カントリーグラマー (競走馬)
カントリーグラマー | |||||||||||||||
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欧字表記 | Country Grammer | ||||||||||||||
品種 | サラブレッド | ||||||||||||||
性別 | 牡 | ||||||||||||||
毛色 | 鹿毛 | ||||||||||||||
生誕 | 2017年5月11日(7歳) | ||||||||||||||
父 | Tonalist | ||||||||||||||
母 | Arabian Song | ||||||||||||||
母の父 | Forestry | ||||||||||||||
生国 | アメリカ合衆国 | ||||||||||||||
生産者 | Scott Pierce & Debbie Pierce | ||||||||||||||
馬主 |
Zedan Racing Stables WinStar Farm & Commonwealth T’Breds | ||||||||||||||
調教師 | ボブ・バファート(米国) | ||||||||||||||
競走成績 | |||||||||||||||
生涯成績 | 17戦5勝 | ||||||||||||||
獲得賞金 | 1480万1320ドル | ||||||||||||||
WBRR |
I121 / 2022年[1] M118 / 2023年[2] | ||||||||||||||
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カントリーグラマー(Country Grammer、2017年5月11日 - )は、アメリカ合衆国の競走馬。主な勝ち鞍は2021年のハリウッドゴールドカップ、2022年のドバイワールドカップ。
戦績
[編集]2歳(2019年)
[編集]10月5日ベルモントパーク競馬場の未勝利戦でルイス・サエス騎手を背にデビューして4着[3]。続く11月11日アケダクト競馬場の未勝利戦をアイラッド・オルティス・ジュニア騎手と共に初勝利を挙げた[3]。
3歳(2020年)
[編集]2月29日のファウンテンオブユースステークス(G2)でハビエル・カステリャーノ騎手を背に始動するも5着[3]。暫くたった6月4日ベルモントパーク競馬場の条件戦も2着に敗れた[3]。
7月16日、オルティス騎手に戻してピーターパンステークス(G3)に出走。カラカロとの接戦をクビ差で制してグレード競走初制覇を果たした[4]。
その後、8月8日のトラヴァーズステークスに出走するも5着に敗れた[5]。
4歳(2021年)
[編集]4月17日のカリフォルニアンステークス(G2)から始動。アデル・セディーロ騎手騎手を背に先頭で競馬を進め、4コーナーで並び掛けてきたロイヤルシップと壮絶な叩き合いとなり、クビ差の2着に敗れた[3][6]。
新たにフラヴィアン・プラ騎手と組み、5月31日のハリウッドゴールドカップステークスに1番人気で出走[7]。好発馬を決めて2番手に付ける。背後でマークしていたロイヤルシップと第3コーナーからの一騎打ちとなる。直線入り口でロイヤルシップが僅かに前に出るも、直線半ばで差し返してアタマ差で勝利し、G1初制覇。前走で敗れたロイヤルシップに雪辱を果たした[8]。
その後はホイットニーステークスに出走する予定だったが、脚首を故障して回避。ウインスターファームで休養することになった[9]。
5歳(2022年)
[編集]2月26日サウジカップで戦線復帰、7番人気での出走となった[10]。逃げ馬の直後に付けて競馬を進めたが、残り50mで地元馬エンブレムロードの豪快な末脚に差し切られて2着に敗れた[11]。
新たにランフランコ・デットーリ騎手に乗り替わって3月27日のドバイワールドカップに出走。英ブックメーカーのオッズで3番人気、JRAオッズで4番人気に支持された[12]。1番人気馬ライフイズグッドが逃げて、本馬はハイポセティカルと並んで3・4番手を追走。第3コーナーでデットーリ騎手が鞭を抜く苦しい場面も見受けられたが、叱咤に応えて前の2頭に粘りついていく。残り300mで3馬身ほど前にいたライフイズグッドに詰め寄り、残り100mで脚が上がったライフイズグッドを並ぶ間もなく交わし去ってゴールを駆け抜けて勝利。二度目のG1制覇を挙げた[13]。鞍上のデットーリ騎手は「残り1ハロンの時点で勝ったと思った。ラスト1ハロンはとても素晴らしかった」とカントリーグラマーを称えた[14]。
帰国初戦は7月30日のサンディエゴハンデキャップ(G2)からジョン・ヴェラスケス騎手を背に始動。1番人気の支持を受けるもロイヤルシップに振り切られて2馬身1/4差の2着。カントリーグラマーより5ポンド(約2.3kg)軽い負担重量を生かされた形となった[3][15]。
続いて9月4日のパシフィッククラシックステークスに出走。フライトラインに次ぐ2番人気の支持を受けるもフライトラインから19馬身1/4差の2着に敗れた[16][17]。
その後は10月1日オーサムアゲインステークスにブライエン・ジョセフ・ヘルナンデス騎手を背に出走[3]。4番手を追走して第3コーナーから捲るも2番手で粘っていたスローダウンアンディを交わすのが精一杯で、同厩のディファンデッドの1馬身3/4差の2着に敗れた[18]。
暮れの12月26日、再びデットーリ騎手と組んでサンアントニオステークス(G2)に出走。大外枠から発送して4番手に付ける。向こう正面から少しずつ進出を始め、第3コーナーからデットーリ騎手の仕掛けに応えると早くも先頭に立つ。直線では粘っているスティレイトボーイを突き放して4馬身半差で圧勝。ここでは格の違いを見せつけた[19]。
6歳(2023年)
[編集]前年に引き続き、年内初戦としてサウジカップ(G1)に出走。逃げるパンサラッサを、他の日本馬と共に追う形でレースを進め、直線では一度中団あたりまで位置を下げたが、先行し追いすがる日本馬勢を残り100m付近から急襲。しかし、パンサラッサに3/4馬身届かず、2年連続となる2着に敗れた[20][21]。続く連覇を狙ったドバイワールドカップ(G1)では1番人気に推されたが、ウシュバテソーロの7着に沈んだ[22]。帰国初戦となったハリウッドゴールドカップステークス(G1)は2番人気で迎えたが、前残りの展開で末脚を封じられ4着に終わった[23]。
