公立はこだて未来大学
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(システム情報科学部から転送)
公立はこだて未来大学 | |
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大学設置/創立 | 2000年 |
学校種別 | 公立 |
設置者 | 公立大学法人公立はこだて未来大学 |
本部所在地 |
北海道函館市亀田中野町116-2 北緯41度50分30.5秒 東経140度46分1秒 / 北緯41.841806度 東経140.76694度座標: 北緯41度50分30.5秒 東経140度46分1秒 / 北緯41.841806度 東経140.76694度 |
学部 | システム情報科学部 |
研究科 | システム情報科学研究科 |
ウェブサイト | http://www.fun.ac.jp/ |
公立はこだて未来大学(こうりつはこだてみらいだいがく、英語: Future University Hakodate)は、日本の公立大学である。北海道函館市に本部を置く。略称は未来大、FUN。
概観
[編集]大学全体
[編集]情報系の単科大学である。北海道の道南圏で唯一の公立大学として開設した。「爆発的に進展をつづける情報社会のグローバル化に呼応しながら、システム情報科学を基軸にした人材の育成と研究の未来、そして地域の未来を拓くことを針路」[1]としている。
亀田半島の山の手の台地に立地し、亀田川の西側の河岸段丘上に位置している。なお、日本の公立大学で初めて大学名にひらがなを用い、日本の国公私立大学で初めて大学名に「未来」を付した。また、函館市の観光情報サイト「はこぶら」のサイト構築を手がけている。学生数は学部1,066人、大学院163人(2022年5月1日時点)[2]。
沿革
[編集]年表
[編集]- 前史
- 1994年(平成6年) - 函館市、国立大学の誘致断念。地域独自の公立大学設置に方針転換[3]
- 1997年(平成9年)11月 - 公立大学の設置・管理・運営のために、函館市および上磯町・大野町(現北斗市)、七飯町、戸井町(現函館市)が特別地方公共団体である函館圏公立大学広域連合を設立。
- 開学後
- 2000年(平成12年)4月 - 公立はこだて未来大学開学、システム情報科学部設置[4][5]。
- 2001年(平成13年)7月26日 - 函館駅前の大門地区にサテライトオフィス「FUN BOX」開設[6]
- 2003年(平成15年)4月 - 大学院システム情報科学研究科設置。
- 2004年(平成16年)4月 - 初代学長伊東敬祐に代わり、産業技術総合研究所サイバーアシスト研究センター長の中島秀之が2代目学長に就任。
- 2005年(平成17年) - 東京・秋葉原に東京サテライトオフィスを開設[7]。
- 2008年(平成20年) - 札幌医科大学との連携協定に調印。
- 2015年(平成27年) - 東京サテライトオフィスを虎ノ門ヒルズに移転[8]。
- 2016年(平成28年)4月 - 2代目学長中島秀之に代わり、複雑系知能学科教授の片桐恭弘が3代目学長に就任。
- 2018年(平成30年)7月 - 札幌市立大学との学術交流協定に調印[9]。
- 2023年(令和5年)4月 - 3代目学長片桐恭弘に代わり、複雑系知能学科教授の鈴木恵二が4代目学長に就任。
教育および研究
[編集]組織
[編集]学部
[編集]- システム情報科学部
- 複雑系知能学科
- 知能システムコース
- 複雑系コース
- 情報アーキテクチャ学科
- 情報システムコース
- 高度ICTコース(大学院までの一貫教育課程)
- 情報デザインコース
- 情報システムコース
- 複雑系知能学科
大学院
[編集]- システム情報科学研究科
- 複雑系情報科学領域
- 知能情報科学領域
- 情報アーキテクチャ領域
- 高度ICT領域
- メディアデザイン領域
教育
[編集]- ずーしーほっきー - 2013年(平成25年)、北斗市が2015年度(平成27年度)の北海道新幹線開業に向け、道内外に市の良さをアピールするためのご当地キャラクター。安井重哉准教授(当時)が統括し、協働で制作。同年11月、学生のデザインした5案を候補として、市民投票で選んだ。北斗市の特産「ホッキ貝」と、地元のブランド米「ふっくりんこ」を使った「ホッキの握り寿司」をイメージしている[10]。
- 日本の公立大学としては数少ない、国家資格の基本情報技術者試験(FE)の午前の部の免除制度の認定校になっている[11][12]。
研究
[編集]- きまぐれ人工知能プロジェクト作家ですのよ - 人工知能(AI)に創作させるプロジェクト。松原仁教授を中心に、2012年9月に発足。SF作家星新一が得意とした400字詰め原稿用紙で十数枚のショートショートを教材として、新たなショートショートを生み出す。初の作品を2015年9月、第3回星新一賞に応募、第一次選考を通過した[13][14]。
- デジタル操業日誌 - 漁業向けiOSアプリ[15]。和田雅昭教授が開発。iPadなどの端末に、操業した時間帯や海域、漁獲量などを記録し、資源管理を行う。将来的には、流通業者が魚種と量を入力すれば、最適な漁獲量をAI算出。乱獲を防ぐシステムを目指している。僚船の情報も閲覧でき、漁場の分散や別の海域での操業が即時に可能となり、漁期も早く終えられる利点があるという。北海道留萌市沖で操業「新星マリン漁協」はナマコの資源管理に使用。函館市の木直漁港も「狙った魚が少ないと燃料費で赤字になる。出港前の予測は本当に助かる」と話す。和田教授は「漁師の勘と経験が『情報』に変わり、大きな価値を生み出すようになった」と話し、和田教授は、2017年度中に実用化のめどが立ちそうで、クロマグロの小型魚など漁獲規制対象種の混獲も減らせる、としている[16][17]。
大学関係者と組織
[編集]大学関係者
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- 中島秀之 - 二代目の学長(2004年~)
- 伊東敬祐 - 初代の学長。神戸大学名誉教授
- 松原仁 (情報工学者) - 教授、情報工学。人工知能学会会長
