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ルーブ・マーカード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルーブ・マーカード
Rube Marquard
1912年
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 オハイオ州クリーブランド
生年月日 1886年10月9日
没年月日 (1980-06-01) 1980年6月1日(93歳没)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
180 lb =約81.6 kg
選手情報
投球・打席 左投両打
ポジション 投手
初出場 1908年9月25日
最終出場 1925年9月18日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
殿堂表彰者
選出年 1971年
選出方法 ベテランズ委員会選出

リチャード・ウィリアム・"ルーブ"・マーカード(Richard William "Rube" Marquard、1886年10月9日 - 1980年6月1日)は、1910 - 1920年代に活躍したアメリカ合衆国メジャーリーグの野球選手。ポジションは投手オハイオ州クリーブランド生まれ。左投げ、スイッチヒッター

ニックネームの"Rube"(『田舎者』の意)は、マイナーリーグ時代に、当時活躍していた左腕投手ルーブ・ワッデルになぞらえて記者がつけたもの。

経歴

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1908年にマイナーのインディアナポリス球団から、当時としては破格の11,000ドルの契約金でニューヨーク・ジャイアンツに入団する(当時は契約金13,000ドルと報じられ、当時マーカードは『13,000ドルのレモン』と呼ばれた)。しかし2年目の1909年は29試合に登板し、防御率2.60ながら5勝13敗、3年目は13試合で4勝4敗となかなか勝ち星に恵まれなかった。

しかし4年目の1911年に、縦に落ちる変化球を習得して成績が急上昇する。同年リーグ最多の奪三振237を含む24勝を上げ、ジャイアンツをリーグ優勝に導く。次の1912年は開幕から負け知らずで、開幕戦の4月11日から7月3日にかけて、19世紀のティム・キーフの記録に並ぶシーズン19連勝を含む26勝を挙げて最多勝利投手となった。翌1913年も23勝10敗とし3年続けて20勝以上を上げ、ジャイアンツのリーグ3連覇に貢献した。この頃マーカードが投げていた変化球は、現在でいうスプリットフィンガード・ファストボールの原型ではないか、という一部野球史家の指摘がある。[1]

1915年4月にはノーヒットノーランを達成するも不調で、同年シーズン途中にブルックリン・ロビンズに移籍する。ロビンズには5年間在籍し、ワールドシリーズには2度出場した。その後レッズ、ブレーブスと球団を渡り、1925年、38歳で現役を引退する。引退時の通算奪三振数は、当時左腕投手として歴代3位の数だった。

1971年にベテランズ委員会によりアメリカ野球殿堂入り選手に選出された。1980年にボルチモアにて死去。

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
1908 NYG 1 1 0 0 -- 0 1 0 -- .000 22 5.0 6 0 2 -- 1 2 1 0 5 2 3.60 1.60
1909 29 22 8 0 -- 5 13 1 -- .278 707 173.0 155 2 73 -- 9 109 8 0 81 50 2.60 1.32
1910 13 8 2 0 -- 4 4 0 -- .500 300 70.2 65 2 40 -- 4 52 4 0 35 35 4.46 1.49
1911 45 33 22 5 -- 24 7 3 -- .774 1117 277.2 221 9 106 -- 4 237 10 1 98 77 2.50 1.18
1912 43 38 22 1 -- 26 11 1 -- .703 1230 294.2 286 9 80 -- 3 175 8 0 112 84 2.57 1.24
1913 42 33 20 4 -- 23 10 3 -- .697 1122 288.0 248 10 49 -- 3 151 3 1 100 80 2.50 1.03
1914 39 33 15 4 -- 12 22 2 -- .353 1086 268.0 261 9 47 -- 2 92 12 0 117 91 3.06 1.15
1915 27 21 10 2 -- 9 8 2 -- .529 701 169.0 178 8 33 -- 1 79 3 0 85 70 3.73 1.25
BRO 6 3 0 0 -- 2 2 1 -- .500 112 24.2 29 0 5 -- 0 13 3 0 17 17 6.20 1.38
'15計 33 24 10 2 -- 11 10 3 -- .524 813 193.2 207 8 38 -- 1 92 6 0 102 87 4.04 1.27
1916 36 21 15 2 -- 13 6 5 -- .684 793 205.0 169 2 38 -- 0 107 3 1 54 36 1.58 1.01
1917 37 29 14 2 -- 19 12 0 -- .613 942 232.2 200 5 60 -- 0 117 4 0 84 66 2.55 1.12
1918 34 29 19 4 -- 9 18 0 -- .333 980 239.0 231 7 59 -- 1 89 3 0 97 70 2.64 1.21
1919 8 7 3 0 -- 3 3 0 -- .500 238 59.0 54 1 10 -- 0 29 3 0 17 15 2.29 1.09
1920 28 26 10 1 -- 10 7 0 -- .588 779 189.2 181 5 35 -- 1 89 5 0 83 68 3.23 1.14
1921 CIN 39 36 18 2 -- 17 14 0 -- .548 1116 265.2 291 8 50 -- 7 88 5 1 123 100 3.39 1.28
1922 BSN 39 25 7 0 -- 11 15 1 -- .423 884 198.0 255 12 66 -- 0 57 3 1 131 112 5.09 1.62
1923 38 29 11 3 -- 11 14 1 -- .440 1015 239.0 265 10 65 -- 2 78 1 0 127 99 3.73 1.38
1924 6 6 1 0 -- 1 2 0 -- .333 150 36.0 33 3 13 -- 1 10 1 0 17 12 3.00 1.28
1925 26 8 0 0 -- 2 8 0 -- .200 347 72.0 105 5 27 -- 0 19 1 0 60 46 5.75 1.83
通算:18年 536 408 197 30 -- 201 177 20 -- .532 13641 3306.2 3233 107 858 -- 39 1593 81 5 1443 1130 3.08 1.24
  • 各年度の太字はリーグ最高

獲得タイトル・記録

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打撃成績

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  • 通算成績:536試合、1107打数198安打、本塁打1、打点64、打率.179

脚注

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  1. ^ 馬立勝・伊東一雄 1991『野球は言葉のスポーツ アメリカ人と野球』 中公新書
  2. ^ マー君 日本新21連勝 1年間負け知らず「いい緊張感で幸せ」スポーツニッポン、2013年8月17日記事。
  3. ^ 1912 New York Giants Schedule(Baseball Almanac)2013年8月17日閲覧

外部リンク

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