コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

カンボジアの首相

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カンボジアの旗 カンボジア王国
首相
នាយករដ្ឋមន្ត្រីនៃព្រះរាជាណាចក្រកម្ពុជា
国章
現職者
フン・マネット(第4代)
ហ៊ុន ម៉ាណែត

就任日 2023年8月22日
呼称His Excellency(閣下
所属機関内閣英語版
王室評議会英語版
担当機関カンボジア王国政府英語版
庁舎平和宮殿
任命国王
ノロドム・シハモニ
任期5年
根拠法令カンボジア王国憲法
初代就任ノロドム・シハヌーク
創設1945年3月18日 (1945-03-18)
職務代行者副首相英語版
俸給10,000,000KHR[1]
ウェブサイトPrime Minister of Cambodia

カンボジアの首相(カンボジアのしゅしょう)は、カンボジア政府の長たる首相

概要

[編集]

議院内閣制であるため、出馬条件として国会議員及び議会での過半数の賛成を得なければ、就任はできない。権限は以下の通りである。行政権はフン一族が1985年から握っている。

主な権限

[編集]
  • 閣僚評議会の議長として、会合を主宰する。
  • 王室評議会英語版の長として、王室評議会から国王を選出し、内政に責任を負う。
  • 首相率いる閣僚評議会は可決される予定の法案を憲法評議会に付託し、検討する権利を持つ。いずれは審査のために、法案を憲法評議会に提出しなければならない。
  • 首相率いる閣僚評議会は月に2回、国王に国政の状況を報告しなければならない。
  • 首相は国王に議会解散を提案することができ、国民議会議長の同意を受ければ、解散が可能。
  • 首相の要請によって、議会の常設委員会を通じて、議会を招集できる。

歴代の首相

[編集]

カンボジア王国

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 元首
1 ペン・ヌート 1953年11月9日 1953年11月22日 民主党 ノロドム・シハヌーク(国王)
2 チャン・ナク 1953年11月23日 1954年4月7日   在職中に死去
3 ノロドム・シハヌーク 1954年4月7日 1954年4月18日   国王親政
4 ペン・ヌート 1954年4月18日 1955年1月26日 民主党 再任
5 レン・ンゲト 1955年1月26日 1955年11月3日 民主党 ノロドム・スラマリット(国王)
6 ノロドム・シハヌーク 1955年11月3日 1956年1月5日 人民社会主義共同体 再任
7 オウン・チェアン・スン 1956年1月5日 1956年2月29日 人民社会主義共同体
8 ノロドム・シハヌーク 1956年3月1日 1956年5月24日 人民社会主義共同体 再任
9 キム・ティット 1956年4月3日 1956年7月29日 人民社会主義共同体
10 ノロドム・シハヌーク 1955年9月15日 1956年10月15日 人民社会主義共同体 再任
11 サム・ユン 1956年10月25日 1957年4月9日 人民社会主義共同体
12 ノロドム・シハヌーク 1957年4月9日 1957年7月7日 人民社会主義共同体 再任
13 シム・バル 1957年7月26日 1958年1月11日 人民社会主義共同体
14 エク・ウイ・オウン 1958年1月11日 1958年1月17日 人民社会主義共同体
15 ペン・ヌート 1958年1月17日 1958年4月24日 人民社会主義共同体 再任
16 シム・バル 1958年4月24日 1958年7月10日 人民社会主義共同体 再任
17 ノロドム・シハヌーク 1958年7月10日 1960年4月19日 人民社会主義共同体 再任
18 フォー・フロエン 1960年4月19日 1961年1月28日  
19 ペン・ヌート 1961年1月28日 1961年11月17日 人民社会主義共同体 再任 ノロドム・シハヌーク
(国家元首)
20 ノロドム・シハヌーク 1961年11月17日 1962年2月13日 人民社会主義共同体 再任
- ニエク・トゥロンクメール語版英語版 1962年2月13日 1962年8月6日 人民社会主義共同体 首相代行
21 チャウ・セン・コクサル・チュム 1962年8月6日 1962年10月6日 人民社会主義共同体
22 ノロドム・カントル 1962年10月6日 1966年10月25日 王族
23 ロン・ノル 1966年10月25日 1967年5月1日 軍人
24 ソン・サン 1967年5月1日 1968年1月31日 人民社会主義共同体
25 ペン・ヌート 1968年1月31日 1969年8月14日 人民社会主義共同体 再任
26 ロン・ノル 1969年8月14日 1970年10月9日 軍人 再任
チェン・ヘン(国家元首)

