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ロシア帝国ソビエト連邦時代を中心としたロシアクラシック音楽の歴史について述べる。

中世にはギリシャ正教とともにビザンティン聖歌が取り入れられたが、世俗的な音楽は禁止され顕著な発達を見ることはなかった。18世紀から西ヨーロッパの音楽がもたらされるようになると、やがてロシア民謡の影響などを取り入れ独自の発展を遂げ、19世紀にはロシア5人組と呼ばれる集団が活躍、ほぼ同時期にピョートル・チャイコフスキーが幅広いジャンルに名曲を残した。19世紀末から20世紀初頭にはセルゲイ・ラフマニノフアレクサンドル・スクリャービンらが活躍。1910年代からは革新的な音楽語法が盛んになるが(ロシア・アヴァンギャルド)、1930年代からは一転して政治による規制を受けるようになり、社会主義リアリズムのもとで保守化した。セルゲイ・プロコフィエフドミートリイ・ショスタコーヴィチはこの路線に沿った交響曲を数多く残している。

『ロシア民族音楽物語』の著者ウラジーミル・ポポノフによれば、ロシア音楽は古代スラヴ人の原始社会から発生したとする。スラヴ人はドニエプル川の中部・下部沿岸地帯からペイプシ湖(チュード湖)と北のラドガ湖までの地域やヴォルガ川ドン川の上流域からカルパティア山脈の斜面にかけての地域に住み着いていた。古代スラヴ人の異教信仰や共同体的氏族制度の儀礼に結びついて舞踊音楽が現れ、四季の農耕を通じたの歌、結婚式葬式など家族生活上の歌が生まれた。

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