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三遊亭王楽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
三遊亭円楽 (7代目)から転送)
三遊亭さんゆうてい 王楽おうらく
三遊亭(さんゆうてい) 王楽(おうらく)
三ツ組橘は、圓楽一門の定紋である
本名 家入 一夫(いえいり かずお)
生年月日 (1977-11-07) 1977年11月7日(47歳)
出身地 日本の旗 日本東京都荒川区
師匠 五代目三遊亭圓楽
三遊亭好楽 [注 1]
出囃子 三下りカッコ
配偶者 あり
家族 三遊亭好楽(父)
所属 円楽一門会
五代目円楽一門会
オフィスまめかな(マネジメント)
公式サイト 三遊亭王楽オフィシャルサイト
受賞歴
NHK新人演芸大賞」落語部門大賞受賞

三遊亭 王楽(さんゆうてい おうらく、1977年11月7日 - )は、東京都荒川区出身の落語家五代目円楽一門会所属。本名は家入 一夫(いえいり かずお)。出囃子は『三下りかっこ』。父は同じく落語家の三遊亭好楽

概要

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本名「一夫」は父好楽の前師匠、八代目林家正蔵(→彦六)が命名、高座名「王楽」は師匠圓楽が命名[2]。因みに、六代目圓橘など、好楽が九蔵時代からの古いつきあいのある落語家からは、「王楽」とは呼ばれず、子ども時代からの名残で「カズ」と呼ばれているとのこと。

駒澤大学高等学校駒澤大学文学部英文学科卒業。2001年5月、五代目三遊亭圓楽に入門。父好楽と同じ五代目圓楽を師匠としたため、好楽とは親子だが兄弟弟子という落語界では珍しい特殊な関係[注 2]であり、好楽を「兄さん」と呼べる位置にいながら、親子会の他にも好楽一門会の落語会に出演することも多々ある[注 3]。高座名は「王楽」を名乗る。「楽」という名は師匠・五代目圓楽が若い頃に「星の子さま」の愛称で親しまれていたことに由来する。自身は「二代目星の王子さま」などの愛称がある。また、他の名前の候補には「光楽」[注 4]「聖楽」があった。

2004年5月、二ツ目昇進。2005年10月23日から師匠五代目圓楽が脳梗塞で「笑点」を休演したころから「三遊亭圓楽の27番弟子、最後の弟子でございまして…」という挨拶から入ることが多くなり、2007年2月25日に師匠圓楽が現役引退を表明したため、最後の弟子が王楽で確定した。なお、圓楽自身がインタビューの中で王楽を「最後の弟子である」と言っており、「王楽が一人前になるまでは自分も頑張らないといけないと思っている」とも発言している。2008年に「NHK新人演芸大賞」落語部門大賞を受賞。

2009年10月、真打昇進。なお、王楽は五代目圓楽が死去する直前に真打昇進が決定していたため、好楽一門の預かり弟子にしたことはないが、父親である好楽自身が直弟子でこそないが王楽は一門に入れていると発言している[4]。同年12月、上方落語の定席天満天神繁昌亭で真打昇進披露興行を行う。繁昌亭初の真打昇進披露興行となった。

2013年2月に歌舞伎役者・片岡孝太郎のチケット管理などを行う番頭を務めていた女性と結婚。息子二人の名付け親は春風亭小朝[2]

2017年11月以降、三遊亭兼好三遊亭萬橘と共に落語芸術協会新宿末廣亭の定席に交互枠で常時出演している他、同協会の興行にゲストなどでも度々顔付されている。

2024年9月24日に、翌2025年2月20日付で七代目三遊亭円楽を襲名することが、所属する五代目円楽一門会から発表された[5]。「三遊亭圓楽」の名跡は兄弟子である六代目円楽が2022年9月に死去した後は空き名跡となっていた[6]

人物

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二世落語家同士でもある二代目林家三平(ただし、三平は三世落語家)、三代目桂春蝶二代目林家木久蔵月亭八光の4人と共に『坊ちゃん5』として落語会などイベントを行っている。その中でも2代目木久蔵とは、互いの父親が元彦六一門の兄弟弟子・笑点メンバーである若手落語家同士としてW親子会で共演したり、二人とも2006年1月に四派合同二つ目以下の若手で旗揚げした『平成噺し座』のメンバー同士であったりと接点が多く、公私共に親交がある。

