ダイハツ・ミラジーノ
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(ミラジーノから転送)
ミラ ジーノ(Mira GINO)は、ダイハツ工業が販売していたクラシック風軽自動車である。
概要
4代目ミラに設定されていたミラ・クラシックの後継として、5代目ミラに追加グレードとして登場した。2代目も設定され、2代目ミラジーノはミラより独立した車種となった。本項では2代目の欧州仕様車であるトレヴィス(Trevis)も併せて記述する。
初代 L700S/L710S型(1999年 - 2004年)
ダイハツ・ミラジーノ(初代) L700S/L710S | |
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フロント | |
リア | |
インテリア | |
概要 | |
別名 |
ダイハツ・ミラ(5代目) ダイハツ・クオーレ(6代目) プロドゥア・クリサ 光岡・レイ(3代目) |
販売期間 | 1999年3月 - 2004年11月 |
ボディ | |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 3ドア/5ドア ハッチバック |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動 / 四輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
EF-VE型 直列3気筒 659 cc EF-DET型 直列3気筒 659 cc ターボ |
最高出力 |
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最大トルク |
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変速機 | 5速MT / 3速AT / 4速AT / CVT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラット |
後 |
トーションビーム(FF) 3リンク(4WD) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,360 mm |
全長 | 3,395 mm |
全幅 | 1,475 mm |
全高 | 1,425 mm |
車両重量 | 730 - 820 kg |
系譜 | |
先代 | ダイハツ・ミラクラシック |
ミニパトなどの業務用車としての採用例もある。ダイハツチャレンジカップのL2Tクラスでは、最近では数の少なくなった5MTの選択可能なターボ車として主力車両の一つとなっていた[独自研究?]。
- 1999年3月1日
- 5代目ミラの追加グレードおよび4代目ミラの派生車種ミラ・クラシックの後継としてクラシックスタイルの「ミラジーノ」シリーズが登場した。初代ジーノのフロント周辺のモチーフとなったのはかつてダイハツで1963年から1969年まで販売されていた登録車「ダイハツ・コンパーノ」(前期型)である[1]。グレード体系はミラシリーズと同じEF-VE型3気筒DOHC12バルブエンジンを搭載した「ジーノ」とEF-DET型3気筒DOHC12バルブインタークーラー付ターボエンジンを搭載した「ジーノ ターボ」の2グレードを設定。トランスミッションは5MT/4AT/3ATの3種類が用意されており、2WD車と「ジーノ ターボ」の4WD車は5MTと4AT、「ジーノ」の4WD車は5MTと3ATとなる。ミラとの主な相違点は木目調のインパネ、シート、フロントフェンダー、リアテール、バンパー、ボディーカラー設定などである。
- 1999年11月30日
- 一部改良。新たにABS・TCS・横滑り制御を組み合わせ、雨や雪道などの滑りやすい路面でも安全で快適な走行を可能にするDVS(Daihatsu Vehicle Stability control system)のオプション設定を追加。また、オーバーヘッドコンソール、ステアリングアンダーボックス、カップホルダーを標準装備し、後席のシートベルトはチャイルドシート固定機構付リヤ3点式ELRシートベルトとなった。「ジーノ」は2DIN CD・AM/FM付ステレオ+16cmフロントスピーカーも標準装備され快適性能を向上。「ジーノ ターボ」はハイマウントストップランプを内蔵したルーフエンドスポイラーとルーフアンテナを装備してスポーティな外観となり、オーディオレス仕様となった。
- 2000年5月31日
- NAエンジン車の「ジーノ」をベースに、助手席SRSエアバッグとウッド調センタークラスターを装備し、電動格納式ドアミラー、サイドロッカーモール、リヤライセンスガーニッシュをメッキ仕様にした特別仕様車「ジーノ Sエディション」を発売。
- 2000年7月7日
- 一部改良。一部グレードに助手席エアバッグとプリテンショナー機構付シートベルトを追加装備し安全性能を向上。
- 2000年10月4日
