ポケット一杯の幸福
ポケット一杯の幸福 | |
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Pocketful of Miracles | |
予告編より、ホープ・ラング | |
監督 | フランク・キャプラ |
脚本 |
ハル・カンター ハリー・テュージェンド |
原案 |
ロバート・リスキン 『一日だけの淑女』脚本 |
原作 | デイモン・ラニアン |
製作 | フランク・キャプラ |
出演者 |
グレン・フォード ベティ・デイヴィス |
音楽 | ウォルター・シャーフ |
撮影 | ロバート・ブロンナー |
編集 | フランク・P・ケラー |
配給 | ユナイテッド・アーティスツ |
公開 |
1961年12月19日 1962年2月15日 |
上映時間 | 136分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 |
英語 スペイン語 |
製作費 | $2,900,000[1] |
『ポケット一杯の幸福』(ぽけっといっぱいのしあわせ、Pocketful of Miracles, 「ポケットからあふれるほどの奇蹟」の意)は、1961年に公開されたアメリカ合衆国の映画である。フランク・キャプラ監督の最後の作品であり、主演はグレン・フォード、共演にベティ・デイヴィス、ピーター・フォークほか。ジャンルはコメディ、ファンタジー、ヒューマンドラマである。同監督作品『一日だけの淑女』(1933年)のセルフ・リメイク作品でもある。本作で、ピーター・フォークはアカデミー助演男優賞にノミネートされた。
ストーリー
[編集]1930年代初頭、クリスマスが間近なニューヨーク。同地で若くして暗黒街のトップへと上り詰めたギャングのボス・デイヴ。彼は長年、誰にも明かさぬ秘密を抱えている。それはりんご売りの貧しい初老の女性・アニーからリンゴを買うと、どういう危険な事でもうまく乗り切れるというもの。アニーにとって、唯一の慰めは離れて暮らす娘からの手紙。以前から自分の貧しさを恥じ、手紙では身分を偽り、街の名士たちと日々面会し高級ホテルを住処に忙しく活動する淑女であると娘に書き送り続けるアニー。そんなある日、アニーからの手紙の内容を完全に信用し、スペイン伯爵の子息と結婚式を挙げることを知らせ、アニーとも引き合わせたいと返信をよこす娘。このままでは嘘がバレ、危うくなってしまう娘の将来。アニーの窮地を知り、デイヴはこれまでの恩義に報いようとギャングの手下たちとともに一肌脱ぐ事を決心する。
キャスト
[編集]役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
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NETテレビ版 | NHK版[2] | ||
デイヴ・コンウェイ | グレン・フォード | 柳沢真一 | 近藤洋介 |
アップル・アニー | ベティ・デイヴィス | 北林谷栄 | 初井言榮 |
エリザベス(クイーニー)・マーティン | ホープ・ラング | 二階堂有希子 | 此島愛子 |
ジョイ・ボーイ | ピーター・フォーク | 大塚周夫 | 藤村有弘 |
ジュニア | ミッキー・ショーネシー | 雨森雅司 | |
アルフォンソ・ロメロ | アーサー・オコンネル | 河村弘二 | |
ヘンリー・G・ブレイク | トーマス・ミッチェル | ||
ハッチンズ | エドワード・エヴェレット・ホートン | ||
知事 | デヴィッド・ブライアン | ||
スティーブ | シェルドン・レナード | ||
カルロス | ピーター・マン | ||
ルイーズ | アン=マーグレット | ||
不明 その他 |
— | 桑山正一 千葉順二 小原いずみ 細井重之 塩見竜介 田村錦人 相模太郎 加藤治 千葉耕市 水島晋 野本礼三 国坂伸 寺田彦右 沢田敏子 浅井淑子 牧野和子 島美弥子 立壁和也 神山卓三 |
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演出 | 近森啓祐 | ||
翻訳 | 木原たけし | ||
効果 | 芦田公雄 熊耳勉 |
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調整 | 前田仁信 | ||
制作 | 東北新社 | ||
解説 | 淀川長治 | ||
初回放送 | 1970年12月20日 『日曜洋画劇場』 |
1976年2月8日 『劇映画』 15:30-17:30 |
※日本語吹替はNETテレビ版がDVD収録(短縮版・正味82分[3])
エピソード
[編集]前作『一日だけの淑女』から約30年近く経過したリメイク作品で、本作では、ヒロインの老女中心の視点のみではなく、ギャング達の視点からも描き、暗黒街の抗争とショービスの華やかさを克明に描写したせいか、アクションシーンも大幅に増えた[要出典]。
また、共演陣もベティ・デイヴィス扮した老女役の他、ギャングの首領の側近ジョイ・ボーイ役で出演したピーター・フォークは、一時、監督のキャプラに対し「自分は演技者であり、コメディアンの真似事は出来ない」と、舞台で培った演劇エリート然としたプライドをぶつけたが、キャプラが「肩の力を抜いて、もう一度コミカルをシリアスに演技すればいい」と絶妙に宥めたことから、新境地を開くきっかけともなった[要出典]。
この作品を意識して香港で再びリメイクした作品が、ジャッキー・チェン主演の『奇蹟/ミラクル』(1989年)である。ここでは、出稼ぎに来た青年が、ひょんなことからマフィアの抗争に巻き込まれて首領に担がれた、というストーリーで始まり、りんご売りの老女が花売りの老女に設定が変っている。
フランク・キャプラ監督は当初、主人公デイヴ役にディーン・マーティン(※)かフランク・シナトラを、またクイーニー役にシャーリー・ジョーンズを希望していたが、グレン・フォードがデイヴ役に決まり、映画に出資することになると、フォードは当時の恋人ホープ・ラング(夫ドン・マレーとの正式離婚前)をクイーニー役に推した[4]。
撮影期間は1961年4月20日から同年6月まで[1]。
※『リオ・ブラボー』でボラチョン(スペイン語:飲んだくれ)と罵倒されていた保安官補佐(マーティン)は心機一転“デュード”と名乗るが、本作のフォードは部下たちからデュードはと呼ばれている。デュードは伊達男、ハンサム、お洒落な奴、イケメンの意味。
日本語訳
[編集]脚注
[編集]- ^ a b “Pocketful of Miracles (1961) - Box office / business” (英語). IMDb. 2013年4月18日閲覧。
- ^ “番組表検索結果詳細”. NHKクロニクル. 2020年9月21日閲覧。
- ^ パッケージには「計約93分」と誤記されている。
- ^ “Pocketful of Miracles (1961) - Trivia” (英語). IMDb. 2013年4月18日閲覧。
外部リンク
[編集]- ポケット一杯の幸福 - allcinema
- ポケット一杯の幸福 - KINENOTE
- Pocketful of Miracles - オールムービー
- Pocketful of Miracles - IMDb
- Pocketful of Miracles - TCM Movie Database
- Pocketful of Miracles - Rotten Tomatoes