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スーパースリー (アニメ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スーパースリー
The Impossibles
ジャンル 変身ヒーロー
アニメ
原作 ウィリアム・ハンナ
ジョセフ・バーベラ
製作 ハンナ・バーベラ・プロダクション
放送局 アメリカ合衆国の旗CBS
日本の旗NETテレビ(現:テレビ朝日)他
放送期間 1966年9月 - 1967年1月
話数 全36話
テンプレート - ノート

スーパースリー(原題: The Impossibles)は、1966年アメリカハンナ・バーベラ・プロダクションにより制作された全36話のテレビアニメ。アメリカのCBSで1966年9月から1967年1月まで放映された。日本では、日本語吹き替え版として、NET(現・テレビ朝日)系列、東京12チャンネル(現・テレビ東京)系列、日本テレビ系列の子供向けテレビ番組、『おはよう!こどもショー』内で放映された。

他に『スーパースリー』の中間で放映されたロボットアニメ『フランケンロボ』(原題: Frankenstein Jr.)がある。本項目ではこれら2作品を順に解説する。

スーパースリー

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登場人物

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ロックバンド・スーパースリー

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普段は3人組のロック・ミュージシャン。悪者が暴れているなどの情報をもとにしたチーフからの指令で、ヒーローに変身し現場に急行、退治しに行く。変身のプロセスや、なぜ能力を持っているのかについては言及されていない。日本語版では「秘密諜報部員」とされており、主題歌でもそう歌われている。

担当楽器は3人とも絵からエレクトリックギターとわかる。高いヒールのブーツと長い髪、ビビッドな色使いは、典型的な1960年代のミュージシャン。演奏時にドラマーやベーシストはおらず、ブラス・セクションが入っている曲であっても、彼ら以外の演奏者はいない。ミュージシャンとしての活動時は、英語版タイトル「The Impossibles」のロゴが入った簡素な舞台で演奏をし、楽器のケーブルもこの舞台につながれている。変身すると、舞台も車などの移動手段として変形する。

コイル(Coil Man 通称 Coily)
声 - 関敬六/英 - ハル・スミス
二つ名はボヨヨンのコイル。腕と脚がバネでできているバネ人間。ジャンプ、体全体を使ったドリル、攻撃を跳ね除ける柔軟性などの能力を持つ。ギターは左利きで構えている。肥満体型。
フリー(Fluid Man 通称 Fluey)
声 - 石川進/英 - ポール・フリーズ
二つ名はスイスイのフリー。スーパースリーのリーダー。体が液体でできており、自由に変形できる、隙間があればどこにでも侵入出来る、水道を伝って移動する、 雨雲に変身するなどの能力を持つ。英語版ではイギリス英語、日本語版ではオネエ言葉でしゃべる。
マイト(Multi Man 通称 Multi)
声 - 愛川欽也/英 - ドン・メシック
二つ名はバラバラのマイト。自分の分身を無限に発生させることができる。 橋の代わりとして分身したり、高い所へ梯子のように移動したり、敵を撹乱するなどの能力を持つ。モップのような髪型で目は完全に隠れている。身長が高く、演奏時のギターの構えは非常に低い。
チーフ("Big D")
声 - 小杉幸司 /英 - ポール・フリーズ
情報部の上司。本名は不明。コイルのヘッドに埋め込まれているテレビモニターから指令を出すので、現場には登場しない。チーフの指令無しでもスーパースリーが活躍する話がある。

主な敵

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種類は異なるが主人公たちと同程度の特殊能力があり、それが強調されたネーミングになっているなどの特徴がある。これらは『スーパーマン』『バットマン』などアメリカのヒーロー物作品によく見られる特徴である。

