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カントリーグラマー (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カントリーグラマー
欧字表記 Country Grammer
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2017年5月11日(7歳)
Tonalist
Arabian Song
母の父 Forestry
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生産者 Scott Pierce & Debbie Pierce
馬主 Zedan Racing Stables
WinStar Farm & Commonwealth T’Breds
調教師 ボブ・バファート米国)
競走成績
生涯成績 17戦5勝
獲得賞金 1480万1320ドル
WBRR I121 / 2022年[1]
M118 / 2023年[2]
勝ち鞍
G1 ハリウッドGC 2021年
G1 ドバイワールドC 2022年
G2 サンアントニオS 2022年
G3 ピーターパンS 2020年
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カントリーグラマーCountry Grammer2017年5月11日 - )は、アメリカ合衆国競走馬。主な勝ち鞍は2021年ハリウッドゴールドカップ2022年ドバイワールドカップ

戦績

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2歳(2019年)

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10月5日ベルモントパーク競馬場の未勝利戦でルイス・サエス騎手を背にデビューして4着[3]。続く11月11日アケダクト競馬場の未勝利戦をアイラッド・オルティス・ジュニア騎手と共に初勝利を挙げた[3]

3歳(2020年)

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2月29日のファウンテンオブユースステークス(G2)でハビエル・カステリャーノ騎手を背に始動するも5着[3]。暫くたった6月4日ベルモントパーク競馬場の条件戦も2着に敗れた[3]

7月16日、オルティス騎手に戻してピーターパンステークス(G3)に出走。カラカロとの接戦をクビ差で制してグレード競走初制覇を果たした[4]

その後、8月8日のトラヴァーズステークスに出走するも5着に敗れた[5]

4歳(2021年)

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4月17日のカリフォルニアンステークス(G2)から始動。アデル・セディーロ騎手騎手を背に先頭で競馬を進め、4コーナーで並び掛けてきたロイヤルシップと壮絶な叩き合いとなり、クビ差の2着に敗れた[3][6]

新たにフラヴィアン・プラ騎手と組み、5月31日のハリウッドゴールドカップステークスに1番人気で出走[7]。好発馬を決めて2番手に付ける。背後でマークしていたロイヤルシップと第3コーナーからの一騎打ちとなる。直線入り口でロイヤルシップが僅かに前に出るも、直線半ばで差し返してアタマ差で勝利し、G1初制覇。前走で敗れたロイヤルシップに雪辱を果たした[8]

その後はホイットニーステークスに出走する予定だったが、脚首を故障して回避。ウインスターファームで休養することになった[9]

5歳(2022年)

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2月26日サウジカップで戦線復帰、7番人気での出走となった[10]。逃げ馬の直後に付けて競馬を進めたが、残り50mで地元馬エンブレムロードの豪快な末脚に差し切られて2着に敗れた[11]

新たにランフランコ・デットーリ騎手に乗り替わって3月27日のドバイワールドカップに出走。英ブックメーカーのオッズで3番人気、JRAオッズで4番人気に支持された[12]。1番人気馬ライフイズグッドが逃げて、本馬はハイポセティカルと並んで3・4番手を追走。第3コーナーでデットーリ騎手が鞭を抜く苦しい場面も見受けられたが、叱咤に応えて前の2頭に粘りついていく。残り300mで3馬身ほど前にいたライフイズグッドに詰め寄り、残り100mで脚が上がったライフイズグッドを並ぶ間もなく交わし去ってゴールを駆け抜けて勝利。二度目のG1制覇を挙げた[13]。鞍上のデットーリ騎手は「残り1ハロンの時点で勝ったと思った。ラスト1ハロンはとても素晴らしかった」とカントリーグラマーを称えた[14]

帰国初戦は7月30日のサンディエゴハンデキャップ(G2)からジョン・ヴェラスケス騎手を背に始動。1番人気の支持を受けるもロイヤルシップに振り切られて2馬身1/4差の2着。カントリーグラマーより5ポンド(約2.3kg)軽い負担重量を生かされた形となった[3][15]

続いて9月4日のパシフィッククラシックステークスに出走。フライトラインに次ぐ2番人気の支持を受けるもフライトラインから19馬身1/4差の2着に敗れた[16][17]

その後は10月1日オーサムアゲインステークスにブライエン・ジョセフ・ヘルナンデス騎手を背に出走[3]。4番手を追走して第3コーナーから捲るも2番手で粘っていたスローダウンアンディを交わすのが精一杯で、同厩のディファンデッドの1馬身3/4差の2着に敗れた[18]