そしてハリウッドゴールドカップを最後に引退。獲得賞金は1480万1320ドルで、アロゲート・ガンランナーに次ぐ北米歴代3位であった[24]。引退後の2024年よりウインスターファームで種牡馬入りする。
競走成績
[編集]出典:Racing Post、JRA-VAN Ver.World[3]、Sky Sports[25]
年月日 | 競馬場 | レース名 | 格 | 距離(馬場) | 頭数 | 枠番 | 馬番 | 着順 | 騎手 | 斤量 (lb) | タイム | 着差 | 1着(2着)馬 |
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2019.10. 5 | ベルモントパーク | 未勝利戦 | 芝1m (Gd) | 10 | 12 | 11 | 4着 | L.サエス | 119 | Don Juan Kitten | |||
11.11 | アケダクト | 未勝利戦 | ダ1m1f (Fs) | 10 | 7 | 7 | 1着 | I.オルティスJr. | 119 | 1:54.39 | 3 1/4馬身 | (Portos) | |
2020. 2.29 | ガルフストリームパーク | ファウンテンオブユースS | G2 | ダ1m1/2f (Fs) | 10 | 6 | 7 | 5着 | J.カステリャーノ | 118 | 9 1/4馬身 | Ete Indien | |
6. 4 | ベルモントパーク | 条件戦 | ダ1m1/2f (Fs) | 8 | 8 | 8 | 3着 | J.カステリャーノ | 122 | 6 1/2馬身 | Tap It To Win | ||
7.16 | サラトガ | ピーターパンS | G3 | ダ1m1f (Fs) | 9 | 2 | 2 | 1着 | I.オルティスJr. | 120 | 1:49.79 | クビ | (Caracaro) |
8. 8 | サラトガ | トラヴァーズS | G1 | ダ1m2f (Fs) | 7 | 1 | 2 | 5着 | I.オルティスJr. | 126 | 10 1/2馬身 | Tiz The Law | |
2021. 4.18 | サンタアニタ | カリフォルニアンS | G2 | ダ1m1f (Fs) | 5 | 3 | 3 | 2着 | A.セディーロ | 124 | クビ | Royal Ship | |
6. 1 | サンタアニタ | ハリウッド金杯S | G1 | ダ1m2f (Fs) | 7 | 2 | 2 | 1着 | F.プラ | 122 | 2:02.23 | アタマ | (Royal Ship) |
2022. 2.26 | キングアブドゥルアジーズ | サウジC | G1 | ダ1m1f (Fs) | 14 | 1 | 3 | 2着 | F.プラ | 126 | 1/2馬身 | Emblem Road | |
3.26 | メイダン | ドバイワールドC | G1 | ダ1m2f (Fs) | 10 | 4 | 3 | 1着 | L.デットーリ | 126 | 2:04.97 | 1 3/4馬身 | (Hot Rod Charlie) |
7.31 | デルマー | サンディエゴH | G2 | ダ1m1/2f (Fs) | 9 | 8 | 8 | 2着 | J.ヴェラスケス | 125 | 2 1/4馬身 | Royal Ship | |
9. 4 | デルマー | パシフィッククラシックS | G1 | ダ1m2f (Fs) | 6 | 2 | 2 | 2着 | J.ヴェラスケス | 124 | 19 1/4馬身 | Flightline | |
10. 2 | サンタアニタ | オーサムアゲインS | G1 | ダ1m1f (Fs) | 8 | 4 | 4 | 2着 | J.ヘルナンデス | 124 | 1 3/4馬身 | Defunded | |
12.26 | サンタアニタ | サンアントニオS | G2 | ダ1m1/2f (Fs) | 6 | 6 | 6 | 1着 | L.デットーリ | 123 | 1:43.45 | 4 1/2馬身 | (Stilleto Boy) |
2023. 2.25 | キングアブドゥルアジーズ | サウジC | G1 | ダ1m1f (Fs) | 13 | 10 | 2 | 2着 | L.デットーリ | 126 | 3/4馬身 | Panthalassa | |
3.25 | メイダン | ドバイワールドC | G1 | ダ1m2f (Fs) | 15 | 14 | 4 | 7着 | L.デットーリ | 126 | 13 3/4馬身 | Ushba Tesoro | |
5.30 | サンタアニタ | ハリウッド金杯S | G1 | ダ1m2f (Fs) | 6 | 1 | 1 | 4着 | F.プラ | 124 | 4 3/4馬身 | Defunded |
馬場状態:Gd=Good、Fs=Fast
血統表
[編集]カントリーグラマーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ボールドルーラー系 |
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父 Tonalist 鹿毛 2011 |
父の父 Tapit芦毛 2001 |
Pulpit | A.P. Indy | |
Preach | ||||
Tap Your Heels | Unbridled | |||
Ruby Slippers | ||||
父の母 Settling Mist
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Pleasant Colony | His Majesty | ||
Sun Colony | ||||
Toll Fee | Topsider | |||
Toll Booth | ||||
母 Arabian Song 鹿毛 2008 |
Forestry 鹿毛 1996 |
Storm Cat | Storm Bird | |
Terlingua | ||||
Shared Interest | Pleasant Colony | |||
Surgery | ||||
母の母 Prima Centauri栗毛 1998 |