  • テレビック(Tele-visitron) - リモコンを使ってテレビがあるあらゆるところへ移動できる。また、スーパースリーのメンバーを遠くに飛ばしてしまう。
  • ゴムフーセン(The Bubbler) - 壊れない泡を射出できる銃を持ち、敵を閉じ込めたり、泡に乗って移動する。
  • もぐらのサブ(The Burrower) - 頭にドリルがついている。地中を掘り進む掘削マシンを操り、銀行の金庫に忍び込む。
  • ガリガリー(Fero, the Fiendish Fiddler) - 敵をテレポートさせる効果を持った音色を出すバイオリンを操る。暴君ネロを風刺した姿で描かれている(FeroはNeroのもじり)。
  • 怪人パズラー(The Puzzler) - 体がブロック状のパズルのパーツで形成されており、組み替えることで自由に形を変らられる。
  • ペーパーマン(The Perilous Paper Man) - 体が紙で出来ており、紙飛行機に変身して移動するなど、紙製のあらゆるものに変身できる。
  • アドバルーンキング(The Insidious Inflator) - 特別な光線銃から出る光線で、ゴム風船で出来たものに生命を与えることが出来る。

その他

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ナレーター
声 - 鈴木やすし/英 - 不明

各話リスト

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No. 邦題タイトル 原題タイトル
1 冠ぬすまれおかんむり The Spinner
2 泥棒は郵便で送れ The Perilous Paper Doll
3 ピッチカソの名画 Beamatron
4 風船にのった誘拐魔 The Bubbler
5 空へもぐったもぐら The Burrower
6 タイムマシンで世界征服 Timeatron
7 クロスモッグの蒸発 Smogula
8 動物園のノミ逃走 The Sinister Speck
9 月夜にひびくガリガリー Fero, The Fiendish Fiddler
10 魔法使いと四十人のドロボー Mother Gruesome
11 指名手配のテレビック Televisatron
12 ドロボー絵描き The Diabolical Dauber
13 おれの水鉄砲はすばやい Aquator
14 悪漢ゴムチューブ The Wretched Professor Stretch
15 逃げた車はなぜ速い The Devilish Dragster
16 犬もくわないクモドロボー The Return Of The Spinner
17 パイナップル爆弾 Satanic Surfer
18 プーッとふくれりゃ熱が出る The Puzzler
19 笑ってられないケラケラマン The Scheming Spraysol
20 石頭泥棒カチカチ The Scurrilous Sculptor
21 四流バイオリン弾き The Artful Archer
22 刑務所の風船売り The Insidious Inflator
23 ドロボー灯台 The Dastardly Diamond Dazzler
24 ペーパーマンに火がついた The Return Of The Perilous Paperman
25 猫にされた魔法使い Cronella Critch The Tricky Witch
26 怪盗はつむじ風に乗って The Terrible Twister
27 悪漢ゴムチューブの脱獄 Professor Stretch Bounces Back
28 電線に乗ったどろぼう The Terrifying Tapper
29 ドロボーはつらいよ The Anxious Angler
30 ビリー・ザ・キッドの孫の孫 Billy The Kidder
31 赤ちゃんにされたドロボー The Fiendish Dr. Futuro
32 インスタント・ギャング The Infamous Mr Instant
未放送
- 邦題無し The Rascally Ringmaster
The Crafty Clutcher
The Bizarre Battler
The Not So Nice Mr Ice

主題歌と名フレーズ

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番組のオープニングとしてだけでなく、スーパースリーの演奏シーンでも歌われる。英語版ではシーンに合わせて様々な曲が演奏され歌われているが、日本語版は全て声優による日本語版主題歌が使われ、各キャラの説明の歌詞はソロで、他はユニゾンによる合唱で歌っている。日本語歌詞の作詞者は「高見一」とクレジットされているが、当時朝日ソノラマに勤務していた橋本一郎は、自身のツイッターで作詞を担当したと語っている[1]。作曲者は不詳だが、前述の橋本のツイートは広瀬健次郎と推測している[2]

2003年にはサントリー「スパチュー」の、2017年にはカルピスの「カラダカルピス」のCMソングに使われた。2019年4月からはテレビ東京系列の『ひねくれ3』のテーマ曲に使用されている。

主題歌・劇中で多用される「ラリホー」という、威勢のいいニュアンスでの掛け声が、主題歌のなかでは「ラリルレロン」とつながれたことにより、コミカルな語感として受け取られ、『ドラゴンクエストシリーズ』の呪文に使われたり、「ちびまる子ちゃん」原作で主人公のまる子が歌ったりと発展を生み出した。音響監督高桑慎一郎は、「ラリホー」は自分の造語だと著書『ケンケンと愉快な仲間たち』の中で述べているが、元々英語版に存在するもので、綴りは「Rally-Ho!」である。コイルの口癖「ムッシュムラムラ!」は、吹き替えの関敬六がよく使ったアドリブだが、このフレーズもダチョウ倶楽部ギャグとして使うなど、後年いろいろな所で耳にする名フレーズとなった。

