シュコダ25Tr
シュコダ25Tr シュコダ25Tr イリスバス | |
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基本情報 | |
製造所 |
シュコダ・エレクトリック イリスバス(車体) |
製造年 |
2004年(試作車) 2005年 - 2014年(量産車) |
製造数 | 78両 |
主要諸元 | |
電気方式 |
直流600 V、750 V (架空電車線方式) |
設計最高速度 | 65 km/h |
車両定員 |
着席40人 定員150人 |
車両重量 | 17.4 t |
全長 | 17,800 mm |
全幅 | 2,500 mm |
全高 | 3,580 mm(集電装置含) |
床面高さ | 320 - 330 mm(乗降扉付近) |
主電動機 |
Škoda 18 ML 3350K/4 (誘導電動機) |
主電動機出力 | 240 kw |
歯車比 | 5.74 |
出力 | 240 kw |
制御装置 | VVVFインバータ制御(IGBT素子) |
備考 | 主要数値は[1][2][3][4]に基づく。 |
シュコダ25Tr(チェコ語: Škoda 25Tr)は、チェコのシュコダ・エレクトリックが開発した連節式トロリーバス車両。車体の製造はイリスバス(現在:イヴェコ・バス)が手掛けており、シュコダ25Tr イリスバス(Škoda 25Tr Irisbus)とも呼ばれる[1][2][3]。
概要
[編集]2000年代以降、シュコダグループの企業であるシュコダ・エレクトリックはバスやトロリーバスの製造を手掛ける国内外の企業と契約を結び、それらの企業が手掛ける車体を用いたトロリーバス車両の生産を実施している。その中で、イリスバス(現:イヴェコ・バス)や同社の子会社であったカロサと共に開発した車種の1つがシュコダ25Trである[1][2][3][5][6]。
全長17.8 mの連節バスで、車内全体の床上高さを抑えたノンステップバスである。主電動機はシュコダ製の誘導電動機、制御装置はたIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御方式のものが用いられるほか、電力を回収可能な回生ブレーキも搭載されており、勾配区間での走行性能が向上している。大半の電気機器は屋根上のボックス内に収納されており、メンテナンスの容易化が図られている他、イリスバス製の車体を用いた2軸バスのシュコダ24Trとの共通化が行われている。また、顧客の要望に応じて非電化区間での走行が可能なようにディーゼル発電機や充電池を設置する事も可能である[1][3]。
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後方(ウースチー・ナド・ラベム)
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屋根上(ズリーン)
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車内(ブルノ)
車体に関しては、2004年に製造された試作車はイリスバスが開発したシティバス18M(Citybus 18M)、量産車は後継モデルのシテリス18M(Citelis 18M)と同一のものが用いられている。また、後者については2007年以降サスペンションがリジッドアクスル式からフロントスイングセミアクスル式に変更されており、車体前方の低床部分の通路の幅が広く取られている[2][3][7]。
導入都市一覧
[編集]シュコダ25Trは試作車も含めて2014年までに78両が生産され、チェコやスロバキアの各都市に導入された。以下の表は、シュコダ25Trの新造車両が導入された都市を纏めたものである[2][8]。
シュコダ25Tr 導入都市一覧 | |||
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導入国 | 都市 | 導入車両数 | 備考 |
チェコ | チェスケー・ブジェヨヴィツェ (チェスケー・ブジェヨヴィツェ・トロリーバス) |
31両 | [9] |
ズリーン オトロコヴィツェ (ズリーン/オトロコヴィツェ・トロリーバス) |
12両 | 1両は試作車[10] | |
ブルノ (ブルノ・トロリーバス) |
9両 | [11] | |
ウースチー・ナド・ラベム (ウースチー・ナド・ラベム・トロリーバス) |
6両 | [12] | |
プルゼニ (プルゼニ・トロリーバス) |
5両 | [13] | |
テプリツェ (テプリツェ・トロリーバス) |
2両 | [14] | |
ホムトフ イルコフ (ホムトフ/イルコフ・トロリーバス) |
1両 | [15] | |
スロバキア | ブラチスラヴァ (ブラチスラヴァ・トロリーバス) |
6両 | |
プレショフ (プレショフ・トロリーバス) |
5両 |
ギャラリー
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d Škoda Electric s.r.o.; Irisbus; Karosa. SKODA 25Tr IRISBUS (PDF) (Report). 2022年2月23日閲覧。
- ^ a b c d e Libor Hinčica (16 February 2021). Prototyp trolejbusu Škoda 25 Tr skončil v kovošrotu (Report). Československý Dopravák. 2022年2月23日閲覧。
- ^ a b c d e Martin Harák 2015, p. 80-81.
- ^ Martin Harák 2015, p. 140.
- ^ Martin Harák 2015, p. 20.
- ^ Marcin Połom; Bohdan Turżański (2011-4). “Doświadczenia Solaris Bus & Coach w produkcji trolejbusów”. TTS Technika Transportu Szynowego (Instytut Naukowo-Wydawniczy "TTS" Sp. z o.o): 45-46 2022年2月23日閲覧。.
- ^ Radek Kapr (2008). “Výroba trolejbusů ve ŠKODĚ ELECTRIC a.s.”. Městská doprava 2: 18.
- ^ “Roster Škoda 25Tr Irisbus”. Urban Electric Transit. 2022年2月23日閲覧。
- ^ “DP města České Budějovice - trolejbusy”. SEZNAM-AUTOBUSU.cz. 2022年2月23日閲覧。
- ^ “DSZO - trolejbusy”. SEZNAM-AUTOBUSU.cz. 2022年2月23日閲覧。
- ^ “Evidence DPMB: vozy 25Tr”. BMHD. 2022年2月23日閲覧。
- ^ “DP města Ústí nad Labem - trolejbusy”. SEZNAM-AUTOBUSU.cz. 2022年2月23日閲覧。
- ^ “PMDP - trolejbusy”. SEZNAM-AUTOBUSU.cz. 2022年2月23日閲覧。
- ^ “Arriva City - trolejbusy”. SEZNAM-AUTOBUSU.cz. 2022年2月23日閲覧。
- ^ “DP měst Chomutova a Jirkova - trolejbusy”. SEZNAM-AUTOBUSU.cz. 2022年2月23日閲覧。
参考資料
[編集]- Martin Harák (2015-11-10). České trolejbusy historie a současnost, typy, technika, provoz. Praha: Grada Publishing a.s.. ISBN 978-80-247-5552-6