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デャンフレス・ドウグラス・シャガス・マトス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ドウグラス
名前
本名 デャンフレス・ドウグラス・シャガス・マトス
Dyanfres Douglas Chagas Matos
愛称 ドグ
ラテン文字 DOUGLAS
基本情報
国籍 ブラジルの旗 ブラジル
生年月日 (1987-12-30) 1987年12月30日(36歳)
出身地 マラニョン州モーロスポルトガル語版
身長 184cm
体重 80kg
選手情報
ポジション FW(CF)
利き足 左足
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2006-2008 ブラジルの旗 モト・クルブ
2008 ブラジルの旗 マドゥレイラEC 8 (1)
2009-2013 ブラジルの旗 トンベンセFC
2009-2010 ブラジルの旗 フィゲイレンセFC (loan) 23 (12)
2010-2013 日本の旗 徳島ヴォルティス (loan) 92 (24)
2014-2015 日本の旗 徳島ヴォルティス 13 (0)
2014 日本の旗 京都サンガF.C. (loan) 17 (5)
2015 日本の旗 サンフレッチェ広島 (loan) 33 (21)
2016-2018 アラブ首長国連邦の旗 アル・アインFC 30 (19)
2018 トルコの旗 アランヤスポル 14 (5)
2018-2019 日本の旗 清水エスパルス 45 (25)
2020-2021 日本の旗 ヴィッセル神戸 44 (14)
2022-2023 日本の旗 柏レイソル 17 (4)
通算 336 (130)
1. 国内リーグ戦に限る。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

デャンフレス・ドウグラス・シャガス・マトス(Dyanfres Douglas Chagas Matos、1987年12月30日 - )は、ブラジルマラニョン州モーロスポルトガル語版出身の元プロサッカー選手。現役時代のポジションはフォワード(センターフォワード)。

経歴

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初期

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マラニョン州モーロスポルトガル語版出身[1]。2004年17歳でプロ選手としてのキャリアを始め[2]、2008年モト・クルブ・ジ・サン・ルイスカンピオナート・マラニェンセ優勝に貢献した[1]。2008年にはマドゥレイラECでもプレーしている。

2009年、その将来性を買われトンベンセFCがモト・クルブからパス(保有権)を買い取り、フィゲイレンセFCへ移籍した[1]。ただトップチームでは活躍できず、Bチームでの成績により2010年も引き続きフィゲイレンセと契約したが、同年6月契約を打ち切られる[1][3]

徳島ヴォルティス

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2010年7月、得点力不足を補うため補強をしていた徳島ヴォルティスへ期限付き移籍する。なおパスは引き続きトンベンセFCが所有しており、当初の登録名は「ドゥグラス」[4]。翌2011年も引き続き在籍、この年から登録名を「ドウグラス」に変えている[5]佐藤晃大津田知宏高崎寛之の控えとして活躍していたが、特にその活躍が目立ったのが2013年で、チームのJ1昇格プレーオフ勝利に貢献した[6][7]

2014年から徳島へ完全移籍[8]。なおフェデラティブ・ライツ(選手を各サッカー協会へ選手登録する権利)が100%徳島、エコノミック・ライツ(経済権:肖像権や移籍金を獲得する権利)が51%徳島・49%トンベンセ所有[9]。この年、徳島は初めてのJ1を戦ったが低迷し、ドウグラスは13試合で無得点と結果が残せず[10]、チームがフアン・エステバン・ベレスアドリアーノ・フェヘイラ・マルティンスを補強すると、外国人枠の関係から出場機会が無くなった。

京都サンガF.C.

