十字屋銚子店
概要
[編集]「十字屋」が1960年(昭和35年)12月に銚子市陣屋町二番地に売り場面積約330平方メートルの衣料品店を出店したのが始まりである[1]。この「(初代)十字屋銚子店」は開設時点では銚子市内でも最大級の大型衣料品店であった[1]。
1976年(昭和51年)10月に銚子駅前通りに「(2代目)十字屋銚子店」として百貨店を開店した[2][3]。これにより銚子駅前に小売店や飲食店が集中し、銚子駅前が地域最大の繁華街へと発展する契機となった[1]。
1991年(平成3年)には売上高約107億円を上げたが[2]、郊外型店舗との競合や消費者の生活様式の変化、長引く不況など、地方百貨店を取り巻く環境が厳しさを増す中で2004年(平成16年)に売上高約47.5億円に落ち込み[2]、親会社であるダイエーの産業再生機構の支援を受けた経営再建策の中で早期の黒字化が困難な店舗とされ、2005年(平成17年)11月30日に閉店した[3]。その後2010年(平成22年)に市内にイオンモール銚子がオープンし、十字屋銚子店に代わる銚子市商業の中心施設となっている。店舗跡地には2014年(平成26年)に銚子セレクト市場が開業している。
店舗跡
[編集]店舗跡地は、ジャパンレジャーサービスグループの松屋百貨店[4](注・東京銀座などで百貨店を運営する松屋とは別企業)による商業施設が計画されるも[5]、不況によりテナントが集まらず断念し[2]、2008年(平成20年)11月下旬から[2]2009年(平成21年)1月頃にかけて解体された。
しばらくは更地であったが、ジャパンレジャーサービスグループの松屋百貨店が運営会社「てうし横丁」を設立して2011年(平成23年)7月から木造平屋建ての銚子漁港市場「てうし横丁」を建設した[6]が、東日本大震災や不況の影響によりテナントが集まらず2012年(平成24年)10月に全面的に撤退することを表明した[7]。
完成したものの使われていなかった「てうし横丁」の建物に、駅前にある銚子セレクト市場を移転することになり、2014年(平成26年)12月に開業した[8][7]。
脚注
[編集]- ^ a b c 『続銚子市史』 銚子市、1983年2月。
- ^ a b c d e 新沼章 (2008年12月6日). “十字屋銚子店:取り壊し開始、市内唯一のデパート消滅”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ a b “十字屋銚子店が閉店”. 日刊大衆日報 (大衆日報社).(2005年12月2日)、第4面
- ^ “松屋百貨店:昨年閉店の十字屋銚子店を買収”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2006年7月16日)
- ^ 新沼章 (2008年7月23日). “十字屋銚子店跡地:新商業施設、開業へ 新名称は「リズム」-JR銚子駅前”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ “銚子の百貨店跡に魚や野菜の屋台村”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2011年7月13日)
- ^ a b “「新銚子セレクト市場」12月オープン 商店街活性化の起爆剤に” 産経新聞 (産経新聞社). (2014年10月24日)
- ^ “「銚子セレクト市場」移転 銚子駅前から「十字屋」跡地に”. 読売新聞(読売新聞社). (2014年11月25日)