関連作品

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フランケンロボ

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登場人物

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ジュニアくん(Buzz Conroy)
声 - 太田淑子[3][4][5]/英 - ディック・ビールス
チビッ子天才博士でフランケンロボの生みの親。特別なリモコン指輪を使い、フランケンロボを呼ぶことができる。またフランケンロボが戦いでダメージを受け故障すると、指輪の光線で応急修理が可能。
フランケンロボ(Frankenstein Jr. 通称 Frankie)
声 - 今西正男[6][7][8]/英 - テッド・キャツビー
ジュニアくんの作ったロボット。ジュニアくんの言うことを聞いて悪者たちと戦う。
ロングシタィン博士(Professor Conroy)
声 - 青野武[9][10][11]/英 - ジョン・スティーブンソン
ジュニアくんの父親。同じ博士でジョニアくんのことを理解し、一緒に研究の仕事をしたり、サポートしたり、一緒に悪者たちの事件を追う。悪者に捕まることもあるが、その都度ジュニアくんとロボに救い出される。
ナレーター
声 - 鈴木やすし/英 - 不明
両作品共通のナレーター。

各話リスト

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No. 邦題タイトル 原題タイトル
1 ショック博士の電気怪物 The Shocking Electrical Monster
2 スパイのスパイダー The Spyder Man
3 バケモノトリオ退治 Menace from the Wax Museum
4 宇宙動物園(1) Alien Brain from Outer Space part 1
5 宇宙動物園(2) Alien Brain from Outer Space part 2
6 宇宙征服者ザーゴン UFO: Unidentified Fiendish Object
7 よみがえったばけもの草 Unearthly Plant Creatures
8 金庫盗賊ガラクータ Colossal Junk Monster
9 ドクタードウデモスルの怪光線 The Incredible Aqua-Monsters
10 新バグダッドの盗賊 Gigantic Ghastly Genie
11 空の海賊ブラックバード The Birdman
12 宇宙の大魔王 Invasion of the Robot Creatures
13 スパイのブラックリスト The Manchurian Menace
14 モンスター博士のわるだくみ The Mad Monster Maker
15 化け物の手下はたよりにならない Pilfering Putty Monster
16 お化け退治 The Spooktaculars
未放送
- 邦題無し Deadly Living Images
The Monstermobile

日本語版スタッフ

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  • 演出 - 高桑慎一郎
  • 翻訳 - 岡真一
  • 制作 - 千代田プロダクション
NET 金曜19:30 - 20:00枠
前番組 番組名 次番組
スーパースリー
(1967.9.8 - 1968.1.5)

脚注

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  1. ^ hashimotoichi23のツイート(762737016219971584)
  2. ^ hashimotoichi23のツイート(854966681575149568)
  3. ^ 『声優事典』キネマ旬報社、1994年、200頁。ISBN 4-87376-089-5 
  4. ^ 『声優事典 第二版』キネマ旬報社、1996年、363頁。ISBN 4-87376-160-3 
  5. ^ 『声優名鑑』成美堂出版、1999年、50頁。ISBN 4-415-00878-X 
  6. ^ 『声優事典』キネマ旬報社、1994年、25頁。ISBN 4-87376-089-5 
  7. ^ 『声優事典 第二版』キネマ旬報社、1996年、40頁。ISBN 4-87376-160-3 
  8. ^ 『声優名鑑』成美堂出版、1999年、361頁。ISBN 4-415-00878-X 
  9. ^ 『声優事典』キネマ旬報社、1994年、10頁。ISBN 4-87376-089-5 ※「ハイシュタイン博士」と表記
  10. ^ 『声優事典 第二版』キネマ旬報社、1996年、10-11頁。ISBN 4-87376-160-3 ※「ハイシュタイン博士」と表記
  11. ^ 『声優名鑑』成美堂出版、1999年、328頁。ISBN 4-415-00878-X  ※「ハイシュタイン博士」と表記