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2014年7月、京都サンガF.C.へ期限付き移籍した[10]。移籍早々ゴールを決めたものの、直ぐに怪我で離脱してしまった。ドウグラスは復帰後も京都の主力として活躍したが[7]、京都はJ1昇格プレーオフ圏内の6位以内には届かなかった。期限付き移籍期間は延長されず、京都との契約は満了となった。

サンフレッチェ広島F.C

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2015年、サンフレッチェ広島F.Cへ期限付き移籍で加入する。広島側は2013年夏の時点で補強候補としてドウグラスをリストアップしており[11]、退団した石原直樹に代わる得点源として期待されての獲得となった[12]。第1節のヴァンフォーレ甲府戦でのJ1初ゴールを皮切りに目を見張る活躍を見せ、シャドーのポジションでレギュラーを勝ち取った。最終的に、大久保嘉人に続いて2位の21得点を記録し、Jリーグベストイレブンに選出された。

この活躍により広島も契約延長のオファーを出したものの、移籍金の交渉が不調に終わり、2016年1月に契約満了に伴い広島を退団。

UAE・トルコ

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2016年、UAEアル・アインへ完全移籍した。

2018年2月にトルコ1部のアランヤスポルに完全移籍。

清水エスパルス

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2018年7月に清水エスパルスに完全移籍[13]。3シーズンぶりの日本でのプレーとなる。7月22日の第17節ガンバ大阪戦に後半から途中出場し、移籍後初ゴールを決めた。10月7日、J1第29節・ジュビロ磐田との静岡ダービーでは北川航也と共に2得点を挙げ、5-1での勝利に貢献[14]。11月10日、J1第32節・名古屋グランパスエイト戦で、後半20分にヘディングで追加点を挙げた。加入後13試合目で10得点を達成すると同時に、清水では2010年以来となる1シーズン2人の二桁得点を達成[15]。J1第34節・V・ファーレン長崎戦で、金子翔太がシーズン10得点目を挙げたことで、北川・ドウグラス・金子の3人が、1998年以来となる1シーズン3人の二桁得点を達成。チームも2013年以来となる一桁順位でリーグ戦を終えた[16]

2019シーズン開幕前の1月24日、静岡市内の病院で検査した結果、不整脈の症状が見られ、治療のためブラジルへ一時帰国することが発表された[17]。2月に再来日した後、中国2部長春亜泰足球倶楽部から違約金を満額支払う高額オファーが届いたことが報じられたが、清水に残留[18][19]。3月31日、J1第5節・湘南ベルマーレ戦で復帰した[20]。その後、J1第12節・大分トリニータ戦で、相手GKに倒されて得たPKを自ら決めて今シーズンのリーグ戦初得点を挙げる[21] と、第17節・サガン鳥栖戦まで6試合連続弾を決め[22]、1995年にマルコ・アウレーリョ・シルバ・ブジサニが達成したクラブ記録である6試合連続得点に並んだ。第18節・ヴィッセル神戸戦で前半26分に北川のゴールをアシストすると、後半23分に自らもヘディングで決勝ゴールを挙げた。この得点でクラブ新記録となる7試合連続得点を達成[23]。第19節・ガンバ大阪戦では無得点に終わり、フリオ・サリナスが持つJ1記録である8試合連続得点に並ぶことはできなかった[24]

ヴィッセル神戸

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2020年1月11日にヴィッセル神戸への完全移籍が発表された。背番号は清水時代と同じく49番[25]ゼロックススーパーカップ横浜F・マリノス戦では、移籍後初ゴールとなる先制点を決めて優勝に貢献した[26]。7月8日のサガン鳥栖戦でアンドレス・イニエスタからの浮き球のパスを受け、移籍後リーグ戦初ゴールとなる決勝ゴールを決めた[27]。神戸での2年間は共に7得点を決めた。

柏レイソル

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2021年12月27日に柏レイソルへの完全移籍が発表された[28]。2022年2月27日、J1リーグ第2節横浜F・マリノス戦で加入後初ゴールを決めた[29]。しかしその後は怪我に苦しみ、同シーズンは10試合4ゴールに留まると、翌2023シーズンは僅か7試合の出場に終わり、シーズン終了後に契約満了が発表された[30]

2024年2月16日、現役を引退することが発表された[31]


