ウインデュエル
ウインデュエル | |
---|---|
欧字表記 | Win Duel[1] |
品種 | サラブレッド[1] |
性別 | 牡[1] |
毛色 | 黒鹿毛[1] |
生誕 | 1999年4月30日[1] |
抹消日 | 2005年11月25日 |
父 | サンデーサイレンス[1] |
母 | ミヤビサクラコ[1] |
母の父 | ノーザンテースト[1] |
生国 | 日本(北海道門別町) |
生産者 | 三城牧場[1] |
馬主 | (株)ウイン[1] |
調教師 | 藤沢和雄(美浦北)[1] |
競走成績 | |
生涯成績 | 14戦9勝[1] |
獲得賞金 | 1億6743万1000円[1] |
中央競馬で競走生活を送り、重賞競走にはあと一歩で手が届かなかったもののダートで6連勝を含む10戦8勝の成績を挙げ[2]、引退後には種牡馬となった。馬名は冠名の「ウイン」と、英語で決闘を意味する[3]「デュエル」が由来となっている。
経歴
[編集]競走馬時代
[編集]1999年、セレクトセールにて6000万円で落札された[4][5]市場取引馬で、ウインレーシングクラブにて一口馬主が募集された[3]。募集価格は総額8000万円、募集口数400口、一口価格20万円だった[3]。
競走馬としてのデビューは遅く、3歳時の2002年8月だったが、函館競馬場のダート1700メートル戦で大差勝ちを収めた[5]。芝の中距離路線へ進み[6]、3歳以上500万円以下競走で2着となったあと、重賞のセントライト記念に格上挑戦したがバランスオブゲームの6着に終わる[5]。その後は自己条件戦を2戦し1勝、3着1回とした[5]が、11月の3歳以上1000万円以下競走を[7]肩の跛行により出走取消となり[7][5]、さらにその後左前脚に屈腱炎を発症[5]し、1年以上の療養を余儀なくされた。
5歳となった2004年1月に実戦復帰し[5]、そこからダートで[5]6連勝を達成し[8][9]一気にオープン馬に上り詰め、9月に行われた重賞のエルムステークスでは単勝オッズ1.2倍の圧倒的な1番人気に支持された[10]が、反応の鈍さから[11]、先を行くパーソナルラッシュに1馬身4分の1およばず2着だった[10][11]。その後右前脚に屈腱炎を発症[5]し、ふたたび長期療養に入った。
6歳となった2005年、1年ぶりの実戦となったペルセウスステークスでトーセンブライト以下を抑えて勝利を挙げた[12][5]。続くエニフステークスはハンデキャップ競走であったが人気に応えられず[13]、ヴァーミリアンの5着に終わる[13][5]。その後右前脚に屈腱炎が再発し[3][5]、11月25日付で日本中央競馬会 (JRA) の競走馬登録を抹消され[5][3]、引退した。
オープン特別競走を3勝したが、重賞は勝てないまま終わった[2]。全14戦中、セントライト記念以外[5]はすべて単勝1番人気[5][14]で、そのうち11戦が1倍台のオッズであった[5]。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.com[15]およびJBISサーチ[16]に基づく。
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ(人気) | 着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 (kg) |
勝ち馬/(2着馬) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2002. | 8. 3函館 | 3歳未勝利 | ダ1700m(良) | 13 | 8 | 12 | 2.6(1人) | 1着 | 1:47.1 (38.6) | -1.9 | 岡部幸雄 | 55 | (トウショウコーラル) | |
8.31 | 札幌 | 3歳上500万下 | 芝2000m(良) | 14 | 7 | 12 | 1.4(1人) | 2着 | 2:01.6 (35.1) | 0.5 | 岡部幸雄 | 54 | シンコウリブレ | |
9.15 | 新潟 | セントライト記念 | GII | 芝2200m(良) | 17 | 2 | 4 | 12.0(6人) | 6着 | 2:13.6 (34.9) | 0.7 | 岡部幸雄 | 56 | バランスオブゲーム |
10.20 | 中山 | 3歳上500万下 | 芝2000m(稍) | 13 | 7 | 11 | 1.2(2人) | 1着 | 2:01.7 (35.7) | 0.0 | 横山典弘 | 55 | (ワイルドユース) | |
10.27 | 中山 | 錦秋特別 | 1000 | 芝2000m(良) | 16 | 3 | 6 | 2.3(1人) | 3着 | 2:00.0 (34.6) | 0.2 | O.ペリエ | 55 | エルカミーノ |
11.30 | 中山 | 3歳上1000万下 | ダ1800m(良) | 12 | 8 | 13 | 出走取消 | 岡部幸雄 | 55 | アサカブレイヴリー | ||||
2004. | 1. 5中山 | 4歳上500万下 | ダ1700m(良) | 16 | 2 | 3 | 1.7(1人) | 1着 | 1:55.5 (37.9) | -1.0 | 田中勝春 | 57 | (ミヤビフェラーリ) | |
1.30 | 東京 | 立川特別 | 1000 | ダ1600m(良) | 16 | 1 | 1 | 1.5(1人) | 1着 | 1:37.2 (37.4) | -0.6 | 岡部幸雄 | 57.5 | (ジェイケイガバナー) |
3. 7 | 中山 | 鎌ケ谷特別 | 1000 | ダ1800m(良) | 16 | 2 | 4 | 1.1(1人) | 1着 | 1:54.3 (38.8) | -0.4 | 岡部幸雄 | 57 | (ウィッチズブルーム) |
6. 6 | 東京 | 麦秋S | 1600 | ダ1600m(稍) | 15 | 8 | 14 | 1.7(1人) | 1着 | 1:35.0 (36.5) | -0.6 | 岡部幸雄 | 57 | (サミーミラクル) |
6.26 | 函館 | 麦秋S | OP | ダ1700m(良) | 11 | 4 | 4 | 1.6(1人) | 1着 | 1:44.1 (36.4) | -0.4 | 岡部幸雄 | 56 | (ヒシアトラス) |
7.18 | 函館 | マリーンS | OP | ダ1700m(良) | 13 | 3 | 3 | 1.1(1人) | 1着 | 1:43.5 (37.0) | -1.2 | D.ホワイト | 56 | (トシザボス) |
9. 4 | 札幌 | エルムS | GIII | ダ1700m(良) | 13 | 4 | 5 | 1.2(1人) | 2着 | 1:43.5 (36.3) | 0.2 | 岡部幸雄 | 56 | パーソナルラッシュ |
2005. | 9.17中山 | ペルセウスS | OP | ダ1800m(良) | 15 | 4 | 6 | 1.7(1人) | 1着 | 1:52.2 (37.6) | -0.3 | 北村宏司 | 57 | (トーセンブライト) |
10.15 | 京都 | エニフS | OP | ダ1800m(稍) | 16 | 8 | 16 | 1.4(1人) | 5着 | 1:50.7 (37.7) | 1.0 | 北村宏司 | 58.5 | ヴァーミリアン |
競走馬引退後
[編集]競走馬引退後、株式会社ジェイエスに無料で譲渡され[3]、アロースタッドで種牡馬となる[2][17][3][14]。初年度となる2006年の種付け料は受胎確認後10万円、産駒誕生後20万円に設定され[14]、39頭に種付けを行った[6]。
2008年、9頭に種付けを行った[6]あと、乗馬としてのオファーを受け[2]、産駒の競走馬デビューを待たずしてこの年限りで種牡馬を引退[2][6]。8月11日にアロースタッドを去り[2]、ノーザンホースパークへ移動した[18][2][6]。
