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パッションダンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パッションダンス
第66回鳴尾記念出走時(2013年6月1日)
欧字表記 Passion Dance[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2008年4月9日(16歳)[1]
抹消日 2017年5月17日[2]
ディープインパクト[1]
キッスパシオン[1]
母の父 ジェイドロバリー[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 金子真人ホールディングス(株)[1]
調教師 友道康夫栗東[1]
競走成績
生涯成績 22戦7勝[1]
獲得賞金 1億9707万7000円[1]
勝ち鞍
GIII 新潟大賞典 2013年・2016年
GIII 新潟記念 2015年
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パッションダンス(欧字名:Passion Dance2008年4月9日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍に2013年2016年新潟大賞典2015年新潟記念

馬名の由来は、「情熱のダンス」[3]

経歴

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2008年4月9日北海道安平町ノーザンファームで生産。2008年のセレクトセールサラブレッド当歳部門に上場され、金子真人ホールディングス(株)によって9450万円で落札[4]。ノーザンファーム早来牧場にて育成調教が施され[5]栗東トレーニングセンター友道康夫厩舎に預けられる[6]

条件戦

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2011年2月26日阪神競馬場新馬戦ウンベルト・リスポリを鞍上に据えてデビュー勝ちを果たす[6]。その後、京都新聞杯GII)で6着になった後[7]、右脚のトモ骨折、さらにの不安もあり1年以上休養を余儀なくされた[5]。復帰後、条件戦で3連勝を記録して2012年、4歳の冬でサンタクロースハンデキャップ(1600万下)を勝利、オープンクラスへの昇格を達成した[8]

重賞挑戦

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昇格後初参戦の小倉大賞典2013年2月17日GIII)では単勝1番人気に支持されたものの、5着敗退[8]中日新聞杯GIII)で4着となった後、臨んだ新潟大賞典GIII)にて最後の直線2番手の好位から抜け出し[9]、追い上げてきたアドマイヤタイシをハナ差で凌いで勝利[10][11]、通算5勝目、4度目の挑戦で重賞初制覇を達成した[11][12]。続いて単勝1番人気の身で鳴尾記念GIII)に出走したが6着敗退し、放牧[13]。しかしアクシデントに見舞われ1年半出走することができなかった[13]

6歳の冬、2014年12月6日金鯱賞GII)で復帰、以降コンスタントに出走するが、上位に食い込むことはなかった[14]。復帰後7戦目、新潟記念(2015年9月6日、GIII)にミルコ・デムーロとともに出走。最後の直線では3番手から[15]、早めに抜け出していた柴田大知騎乗のマイネルミラノを外から追い[16]、ゴール板に鼻面をそろえて通過[16]写真判定の結果、アタマ差先着し勝利し重賞2勝目を挙げた[16][17]。その後、間を空け金鯱賞(GII)に出走するが7着に敗れた[18]

ダート連戦

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8歳となった2016年、路線変更しダートグレード競走JpnI川崎記念に出走するが、優勝したホッコータルマエに6.8秒差をつけられた大差で敗れ[8]、ダートで連戦し続いてGIフェブラリーステークス三浦皇成を鞍上に参戦するが[19]、優勝したモーニンから6.9秒差[20]、15着コーリンベリー松山弘平騎乗)にも大差をつけられた最下位に敗れた[20]

芝復帰、故障により引退

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フェブラリーステークス出走から間隔を設けて、5月8日の新潟大賞典(GIII)に出走[21]。単勝10番人気の評価を受け、津村明秀を鞍上に迎えた[21]。最後の直線3番手の好位から[21]、残り200メートルあたりで、前を行くメイショウナルト、マイネルミラノをかわし先頭に立ち[22]、そのまま後方を突き放し勝利、重賞3勝目[22]、2013年以来の3年ぶり2度目の新潟大賞典勝利を果たした[21][22]。続いて6月4日の鳴尾記念(GIII)で4着に敗退[23][24]。その後、新潟記念の連覇を目指して調整されていた[23]。しかし放牧先で後肢骨折を発症し、ボルトを3本入れる手術を受けて早来町のノーザンファームで療養[23]。およそ1年間出走することはなかった[24]