暮れの12月26日、再びデットーリ騎手と組んでサンアントニオステークス(G2)に出走。大外枠から発送して4番手に付ける。向こう正面から少しずつ進出を始め、第3コーナーからデットーリ騎手の仕掛けに応えると早くも先頭に立つ。直線では粘っているスティレイトボーイを突き放して4馬身半差で圧勝。ここでは格の違いを見せつけた[19]

6歳(2023年)

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前年に引き続き、年内初戦としてサウジカップ(G1)に出走。逃げるパンサラッサを、他の日本馬と共に追う形でレースを進め、直線では一度中団あたりまで位置を下げたが、先行し追いすがる日本馬勢を残り100m付近から急襲。しかし、パンサラッサに3/4馬身届かず、2年連続となる2着に敗れた[20][21]。続く連覇を狙ったドバイワールドカップ(G1)では1番人気に推されたが、ウシュバテソーロの7着に沈んだ[22]。帰国初戦となったハリウッドゴールドカップステークス(G1)は2番人気で迎えたが、前残りの展開で末脚を封じられ4着に終わった[23]

そしてハリウッドゴールドカップを最後に引退。獲得賞金は1480万1320ドルで、アロゲートガンランナーに次ぐ北米歴代3位であった[24]。引退後の2024年よりウインスターファームで種牡馬入りする。

競走成績

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出典:Racing Post、JRA-VAN Ver.World[3]、Sky Sports[25]

年月日 競馬場 レース名 距離(馬場) 頭数 枠番 馬番 着順 騎手 斤量 (lb) タイム 着差 1着(2着)馬
2019.10.05 ベルモントパーク 未勝利戦 芝1m (Gd) 10 12 11 4着 L.サエス 119 Don Juan Kitten
0000.11.11 アケダクト 未勝利戦 ダ1m1f (Fs) 10 7 7 1着 I.オルティスJr. 119 1:54.39 3 1/4馬身 (Portos)
2020.02.29 ガルフストリームパーク ファウンテンオブユースS G2 ダ1m1/2f (Fs) 10 6 7 5着 J.カステリャーノ 118 9 1/4馬身 Ete Indien
0000.06.04 ベルモントパーク 条件戦 ダ1m1/2f (Fs) 8 8 8 3着 J.カステリャーノ 122 6 1/2馬身 Tap It To Win
0000.07.16 サラトガ ピーターパンS G3 ダ1m1f (Fs) 9 2 2 1着 I.オルティスJr. 120 1:49.79 クビ (Caracaro)
0000.08.08 サラトガ トラヴァーズS G1 ダ1m2f (Fs) 7 1 2 5着 I.オルティスJr. 126 10 1/2馬身 Tiz The Law
2021.04.18 サンタアニタ カリフォルニアンS G2 ダ1m1f (Fs) 5 3 3 2着 A.セディーロ 124 クビ Royal Ship
0000.06.01 サンタアニタ ハリウッド金杯S G1 ダ1m2f (Fs) 7 2 2 1着 F.プラ 122 2:02.23 アタマ (Royal Ship)
2022.02.26 キングアブドゥルアジーズ サウジC G1 ダ1m1f (Fs) 14 1 3 2着 F.プラ 126 1/2馬身 Emblem Road
0000.03.26 メイダン ドバイワールドC G1 ダ1m2f (Fs) 10 4 3 1着 L.デットーリ 126 2:04.97 1 3/4馬身 Hot Rod Charlie
0000.07.31 デルマー サンディエゴH G2 ダ1m1/2f (Fs) 9 8 8 2着 J.ヴェラスケス 125 2 1/4馬身 Royal Ship
0000.09.04 デルマー パシフィッククラシックS G1 ダ1m2f (Fs) 6 2 2 2着 J.ヴェラスケス 124 19 1/4馬身 Flightline
0000.10.02 サンタアニタ オーサムアゲインS G1 ダ1m1f (Fs) 8 4 4 2着 J.ヘルナンデス 124 1 3/4馬身 Defunded
0000.12.26 サンタアニタ サンアントニオS G2 ダ1m1/2f (Fs) 6 6 6 1着 L.デットーリ 123 1:43.45 4 1/2馬身 (Stilleto Boy)
2023.02.25 キングアブドゥルアジーズ サウジC G1 ダ1m1f (Fs) 13 10 2 2着 L.デットーリ 126 3/4馬身 Panthalassa
0000.03.25 メイダン ドバイワールドC G1 ダ1m2f (Fs) 15 14 4 7着 L.デットーリ 126 13 3/4馬身 Ushba Tesoro
0000.05.30 サンタアニタ ハリウッド金杯S G1 ダ1m2f (Fs) 6 1 1 4着 F.プラ 124 4 3/4馬身 Defunded

