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イアン・ケネディ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
イアン・ケネディ
Ian Kennedy
カンザスシティ・ロイヤルズ時代
(2016年6月14日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州ハンティントンビーチ
生年月日 (1984-12-19) 1984年12月19日(40歳)
身長
体重
6' 0" =約182.9 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2006年 MLBドラフト1巡目
初出場 2007年9月1日
最終出場 2023年9月15日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

イアン・パトリック・ケネディIan Patrick Kennedy, 1984年12月19日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ハンティントンビーチ出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。

経歴

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プロ入り前

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2003年MLBドラフト14巡目(全体425位)でセントルイス・カージナルスから指名されるが、契約せずに南カリフォルニア大学へ進学した。

プロ入りとヤンキース時代

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ニューヨーク・ヤンキース時代
(2008年4月4日)

2006年MLBドラフト1巡目(全体21位)でニューヨーク・ヤンキースから指名され、プロ入り。

2007年の開幕はA級タンパ・ヤンキースで迎え、6勝1敗、防御率1.29を記録した。その後、AA級トレントン・サンダーに昇格し、5勝1敗、防御率2.59を記録した。7月24日にAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・ヤンキースに昇格し、1勝1敗、防御率2.08を記録した。9月1日のタンパベイ・デビルレイズ戦で不調のマイク・ムッシーナに代わって先発しメジャーデビューし、7回3失点(自責点1)でメジャー初勝利を挙げた。その後2試合に先発したが、背中の肉離れを起こしマイナーに戻った。

2008年先発ローテーションの一角として期待されていたが、不振でマイナー落ちした。

2009年は故障で4月から長期欠場し、メジャーでの登板は1試合のみに終わった。

ダイヤモンドバックス時代

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アリゾナ・ダイヤモンドバックス時代
(2013年7月19日)

2009年12月9日、ヤンキース、アリゾナ・ダイヤモンドバックスデトロイト・タイガースによる7選手が絡んだ三角トレードで、ダイヤモンドバックスへ移籍した。背番号は31。

2010年は、先発としてフルシーズンを過ごし、9勝10敗、防御率3.80とブレイクの兆しを見せた。

2011年はエースとしての地位を確固たるものにした。21勝でロサンゼルス・ドジャースクレイトン・カーショウと並んでナショナルリーグ最多勝に輝き、ダイヤモンドバックスのプレーオフ進出に大きく貢献した。

2013年6月11日のドジャース戦でザック・グレインキーに対して故意死球を与え乱闘に発展、MLBより10試合の出場停止処分を受けた [1]

パドレス時代

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サンディエゴ・パドレス時代
(2015年5月17日)

2013年7月31日にジョー・サッチャーマット・スタイツとのトレードで、サンディエゴ・パドレスへ移籍した。

2014年1月17日にパドレスと610万ドルの1年契約に合意した[2][3]

2015年1月16日にパドレスと年俸調停を回避し1年契約985万ドルで契約を結んだ[4]。オフの11月2日にFAとなった[5]

ロイヤルズ時代

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2016年1月29日にカンザスシティ・ロイヤルズと5年7000万ドルで契約した[6]。シーズンでは4月9日のミネソタ・ツインズ戦で先発し、6回を無失点に抑えて移籍後初勝利を挙げた[7]。シーズンでは2年ぶりとなる二桁勝利となる11勝を挙げたが、7月が0勝3敗、防御率4.96の一方、8月が3勝0敗、防御率1.96を記録するなど投球に波があり、投球回が200イニングに到達せず防御率も3.68であった。

2017年は30試合に先発したが、5勝13敗、防御率5.38と不振を極めた。

2019年からはリリーフに転向し、この年はクローザーとして30セーブを挙げた。

2020年オフの10月28日にFAとなった[8]

レンジャーズ時代

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2021年2月22日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[9]。3月30日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[10]

フィリーズ時代

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2021年7月30日にスペンサー・ハワードハンス・クラウスケビン・ガウディ英語版ジョシュ・ゲスナーとのトレードで、カイル・ギブソンと共にフィラデルフィア・フィリーズへ移籍した[11]。オフの11月3日にFAとなった。