骨折から復帰することなく、2017年5月17日付けで競走馬登録を抹消し引退[24]。北海道苫小牧市ノーザンホースパークにて乗馬となる予定であった[25][24]。しかし、牧場側と馬主の配慮から現在、ホーストラスト北海道で余生を過ごしている[26]

競走成績

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以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[14]

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2011.02.26 阪神 3歳新馬 芝2000m(良) 16 3 6 002.70(1人) 01着 R2:04.3(35.1) -0.2 0U.リスポリ 56 (マーベラスバロン) 488
0000.05.07 京都 京都新聞杯 GII 芝2200m(良) 15 5 9 018.70(6人) 06着 R2:13.7(33.8) -0.2 0福永祐一 56 クレスコグランド 484
2012.06.30 中京 3歳上500万下 芝2200m(良) 15 2 2 006.60(4人) 05着 R2:11.6(34.7) -0.1 0小牧太 57 ラニカイツヨシ 510
0000.07.29 新潟 3歳上500万下 芝2400m(良) 18 2 4 001.90(1人) 01着 R2:26.2(35.2) -0.4 0内田博幸 57 (エイダイポイント) 514
0000.12.01 阪神 再度山特別 1000万下 芝2000m(良) 12 6 7 002.30(1人) 01着 R2:00.0(35.8) -0.2 0C.ウィリアムズ 56 (コンカラン) 510
0000.12.23 阪神 サンタクロースH 1600万下 芝2000m(良) 14 5 7 003.10(1人) 01着 R2:02.8(35.5) -0.0 0川田将雅 56 (ミルドリーム) 510
2013.02.17 小倉 小倉大賞典 GIII 芝1800m(良) 16 1 1 003.50(1人) 05着 R1:46.7(35.2) -0.3 0川田将雅 55 ヒットザターゲット 512
0000.03.09 中京 中日新聞杯 GIII 芝2000m(良) 18 2 3 008.20(4人) 04着 R2:00.0(35.5) -0.4 0川田将雅 55 サトノアポロ 512
0000.05.05 新潟 新潟大賞典 GIII 芝2000m(良) 16 6 11 012.20(6人) 01着 R1:56.9(34.3) -0.0 0藤岡康太 55 (アドマイヤタイシ) 506
0000.06.01 阪神 鳴尾記念 GIII 芝2000m(良) 16 7 14 003.50(1人) 06着 R1:59.2(34.9) -0.3 0C.ウィリアムズ 56 トウケイヘイロー 508
2014.12.06 中京 金鯱賞 GII 芝2000m(良) 17 8 15 145.3(17人) 14着 R2:00.9(37.2) -2.1 0内田博幸 56 ラストインパクト 518
2015.01.04 中山 中山金杯 GIII 芝2000m(良) 17 8 17 094.4(15人) 04着 R1:58.3(34.7) -0.5 0内田博幸 56 ラブリーデイ 514
0000.01.25 中山 AJCC GII 芝2200m(良) 17 2 4 024.70(6人) 08着 R2:14.1(34.3) -0.5 0戸崎圭太 56 クリールカイザー 518
0000.03.14 中京 中日新聞杯 GIII 芝2000m(良) 18 4 7 016.90(7人) 04着 R2:01.7(36.2) -0.5 0松田大作 56 ディサイファ 516
0000.05.10 新潟 新潟大賞典 GIII 芝2000m(良) 16 6 11 008.70(4人) 07着 R2:00.0(33.7) -0.4 0丸山元気 56 ダコール 518
0000.08.09 小倉 小倉記念 GIII 芝2000m(良) 17 1 1 007.30(4人) 06着 R1:58.4(36.2) -0.4 0藤岡佑介 56 アズマシャトル 510
0000.09.06 新潟 新潟記念 GIII 芝2000m(稍) 18 2 3 009.10(6人) 01着 R1:58.2(34.3) -0.0 0M.デムーロ 56 マイネルミラノ 512
0000.12.05 中京 金鯱賞 GII 芝2000m(良) 12 7 9 013.00(7人) 07着 R1:59.2(35.1) -0.4 0M.デムーロ 56 ミトラ 522
2016.01.27 川崎 川崎記念 JpnI ダ2100m(良) 13 8 13 020.40(6人) 10着 R2:20.9(44.4) -6.8 0M.デムーロ 57 ホッコータルマエ 518
0000.02.21 東京 フェブラリーS GI ダ1600m(重) 16 1 1 144.8(14人) 16着 R1:40.9(41.1) -6.9 0三浦皇成 57 モーニン 518
0000.05.08 新潟 新潟大賞典 GIII 芝2000m(良) 16 5 9 019.4(10人) 01着 R1:57.8(34.5) -0.3 0津村明秀 57 フルーキー 518
0000.06.04 阪神 鳴尾記念 GIII 芝2000m(良) 14 5 7 006.30(4人) 04着 01:57.8(35.1) -0.2 0M.デムーロ 56 サトノノブレス 516

