日閲覧。
  18. ^ a b PRIMAL INTERVIEW”. Amebreak (2013年9月3日). 2015年7月27日閲覧。
  19. ^ PRIMAL、MSCリユニオンライブが待望のDVD化”. ナタリー (2014年3月14日). 2015年7月9日閲覧。
  20. ^ 屈指の個性派MC、PRIMALの壮行パーティーが開催!”. Qetic (2018年12月17日). 2016年8月7日閲覧。
  21. ^ 卒業生を訪ねて!”. くしろせんもん学校 (2008年4月2日). 2019年7月17日閲覧。
  22. ^ a b c 漢 a.k.a. GAMI (2015), ヒップホップ・ドリーム, 河出書房新社, ISBN 978-4309276052 
  23. ^ O2 INTERVIEW”. Amebreak (2010年1月22日). 2015年7月27日閲覧。
  24. ^ a b ECDら参加!MSCのO2が初ソロ作で「ウシジマくん」表現”. ナタリー (2009年10月2日). 2015年7月9日閲覧。
  25. ^ a b SATELLITE INTERVIEW”. Amebreak (2011年10月17日). 2015年7月27日閲覧。
  26. ^ MSC後輩、デビュー作でストリートライフをリアルに描写”. ナタリー (2011年9月16日). 2015年7月9日閲覧。
  27. ^ satellitemscのツイート(505748030591471617)
  28. ^ 太華 INTERVIEW”. Amebreak (2009年10月26日). 2015年7月28日閲覧。
  29. ^ Cod Head – So Far From Here”. Discogs. 2018年11月15日閲覧。
  30. ^ Cod Head – Broken Dub Complex”. Discogs. 2018年11月15日閲覧。

外部リンク

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