ダイヤモンドバックス復帰

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2022年3月16日に古巣のダイヤモンドバックスと475万ドルの単年契約を結んだ[12]。オプションとして最大235万ドルの出来高が含まれる[13]。このシーズンは57試合に登板し、4勝7敗で防御率5.36という成績であった。オフにFAとなった[14]

レンジャーズ復帰

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2023年1月27日にレンジャーズとマイナー契約を結んだ[15]。3月29日に開幕ロースターに選出された[16]。シーズン終了後の11月2日に現役引退を表明した[17]

投球スタイル

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スリークォーターから平均91~92mphの速球(フォーシームツーシーム)と、カーブカッターバルカンチェンジチェンジアップ)を使用する。決め球はチェンジアップである[18][19]。リリーフ時には自己最速97mph(156km/h)を記録した[20]

人物

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2007年10月6日に結婚式が予定されていたが、ポストシーズンと日程がぶつかるため結婚式が流れる可能性があった。しかし、ケガのためポストシーズンはロースター入りしなかったため、結婚式は予定通り挙げられた。妻アリソンは同じ大学のバスケットボール選手であった。

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2007 NYY 3 3 0 0 0 1 0 0 0 1.000 77 19.0 13 1 9 0 0 15 0 0 6 4 1.89 1.16
2008 10 9 0 0 0 0 4 0 0 .000 194 39.2 50 5 26 0 1 27 3 0 37 36 8.17 1.92
2009 1 0 0 0 0 0 0 0 1 ---- 6 1.0 0 0 2 0 1 1 0 0 0 0 0.00 2.00
2010 ARI 32 32 0 0 0 9 10 0 0 .474 810 194.0 163 26 70 2 10 168 16 0 87 82 3.80 1.20
2011 33 33 1 1 0 21 4 0 0 .840 900 222.0 186 19 55 0 9 198 11 1 73 71 2.88 1.09
2012 33 33 1 0 0 15 12 0 0 .556 899 208.1 216 28 55 4 14 187 5 4 101 93 4.02 1.30
2013 21 21 0 0 0 3 8 0 0 .273 549 124.0 128 18 48 1 10 108 9 0 79 72 5.23 1.42
SD 10 10 0 0 0 4 2 0 0 .667 245 57.1 52 9 25 0 2 55 1 1 29 27 4.24 1.34
'13計 31 31 0 0 0 7 10 0 0 .412 794 181.1 180 27 73 1 12 163 10 1 108 99 4.91 1.40
2014 33 33 0 0 0 13 13 0 0 .500 846 201.0 189 16 70 4 4 207 11 0 85 81 3.63 1.29
2015 30 30 0 0 0 9 15 0 0 .375 713 168.1 166 31 51 4 7 174 5 1 95 80 4.28 1.30
2016 KC 33 33 0 0 0 11 11 0 0 .500 818 195.2 173 33 66 1 13 184 4 0 81 80 3.68 1.22
2017 30 30 0 0 0 5 13 0 0 .278 655 154.0 143 34 61 2 5 131 4 1 99 92 5.28 1.33
2018 22 22 0 0 0 3 9 0 0 .250 518 119.2 125 20 40 2 1 105 4 0 66 62 4.66 1.38
2019 63 0 0 0 0 3 2 30 1 .600 266 63.1 64 6 17 1 1 73 3 0 24 24 3.41 1.28
2020 15 1 0 0 0 0 2 0 2 .000 69 14.0 20 7 5 1 1 15 0 0 17 14 9.00 1.79
2021 TEX 32 0 0 0 0 0 0 16 0 126 32.1 27 5 7 2 0 35 0 0 9 9 2.51 1.05
PHI 23 0 0 0 0 3 1 10 0 .750 102 24.0 18 7 10 1 2 27 0 0 12 11 4.13 1.17
'21計 55 0 0 0 0 3 1 26 0 .750 228 56.1 45 12 17 3 2 62 0 0 21 20 3.20 1.10
2022 ARI 57 0 0 0 0 4 7 10 10 .364 232 50.1 57 11 22 3 1 44 3 0 33 30 5.36 1.57
2023 TEX 16 0 0 0 0 0 1 0 0 .000 75 16.1 16 4 7 0 2 21 1 0 15 13 7.16 1.41
MLB:17年 497 290 2 1 0 104 114 66 14 .477 8100 1904.1 1806 280 647 28 84 1775 80 8 948 881 4.16 1.29
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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投手(P)