- 安井重哉 - 准教授、デザイン学(UIデザイン)。グッドデザイン賞やドイツiFデザイン賞金賞
- 塚田浩二 - 准教授、情報工学。イグノーベル賞音響学賞(2012年)
- 竹川佳成 - 准教授、情報科学。
- 甘利俊一 - 客員教授、神経科学。東京大学名誉教授。情報幾何学の創始者
- 細川茂樹 - 特別招聘教授。俳優・タレント・元モデル
- 上田睆亮 - 元教授。瑞宝中綬章。京都大学名誉教授
- 小野哲雄 - 元教授。情報科学。北海道大学大学院教授
- 中垣俊之 - 元教授、認知科学。世界で4人だけのイグノーベル賞2回受賞者(粘菌)。北海道大学教授(2013年~)
- 山崎晶子 - 元准教授。東京工科大学准教授(2008年~)
施設
[編集]キャンパス・設計
[編集]本部棟はPC工法による「スタジオ」と呼ばれる天井高20mの大空間を中心に、透明なガラスの間仕切りを多用した計画となっている。設計は山本理顕設計工場[18]。約100×120mの平面のボックス型5階建。
2000年(平成12年)竣工し、2002年(平成14年)日本建築学会賞作品賞を受賞[19]。2004年(平成16年)には公共建築賞最高賞を受賞[20]。
研究棟は、西側に隣接する傾斜地に2005年増築。二等辺三角形の格子壁が特徴的なデザインとなっている。設計は本部棟と同じく山本理顕設計工場が担当。
構想
[編集]- 医学部設置構想 - 民主党が政権公約(マニフェスト)にて医学部の定員を1.5倍にする構想を盛り込み、文部科学省も新設容認の検討をし始めたことを受けて可能性が議論された[21]が、函館市の財政への負担の問題などを理由に断念した[22]。
脚注
[編集]- ^ 建学の理念
- ^ 大学の基本情報
- ^ "函館圏公立大学広域連合" 函館市 2023年12月6日更新 2024年2月5日閲覧
- ^ “特報 土曜フラッシュ はこだて未来“志向”大学 開学1カ月 キャンパス活気 250人、充実の研究”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2000年5月13日)
- ^ 函館電子新聞-GENDAI COM- 社会・文化
- ^ 『函館初のインターネットカフェ、エスイーシーの「Hot Web cafe」オープン!』 函館電子新聞 2001年7月26日更新 2023年9月17日閲覧 インターネットアーカイブ
- ^ “未来大の東京サテライト開設 常駐職員に伊東前学長”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2005年5月12日)
- ^ 虎ノ門ヒルズサテライトオフィス(2018年7月6日閲覧)
- ^ 「札幌市立大・はこだて未来大 学術交流で協定締結」『日本経済新聞』朝刊2018年7月4日(北海道経済面)2018年7月6日閲覧
- ^ Yasui, Shigeya; Kimura, Kenichi (2014). “Co-creation by the university and region through designing of "Zushi-Hokki"”. Proceedings of the Annual Conference of Jssd 61: 101. doi:10.11247/jssd.61.0_101 .
- ^ IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:午前試験免除 基本情報技術者試験(FE)
- ^ “認定免除対象講座の一覧(PDF)”. 独立行政法人 情報処理推進機構. 2021年7月31日閲覧。
- ^ 産経新聞朝刊2015年12月9日「広角レンズ ITが変える 小説 執筆支援ソフト、文豪は人工知能」
- ^ きまぐれ人工知能プロジェクト作家ですのよ(公立はこだて未来大学のページ)
- ^ 「デジタル操業日誌」をApp Storeで - iTunes - Apple
- ^ 産経新聞朝刊2012年10月9日「情報の未来 第3部 スマホファースト(1)手のひらの上の仕事場」
- ^ 産経新聞「産経電子版」2017年8月31日「データから魚種判別実験 定置網漁 AIで効率化」
- ^ “きのう今日あす 地方版から”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2001年5月25日)
- ^ 日本建築学会賞 「未来大」が受賞 自然環境と一体化評価”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2002年4月18日)
- ^ “はこだて未来大 公共建築賞最高賞に 生活施設部門・国交相表彰 地域利用推進など評価”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2004年10月18日)
- ^ "医学部設置で活発意見" 函館新聞 2010年7月19日更新 2024年2月5日閲覧
- ^ "医学部誘致、工藤市長が同志社大に打診" e-Hakodate/函館新聞 2012年5月25日11:35更新 2024年2月5日閲覧
Wiki関係他プロジェクトリンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、公立はこだて未来大学に関するカテゴリがあります。
関連項目
[編集]- 星新一賞 - SF作家星新一に因む文学賞。「理系的発想から始まる文学賞」と銘打ち、日本経済新聞が主催。公立はこだて未来大学をはじめ、お茶の水女子大学、東京工業大学、国立高等専門学校機構、青山学院大学、東京造形大学、慶應義塾大学先端生命科学研究所などの教育機関が協力している。
外部リンク
[編集]- 公立はこだて未来大学
- 公立はこだて未来大学 CODE Professional Course
- FUN Information Design 公立はこだて未来大学 (FunInfoDesign) - Facebook
- 公立はこだて未来大学同窓会 WEBSITE
- 公立はこだて未来大学 同窓会 (funacjp) - Facebook
- 函館観光情報サイト"はこぶら"