- マイナーチェンジ。衝突安全ボディ「TAF(タフ)」の性能向上と乗員にやさしい安全インテリア「SOFI(ソフィ)」の採用、MT車にクラッチスタートシステムを装備し安全面を強化。さらに、メッキグリル、リアライセンスガーニッシュ、リアコンビランプ、シート表皮、メータークラスターのデザインを変更。全車にメッキ電動リモコンドアミラーが標準装備された。ボディカラーにブリティッシュグリーンマイカとレッドを追加した。また、新グレードとして、3ドアのターボエンジン車「ジーノS」並びにイギリスのアルミホイールブランド「ミニライト」とタイアップした「ミニライトスペシャル」を設定。なお、今回のマイナーチェンジにより、「ジーノ ターボ」は4ATのみの設定となる。
- 2001年5月17日
- 特別仕様車「メモリアルエディション」・「ミニライトスペシャル メモリアルエディション」を発売。「ジーノ」・「ミニライトスペシャル(5ドア車)」をベースに2DIN CD/MD・AM/FM付ステレオ(カロッツェリア)、メッキ電動格納式ドアミラー、メッキサイドロッカーモールを装備。「メモリアルエディション」ではさらにウッド調センタークラスターも装備している。
- 2001年10月3日
- 一部改良。新たに「TOPAZ(トパーズ)触媒」を採用することで低排出ガス性能を向上。さらに、グレード体系が見直され、「ターボ」と入れ替えで「ミニライトスペシャル」のターボ仕様車「ミニライトスペシャルターボ」を新設し、5MT車も設定。「ジーノリミテッド」・「ミニライトスペシャルリミテッド」も追加された。同時に3ドア車の全グレード廃止、「ミニライトスペシャル」を4AT車のみに変更、「ジーノ」にCVT車を追加する変更も行われた。
- 2001年12月5日
- 「ミニライトスペシャル」をベースに、ハローキティをデザインした専用内外装、スモークドガラス、2DIN CD/MD・AM/FM付ステレオを装備した「ハローキティ」を追加。
- 2002年8月23日
- マイナーチェンジ。ストーリアと共通のEJ-VE型1000cc 3気筒DOHC12バルブエンジンを搭載した小型車規格(登録車)の「ジーノ1000」の発売に合わせて一部改良。全車内外装をリフレッシュし、ドアロックノブ部分がメッキ化されたほか、リアライセンスガーニッシュのメッキ部分の中央に、Dマークが付いた。「ミニライトスペシャル」はメッキ電動格納式ドアミラー、メッキサイドロッカーモール、スモークドガラス等を、「ミニライトスペシャルターボ」は2DIN AM/FM付CD/MDステレオ&16cmフロントスピーカーやメッキサイドロッカーモールなどをそれぞれ追加した。また、一旦廃止していた「ジーノ ターボ」をABS(EBD&ブレーキアシスト付)、大径シングルテールパイプ(マフラーカッター付)、165/65R13インチタイヤなどを装備した新グレードとして復活。なお、一部改良に伴い「ジーノリミテッド」・「ミニライトスペシャルリミテッド」および「ジーノ」のCVT車を廃止した。
- 2004年4月
- 仕様変更。エンジンスペックダウン、フロントベンチレーテッドディスクブレーキ廃止、標準グレードのラジオアンテナがルーフトップ化とホイールキャップ変更などが実施された。
- 2004年6月
- 車両型式を変更。同時に「ジーノ」・「ミニライトスペシャル」の2WD車が「平成17年基準排出ガス50%低減レベル(☆☆☆)」認定を取得し、5MT車は「平成22年度燃費基準+5%」を達成した。
- 2004年10月
- 生産終了[2]。以後在庫対応分のみの販売となる。
- 2004年11月
- 2代目と入れ替わる形で販売終了。
2代目 L650S/L660S型(2004年 - 2009年)
ダイハツ・ミラジーノ(2代目) L650S/L660S | |
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プレミアムL フロント | |
プレミアムL リア | |
概要 | |
別名 | 欧州 :ダイハツ・トレヴィス |
販売期間 | 2004年11月 - 2009年4月 |
ボディ | |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 5ドア ハッチバック |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動 / 四輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | EF-VE型 直列3気筒 659 cc |
最高出力 | 43 kW (58 PS) / 7,600 rpm |
最大トルク | 64 N⋅m (6.5 kg⋅m) / 4,000 rpm |
変速機 | 4速AT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラット |
後 |
トーションビーム(FF) 3リンク(4WD) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,390 mm |
