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モーディー文字

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
モーディー文字
ジュニャーネーシュワリー英語版』冒頭
分かち書きされている
類型: アブギダ
言語: マラーティー語
親の文字体系:
Unicode範囲: U+11600..U+1165F
ISO 15924 コード: Modi
注意: このページはUnicodeで書かれた国際音声記号 (IPA) を含む場合があります。
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モーディー文字(モーディーもじ、マラーティー語: मोडी moḍī)は、インドマラーティー語を表記するために使われていたブラーフミー系文字である。現在マラーティー語の表記にはデーヴァナーガリーが使われ、モーディー文字は私信にわずかに使われるにとどまる。

概要

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モーディー文字はナーガリー文字の系統の文字で、13世紀ヤーダヴァ朝の大臣ヘーマードリ(en)が考案したとも、17世紀マラーター王国シヴァージーの書記が作ったとも伝えられる[1]。現存する最古の文献は17世紀前半のものである[2]。モーディー文字による印刷は19世紀前半にはじまった[2]

マラーティー語はかつてデーヴァナーガリー、モーディー文字、カンナダ文字などで表記されていた[3]。20世紀なかばまでにデーヴァナーガリーの使用が拡大し、モーディー文字は他の多くの地方文字と同様に衰退した[4]

速記に適した文字で、単語は通常分かち書きしない[1]。構造的にはデーヴァナーガリーと同様だが、曲線的な字形を持つ。また、子音字と母音記号がしばしば分かち難く融合して合字をつくり、子音字単体からは予測不可能な形になる[2]

Unicode

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2014年のUnicodeバージョン7.0で、追加多言語面のU+11600..U+1165Fに追加された[5][6]

Modi[7]
  0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F
U+1160x 𑘀 𑘁 𑘂 𑘃 𑘄 𑘅 𑘆 𑘇 𑘈 𑘉 𑘊 𑘋 𑘌 𑘍 𑘎 𑘏
U+1161x 𑘐 𑘑 𑘒 𑘓 𑘔 𑘕 𑘖 𑘗 𑘘 𑘙 𑘚 𑘛 𑘜 𑘝 𑘞 𑘟
U+1162x 𑘠 𑘡 𑘢 𑘣 𑘤 𑘥 𑘦 𑘧 𑘨 𑘩 𑘪 𑘫 𑘬 𑘭 𑘮 𑘯
U+1163x 𑘰 𑘱 𑘲 𑘳 𑘴 𑘵 𑘶 𑘷 𑘸 𑘹 𑘺 𑘻 𑘼 𑘽 𑘾 𑘿
U+1164x 𑙀 𑙁 𑙂 𑙃 𑙄
U+1165x 𑙐 𑙑 𑙒 𑙓 𑙔 𑙕 𑙖 𑙗 𑙘 𑙙

脚注

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  1. ^ a b 田中(1981) p.204。なお「モーリー文字」と呼ばれている
  2. ^ a b c Anshuman Pandey (2011-05-23), N4034 Proposal to Encode the Modi Script in ISO/IES 10646, https://unicode.org/L2/L2011/11212-n4034-modi.pdf 
  3. ^ Salomon (1998) p.100
  4. ^ Masica (1993) p.144
  5. ^ Supported Scripts, Unicode, Inc., https://www.unicode.org/standard/supported.html 
  6. ^ Unicode 7.0.0, Unicode, Inc., (2014-06-16), https://www.unicode.org/versions/Unicode7.0.0/ 
  7. ^ Modi, Unicode, Inc, https://www.unicode.org/charts/PDF/U11600.pdf 

参考文献

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  • 田中敏雄 著「インド系文字の発展」、西田龍雄 編『世界の文字』大修館書店、1981年、181-210頁。 
  • Masica, Colin P (1993) [1991]. The Indo-Aryan languages (paperback ed.). Cambridge University Press. ISBN 0521299446 
  • Salomon, Richard (1998). Indian Epigraphy: A Guide to the Study of Inscriptions in Sanskrit, Prakrit, and Other Indo-Aryan Languages. Oxford University Press. ISBN 0195099842 

外部リンク

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