個人成績

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国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
ブラジル リーグ戦 ブラジル杯オープン杯 期間通算
2006 モト・クルブ
2007
2008
2008 マドゥレイラ
2009 フィゲイレンセ 7 1
2010 1 0
日本 リーグ戦 リーグ杯天皇杯 期間通算
2010 徳島 30 J2 13 4 - 2 0 15 4
2011 9 22 4 - 0 0 22 4
2012 28 4 - 1 1 29 5
2013 29 12 - 1 1 30 13
2014 J1 13 0 2 2 1 1 16 3
京都 11 J2 17 5 - - 17 5
2015 広島 9 J1 33 21 3 0 3 1 39 22
UAE リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
2015-16 アル・アイン 9 AGL 10 9 0 0 - 10 9
2016-17 12 6 5 4 - 17 10
2017-18 8 4 5 5 - 13 9
トルコ リーグ戦 トルコ杯オープン杯 期間通算
2017-18 アランヤスポル 55 TSL 14 5 - - 14 5
日本 リーグ戦 リーグ杯天皇杯 期間通算
2018 清水 49 J1 15 11 - - 15 11
2019 30 14 2 1 4 0 36 15
2020 神戸 23 7 0 0 - 23 7
2021 21 7 3 2 2 0 26 9
2022 10 4 1 0 0 0 11 4
2023 7 0 1 0 1 0 9 0
通算 ブラジル
日本 J1 129 57 12 5 11 2 152 64
日本 J2 132 36 - 4 2 136 38
UAE AGL 30 19 10 9 - 40 28
トルコ TSL 14 5 - - 14 5
総通算 305 117 22 14 15 4 342 135
(注)通算にブラジルリーグを含んでいない

その他公式戦

国際大会個人成績 FIFA
年度 クラブ 背番号 出場 得点 出場 得点
AFCACLクラブW杯
2015 広島 9 - 4 2
2016 アル・アイン 14 5 -
2017 2 0 -
2020 神戸 49 7 1[注釈 1] -
通算 AFC 23 6 4 2
  • Jリーグ初出場 - 2010年7月25日 J2第19節対東京ヴェルディ戦(西が丘
    • 先発出場、12分警告、78分佐藤晃大と途中交代
  • Jリーグ初得点 - 2010年8月22日 J2第23節対ギラヴァンツ北九州戦(鳴門大塚
    • 71分佐藤晃大と途中交代出場、87分ゴール
  • ハットトリック - 2015年8月29日 J1・2nd第9節対名古屋グランパス戦(Eスタ

タイトル

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クラブ

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サンフレッチェ広島
アル・アインFC
ヴィッセル神戸

個人

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脚注

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注釈

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  1. ^ 実際には計8試合に出場し2得点を挙げたが、第1節のジョホール・ダルル・タクジムFC戦が無効試合となった。