Distant View | Mr. Prospector | ||
Seven Springs | ||||
Willstar | Nureyev | |||
Nijinsky Star | ||||
母系(F-No.) | Turk Mare系(FN:23-b) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Pleasant Colony:S3×M4、Mr. Prospector:M4×S5、Nijinsky:S5×M5、Northern Dancer:S5×M5×M5 | [§ 3] | ||
出典 |
脚注
[編集]- ^ “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2022”. 国際競馬統括機関連盟. 2023年1月18日閲覧。
- ^ “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2023”. 国際競馬統括機関連盟. 2024年1月25日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “カントリーグラマー(Country Grammer) | 競馬データベース”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “カントリーグラマーが米G3ピーターパンS競り勝ち、次走でG1挑戦も”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “トラヴァーズステークス(G1) 2020/8/8(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “G2カリフォルニアンS、ブラジル産馬ロイヤルシップが米国重賞初制覇”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “ハリウッドゴールドカップ(G1) 2021/5/31(月) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “カントリーグラマー、米G1ハリウッドゴールドCでロイヤルシップに雪辱”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “カントリーグラマーが足首故障、米G1ホイットニーS回避して休養に”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “サウジカップ(G1) 2022/2/26(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “地元の雄エンブレムロード、G1サウジCで強豪アメリカ勢撃破の大金星”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “出馬表 | 2022ドバイワールドカップ”. JRA-VAN Ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “【ドバイワールドC】ライフイズグッドは失速、カントリーグラマーが制してチュウワウィザードも3着に健闘”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “カントリーグラマーでドバイWC制覇のデットーリ騎手、「ラスト1ハロンで勝利確信」”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “ロイヤルシップが米G2サンディエゴHを快勝、ドバイWC以来のカントリーグラマーは2着”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “パシフィッククラシック(G1) 2022/9/3(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “怪物フライトライン、米G1パシフィッククラシックを衝撃の大差勝ち!”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “米G1オーサムアゲインS、ディファンデッドが同厩のカントリーグラマー撃破”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “米G2サンアントニオS、来年引退のデットーリ騎手がカントリーグラマーで圧勝”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
- ^ “【サウジC】パンサラッサ大仕事の逃走劇! 世界最高額レース日本馬初V”. サンスポ (2023年2月26日). 2023年3月5日閲覧。
- ^ “パンサラッサが1000万ドルの逃げ切り! カフェファラオら続き日本勢がG1サウジCを席巻”. JRA-VAN Ver.world (2023年2月26日). 2023年3月5日閲覧。
- ^ “【ドバイWC】ウシュバテソーロが豪快に追い込んで栄冠、ついに日本競馬界の悲願達成!”. JRA-VAN Ver.World (2023年3月26日). 2023年4月8日閲覧。
- ^ “ディファンデッドが米G1ハリウッドゴールドCで昨年の雪辱、バファート師は9勝目”. JRA-VAN Ver.World (2023年5月31日). 2023年6月10日閲覧。
- ^ “ドバイWC制したカントリーグラマーが引退、獲得賞金は北米調教馬歴代3位 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年9月8日閲覧。
- ^ “Country Grammer (USA)”. Sky Sports. 2023年6月10日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|Country Grammer(USA)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年2月1日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 JBISサーチ、Racing Post