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Rocket Lakeマイクロプロセッサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Rocket Lake
生産時期 2021年3月から
生産者 インテル
プロセスルール 14nm
アーキテクチャ x64
マイクロアーキテクチャ Cypress Cove
命令セット x86-64, Intel 64
コア数 4から8
(スレッド数:4から16)
ソケット LGA1200
前世代プロセッサ Comet Lake
次世代プロセッサ Alder Lake
L1キャッシュ コアあたり80KB
(命令32KB+データ48KB)
L2キャッシュ コアあたり512KB
L3キャッシュ コアあたり最大2MB
GPU UHD Graphics
ブランド名 Core i9
Core i7
Core i5
Xeon
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Rocket Lake(ロケットレイク)とは、インテルによって開発されたマイクロプロセッサである。2021年3月16日に正式発表され[1]第11世代Intel Coreプロセッサとして製品化された[2]

概要

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高い動作周波数を持つ14nmプロセスのマイクロプロセッサとして、同じ14nmプロセスのComet Lake(第10世代)の後継として用意された。当時10nmプロセスでは動作周波数を上げることが難しかった。

高い動作周波数、IPCの増強、ピンやソケットの大型化、Cypress Coveマイクロアーキテクチャ採用などによる性能増強が図られ、シングルスレッドの性能は顕著に向上した。

反面、iGPU・リングバス・ソケット形状維持のためにコア数が減りマルチスレッド性能が低下し、また製造プロセスが改善されてないため消費電力が大幅に増加した[3]11900Kなどの第11世代 Core i9シリーズ10900Kなどの10世代 Core i9シリーズとの比較)。

特徴

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プロセスルール

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プロセスルールのみCoffee Lakeから最適化がされていない。

プロセッサのコードネーム プロセスルールの名称
Broadwell
Skylake
14nm
Kaby Lake
Kaby Lake Refresh
Amber Lake
14nm+
Coffee Lake
Coffee Lake Refresh
Whiskey Lake
Comet Lake
Rocket Lake
14nm++

Cypress Coveマイクロアーキテクチャ

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概要

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Cypress CoveSunny Coveを14nm++にバックポートしたものである。先述もしたが、10nmプロセスの遅延により、14nm++プロセスでの立ち上げをせざるを得なくなった。10nmプロセスの立ち上げが遅れたのはIce Lake発売時のインテルの10nmプロセスは、まだ14nmほどの動作周波数を達成できなかったからである[5][6]。 Rocket Lake-Sを10nmプロセスでローンチしようとするとIntel 7(旧称: 10nm Enhanced SuperFin[7])を使用することになるが、当時は量産されていなかった。量産を待つとロードマップにさらなる遅れが生じ、その隙にRyzenにシェアを奪われかねないため[5]、仕方なく量産体制に入っていたIce Lakeを14nmにバックポートしRocket Lakeとしてローンチすることになった[8]

特徴

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  • Skylakeマイクロアーキテクチャと比べ動作クロックあたりの命令実行数(IPC)が約19%向上
  • Out-of-Order実行のために必要なバッファ類を増やし、より同時に多数の命令をIn-Flight状態におけるようにした
  • 命令デコード幅を4 x86命令→5 x86命令に、命令発行(microOp)を8命令/サイクルから10命令/サイクルに拡張
  • AVX512命令をサポート
  • AES-NI命令のピークスループットを2倍に拡大
  • Rep Move Strings命令の高速化
  • L1データキャッシュを32KB→48KBに拡大
  • ロードの際の実効レイテンシーを削減
  • Data L1へのストアの発行を1回/サイクルから2回/サイクルに強化
  • データプリフェッチの機能を強化
  • L2 TLBを拡大
  • μOpキャッシュの容量を拡大
  • 分岐予測機構を強化
  • シングルスレッドモードにおけるLarge Page ITLBのサイズを倍増
  • L2を大容量化(256KB→512KB)
— 大原雄介、ASCII.jp:Rocket Lakeが14nmプロセスを採用した本当の理由 インテル CPUロードマップ

製品一覧

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デスクトップ向け

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  • マイクロアーキテクチャを変更しIPCを改善させたことにより、シングルスレッド性能も向上した[2]
  • B460、H410チップセットではRocket Lake-Sをサポートしない[9]
  • 全てのIntel 500 シリーズのチップセットとRocket Lake-Sの組み合わせにおいて、メモリのオーバークロックに対応。
  • ソケットはLGA1200のまま据え置き。
  • AVX 512に対応。
  • Intel Deeplearning Boost英語版に対応。
  • Resizable BARに対応。
  • CPU直結PCIeレーンはPCIe 4.0 20レーン
Rocket Lake-S
Rocket Lake-S
ブランド 型番 CPU GPU TDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz) キャッシュ (MB) 型番 EU数 クロック (MHz)
定格 ターボ L2 L3 定格 ターボ
Core i9 11900K 8 (16) 3.5 5.1 4 16 UHD 750 32 350 1300 125 DDR4-3200
11900KF
11900 2.5 5.0 UHD 750 32 350 1300 65
11900F
11900T 1.5 4.8 UHD 750 32 350 1300 35
Core i7 11700K 3.6 4.9 125
11700KF
11700 2.5 4.8 UHD 750 32 350 1300 65
11700F
11700T 1.4 4.5 UHD 750 32 350 1300 35
Core i5 11600K 6 (12) 3.9 4.9 3 12 125
11600KF
11600 2.8 4.8 UHD 750 32 350 1300 65
11600T 1.7 4.1 35
11500 2.7 4.6 65
11500T 1.5 3.9 1200 35
11400 2.6 4.4 UHD 730 24 1300 65
11400F
11400T 1.3 3.7 UHD 730 24 350 1200 35

サーバー向け

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  • XeonはW580、Q570チップセットのみの対応
Rocket Lake-S
Rocket Lake-S
ブランド 型番 CPU GPU TDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz) キャッシュ (MB) 型番 EU数 クロック (MHz)
定格 ターボ L2 L3 定格 ターボ
Xeon W-1390P 8 (16) 3.5 5.1 4 16 UHD P750 32 350 1300 125 DDR4-3200
W-1370P 3.6
W-1390 2.8 5.0 80
W-1370 2.9
W-1390T 1.5 4.8 1200 35
W-1350P 6 (12) 4.0 5.1 3 12 1300 125
W-1350 3.3 5.0 80
Rocket Lake-S
ブランド 型番 CPU GPU TDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz) キャッシュ (MB) 型番 EU数 クロック (MHz)
定格 ターボ L2 L3 定格 ターボ
Xeon E-2388G 8 (16) 3.2 5.1 4 16 UHD P750 32 350 1300 95 DDR4-3200
E-2378G 2.8 80
E-2378 2.6 4.8 65
E-2386G 6 (12) 3.5 5.1 3 12 UHD P750 32 350 1300 95
E-2356G 3.2 5.0 80
E-2336 2.9 4.8 65
E-2374G 4 (8) 3.7 5.0 2 8 UHD P750 32 350 1300 80
E-2334 3.4 4.8 65
E-2324G 4 (4) 3.1 4.6 UHD P750 32 350 1300
E-2314 2.8 4.5

脚注

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関連項目

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