ひよこ (花札)
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ひよこは、花札の遊戯の一つ。別名しょっしょともいう。
概要
[編集]- 桐のカス札3枚を除いた45枚の札を用いて、親とビキの二人で競い、相手より先に手札を出しきり、先に3勝した方を勝者とする。競技の内容がポカに似ており、難易度が少し高いポカともいえる。
- 他の花札の競技とは違い、使用札の数と月の関係が大幅に異なる。
競技の流れ
[編集]- 使用道具
- 花札45枚(桐のカス札3枚を除く)
- 上記の通り、他の競技とは花札の月が一部異なり、
- 2月…梅 → 柳
- 6月…牡丹 → 桐
- 11月…柳 → 牡丹
- 12月…桐 → 梅
- に変更となる。それ以外の札の月は通常と同じ。6月の桐札は、カス札3枚を除いているため「桐に鳳凰」の一枚のみとなる。
- 必要人数
- 2人(親とビキのみ)
競技方法
[編集]- 互いに手札を6枚ずつ持つ。3枚ずつを2回に分けて配り、残りを山札とし、一重ねに伏せておく。
- 山札の一番上の札を1枚めくり、その札を台札(基準札)とする。この台札を基準に月上がりの札を出していく。月上がりの札の順番は
- 松(1月)、柳(2月)、桜(3月)、藤(4月)、菖蒲(5月)、桐(6月)、萩(7月)、芒(8月)、菊(9月)、紅葉(10月)、牡丹(11月)、梅(12月)
- の順序となる。また、梅(12月)から松(1月)へと続く。
- 競技は親から始まる。手札から、台札に続く札があれば出す。同月札は1枚に限定されるが、順序が連続する月札があれば、何枚でも一度に出せる。
- 最初の競技で、親が台札に続く札を持っていなければ、ビキに順番を回す。また、ビキも持っていない場合は、親が山札をめくり、それを新しい台札とする。
- 親が台札に続く札を出し、ビキの番になってビキが該当する札を持っていない場合は、親が山札をめくる。
- ビキが札を出して、次に親が出す札を持っていない場合、ビキが山札をめくる。先述の4.5.6.の場合、山札をめくったプレイヤーが、新たな台札に対して手札を出す。
この競技には、いくつかの取り決めが存在する。ゆえに、かなり複雑であるため、競技開始前にルールをある程度把握する必要がある。
その他のルール
[編集]- 化札(ばけふだ)
- 基準札の代用となる札。本項ではひよこの化札について説明する。
- 「桐に鳳凰」「梅のタン」「梅のカス」「梅に鴬」のみ山札からめくられた札に限定される。
化札 | 化札の性格 |
---|---|
松に鶴 | 1月から10月までの札に |
松のタン | |
柳に道風 | 2月から11月までの札に |
柳のタン | 2月から10月までの札に |
桜のタン | 1月から12月までの札に |
桐に鳳凰 梅のタン 梅のカス(2枚) |
1月の札に (ただし、4枚とも山札からめくられた札に限られ、手札のときは化札とはならない。) |
梅に鴬 | 1月から12月までの札に (山札のめくり札に限られる) |
- 一二つけ打ち
- ポカと同じ定理で、台札が松(1月)の場合、通常は柳(2月)から出さなければならないが、手札に松と柳が2枚ともある場合は2枚一緒に出せる。
- 6月札
- 桐(6月)を化札の扱いとする。本競技において、桐(6月)は1枚しか使わないため。
以上の内容を繰り返し、先に手札を出しきったプレイヤーが1勝し、先に3勝したプレイヤーが勝者となる。