新潟競馬場での出走

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以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[14]

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場) オッズ

(人気)

着順 タイム

(上がり3F)

騎手 斤量[kg] 1着馬(2着馬)
2012.07.29 新潟 3歳以上500万下 芝2400m(良) 001.90(1人) 01着 02:26.2(35.2) 内田博幸 57 (エイダイポイント)
2013.05.05 新潟 新潟大賞典 GIII 芝2000m(良) 012.20(6人) 01着 01:56.9(34.3) 藤岡康太 55 (アドマイヤタイシ)
2015.05.10 新潟 新潟大賞典 GIII 芝2000m(良) 008.70(4人) 07着 02:00.0(33.7) 丸山元気 56 ダコール
0000.09.06 新潟 新潟記念 GIII 芝2000m(稍) 009.10(6人) 01着 01:58.2(34.3) M.デムーロ 56 マイネルミラノ
2016.05.08 新潟 新潟大賞典 GIII 芝2000m(良) 019.4(10人) 01着 01:57.8(34.5) 津村明秀 57 フルーキー

新潟競馬場では5回出走し、全7勝の内の4勝を挙げた[14]

新潟大賞典2回、新潟記念を制覇し、新潟競馬場の重賞3勝を記録[22]。これは1981年1982年アラブ王冠1983年セイユウ記念を制したダイドルマン[22]。1996年の新潟大賞典、福島記念(新潟競馬場での代替開催)と1997年の新潟大賞典を制したマイヨジョンヌと並んだ史上最多タイの記録である[22]

血統表

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パッションダンス血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

ディープインパクト
2002 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ウインドインハーヘア
Wind in Her Hair
1991 鹿毛
Alzao Lyphard
Lady Rebecca
Burghclere Busted
Highclere

キッスパシオン
1993 栗毛
*ジェイドロバリー
1987 黒鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Number Nijinsky II
Special
母の母
*レッツキス
1982 黒鹿毛
Lyphard Northern Dancer
Goofed
Limoya Riva Ridge
Peronelle
母系(F-No.) (FN:20-a) [§ 3]
5代内の近親交配 Lyphard 4×3=18.75%, Northern Dancer 5×5・4=12.50% [§ 4]
出典
  1. ^ [27]
  2. ^ [28]
  3. ^ [27]
  4. ^ [27]