馬場状態:Gd=Good、Fs=Fast

血統表

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カントリーグラマー血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ボールドルーラー系

Tonalist
鹿毛 2011
父の父
Tapit
芦毛 2001
Pulpit A.P. Indy
Preach
Tap Your Heels Unbridled
Ruby Slippers
父の母
Settling Mist
Pleasant Colony His Majesty
Sun Colony
Toll Fee Topsider
Toll Booth

Arabian Song
鹿毛 2008
Forestry
鹿毛 1996
Storm Cat Storm Bird
Terlingua
Shared Interest Pleasant Colony
Surgery
母の母
Prima Centauri
栗毛 1998
Distant View Mr. Prospector
Seven Springs
Willstar Nureyev
Nijinsky Star
母系(F-No.) Turk Mare系(FN:23-b) [§ 2]
5代内の近親交配 Pleasant ColonyS3×M4Mr. Prospector:M4×S5、Nijinsky:S5×M5、Northern Dancer:S5×M5×M5 [§ 3]
出典
  1. ^ [26]
  2. ^ [26]
  3. ^ [26]


脚注

[編集]
  1. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2022”. 国際競馬統括機関連盟. 2023年1月18日閲覧。
  2. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2023”. 国際競馬統括機関連盟. 2024年1月25日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h カントリーグラマー(Country Grammer) | 競馬データベース”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  4. ^ カントリーグラマーが米G3ピーターパンS競り勝ち、次走でG1挑戦も”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  5. ^ トラヴァーズステークス(G1) 2020/8/8(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  6. ^ G2カリフォルニアンS、ブラジル産馬ロイヤルシップが米国重賞初制覇”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  7. ^ ハリウッドゴールドカップ(G1) 2021/5/31(月) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  8. ^ カントリーグラマー、米G1ハリウッドゴールドCでロイヤルシップに雪辱”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  9. ^ カントリーグラマーが足首故障、米G1ホイットニーS回避して休養に”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  10. ^ サウジカップ(G1) 2022/2/26(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  11. ^ 地元の雄エンブレムロード、G1サウジCで強豪アメリカ勢撃破の大金星”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  12. ^ 出馬表 | 2022ドバイワールドカップ”. JRA-VAN Ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  13. ^ 【ドバイワールドC】ライフイズグッドは失速、カントリーグラマーが制してチュウワウィザードも3着に健闘”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  14. ^ カントリーグラマーでドバイWC制覇のデットーリ騎手、「ラスト1ハロンで勝利確信」”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  15. ^ ロイヤルシップが米G2サンディエゴHを快勝、ドバイWC以来のカントリーグラマーは2着”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  16. ^ パシフィッククラシック(G1) 2022/9/3(土) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  17. ^ 怪物フライトライン、米G1パシフィッククラシックを衝撃の大差勝ち!”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  18. ^ 米G1オーサムアゲインS、ディファンデッドが同厩のカントリーグラマー撃破”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  19. ^ 米G2サンアントニオS、来年引退のデットーリ騎手がカントリーグラマーで圧勝”. JRA-VAN ver.World. 2023年1月31日閲覧。
  20. ^ 【サウジC】パンサラッサ大仕事の逃走劇! 世界最高額レース日本馬初V”. サンスポ (2023年2月26日). 2023年3月5日閲覧。
  21. ^ パンサラッサが1000万ドルの逃げ切り! カフェファラオら続き日本勢がG1サウジCを席巻”. JRA-VAN Ver.world (2023年2月26日). 2023年3月5日閲覧。
  22. ^ 【ドバイWC】ウシュバテソーロが豪快に追い込んで栄冠、ついに日本競馬界の悲願達成!”. JRA-VAN Ver.World (2023年3月26日). 2023年4月8日閲覧。
  23. ^ ディファンデッドが米G1ハリウッドゴールドCで昨年の雪辱、バファート師は9勝目”. JRA-VAN Ver.World (2023年5月31日). 2023年6月10日閲覧。
  24. ^ ドバイWC制したカントリーグラマーが引退、獲得賞金は北米調教馬歴代3位 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年9月8日閲覧。
  25. ^ Country Grammer (USA)”. Sky Sports. 2023年6月10日閲覧。
  26. ^ a b c 血統情報:5代血統表|Country Grammer(USA)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年2月1日閲覧。

外部リンク

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