ボビー・ウィット

ボビー・ウィット
*Bobby Witt*
基本情報
国籍	アメリカ合衆国
出身地	バージニア州アーリントン
生年月日	1964年5月11日（60歳）
身長; 体重	6' 2" ＝約188 cm; 205 lb ＝約93 kg
選手情報
投球・打席	右投右打
ポジション	投手
プロ入り	1985年ドラフト1巡目（全体3位）
初出場	1986年4月10日
最終出場	2001年10月7日
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
	オクラホマ大学; テキサス・レンジャーズ（1986 - 1992）; オークランド・アスレチックス（1992 - 1994）; フロリダ・マーリンズ（1995）; テキサス・レンジャーズ（1995 - 1998）; セントルイス・カージナルス（1998）; タンパベイ・デビルレイズ（1999）; クリーブランド・インディアンス（2000）; アリゾナ・ダイヤモンドバックス（2001）;
	この表について

ロバート・アンドルー・ウィット（Robert Andrew Witt, 1964年 5月11日 - ）は、アメリカ合衆国バージニア州アーリントン出身の元プロ野球選手（投手）。右投右打。

経歴

1982年のMLBドラフトでシンシナティ・レッズから7巡目に指名を受けるが契約せず、オクラホマ大学に進学。1985年のMLBドラフトでテキサス・レンジャーズから1巡目（全体3位）に指名を受け入団。

1986年の開幕から先発ローテーション入りし11勝、174奪三振を記録するが、一方でリーグ最多の143四球と制球が荒れていた。

翌年の1987年もリーグ最多の140四球と荒れて、1990年まで5年連続100四球以上と制球が荒れていた。1987年8月2日には「1イニング4奪三振」の珍記録を達成。また、1987年シーズン終盤に初めて完投するまで、「メジャー初登板から55試合連続で先発しながら完投なし」というメジャーリーグワースト記録を作ってしまった。

1988年シーズン当初は散々な成績でマイナー降格を経験したが、再昇格後は急成長し、9試合連続完投を記録。当時のチーム記録にあと1と迫るものであった。

1990年は17勝・221奪三振と自己最高の成績を残すが、1991年は故障に終わった。

1992年8月31日に、ホセ・カンセコとのトレードでルーベン・シエラ、ジェフ・ラッセルと共にオークランド・アスレチックスへ移籍。

1994年は開幕投手を務め、6月23日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦で、14奪三振1安打無四球完封という準完全試合を記録。1994年から1995年のMLBストライキ中断でシーズン終了後フリーエージェントとなり、フロリダ・マーリンズと契約。

1995年は打線の援護に恵まれず、勝ち星がつかなかったが、8月8日に2人の後日発表選手（うち1人はスコット・ポドセドニック）とのトレードでワイルドカード争いに加わった古巣のレンジャーズに復帰。

1996年は防御率5.42ながら強力打線の援護で16勝を挙げ、レンジャーズの球団初の地区優勝に貢献。しかしチームはニューヨーク・ヤンキースとのディビジョン・シリーズで敗退した。

1997年6月30日にはインターリーグの試合で本塁打を放ち、アメリカンリーグに指名打者制度ができた1973年以降で初の「本塁打を記録したアメリカンリーグの投手」となり、その時のバットはアメリカ野球殿堂に贈られた。

1998年は不振により、6月23日にセントルイス・カージナルスへ放出され、それ以降はタンパベイ・デビルレイズ、クリーブランド・インディアンス、アリゾナ・ダイヤモンドバックスと渡り歩いた。

ダイヤモンドバックスでは目立った活躍が無かったが、ヤンキースとのワールドシリーズに出場、チャンピオンリングを手に入れた。これを最後に現役を引退した。

人物

長女ニッキーの夫はジェームズ・ラッセル^[1]^[2]、二女キアナの夫はザック・ニール^[3]^[2]、三女シャーリーの夫はコーディ・トーマスである^[4]^[2]。
息子のボビー・ウィット・ジュニアは2000年生まれの遊撃手で、2019年のMLBドラフトで全体2位でカンザスシティ・ロイヤルズから指名されて入団した。