また、親子会に関しては好楽門下にナポレオンズボナ植木の子息が入門し、三遊亭かっ好(現:三遊亭好の助)となったため、『ナポレオンズ・好楽W親子会』も加わった。

2人いる姉のうち4歳上の次姉は、雑司が谷(都電鬼子母神前停留場・副都心線雑司が谷駅近隣)で和菓子店を経営している。王楽はブログで、次姉を「愚姉」・「家入家の恥密兵器」などと紹介している。また幼少期の1981年5月にNHK『お笑いオンステージ』の「減点ファミリー」のコーナーで姉2人とともに父親と共演したことがある。

落語芸術協会所属の活動弁士坂本頼光は小・中学校の2学年後輩[7]

六代目円楽存命中は、好楽同様に圓楽襲名を狙っているとネタにすることが多々あった。笑点でも、「真打昇進披露口上」に登場した際、「私には夢がありました。それは六代目圓楽襲名と同時に真打昇進という。しかし、残念なことに、某兄弟子に奪われ、只今絶望の淵に立たされております」とネタにしていた。また、「好楽という名前には全く興味がありません」とも発言している。

芸風

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基本は古典落語中心だが、六代目桂文枝創作落語(『読書の時間』など)を文枝自身に稽古をつけてもらって演じることもある。ゲスト付きの独演会は以前から行っていたが、最近ではゲスト無しの独演会も定期開催するようになる。ネタの数は約200席[5](1度のみ演じたのも含め)。

笑点Jr.メンバーとして

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大喜利では、木久蔵と違った若旦那ぶりでお茶の間を沸かせている。しかし年間での出演回数は他のメンバーと比べて非常に少なく、2010年3月21日放送分を最後に出演しなくなった。

芸歴

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受賞歴

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メディア

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脚注

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注釈

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  1. ^ 王楽は5代目圓楽が死去する直前に真打昇進が決定していたため、好楽一門の預かり弟子にしたことはないが、父親である好楽自身が直弟子でこそないが王楽は一門に入れていると発言している[1]
  2. ^ ただし、親子で兄弟弟子という事例としては、三代目桂春團治門下の二代目春蝶三代目春蝶親子の例がある。
  3. ^ ただし、元々好楽は王楽を自身の弟子にする気がなく、本人にそう伝えたところ、五代目圓楽への弟子入りを希望したため、「知り合いだから」と弟子入りを仲介したという秘話もある。
  4. ^ 読みが(好楽と同じ)「こうらく」だったことを笑い話としている[3]

出典

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  1. ^ 三遊亭好楽、3密避けながら一門16人で川柳大会…賞金は好楽自腹で1万円” (2020年5月26日). 2020年5月27日閲覧。
  2. ^ a b 三遊亭好楽『いまだから語りたい 昭和の落語家楽屋話』河出書房新社、2021年12月30日、144-145頁。ISBN 9784309291802 
  3. ^ 三遊亭好楽インタビュー【後編】ウサギとカメだったら、カメのほうがいい”. キネヅカ (2022年4月15日). 2023年6月4日閲覧。
  4. ^ 三遊亭好楽、3密避けながら一門16人で川柳大会…賞金は好楽自腹で1万円” (2020年5月26日). 2020年5月27日閲覧。
  5. ^ a b 三遊亭王楽が七代目円楽襲名 父は好楽 五代目円楽さん最後の弟子、先代三回忌の30日会見”. 日刊スポーツ (2024年9月24日). 2024年9月24日閲覧。
  6. ^ 三遊亭王楽さん、七代目円楽を襲名へ…五代目円楽さん最後の弟子”. 読売新聞 (2024年9月24日). 2024年9月24日閲覧。
  7. ^ 『可愛い後輩と映画談義』”. 三遊亭王楽のぽよよんブログ. 2024年9月25日閲覧。

外部リンク

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