脚注

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o パッションダンス”. JBISサーチ. 2020年4月10日閲覧。
  2. ^ “パッションダンスが引退、乗馬へ”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI). https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_11757.html 2020年5月3日閲覧。 
  3. ^ 競走馬情報パッションダンス”. 日本中央競馬会. 2020年4月30日閲覧。
  4. ^ 売却成績|セレクトセール サラブレッド 当歳”. JBISサーチ. 2020年5月3日閲覧。
  5. ^ a b 新潟大賞典 G3 | 重賞ウイナーレポート”. 競走馬のふるさと案内所. 2020年5月3日閲覧。
  6. ^ a b 3歳新馬|2011年02月26日 | 競馬データベース”. netkeiba.com. 2020年5月3日閲覧。
  7. ^ 京都新聞杯|2011年05月07日 | 競馬データベース”. netkeiba.com. 2020年5月3日閲覧。
  8. ^ a b c パッションダンス”. netkeiba.com. 2023年3月21日閲覧。
  9. ^ 新潟大賞典|2013年05月05日 | 競馬データベース”. netkeiba.com. 2020年5月3日閲覧。
  10. ^ “【新潟大賞典】パッションダンス重賞初V|競馬ニュース”. 競馬予想のウマニティ! - サンスポ&ニッポン放送公認SNS. https://umanity.jp/racedata/race_newsdet.php?nid=30378 2020年5月3日閲覧。 
  11. ^ a b “【新潟大賞典】パッションが重賞初制覇”. デイリースポーツ. https://www.daily.co.jp/horse/2013/05/05/0005963836.shtml 2020年5月3日閲覧。 
  12. ^ 【新潟大賞典(GIII)】(新潟)~パッションダンス 重賞初制覇”. 競馬実況web. ラジオNIKKEI. 2020年5月3日閲覧。
  13. ^ a b “パッションダンスなど、先週の入厩情報/栗東トレセンニュース | 競馬ニュース”. netkeiba.com. https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=91848 2020年5月3日閲覧。 
  14. ^ a b c d パッションダンス | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月30日閲覧。
  15. ^ 新潟記念|2015年09月06日 | 競馬データベース”. netkeiba.com. 2020年5月3日閲覧。
  16. ^ a b c “【新潟記念】パッションダンスが接戦制してV”. サンケイスポーツ. (2015年9月6日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20150906/ope15090615570008-n1.html 2020年5月3日閲覧。 
  17. ^ “【新潟記念】(新潟)~パッションダンスが重賞2勝目を挙げる”. 競馬実況 (ラジオNIKKEI). http://www.radionikkei.jp/keiba/post_6820.html 2020年5月3日閲覧。 
  18. ^ 金鯱賞|2015年12月05日 | 競馬データベース”. netkeiba.com. 2020年5月3日閲覧。
  19. ^ “【フェブラリー】パッションダンス、砂に再挑戦|競馬ニュース”. 競馬予想のウマニティ! - サンスポ&ニッポン放送公認SNS. https://umanity.jp/racedata/race_newsdet.php?nid=1870777 2020年5月3日閲覧。 
  20. ^ a b フェブラリーS|2016年02月21日 | 競馬データベース”. netkeiba.com. 2020年5月3日閲覧。
  21. ^ a b c d “パッションダンスが新潟重賞3勝目/新潟大賞典|極ウマ・プレミアム”. 日刊スポーツ. https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=1644306&year=2016&month=05&day=09 2020年5月3日閲覧。 
  22. ^ a b c d e f “【新潟大賞典】パッションダンスが3年ぶりV”. サンケイスポーツ. (2016年5月8日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20160508/ope16050815410004-n1.html 2020年5月3日閲覧。 
  23. ^ a b c “パッションダンス骨折…友道師「復帰には時間がかかりそう」”. スポーツニッポン. https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2016/08/18/kiji/K20160818013186700.html 2020年5月3日閲覧。 
  24. ^ a b c d パッションダンスが引退|ニュース”. サラブレモバイル. 2020年5月3日閲覧。
  25. ^ “重賞3勝パッションダンス抹消、北海道で乗馬へ|極ウマ・プレミアム”. 日刊スポーツ. https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=1824917&year=2017&month=05&day=17 2020年5月3日閲覧。 
  26. ^ パッションダンス”. NPO法人ホーストラスト北海道. 2020年5月3日閲覧。
  27. ^ a b c 血統情報:5代血統表|パッションダンス”. JBISサーチ. 2023年3月24日閲覧。
  28. ^ パッションダンス - Passion Dance - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2023年3月24日閲覧。

外部リンク

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