詳細情報

年度別投手成績

年度	球団	登板	先発	完投	完封	無四球	勝利	敗戦	ホ丨ルド	勝率	打者	投球回	被安打	被本塁打	与四球	敬遠	与死球	奪三振	暴投	ボ丨ク	失点	自責点	防御率	W H I P
1986	TEX	31	31	0	0	0	11	9	--	.550	741	157.2	130	18	143	2	3	174	22	3	104	96	5.48	1.73
1987		26	25	1	0	0	8	10	--	.444	673	143.0	114	10	140	1	3	160	7	2	82	78	4.91	1.78
1988		22	22	13	2	0	8	10	--	.444	736	174.1	134	13	101	2	1	148	16	8	83	76	3.92	1.35
1989		31	31	5	1	0	12	13	--	.480	869	194.1	182	14	114	3	2	166	7	4	123	111	5.14	1.52
1990		33	32	7	1	0	17	10	--	.630	954	222.0	197	12	110	3	4	221	11	2	98	83	3.36	1.38
1991		17	16	1	1	0	3	7	--	.300	413	88.2	84	4	74	1	1	82	8	0	66	60	6.09	1.78
1992		25	25	0	0	0	9	13	--	.409	708	161.1	152	14	95	1	2	100	6	1	87	80	4.46	1.53
1992	OAK	6	6	0	0	0	1	1	--	.500	140	31.2	31	2	19	1	0	25	3	0	12	12	3.41	1.58
'92計		31	31	0	0	0	10	14	--	.417	848	193.0	183	16	114	2	2	125	9	1	99	92	4.29	1.54
1993		35	33	5	1	0	14	13	--	.519	950	220.0	226	16	91	5	3	131	8	1	112	103	4.21	1.44
1994		24	24	5	3	1	8	10	--	.444	618	135.2	151	22	70	4	5	111	6	1	88	76	5.04	1.63
1995	FLA	19	19	1	0	0	2	7	--	.222	472	110.2	104	8	47	1	2	95	2	0	52	48	3.90	1.36
1995	TEX	10	10	1	0	0	3	4	--	.429	276	61.1	81	4	21	1	1	46	5	0	35	31	4.55	1.66
'95計		29	29	2	0	0	5	11	--	.313	748	172.0	185	12	68	2	3	141	7	0	87	79	4.13	1.47
1996		33	32	2	0	0	16	12	--	.571	903	199.2	235	28	96	3	2	157	4	1	129	120	5.41	1.66
1997		34	32	3	0	0	12	12	--	.500	919	209.0	245	33	74	4	2	121	7	0	118	112	4.82	1.53
1998		14	13	0	0	0	5	4	--	.556	329	69.1	95	14	33	1	0	30	2	1	62	59	7.66	1.85
1998	STL	17	5	0	0	0	2	5	--	.286	217	47.1	55	7	20	1	2	28	1	1	32	26	4.94	1.59
'98計	STL	31	18	0	0	0	7	9	--	.438	546	116.2	150	21	53	2	2	58	3	2	94	85	6.56	1.74
1999	TB	32	32	3	2	0	7	15	0	.318	815	180.1	213	23	96	1	3	123	9	1	130	117	5.84	1.71
2000	CLE	7	2	0	0	0	0	1	0	.000	77	15.1	28	4	6	1	0	6	2	0	13	13	7.63	2.22
2001	ARI	14	7	0	0	0	4	1	3	.800	193	43.1	36	6	25	1	3	31	2	0	23	23	4.78	1.41
MLB：16年		430	397	47	11	1	142	157	*3	.475	11003	2465.0	2493	252	1375	37	39	1955	128	26	1449	1324	4.83	1.57

「-」は記録なし。
通算成績の「*数字」は、不明年度があることを示す。
各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

年度	球団	投手（P）
年度	球団	試合	刺殺	補殺	失策	併殺	守備率
1986	TEX	31	8	20	3	1	.903
1987		26	8	17	0	1	1.000
1988		22	15	15	4	2	.882
1989		31	13	22	1	1	.972
1990		33	18	18	5	2	.878
1991		17	7	6	2	1	.867
1992		25	14	16	1	1	.968
1992	OAK	6	0	4	0	1	1.000
'92計		31	14	20	1	2	.971
1993		35	12	39	3	5	.944
1994		24	7	13	4	2	.833
1995	FLA	19	7	15	0	0	1.000
1995	TEX	10	1	6	0	0	1.000
'95計		29	8	21	0	0	1.000
1996		33	10	28	1	3	.974
1997		34	10	27	1	2	.974
1998		14	2	3	2	0	.714
1998	STL	17	3	9	0	2	1.000
'98計	STL	31	5	12	2	2	.895
1999	TB	32	12	27	3	4	.929
2000	CLE	7	0	3	0	0	1.000
2001	ARI	14	1	6	0	0	1.000
MLB		430	148	294	30	28	.936

獲得タイトル・表彰・記録

ピッチャー・オブ・ザ・マンス：1回（1990年7月）
1イニング4奪三振（1987年8月2日）

背番号

48（1986年）
36（1987年 - 1992年途中、1995年 - 1998年）
32（1992年途中 - 1994年）
53（1999年）
37（2000年）
40（2001年）

脚注

^ “Years in the making: how Royals' Bobby Witt Jr. planned special Home Run Derby experience”. THE KANSAS CITY STAR (2024年7月14日). 2024年11月30日閲覧。
^ ^a ^b ^c 「オリックスに入団したトーマスの義弟は昨年「30-30」を達成。義父は通算142勝、義兄は元・埼玉西武（宇根夏樹） - エキスパート」『Yahoo!ニュース』2024年1月11日。2024年11月30日閲覧。
^ 「西武の新外国人右腕、家族がすごかった!義父は世界一投手、義弟は…」『Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2019年3月18日。2019年3月18日閲覧。
^ 「オリックス、大型の左打ち外野手、コディ・トーマス獲得へ」『野球の記録で話したい』2023年12月27日。2024年7月15日閲覧。

外部リンク

選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)

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[1] “Years in the making: how Royals' Bobby Witt Jr. planned special Home Run Derby experience”. THE KANSAS CITY STAR (2024年7月14日). 2024年11月30日閲覧。

[yahoo20240111-2] 「オリックスに入団したトーマスの義弟は昨年「30-30」を達成。義父は通算142勝、義兄は元・埼玉西武（宇根夏樹） - エキスパート」『Yahoo!ニュース』2024年1月11日。2024年11月30日閲覧。

[3] 「西武の新外国人右腕、家族がすごかった!義父は世界一投手、義弟は…」『Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2019年3月18日。2019年3月18日閲覧。

[4] 「オリックス、大型の左打ち外野手、コディ・トーマス獲得へ」『野球の記録で話したい』2023年12月27日。2024年7月15日閲覧。

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