全長 | 3,395 mm |
全幅 | 1,475 mm |
全高 | 1,515 mm |
車両重量 | 780 - 820 kg |
その他 | |
累計販売台数 | 8万8318台[3] |
系譜 | |
後継 | ダイハツ・ミラココア |
- 2004年11月29日
- フルモデルチェンジ。初代から一転し、ミラとボディを共用しないオリジナルデザインとされ、型式も独自のものとなった。ベースとなった6代目ミラ同様、従来よりキャビンが大きくなりパッケージングが進化した。「新上質感をプラスしたクラシックとモダンの融合」をテーマとし、メインユーザーイメージとして「友達感覚の仲良し母娘」を掲げている。外装はクラシカルなスタイルを継承しながらさらに上質に、内装も非常に高品質な仕上となっている。内装のインパネデザインは同時期に登場したムーヴラテとほとんど同じである。
- シャシは6代目ミラと共通だが、ミラと比較し、A(フロント)ピラーが立てられ、逆にC(リア)ピラーが寝かされており、クラシカルな外観の要点となっている。これにより、ミラと比較して前席の頭上空間が広く、乗降性も向上しているが、後席は若干狭い。また、タイヤサイズにおいても後発のジーノに進化が見られる。
- エンジン・メカニズムは自然吸気エンジン(EF-VE型)と4ATの組み合わせに一本化、また、インテリジェント触媒などの採用により、2WD車は「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得。4WD車も「平成17年基準排出ガス50%低減レベル(☆☆☆)」と「平成22年度燃費基準」を取得した。
- グレード体系は「L」・「X」・「X Limited」・「MINILITE」の4グレードとなった。
- 2005年12月20日
- 従来の「X Limited」に替わり、本革 & スエード調ファブリックシート、ウッド調インパネクラスター、MOMOウッドステアリングホイールなどを装備し、よりクラシックで上質なイメージとした「プレミアムX」を追加。同時に仕様変更を行い、「L」と「X」はトラッドキャメルの新シート表皮を採用し、全グレードのボディカラーに新色のプレシャスブルーマイカメタリックを追加した。
- 2006年9月11日
- 「L」をベースに、メッキパーツやウッド調インパネクラスター、MOMOウッドステアリングホイールなどを装備した特別仕様車「プレミアムL」を発売。ボディーカラーにおいては、テンダーブルーマイカメタリックが廃止され、従来のスチールグレーメタリックが、プラチナグレーメタリックに差し替えられた。
- 同年には第76回ジュネーブ・モーターショーで、欧州仕様車が「トレヴィス」(Trevis、型式・L651LS)の名称で公開される。エンジンは1000ccのEJ-VE型3気筒エンジンを搭載する。
- 2008年12月[4]
- オーダーストップに伴い生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
- 2009年4月[5]。
- 販売終了。2代10年の歴史に幕を下ろす。同年8月に発売されたミラココアが販売上の後継車種となる。
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エッセンモーターショー展示車両
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トレヴィス フロント
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トレヴィス リア
脚注
- ^ “ミラジーノ/Mira Gino|ダイハツ・モデルヒストリー詳細【ダイハツ公式】U-CATCH”. ダイハツ工業株式会社. 2020年2月8日閲覧。
- ^ “ミラジーノ(ダイハツ)1999年3月~2004年10月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年12月13日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第59号21ページより。
- ^ “ミラジーノ(ダイハツ)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月8日). 2020年1月8日閲覧。
- ^ “ミラジーノ(2004年11月~2009年4月)”. トヨタ自動車株式会社 (2020年1月6日). 2020年1月6日閲覧。
関連項目
- ダイハツ工業
- ダイハツ・ミラ
- ダイハツ・ミラココア - 後継車
- ダイハツ・ムーヴラテ - 2代目とシャシ、インパネなどを共有
- ダイハツ・キャスト - スタイルがミラジーノのセルフオマージュとされる車種
- ダイハツ・コンパーノ - 初代ジーノの意匠の元となった車種
- レトロ
- 光岡・レイ - 初代のOEM車
- Aセグメント
- リッターカー