カンボジア王国民族連合政府

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 元首
1 ペン・ヌート 1970年5月5日 1976年1月5日 カンボジア民族統一戦線 再任 ノロドム・シハヌーク
(国家元首)

クメール共和国

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 元首
1 ロン・ノル 1970年10月9日 1972年3月11日 軍人 チェン・ヘン(国家元首)
2 シリク・マタク 1972年3月11日 1972年3月18日 王族 シハヌークの従兄
3 ソン・ゴク・タン 1972年3月18日 1972年10月15日 自由クメール ロン・ノル(大統領)
4 ハン・トゥン・ハク 1972年10月15日 1973年5月6日 社会共和党
5 イン・タム 1973年5月6日 1973年12月9日 社会共和党
6 ロン・ボレト 1973年12月26日 1975年4月17日 社会共和党 ロン・ノルの弟

民主カンプチア

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 元首
1 ペン・ヌート 1975年4月17日 1976年4月4日 カンボジア民族統一戦線 ノロドム・シハヌーク
(国家元首)
- キュー・サムファン 1976年4月4日[2] 1976年4月14日 カンプチア共産党 首相代行
2 ポル・ポト 1976年4月14日 1976年9月27日 カンプチア共産党 キュー・サムファン
(国家幹部会議長)
- ヌオン・チア 1976年9月27日 1976年10月25日 カンプチア共産党 首相代行
3 ポル・ポト 1976年10月25日 1979年1月7日[2] カンプチア共産党 再任

民主カンプチア連合政府

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 大統領
1 ソン・サン 1982年6月22日[3] 1990年2月3日 クメール人民民族解放戦線 ノロドム・シハヌーク

カンボジア国民政府

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 大統領
1 ソン・サン 1990年2月3日[4] 1992年10月23日 クメール人民民族解放戦線 ノロドム・シハヌーク

カンプチア人民共和国

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 元首[5]
1 ヘン・サムリン 1979年1月7日 1981年6月27日 カンプチア人民革命党 ヘン・サムリン
(人民革命評議会議長)
2 ペン・ソバン 1981年6月27日 1981年12月7日 カンプチア人民革命党 ヘン・サムリン
(国家評議会議長)
- チャン・シ 1981年12月5日 1982年2月10日 カンプチア人民革命党 首相代行
3 チャン・シ 1982年2月10日 1984年12月26日 カンプチア人民革命党
4 フン・セン 1985年1月14日 1989年5月1日 カンプチア人民革命党

カンボジア国

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 元首[5]
1 フン・セン 1989年5月1日 1993年7月2日 カンボジア人民党 ヘン・サムリン
チア・シム

カンボジア暫定国民政府

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 元首
1 ノロドム・ラナリット 1993年7月2日 1993年9月24日 フンシンペック党 共同首相 ノロドム・シハヌーク
フン・セン 1993年7月2日 1993年9月24日 カンボジア人民党

カンボジア王国(王政復古以後)

[編集]
名前 就任日 退任日 出身党派 備考 国王
1 ノロドム・ラナリット 1993年9月24日 1997年7月16日 フンシンペック党 第1首相 ノロドム・シハヌーク
ウン・フオト 1997年7月16日 1998年11月30日 フンシンペック党
フン・セン 1993年9月24日 1998年11月30日 カンボジア人民党 第2首相[6]
2 フン・セン 1998年11月30日 2023年8月22日 カンボジア人民党 同国在職期間最長(38年)[7]
ノロドム・シハモニ
3 フン・マネット 2023年8月22日 カンボジア人民党 フン・センの息子

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Taing, Rinith (3 April 2020). “Several ministers and officials pledge to donate salaries to fight coronavirus”. Khmer Times. 18 April 2020閲覧。
  2. ^ a b http://d-arch.ide.go.jp/browse/html/1979/201/1979201DIA.html
  3. ^ http://d-arch.ide.go.jp/browse/html/1982/201/1982201DIA.html
  4. ^ http://d-arch.ide.go.jp/browse/html/1990/202/1990202DIA.html
  5. ^ a b 国家評議会議長
  6. ^ 1999年3月の憲法改正により、共同首相制を正式に廃止。
  7. ^ 大部俊哉 (2023年7月27日). “カンボジア首相退任、発展と独裁の38年 在任「世界最長」続く院政”. www.asahi.com. 朝日新聞デジタル. 2023年7月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月20日閲覧。