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亜ジチオン酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
亜ジチオン酸
識別情報
PubChem 24490
ChEBI
特性
化学式 H2S2O4
モル質量 130.14348 g/mol
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

亜ジチオン酸(あジチオンさん、dithionous acid)は硫黄オキソ酸のひとつ。化学式は H2S2O4遊離酸は極めて不安定であり単離できない。塩には安定なものがあり、ナトリウム塩は市販品が入手可能。本物質は次亜硫酸ともよばれる。遊離酸は、二酸化硫黄希薄溶液に、亜鉛などの金属をいれ、そこに、ナトリウムアマルガムを入れると得られる。

安定性の評価

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第一原理計算により亜ジチオン酸の安定性を予想した研究[1]によると、分子式が H2S2O4 である分子のうち、HOS(=O)-S(=O)OH の C2対称構造が分子内水素結合により最も安定と予想された。また、O2SS(OH)2 の構造を最適化するにあたって、SO2分子と S(OH)2 分子へ解離する結果が得られ、亜ジチオン酸が自発的に分解する経路にあたるとされている。

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ナトリウム塩にあたる亜ジチオン酸ナトリウム(別名: ナトリウムハイドロサルファイト)は、還元剤、漂白剤として利用される無色の粉末である。ニトロ基アミノ基に還元する有機反応にも用いられる。

参考文献

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  1. ^ Drozdova, Y.; Steudel, R.; Hertwig, R. H.; Koch, W.; Steiger, T. J. Phys. Chem. A 1998, 102, 990-996. DOI: 10.1021/jp972658d