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TOI-1670

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
TOI-1670
仮符号・別名 TOI 1670
見かけの等級 (mv) 9.5[1]
分類 恒星
軌道要素と性質
惑星の数 2+1?
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  17h 16m 04.16s[1]
赤緯 (Dec, δ) +72° 09′ 40.17″[1]
固有運動 (μ) 赤経: -6.09 ミリ秒/[1]
赤緯: 5.154 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 5.92 ± 0.02ミリ秒[1]
(誤差0.3%)
距離 551 ± 2 光年[注 1]
(168.9 ± 0.6 パーセク[注 1]
物理的性質
半径 1.316±0.019 R[1]
質量 1.21±0.02 M[1]
平均密度 0.752±0.036 g/cm-3[1]
表面重力 4.29±0.11 g/cm-3[1]
スペクトル分類 F7[1]
表面温度 6170±61 K[1]
金属量[Fe/H] 0.09±0.07[1]
年齢 25.3±4.3 億年[1]
他のカタログでの名称
TIC 441739020[1]
Gaia 1651911084230149248[1]
2MASS J17160415+7209402[1]
Template (ノート 解説) ■Project

TOI-1670とは、地球から約165.72パーセク離れた場所に位置する恒星である。

TESSによる観測で2つの太陽系外惑星が周囲を公転していることが知られており、さらに1つの太陽系外惑星が存在する可能性も示されている[1]

概要

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TOI-1670はスペクトル分類がF7の主系列星で、活動は比較的少なく、穏やかな恒星である。TESSによる見かけの等級は9.5等である[1]

TOI-1670の「TOI」とはTESS object of interestを指し、TESSによる観測で惑星候補が検出された恒星に与えられる。これらのTOIはフォローアップ観測の対象となる。他の別名称としては「TIC 441739020」や「2MASS J17160415+7209402」なども存在する。TIC 441739020の「TIC」はTESS Input Catalogを指し、TESSによる観測の対象となる恒星に与えられる[2][1]

大きさの比較
太陽 TOI-1670
太陽 Exoplanet

惑星系

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TOI-1670の惑星[3][1]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b 13.8+9.5
−8.7
 M
0.103±0.002 10.98462+0.00046
−0.00051
0.59+0.17
−0.26
86.87+1.16
−1.07
°
2.06+0.19
−0.15
 R
c 0.63+0.09
−0.08
 MJ
0.249±0.005 40.74976+0.000022
−0.00021
0.09+0.05
−0.04
88.84±0.04° 0.987±0.025 RJ
.03 (候補) 123.061944 3.09885 R

発見

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TOI-1670の惑星を発見したTESS

TOI-1670の周囲を公転する太陽系外惑星は、最初に2つの惑星候補がTESSによるトランジット法を用いた観測で発見され、それぞれ「TOI-1670.01」「TOI-1670.02」として2020年にTESS object of interestに追加された。それぞれの公転周期は約41日と約11日であった[3]。これらの惑星候補は2022年に確認され、TOI-1670 b(.02)とTOI-1670 c(.01)と指定された。これら2つの惑星の発見を公表する論文は同年3月8日にarXivへ投稿された[1]

bやcとは別に、2022年2月に約123日の長い公転周期を持つ新たな惑星候補「TOI-1670.03」が存在する可能性が示されている[3]

特性

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bはミニ・ネプチューン海王星型惑星)で、cは木星型惑星である。cの軌道離心率は円軌道に近いが、bの軌道離心率は0.59と高い値となっている。これらの惑星のフォローアップ観測はハーラン・J・スミス望遠鏡HARPS-Nなどを用いて行われた。なお、bはドップラー分光法では検出されない惑星である[1]。TOI-1670系のような内側に小さな惑星、外側に巨大惑星が存在する構成を持った他の惑星系としては、ケプラー30系、ケプラー56系、ケプラー88系、ケプラー89系、ケプラー117系、ケプラー289系、グリーゼ876系、TOI-216系、HIP 57274系、K2-290系がある[1]

.03は2022年3月時点でも惑星候補の段階であるが、存在すれば半径は地球の約3.1倍を持つとされている[3]

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

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関連項目

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