出典

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  1. ^ a b c d Atacante Douglas e dispensado do Figueirense”. meufigueira.com (2010年6月24日). 2015年1月21日閲覧。
  2. ^ 【駆けろ新戦力】<2>FW ドウグラス(27)=徳島 「成功」へ磨いたヘッド” (2015年1月30日). 2015年2月2日閲覧。
  3. ^ Atacante Douglas renova contrato com o Figueirense ate o final de 2010”. zh.clicrbs.com (2010年1月3日). 2015年1月21日閲覧。
  4. ^ ヴォルティス、ブラジル人FW獲得 期限付き移籍”. 徳島新聞 (2010年7月6日). 2015年1月21日閲覧。
  5. ^ ドウグラス選手 期限付き移籍期間延長のお知らせ”. J's GOAL (2011年1月16日). 2015年1月21日閲覧。
  6. ^ ドウグラス 斉藤大介”. J's GOAL (2013年12月8日). 2015年1月21日閲覧。
  7. ^ a b 選手インタビュー”. 京都サンガFC公式 (2014年10月15日). 2015年1月21日閲覧。
  8. ^ 【徳島】GK松井とドウグラスが完全移籍”. ニッカンスポーツ (2014年1月10日). 2015年1月21日閲覧。
  9. ^ 【検証】移籍金ビジネス。代理人に聞く、Jクラブが選手の“売って”儲ける方法”. フットボールチャンネル (2014年5月8日). 2015年9月20日閲覧。
  10. ^ a b 徳島FWドウグラスが京都に期限付き移籍”. ゲキサカ (2014年7月23日). 2015年1月21日閲覧。
  11. ^ サポーターズカンファレンス議事録”. サンフレッチェ広島 (2015年1月). 2015年1月21日閲覧。
  12. ^ 徳島のドウグラスにオファー”. 中国新聞 (2014年12月31日). 2015年1月21日閲覧。
  13. ^ ドウグラス選手(アランヤスポル/トルコ) 完全移籍にて加入決定のお知らせ”. 清水エスパルス (2018年7月13日). 2018年7月14日閲覧。
  14. ^ ドウグラスと北川がそれぞれ2発!清水が大量5ゴールで磐田との“静岡ダービー”を制す”. ゲキサカ (2018年10月7日). 2018年12月3日閲覧。
  15. ^ 清水が残留、北川&ドウグラス8季ぶり2人2桁得点”. 日刊スポーツ (2018年11月10日). 2018年12月3日閲覧。
  16. ^ 清水 躍進8位 金子10号で20年ぶり“2桁スリー””. Sponichi Annex (2018年12月2日). 2018年12月3日閲覧。
  17. ^ ドウグラス選手の治療による一時帰国について』(プレスリリース)清水エスパルス、2019年1月24日https://www.s-pulse.co.jp/news/detail/41881/2019年5月14日閲覧 
  18. ^ 清水FWドウグラス 中国2部・長春亜泰からオファー GM「全力で慰留」”. Sponichi Annex (2019年2月22日). 2019年5月14日閲覧。
  19. ^ 【清水】FWドウグラス、長春亜泰から獲得オファーも残留へ”. スポーツ報知 (2019年2月25日). 2019年5月14日閲覧。
  20. ^ 【清水】ドウグラス復帰も3失点完敗…14年ぶり開幕5戦未勝利”. スポーツ報知 (2019年4月1日). 2019年5月14日閲覧。
  21. ^ 清水、新体制初戦で連敗止めるも降格圏脱出ならず。大分は7戦無敗”. FOOTBALL CHANNNEL (2019年5月18日). 2019年7月26日閲覧。
  22. ^ “神の子”降臨…トーレス4分間2ゴールの鳥栖が清水を4発撃破!!連敗ストップで最下位脱出”. ゲキサカ (2019年6月30日). 2019年7月26日閲覧。
  23. ^ 【清水】ドウグラス、クラブのJ1新7戦連発!次節G大阪戦でのJタイ記録に王手”. スポーツ報知 (2019年7月7日). 2019年7月26日閲覧。
  24. ^ 清水ドウグラスは無得点、J1タイ8戦連発ならず”. 日刊スポーツ (2019年7月13日). 2019年7月26日閲覧。
  25. ^ FWドウグラス選手 清水エスパルスより完全移籍加入のお知らせ ヴィッセル神戸 2020年1月11日
  26. ^ 神戸が打ち合いからのPK戦制す!!横浜FMを下しゼロックス杯初制覇”. ゲキサカ (2020年2月8日). 2020年5月3日閲覧。
  27. ^ 神戸・イニエスタ 華麗アシストで初勝利呼んだ!浮き球でドウグラスへ“ホットライン””. www.sponichi.co.jp (2020年7月9日). 2020年7月9日閲覧。
  28. ^ ドウグラス選手 移籍加入のお知らせ』(プレスリリース)柏レイソルhttps://www.reysol.co.jp/news/topteam/034611.html2021年12月27日閲覧 
  29. ^ 【写真】今季加入したドウグラスも初ゴール。細谷とともに献身的な守備でもチームを支えている(写真◎J.LEAGUE) - サッカーマガジンWEB”. soccermagazine.jp. 2024年2月16日閲覧。
  30. ^ Inc, SEESAW GAME (2023年12月20日). “柏、FWドウグラスとの契約満了を発表「この2年間本当にありがとうございました」”. サッカーキング. 2024年2月16日閲覧。
  31. ^ 2015年広島で21発のドウグラスが現役引退…計6つのJクラブでプレー、昨季限りで柏退団(超WORLDサッカー!)”. Yahoo!ニュース. 2024年2月16日閲覧。

参考資料

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関連項目

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外部リンク

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