2009年にデビューした初年度産駒は中央競馬[6]と地方競馬[19][6]でそれぞれ勝利を挙げている。
血統表
[編集]ウインデュエルの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
[§ 2] | ||
父 *サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 アメリカ |
父の父 Halo 1969黒鹿毛 アメリカ |
Hail to Reason | Turn-to | |
Nothirdchance | ||||
Cosmah | Cosmic Bomb | |||
Almahmoud | ||||
父の母 Wishing Well 1975鹿毛 アメリカ |
Understanding | Promised Land | ||
Pretty Ways | ||||
Mountain Flower | Montparnasse | |||
Edelweiss | ||||
母 ミヤビサクラコ 1989 栗毛 |
*ノーザンテースト Northern Taste 1971 栗毛 カナダ |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Lady Victoria | Victoria Park | |||
Lady Angela | ||||
母の母 ダイナフリーウェイ 1982栗毛 |
*ディクタス | Sanctus | ||
Doronic | ||||
シャダイシグナル | *ボールドリック | |||
*セイフティー | ||||
母系(F-No.) | セイフテイー(USA)系(FN:13-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Almahmoud 4×5=9.38%、Lady Angela 4・5(母内)=9.38% | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n “ウインデュエル”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月12日閲覧。
- ^ a b c d e f g “トピックス「ウインデュエルが種牡馬を引退、乗馬に」”. ケイバブック (2008年8月21日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g “所属馬詳細 ウインデュエル”. ウインレーシングクラブ (2005年11月25日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ “セレクトセール1999 セール結果 [上場No順全取引結果]”. 日本競走馬協会. 2012年6月9日閲覧。 “2 ミヤビサクラコの99”
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “ウインデュエルが引退、種牡馬入り”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ (2005年12月1日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g “新種牡馬ウインデュエル産駒が初勝利”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ (2009年8月29日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b “平成14年 第5回 中山競馬” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 14-15 (2002年). 2012年6月9日閲覧。
- ^ “ウインデュエル圧勝で6連勝達成”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ (2004年7月18日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ “【マリーンS】(函館)~ウインデュエル7馬身差で6連勝”. 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2004年7月18日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b “エルムS、パーソナルラッシュ快勝”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ (2004年9月4日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b “全国競馬情報「9月4日(土)『エルムS(GIII)は3歳馬パーソナルラッシュ』他」”. 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2004年9月6日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ “【ペルセウスS】(中山)~ウインデュエルが完勝で復活の狼煙”. 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2005年9月17日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b “全国競馬情報「10月15日(土)「エニフS(JRA京都)の結果」他」”. 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2005年10月17日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b c “馬産地ニュース「21日アロースタッドで種牡馬展示会を開催」”. 競走馬のふるさと案内所. 日本軽種馬協会 (2006年2月23日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ “ウインデュエルの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年11月12日閲覧。
- ^ “ウインデュエル 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月12日閲覧。
- ^ “ウインデュエル、アロースタッドへ入厩”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ (2005年12月3日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ “名馬を訪ねて「ウインデュエルを訪ねて」”. 競走馬のふるさと案内所. 日本軽種馬協会 (2009年1月9日). 2012年6月9日閲覧。
- ^ 小塚歩 (2009年5月29日). “全国競馬情報「5月29日(金)『ダービーWeek開幕、佐賀と岩手の2レースの枠順確定』他」”. 競馬実況web. 日経ラジオ社. 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b c “ウインデュエル 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月12日閲覧。
- ^ “ウインデュエルの種牡馬情報”. 競馬ラボ. 2020年5月31日閲覧。
- ^ a b “ウインデュエルの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年11月12日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
- ウインデュエル - 競走馬のふるさと案内所