2007 NYY 3 0 2 0 0 1.000
2008 10 1 6 0 0 1.000
2009 1 0 0 0 0 ----
2010 ARI 32 18 19 1 2 .974
2011 33 14 22 0 1 1.000
2012 33 9 22 4 1 .886
2013 21 4 13 0 0 1.000
SD 10 3 7 0 1 1.000
'13計 31 7 20 0 1 1.000
2014 33 12 18 0 1 1.000
2015 30 8 12 0 2 1.000
2016 KC 33 9 8 0 2 1.000
2017 30 5 8 3 0 .813
2018 22 7 11 1 0 .947
2019 63 0 5 1 0 .833
2020 15 0 1 1 0 .500
2021 TEX 32 2 0 0 1 1.000
PHI 23 1 0 0 0 1.000
'21計 55 3 0 0 1 1.000
2022 ARI 57 1 0 0 0 1.000
2023 TEX 16 0 0 0 0
MLB 497 94 154 11 11 .958
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

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背番号

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  • 36(2007年)
  • 31(2008年、2010年 - 2013年途中、2016年 - 2022年)
  • 38(2009年)
  • 22(2013年途中 - 2015年)
  • 21(2023年)

脚注

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  1. ^ Dバックスのケネディ、乱闘で10試合の出場停止にYAHOOニュース 2013年6月16日閲覧
  2. ^ Padres agree to terms with five players on one-year contracts for 2014 season” (英語). MLB.com (January 17, 2014). January 18, 2014閲覧。
  3. ^ Corey Brock (January 17, 2014). “Padres reach deals with Cabrera, Kennedy, Ross” (英語). MLB.com. January 18, 2014閲覧。
  4. ^ Corey Brock Padres avoid arbitration with seven players MLB.com (2015年1月17日) 2015年1月23日閲覧
  5. ^ Transactions | padres.com” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2015年11月4日閲覧。
  6. ^ Royals sign Ian Kennedy” (英語). MLB.com (2016年1月29日). 2016年4月14日閲覧。
  7. ^ Kennedy impressive in Royals debut, beats Twins
  8. ^ Manny Randhawa and Paul Casella (2020年11月11日). “2020-21 free agents, position by position” (英語). MLB.com. 2020年11月16日閲覧。
  9. ^ TC Zencka (2021年2月22日). “Rangers To Sign Ian Kennedy To Minors Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月4日閲覧。
  10. ^ Texas Rangers roster moves for March 30” (英語). MLB.com (2021年3月30日). 2021年5月4日閲覧。
  11. ^ Phillies Acquire Kyle Gibson, Ian Kennedy For Package Including Spencer Howard” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年7月30日閲覧。
  12. ^ Press release: D-backs agree to terms with Ian Kennedy on a 1-year contract”. www.mlb.com. 2022年3月17日閲覧。
  13. ^ Diamondbacks Sign Ian Kennedy” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年3月17日閲覧。
  14. ^ Diamondbacks Decline Option on Ian Kennedy” (英語). si.com (November 8, 2022). 2023年9月12日閲覧。
  15. ^ “Kennedy, Frazier among 5 to sign minors deals with Rangers”. ESPN.com. Associated Press. (January 27, 2023). https://www.espn.com/mlb/story/_/id/35541296/kennedy-frazier-5-sign-minors-deals-rangers September 12, 2023閲覧。 
  16. ^ Rangers' Ian Kennedy: Makes Rangers' roster” (英語). cbssports.com (2023年3月29日). 2023年9月12日閲覧。
  17. ^ MATTHEW POSTINS (November 4, 2023). “Texas Rangers Reliever Retiring After World Series Victory” (英語). https://www.si.com/. November 10, 2023閲覧。
  18. ^ FanGraphs Pitch FX”. Fangraphs.com. 2016年8月1日閲覧。
  19. ^ Player Card”. Brooks Baseball. Baseball Prospectus. 2016年8月1日閲覧。
  20. ^ https://baseballsavant.mlb.com/gamefeed?game_pk=567430&game_date=2019-9-7

関連項目

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外部リンク

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